爆笑!スターものまね王座決定戦  1987年3月17日放送
(通称:第2回爆笑!スターものまね王座決定戦)

【司会】  所ジョージ 榊原郁恵

【審査員】

あのねのね 藤村俊二 鈴木邦彦 淡谷のり子 おすぎとピーコ
生田悦子 玉井洌 小池聰行 針すなお 青山孝

1回戦・Aブロック 第1組目

野々村真

稲川淳二

板東英二のまねで ゴッホの顔
燃えろドラゴンズ! 勝手にしやがれ
●(イントロ紹介:所「1回戦トップを飾るのは自称アイドルの野々村真!板東英二さんのものまねに挑戦いたします!」)記念すべき「爆笑!スターものまね王座」最初の対戦。太った衣装を身にまとった野々村真に、不気味なメイクと額縁を持った稲川淳二の対戦に所「期待できないですねえ」。野々村真のネタは、案外正統派の板東英二。2コーラスを、さほど「似ていなくもない」声で歌い上げる。
●(郁恵「さ、対するは凝ったメイクの稲川淳二さん。ものまねというよりは殆ど仮装大会ですね」)衝撃、稲川淳二の絵画シリーズ第1弾は「ゴッホの自画像」。選曲はなぜか『勝手にしやがれ』を勝手なメロディーで歌い上げる。「かべびわにねがえりうって〜〜」。個人的には「せめて〜少しはかっこつけさせてくれ」でメロディーが安定したところがツボに入る。見た目通り、芸術、アート性が強いが、腹を抱えて笑える作品。藤村「こんなに悲壮感溢れたものまねというのは初めて見ました」。
野々村真・83点、稲川淳二・85点。稲川淳二に鈴木先生、淡谷先生が普通に7点を入れているところに時代を感じる。あのねのねは稲川に10点。所「なによ、10点って!」清水国明「俺が5点で、原田が5点で10点やないの」

1回戦・Aブロック 第2組目

栗田貫一

おきゃんぴー

安全地帯(玉置浩二)、細川たかし
のまねで
海老一染之助・染太郎のまねで
雪國 1986年のマリリン
●(所「さてこちらは正統派。玉置浩二と、細川たかしものまねで勝負する栗田貫一くん。やっとスターものまね王座決定戦らしくなってまいりました」)派手な衣装、キワモノ揃いの出場者の中で、ちゃんとした青いタキシード姿の栗田が登場。所「一人、この中ではマトモなほうですね」、栗田「そうなんです。なんかこれだけ浮いてましてね、逆に(笑)」、所「そんなことなりゃバカな格好すりゃよかったですね」。ネタは2人分楽しめる『雪國』。玉置浩二はいつも通り、そして細川たかしは栗貫『王座』では初披露。高音をデフォルメするパターンではなく、低音の細川を忠実に。途中、「♪追いかけて〜ヨロレイヒ〜」とヨーデルを交えつつ。
●(郁恵「対するは、いま売り出し中の若手漫才・おきゃんぴー。女性の恥じらいを捨てて立ち向かいます」)当時『ひょうきん予備校』などに出演していた女性お笑いコンビの「おきゃんぴー」。和服を着て出っ歯をつけて、傘とボールを持って、おっ何かするのかな?と思ったら、最後まで何もせず(笑)、よく聞こえない替え歌を聞かされているうちに終わってしまった。。。
栗田貫一・97点、おきゃんぴー・84点。栗田の点数が出た瞬間、所「やりましたー、優勝決定ー!」、おきゃんぴーの点数が出た瞬間、所「いまんとこ、野々村くんが最低ですから」。

1回戦・Aブロック 第3組目

KINYA

清水アキラ

近藤真彦、和田アキ子、前川清のまねで 五木ひろしのまねで
ギンギラギンにさりげなく よこはま・たそがれ
●(所「まずは練習熱心で知られるKINYAさん。3人のものまねをどう演じ分けるかが聴きものですよ、と」)番組登場2回目のKINYAはマッチの『ギンギラギンにさりげなく』を3人のメドレーで。マッチ→和田→前川→マッチ→和田→前川と、まさか2巡させるとは思わなかった(笑)。途中の切り替えがやや曖昧だったのが難点といえば難点か。
●(郁恵「迎え撃つはものまね番組の常連、清水アキラさん。プロの意地にかけても負けてはいられませんね。五木さんのまねは腰の振り方にご注目くださーい」)出た!清水アキラのお家芸、右手は45度、マイクの位置は87度、腰を振って、目は細く、の五木ひろし。清水が「よこはめ!」(ヒャー)、「たてっはめ!」(イャー)と、腰を振るたびにお客の女性から悲鳴が上がっていた。「そこは鼻の穴〜」や「あの人はイッ、イッ、イってイってしまった〜」と散々下ネタをかましたあと、最後の「すぐはできないわ〜」を歌うマイクが緊張で震えている姿が、初々しくて何とも良い。ネタが終わるやいなや、所「こんなの放送できるかよー!」
KINYA・87点、清水アキラ・94点。清水アキラが勝利するなり、所「やですねぇ〜」。ちなみに針先生はKINYAに10点。淡谷先生は記念すべき、初となる「清水アキラ対する8点」を出す。

1回戦・Aブロック 第4組目

ハイヒール リンゴ・モモコ

吉村明宏

シンディ・ローパーウーパー・ルーパーのまねで 和田アキ子、萩原健一のまねで
パープル・タウン 男と女のラブゲーム
●(所「もうこれはほとんどスゴイですよ。ものまねじゃないんだから!」)ダウンタウンの同期・ハイヒールは、ピンクの電話の前身ともいえる出し物。ウーパールーパーのぬいぐるみと、女性外国人風の格好で、ただパープル・タウンを歌う。見所は、サビ前の「♪I love more and more〜」で2人ともが音程を外した瞬間、審査員のおすぎとピーコが「こりゃダメだ」とばかりにヘッドホンを外すシーン。小池聡行氏の「はて、これは、一体何なんだろう?」という顔も個人的に好き。
●(郁恵「対戦相手に恵まれた吉村明宏さん。十八番のネタで1回戦突破を狙います!」)当時はものまね名人的な立ち位置にいた吉村明宏は、体の左半身をショーケン、右半分を和田アキ子にしてデュエットを歌うパターン。清水アキラの1人2役とは異なり、特に体を反転させることもなく、通常のデュエット風に。最後は和田パートで「♪男と女のはひふへほ〜」。
ハイヒール・85点、吉村明宏・92点。

 

1回戦・Bブロック 第1組目

黒部幸英

ぼんちおさむ

郷ひろみ、にしきのあきら、若人あきら
のまねで
エルビス・プレスリーのまねで
2億4千万の瞳 この胸のときめきを
●(所「Bブロックのしょっぱなは、ものまね番組久々の登場という、全体的な番組にも久々の登場、黒部くん)『オールスターものまね王座』以来、久々登場のクロベエ。正統派のメドレーだが、なぜか「郷ひろみ」と「若人あきら」が同時に入っている。微妙に歌い方を変えていて、工夫が見られたような気がする。
●(郁恵「こちらは、ザ・ぼんちのおさむちゃん。足の長さは全然違いますけどね、プレスリーになりきっております!」)歌唱力には定評のある、ぼんち・おさむがエルビスの格好で登場。歌は見事に歌い上げていたが、歌うたびにズボンがずり下がっていき、会場の笑いを誘っていた。
黒部幸英・94点、ぼんちおさむ・94点。ジャンケン勝負を制したのはぼんち・おさむ。

1回戦・Bブロック 第2組目

田代まさし&桑野信義

木下末吉

小森和子のまねで 『霊幻道士』のキョンシー
CHA CHA CHA ひなげしの花
●(所「不気味!出ました、田代と桑野。もうこいつら優勝にしよう。優勝決定〜」)前年の『第18回オールスター』で優勝しているラッツの2人。その後、ものまね王座の「総集編」で何度も流れた小森のおばちゃまのまね。歌の後半をメドレー風に「おもちゃのチャチャチャ」に変化させ、「おばちゃまチャチャチャ、おばちゃまチャチャチャ」とさせていたあたりは技あり。
●(郁恵「対する末吉くん、小森のおばちゃまには、キョンシー・ルックで対抗します!」)対する木下末吉は当時の流行りもの、キョンシーの格好で、同じ中国ということでアグネス・チャンの『ひなげしの花』を、「烏龍茶」「焼き肉」「上カルビ」「タン塩」「ビビンバ」と、中国だか韓国だか境界のよく分からないワードをまぶしながら、ステージ上をピョンピョン跳ね回る。
田代&桑野・99点、木下末吉・90点。田代&桑野のネタに淡谷先生「とっても楽しかったの。ねえ、良かったわよ、そっっくりだもの」。

1回戦・Bブロック 第3組目

ヒップアップ

コロッケ

淡谷のり子のまねで いろいろな人のまねで
あッ あしたのジョー
●(所「こいつらにコメントだぁ?さあ、何言やいいんだろう?」)いつもおなじみの扮装で登場のヒップアップ。ステージに登場するやいなや、審査員席の淡谷先生に3人で土下座。田原俊彦の新曲『あッ』の「♪あ、あああ〜」の部分だけを、延々と。途中、何度も審査員席のピーコが淡谷先生に説明している姿が涙を誘う(笑)。もし、この出し物をきっかけに淡谷先生が審査員にキャスティングされていたのだとすれば、結果的にヒップアップはその後のものまねブームの立役者のひと組である、ともいえる。
●(郁恵「毎回趣向を凝らした組み合わせのコロッケさん。今回はどうなっちゃうんでしょうかねえ」)コロッケは、『第17回オールスター』で着た、よく分からない馬のような鎧を再び身につけての登場。『あしたのジョー』の歌に乗せて、「安全地帯(玉置浩二)」「美川憲一」「沢田研二」「所ジョージ」の4人を順番に。途中、「たたけ、たたけ、たたけ」の美川憲一の緩急が爆笑を誘っていた。ジュリーの声はさすが。最後は所さんのちゃらんぽらんな動きで、「あしたはあ、どおちだあ〜」と。所、照れる。
ヒップアップ・87点、コロッケ・99点。淡谷先生、派手なメイクのヒップアップに対して「なんだか、化け物みたい」と。所「これ、誰のまねだっけ?」、島崎「淡谷先生です」(笑)

1回戦・Bブロック 第4組目

ビジーフォー

ダチョウ倶楽部

さだまさしキングトーンズのまねで 稲川淳二、E.T.、エイリアン
星降る街角 森のくまさん
●(所「かつて優勝経験もある実力派、ビジーフォー。本気です」)1回戦のビジーフォーは、グッチがおなじみの「キングトーンズ」、冬樹がおなじみの「さだまさし」の格好で登場。『星降る街角』を、見事なパート分けで歌い上げる。さだ「♪星の降る夜は〜あなたと二人で〜」、キングトーンズ「お!ど、ろ、お、よ〜」。グッチのリズム感、2人のコンビネーションが抜群。後の『第4回爆笑スター』では、このネタのグッチパートが「内田裕也」の「しぇけなべいべな〜」となって蘇る。
●(郁恵「人数では勝っているダチョウ倶楽部。質より量で迫ります」)この番組初登場、当時はまだ4人組のダチョウ倶楽部。「♪ある日、森の中」のメロディーをブリッジにして、3つのショートコントを繰り広げる。。「稲川淳二と稲川淳二がぶつかったら」「E.T.と出会ったら」「エイリアンと出会ったら」の3つ。E.T.ネタは当時のダチョウの鉄板ネタだった記憶がある。
ビジーフォー・97点、ダチョウ倶楽部・88点。所「この対戦、本当はねえ、1時間ずつくらい時間をあげて、いろんなものをやってもらいたいって感じがしますけどねえ」

 

準々決勝 第1組目

稲川淳二

栗田貫一

日野皓正のまねで 沢田研二、森進一のまねで
浪曲子守唄 ゲゲゲの鬼太郎


稲川淳二・88点、栗田貫一・98点。

準々決勝 第2組目

清水アキラ

吉村明宏

つり人形風・森進一のまねで 桑田佳祐、沢田研二のまねで
おふくろさん 雪国


清水アキラ・97点、吉村明宏・90点。

準々決勝 第3組目

ぼんちおさむ

田代まさし&桑野信義

ルイ・アームストロングのまねで アダモステ懺悔の神様のまねで
聖者の行進 あッ


ぼんちおさむ・93点、田代&桑野・92点。

準々決勝 第4組目

コロッケ

ビジーフォー

五木ひろし、野口五郎のまねで ブルーコメッツのまねで
契り セーラー服を脱がさないで


コロッケ・98点、ビジーフォー・93点。

 

準決勝 第1組目

栗田貫一

清水アキラ

郷ひろみ、桑田佳祐のまねで 和田アキ子のまねで
哀愁のカサブランカ ブルーライトメドレー

●清水アキラは『ブルーライト・ヨコハマ』『よこはまたそがれ』『ホテル』『別れても好きな人』『好きになった人』の豪華5曲メドレー(しかし20秒ですべて歌いきる)。
栗田貫一・99点、清水アキラ・96点。

準決勝 第2組目

ぼんちおさむ

コロッケ

加山雄三のまねで いろいろな人のまねで
ぼくの妹に 愚か者

●コロッケは「近藤真彦」「森進一」「小林旭」「志村けん」の4人のまね。
ぼんちおさむ・91点、コロッケ・100点。

 

決勝

栗田貫一

コロッケ

近藤真彦、シブガキ隊・布川、田原俊彦
のまねで
ピーター、郷ひろみ、千昌夫のまねで
愚か者 雪国


栗田貫一・91点、コロッケ・100点。