ISO第3世代 142.存在意義2

24.02.05

*この物語はフィクションです。登場する人物や団体は実在するものと一切関係ありません。
但しISO規格の解釈と引用文献や法令名とその内容はすべて事実です。


ISO 3Gとは

*****

2020年11月下旬になった。
新型コロナウイルスによる感染者、死者数は11月末から急増して後に第3波と呼ばれるのだが、この時点ではまだ急増するとは思えず、まだ世間は大騒ぎしていない。


坂本
柳田
田中
紙コップ
紙コップ
紙コップ

打合せ場で田中、坂本、柳田がコーヒーを飲みながら話をしている。

坂本 「ISO認証辞退の件はトラブルなく終わったようだね」

田中 「岡山君が作った資料を見ただろうが、立派なもんだ。社内的には費用のこと、メリット・デメリットを要領よくまとめてある。
資料が良かったからだけでもないだろう、上も今までの状況を知っているからか、認証を止めることに異議はなかったようだ」

坂本 「やはり関西支社の事件が大きかったかね?」

田中 「そのようですね。あれは認証制度に痛い事件だっただろう。とはいえ20世紀はあんなことはざらにあったんだよ。問題にならなかったんだよね。常識が違ったのか、それとも力関係が変わったのだろうか?」

柳田 「私は21世紀の入社ですけど、私もああいう事件はよく聞きました。社内の公式なルートではなかったですが、庶務担当者のコミュニケーションでは全社に伝わりますから」

田中 「認証辞退の件だが、本社・支社に認証を要求している顧客もなく、建設工事の経審点で加点をもらうこともないということらしい。まあウチが関わるような工事は、競争入札でなくウチでないとできないものばかりだろうけど」

坂本 「加算点なんてまだあったのかい?」

柳田 「ISO14001認証辞退を社外広報しないと広報が決めたそうです。今更認証してもしてなくても、営業上も企業ブランドにも何ら影響はないそうよ」

田中 「私も気にしてテレビや新聞でISO認証のニュースがないかとを注意して見ているのだが、まずないね。認証しましたもないし、認証を辞退しましたというのも新聞やテレビで見たことがない。
まあ、新しいMS規格では認証したという報道があるか。ほかの会社も認証しましょうという宣伝でもあるだろうし。とはいえ新しいMS規格なんていってももう企業のほうが息切れだろうなあ〜」


ISO認証件数は伸びているかといえば、まったく伸びていない。
JAB認定の認証件数の推移は下表のとおり。これを見てゾッとしない人はいないだろう。
一層驚くことはISO9001とISO14001を除くと看板役者がいない。QMSとEMSが6年間で13,000件減っているが、その他の合計は800件しか増えていない。普通の経営者なら撤退するだろう。実際に認証機関も審査員研修機関も過去10年間減る一方だ。


JAB認定のISOMS認証件数
ISOMS規格規格名称2017.12.282020.03.252022.05.102024.02.02
ISO9001品質マネジメントシステム31,64227,37223,23222,645
ISO14001環境マネジメントシステム16,83014,89412,84612,643
ISO/IEC27001情報セキュリティマネジメントシステム48101316
IDO5001エネルギーマネジメントシステム7740
ISO13485医療機器品質マネジメントシステム248231195216
ISO22000食品マネジメントシステム6941,0011,1461,296
ISO55001アセットマネジメントシステム26607679
ISO45001労働安全衛生マネジメントシステム-12227304
JAB認定の認証件数合計49,49543,58737,73937,199
内QMSとEMSの計48,47243,58737,73937,199
QMSとEMSの占める割合98%97%96%95%

出典はJABウェブサイトによる。


柳田 「実は広報部は認証を止めたときの影響を心配して、○○総研に相談したそうよ」

坂本 「ほう〜、○○総研ではそういう調査もするのかい?」

柳田 「お金をもらえば何でも調査しますよ。もっとも相談したら、類似の調査を独自に行っていたとかで何十万か払ってその調査データを買ったらしい」

坂本 「ほう!何十万、まあ審査費用よりは安いか」

柳田 「審査費用は200とか300万でしょう。でも認証の内部費用はそんなもんじゃないわ。審査対応の時間とか事前の会議とか、2000万や3000万いくでしょう」

田中 「その結果はどうだったのですか?」

柳田 「購買にあたってISO認証をどう評価するかということでは、大手企業から中小までほとんど考慮しないということ。それから環境経営ランキングの順位は、商取引の観点では全く関心がないとのこと」

田中 「前半はある意味驚きだが、後半は当たり前だよね。カーオブザイヤーになった車がベストセラーになるとは限らないというかベストセラーになるのが珍しい」


注:このお話は2020年である。2019年販売台数ランキングベストテンの内、現行モデルにモデルチェンジされてからカーオブザイヤーに選ばれたのは2車種であった。


坂本 「そもそも超豪華とか新機構採用とか超モダンでカーオブザイヤーになった車を普通の人は恐れ多くて買わないよ。
プリウス プリウスだって売れ出したのは2代目以降だよ。最初は際物(きわもの)かって様子見してたんだろうなあ〜

それにカーオブザイヤーならユーザーは参考にするだろうけど、環境経営を参考にするのは株主で消費者が気にするとは思えない。我々が環境に良いものを買っても、環境に良い会社のものを買うかい?」

柳田 「カーオブザイヤーは買う人のため、環境経営ランキングは株主のためか、言われてみればそうよね」

岡山がコーヒーを注ぎにパントリーに来て三人の脇を通りかかった。

坂本 「おい、岡山君、みんなで君の健闘を称えていたよ」

岡山 「何を言われているか……恐ろしい」

柳田 「まじめに褒めていたのよ、ISO認証辞退での活躍を」

岡山は三人の脇に座る。

岡山 「特になんだってことないですよ。たまたま私が磯原さんにあの仕事を指名されただけで、誰でもISO担当していれば結果は同じだったでしょう」

柳田 「そりゃここにいる田中さんや坂本さんならそうでしょうけど、私は環境管理課で怠け者とか能無しをたくさん見てきたから、誰にでもできるわけではないのは知ってるわ。岡山さんだからできたのは間違いない」

岡山 「私も能無しではないと思いますが、磯原さんは仕事を与えるとき、そのために必要な情報を得る方法とか、参考事例などを教えてくれますね。そういうのが大きいです」

田中 「確かに磯原さんは皆に仕事を依頼するとき、相手が目的とか手段が分かるように、そして必要な情報と入手する方法を説明するね。ああいうとことは学ばねばならない。おっと、私は手遅れだが」

坂本 「なるほど、怠け者は仕事の目的を知らないからで、能無しは方法とか情報を知らないからか。つまるところ怠け者も能無しも上長の責任か」

柳田 「私は庶務をやって長いけど、確かにそう言われるとそうね。でもそうすると仕事を指示する人はその仕事のベテランじゃないとだめということになる。磯原さんはやったことのない仕事でもしっかりやるし指示もしているわ」

田中 「うーん、ということはどうなるのだろう?」

岡山 「磯原さんと話をすると、彼は頭の中で様々なことを考えていますね。思考実験というか、一人ブレストですか」

坂本 「わしは思うのだが、磯原君はしたことのない仕事には予め実施する方法をじっくりと考えるんじゃないかな。そして人に頼むときには、考えた手順を説明するのではないだろうか。
我々もしたことのないことにチャレンジするときは考えるが、隅々というか細かい分岐までは考えないだろう。彼は多様な変化まで考えているのだろう。だから想定外のことが起きても、いつもそういう訓練をしているから、対応策が浮かんでくるのではないかな」

岡山 「なるほど、人に頼むときもその仕事の流れを考えているわけですか。すごいというか疲れませんか。自分が楽になるために人に頼むわけでしょう。人に頼むときも方法を考えていては……」

田中 「伸びる人はそこが違うんだろう。常なる努力だ。それを続ければ苦でもなくなるのだろう」


*****

11月某日
秋はスラッシュ電機では自己申告の季節である。毎年今頃になるとパートや契約社員まで含めて、全従業員が過去1年間の成果と来年度の目標、今後の希望などを書面にして提出し、上長とそれを見て話しあうという制度だ。もちろん希望がすべて叶うわけではないが言いたいことは言えるし、上長の考えを問うこともできる。多くは直属上長でおしまいだが、上長の対応に不満があれば更にその上と話すことができる。

話始まると長い人は2時間以上かかるから、一日一人とか二人しか進まない。
磯原の今日の相手は岡山である。

磯原 「岡山さんもここに異動して2年ちょうどになりましたね。昨年いただいた計画は本社・支社のISO認証の見直しでしたが、これは最高に決めたから満点ですね」

岡山 「9割方は磯原さんのおかげですよ。ただ成果としては悪くなかったと思います」

磯原 「岡山さんに来てもらって、いろいろと会社の仕組みの見直しをしてもらいました。緊急事態とかISOの認証対策などを経験して、これからどういう仕事をしてみたいと思いますか?」

岡山 「私も大学院の専門はありましたが、10年も専門分野から離れていると時代遅れになります。今となると学んだことで使えるのは、考え方とか研究の手法だけですね。
私が会社で何ができるかとなると、これだというものを持っていませんね。残念です」

磯原 「是非はともかく、日本ではジョブ雇用でなくメンバーシップ雇用ですからね。私も元々は高圧電気の技術者でしたが、どういう流れか今は公害防止とか事故防止をやっています。専門はこれですなんていっても、世の中はどんどん変わっていきます。

打ち合わせ 研究所にいた方に聞いた話ですが、1980年頃までは実験データからグラフを作るのは職人仕事だったそうです。直線ならともかく円弧でつないだりするのは雲形定規とか自在定規を使ったそうですよ。その方は高校出てひたすらそういう仕事をしていたそうです。彼は自分が作ったグラフでドクターになった人は何人いるなんて自慢していました。今ならエクセルでマウスをクリックするだけです。

あっ、言いたいことは、岡山さんが定年までにあと2回くらい全く変わった仕事に就くでしょう。だから何事かの専門家になるのではなく、学ぶことの専門家にならなくちゃなりません」


注:今の人は知らないだろうが、図面とか絵で曲線を描くときプラスチックの薄板にたくさんの曲線で型抜きしたのが雲形定規で、ゴム製でグニャグニャ曲がるのが自在定規である。ネットを見たら今も売っているようだ。使う人いるのかね?


岡山 「おっしゃる通りですね。大学に残っても研究するテーマも分野もどんどん変わっていくでしょうね。
先のことは分かりませんが、やはりやってみたいのは仕組みを考えることですね。仕組みといっても組織もあるでしょうし、情報システムを考えるのもあり、物流なども面白いかもしれません」

磯原 「もちろん需要がないとだめです。単純な情報処理はほとんど電子化されました。これからは判断が入るようなもののシステム化が進むでしょう。とはいえその前提としては、人が行っている仕事の標準化ですね」

岡山 「標準化とはどういう意味ですか?」

磯原 「標準とは『あるべき姿を示すもの』とか『基準』の意味です。標準化とは一つの目的にいろいろな方法があるのを最善を選びそれを文書化することです」


注:「文書化」とは文章を書くことだけではない。決めたことを絵にかいてもよいし、サンプル作っても良く、動画などでもよい。


岡山 「システム化の前に標準化が必要とは、人間が判断する方法や基準を明確に決めるということでしょうか?」

磯原 「そういう理解でよろしいです。非常事態にどう判断するかなんて昨年やりましたね。あのような時の判断基準、行動基準を一意的に決めるというのは非常に難しいです。難しいけどそういうのをはっきりさせないと電子化なんてできません」

岡山 「なるほど、ということは日々自分のしている仕事の標準化に努めなければならないということですね」

磯原 「そうです、日本はというか我が社はまだメンバーシップだからじっくり腰を据えて改善を考えられますよ。ジョブ雇用となるとすぐに成果を出さないと大変です」


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今日の相手は増子である。

磯原 「増子さんがここに来て2年半ですか、いろいろありましたが廃棄物関係の混乱はなくなりましたね。増子さんの活躍のおかげです」

増子 「アハハハ、だって前任者が何もしていなかったのですから、少し仕事をすれば皆さんから評価されますよ。
ともかく電子マニフェストの拡大、廃棄物業者の評価方法、廃棄物削減とリサイクルの推進と、こちらに来た時やろうとしたことはほぼやりましたね。いえ、まだ道半ばですけど。
石川君は元から法律とか管理などは分かっていたけど、社内とか関連会社に顔を売って指導とか交渉とか一人でできるようになり、正直言って私がここにいる必要は薄れましたね」

磯原 「業界団体の廃棄物の会合があるそうだけど、そちらはどんな塩梅でしょう?」

増子 「まあ大して活動はしてませんね。会員企業はどこも業界団体で集まって何するという意識もないです。ただ法改正のときは、いろいろと会員企業の意見をまとめて出すということをしてますね。個々の企業が出すよりも、業界団体としてまとめたほうが相手は真面目に受け取ってくれます。

お願いがあります。私は会社員だけでなく主婦なので家庭的に遠距離通勤は大変なのですよ。突然の出張もできませんし。皆さんにも迷惑をかけています。
できれば静岡に、戻してくれないかと希望します」

磯原 「それは昨年も言われています。昨年はもう少し頑張ってほしいと答えました。一旦転勤すれば3年はそこで勤めてほしいですからね。来春は満3年ですから考慮してはいます。確約はできませんが」

増子 「よろしくお願いします」


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本日は田中さんである。

田中 「磯原さんも大変だねえ〜、皆言いたい放題だろう?」

磯原 「いえいえ、そんなことはないです。正直言って今のメンバーに代わる前の方々は、とんでもない人たちでしたから。もっともそのとき私は面接する立場でなくされるほうでしたけど」

田中 「私はとうに定年になった嘱託の身だから、大して言うこともないよ。ひとつ申し上げておくと、これほどエキサイティングで建設的な職場は私の会社人生で初めてだ。私は来年3月で引退するつもりだが、これからも皆さんには積極的にやってほしいなと思う」

磯原 「やはり延長する気はありませんか?」

田中 「会社はお金だけじゃない。仕事が面白いかどうかが重要だ。大事なことは100年も前のメイヨーのホーソン実験から変わっていない。
打合せ

もちろん先ほども言ったようにここは面白い職場だ。だけど体力は歳とともに衰えてくる。老人の登山で遭難てのは、結構ニュースになっているよね。元気なうちに引退してしたいことをしたいと思っている」

磯原 「おっしゃることは良く分かります。私のマンションの住人も二三年前に登山に行って遭難して翌年遺体が見つかったなんてことありました。遊ぶのも年齢を考えないといけませんね。
65歳では遅いですか?」

田中 「一昨年だっけか、ISO審査で大立ち回りをした審査員がいたね(第95話)。やはり高齢になると頑固になる。考えが柔軟じゃなくなるんだ。彼も引き際が悪かったと思う。私も惰性で65とか67まで働いていけば、いつの間にか周りから敬遠されるようになる。いやもうなっているかな?
それにフィットネスクラブも健康になるためよりも、健康だから行けると言われているよ。今から会社を辞めるのを楽しみにしている」

磯原 「ハッピーリタイアメント!

田中 「ありがとう、まだ4か月あるけどな」


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今日は坂本と話をする日だ。

磯原 「坂本さんは来年春に定年退職ですね。まだ正式に定年延長にはなっておりませんで、制度的には希望者を嘱託雇用するという過渡期ですが」

坂本 「ぜひ嘱託で採用してほしいです。そして可能なら本社勤務でお願いします」

磯原 「元は静岡工場勤務希望ではなかったですか?」

坂本 「以前はそういう気持ちでした。どうせ老後の数年をすごすだけなら気心の知れた古巣が良いと思っていました。
湯気
紙コップ
現実には定年間際になると若い者が私を見る目が変わるんですよ、私がいるのが迷惑だと思っているのでしょう。そりゃみんな一人前になれば口煩いのはいないほうが良い。私も昔先輩が嘱託で残ったときそう思いました。本社ではそういう目で見られないのが良いです。
それとここで働いて、本社のすごさを感じました」

磯原 「どういうところがすごいのですか?」

坂本 「やりがいですね。私は平どころか嘱託社員ですが、できることが大きいのです。水質事故とか起きて現地に行って指導とか、正直言って楽しいですね。もちろん私が行くことがないようにしないとまずいのは分かっています。今後ともそのように努めていきたいと思います。
ぜひとも本社で働かせてください」

磯原 「坂本さんが帰ると言わなければぜひともお願いします。もっとも工場が引き取るかどうかがありますが。
田中さんが来春引退しますので、坂本さんに工場に出向いてもらうことが多くなると思います。体に十分気を付けてください。
来年以降ですが田中さんの後任を探さなければならないと考えています。坂本さんと2年くらいラップして順送りと考えています。まだ先の話ですが」

坂本 「承知しました。それじゃ面接はこれで終わりですか?」

磯原 「もう少しいろいろ話をしたいのです。
個人的な話ではなく、会社の職制ですが……先日、課内のミーティングで話が出ましたが、現在の環境管理課は廃棄物と公害防止とISOですが、これが最適とは思えません。業務分担の見直しをしなければならないと考えています。
そのあたり坂本さんのご意見、ご提案があればお聞かせいただきたいと思います」

坂本 「ああ、あれね。わしも現状が良いとは思っていません。まず廃棄物は本来それだけで一つの部門かなと思います。
どこに付けるかというなら、現在本社では生産技術部の施設建築課が工場管理の部署ですから、そこにもっていくのが一番抵抗ないでしょう。
公害防止も施設管理とみればそれも施設建築課でおかしくない。ISOはどうかとなると、厳密にいえば総務課かもしれませんね。
まあ割り切れないから、現状は残り物を集めて環境管理課としているのでしょうけど」

磯原 「それなら現在本社では生産技術部の下に環境管理課、技術管理課、生産技術課、施設建築課、とありますが、いっそのこと生産技術部と施設管理部に分けて、生産技術部は製造関係として施設管理部が施設全般としたほうが筋が通るかもしれませんね」

坂本 「環境管理課は全部施設管理部に行くだけに見えますが?
公害防止も施設建築課なら辻褄が合いませんね」

磯原 「なるほど、良いアイデアがなければ現状維持ですか?」

坂本 「そうもいかんだろうなあ〜」



うそ800 本日の不思議

引退した身では会社の組織などどうでもいいのだが、環境管理はどうあるべきかとなると、あちこちお邪魔して理屈も動きも素晴らしいと思ったことはない。
なんでPCB機器の保管を資材管理がしているのかと思ったこともあったし、成型機を持っている製造部門が騒音振動や漏洩時の対応を一手に引き受けているところもあった。自分が保有する設備機器の維持管理はすべて行うという発想らしいがほかの部門でもそういった機器を保有するときはどう対応するのか疑問に思った。

オイルタンク 重油タンクは保安部門が管理して、酸のタンクは使用部門がというところもあった。重油は危険物なら法規制で担当を分けるのも変だ。漏洩時の対応とか考えるとまとめたほうがよさげにも思える。
まあ工場内の配線やリレイアウトも、そこの製造部門がは中止工事をする会社もあったからそれもありなのだろう。だが、常に工事をしている部門なら見積でもより良い工法でも頭に浮かぶだろうが、10年に一度外の業者に発注する程度では業者優位の取引になってしまうのではなかろうか?

元々、環境とはまとまりではないので扱いが難しい。
総務とは「すべてをつとめる」と読むそうだから総務というのが正しいのだろうか?

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