タイムスリップISO 27.反省会

24.10.21

注1:この物語はフィクションです。登場する人物や団体は実在するものと一切関係ありません。
但しISO規格の解釈と引用文献や法令名とその内容はすべて事実です。

注2:タイムスリップISOとは




東京駅

月曜日、佐川は朝6時半頃の新幹線に乗り、東京駅に8時少し過ぎに着いた。本社ビルまで歩いて7・8分、順当な到着時間だろう。たぶん入館は8時からだと思う。それより早いと、守衛所に社員証と理由を示して入れてもらわなければならないと聞いた。

この前、本社に来たのは先週の木曜日だから、就業日一日来なかったに過ぎない。ならば大して報告することは……なくはないな。
まず凸凹機械の指導の件がある。野上課長に文句を言わないとならない。それにどこまで親身にするかも問題だ。あまり手の内を教えたくない。

それから山口さんと今週の予定の確認をしたい、そうそう彼からもらった質問の回答をしなければならない。会えばまた質問、相談は山ほどあるのだろう。


コーヒー 生産技術部の部屋に来ても自分の机があるわけでなく、またパソコンも使えないからコーヒー飲んで待っているしかない。 20分ほど、早めに入室した人から、不審者を見るような目で見られるのを耐えて待つ。
野上課長は始業前15分頃に姿を現した。とはいえ挨拶したものの、課長も始業前にメールの片づけなど朝のルーチンがあるのだろう、そのまま行ってしまった。
山口さんは始業数分前に部屋に入ってきた。彼もまた挨拶して後でという。


8時にチャイムが鳴り、広いオフィス全員が立ち上がって「おはようございます」と声を出して挨拶する。その後は部署によっていろいろだ。そのまま黙って座って仕事を開始するところもあり、部門長の周りに集まって今日の予定の確認とか前日の問題の周知とかするところもある。

生産技術の野上課長はどうするのかと佐川は座っていると、野上課長が山口に声をかけてから佐川のところに来て、打ち合わせするという。
そのまま近くの小さな会議室に入る。


野上課長 「日々、報告はメールをもらっているが、口頭で状況を説明してほしい。やはり文章と本人の言葉は違うからね。
まずは佐川君の先週の実施事項と今週の計画から説明してほしい」

佐川真一 「先週の実施事項ですが、月曜日は山口さんと一緒に長野工場を訪問しました(第20話)。長野工場では内部監査を行いました。既に山口さんから報告がされていますので、特に付け加えることはありません。

先週の火曜日は、千葉工場を伺いました(第21話)。
千葉工場の問題のひとつは、まずISO認証のための活動を、ほとんどしていないということです。
もうひとつは、ご存じのように社外の人からISOの資料を購入したのだが、それが社内資料を外部流出させたという問題でした。これについては先週木曜日、流出元の凸凹機械と当社の法務部と事業本部の間で話を付けました。
それについてはご存じと思います。

以上のことは、既に課長にも山口さんにも、メールで報告しています。
私の意見として、こういったことが放置されていたのは、異常だと思う。それは千葉工場だけでなく、本社にも責任があるから反省しなければならない」

本社の山口 「本社にも責任とおっしゃると?」

佐川真一 「千葉工場が何もしていなかったことを、山口さんはどう考えていますか?」

本社の山口 「何もしていなかったと言われても……そんな状況とは知りませんでした」

佐川真一 「これは千葉工場のISO認証のスケジュールです。赤は私が実施したのかしないのかを質問して、回答を記入したものです」


千葉工場 ISO認証計画の現実

千葉工場認証計画の現実

野上課長 「なになに、これでは計画を立てただけで何もしていないじゃないか」

佐川真一 「そうなのです。一番上の行を見てほしいのですが、〇で本を囲んだ文字が記されたところは、本社が指導に来た日です。
當山さんと山口さんは、指導を断られる今年の1月初めまでに8回千葉工場を訪問している。

山口さんは10月に訪問した時点でマニュアルが未完成なことに気付かなかったのか?
12月に訪問したとき、文書記録の見直し状況を確認をしていないのか?、内部監査体制も作っていないことに気付かなかったのか?
品質方針カードが必要とは思わないが、その配布もしていない。1月に當山さんと山口さんが訪問したときに、なぜ未実施なのか問い詰めなければならないでしょう。

ともかくこのように、千葉工場は計画したもの全てを実行していない。それは千葉工場の問題だ。だけど認証指導として8回も千葉工場を訪問している。
本社から毎回2名が訪問して指導しているのに、工場が進捗が計画からどんどん遅れているのを、なぜ見つけていないのか、それを聞きたい」

本社の山口 「えー、そんなこと言われても、私は工場の準備の進捗が予定通りかどうかなんて知りませんよ」

佐川真一 「予定表を出させて実施日が過ぎていれば、したか否かを聞けばよいじゃないですか?」

本社の山口 「私は今まで工場でISO認証準備の進捗など聞いたことがありません。
當山さんも、そんなこと聞いていなかったですね」

佐川真一 「なぜ聞かないの? 工場の進捗が、予定通りかどうかを把握しないで、指導できないでしょう」

本社の山口 「認証の指導って何をするのか分かりません」

佐川真一 「分かりませんだって
あなたは工場から、大金をもらって認証の指導をしているのです。1人1日15万、1時間が18,750円、1秒が5円につくのですよ。
それほどお金をもらっていると認識すれば、工場がISO審査で合格するために、最大限の努力をしなければならないでしょう。

前回訪問時の指導を反映して実行したのか、その結果どうだったのか、
現状どんな問題があるのか、対応に困っていることはないのか?
進捗はどうなのか? 予定より遅れていれば挽回しなければならないし、早いなら計画を見直さなければならないでしょう。
當山さんと山口さんの指導とは、いったいどういうことをしていたのですか?」

本社の山口 「工場に行くと、いろいろ質問されます。規格解釈とか対策方法とか、當山さんも私もほとんど何も知らないので聞いていただけです。
それからマニュアルの雛形が欲しいとか、内部監査やマネジメントレビューなど新しく作る規定の見本が欲しいとか言われます。本社に戻って他の工場の例とか行政のホームページを探って、似たようなものを探して工場に渡す、そんなことですね」


佐川は呆れた。當山氏もたいがいだと思っていたが、その弟子もどうなんだ。自分は彼を教育できるだろうか? 無理なら、今回の三つの工場のISO認証を終えたら本社とは縁を切りたいと思う。
親の顔ならぬ課長の顔が見たいよ。目の前にあるけど。

佐川真一 「野上課長は當山さんと山口さんの指導状況を、どのように把握していたのですか?
千葉工場のISO認証準備が遅れていたことを認識されていたのでしょう?」

野上課長 「いや、當山君からの報告は毎週、週報をもらっていた。それによると長野、兵庫、千葉ともに順調とある。週報を見るだけでなく、週報を見ながらフェイストゥフェイスでも状況説明を受けていた。
彼からは問題だとか、遅れているという言葉を聞いたことはない」

本社の山口 「私も當山さんから工場の認証準備が遅れているとか、問題があると言われたことはないです」

佐川真一 「野上課長、じゃあなぜ千葉工場は本社の指導を断ったのですか?」

野上課長 「指導料が高すぎると聞いている」

佐川真一 「それは正確じゃない。
私は福島工場がISO認証を決定する前から、ゆくゆくは福島工場もISO認証が必要になるだろうと考えて、長野工場、兵庫工場、千葉工場に電話して状況を聞いてました。
彼らはそろって、本社の指導は当てにならない、何度も前言取り消し、やり直しが発生している、質問しても回答がもらえない、どの工場からも、そういうことを聞かされました。

彼らは単に指導料が高いと言ったのではなく、ろくな指導をしないのに高いと言ったのです。質問したら回答する、手戻りのない指導をする、そういう指導をしていたら、高くても文句を言わなかったはずです

山口さんに聞くけど、指導の目的は何ですか?」

本社の山口 「工場が問題なくISO認証することです」

佐川真一 「その通りです。
じゃあ問題を聞かれたら回答するとか、資料を求められたら提供することではありませんね。
向こうから言われる前に状況を問い、何が問題かを聞き、その対策を考える。計画の進捗を把握して、遅れているなら挽回を考えなければならないでしょう。
俺は聞いてないなんて言ってはいけないよ」

本社の山口 「指導とはそういうことをするとは知りませんでした」

佐川真一 「山口さんは、指導方法を学ばなければ……いや考えなければなりませんね。目的を果たすために何をすべきか、考えれば分かるでしょう。

しかし野上課長も実態を把握してないと問題じゃないですか。現実に問題になったわけです」

野上課長 「そう言うことも含めて、佐川君に指導をしてもらおうと思っている」


佐川は一瞬、気が遠くなった。
この人たちの頭の中はどうなっているのだろう?
こういう考えで本社は工場を指導しているのだろうか?

佐川真一 「ちょっと話がそれますが、重大なことですし本件に関わることなので話させてください。
先週、凸凹機械でのこと、先方と収拾を付けるために、つまり当社の非の補償として、私が凸凹機械のISO認証の指導をすることになりました。ご存じですね」

野上課長 「ああ、木曜日に松本さんから連絡を受けた。君がOKしたと聞いた」

佐川真一 議論 「アクチュエータ事業本部の松本さんは、会社を出る前に野上課長から、私に凸凹機械の指導をさせる裁量をもらっていると言いました。
既に課長と松本さんが決めていたのですから、私がOKしたのではありません。課長がOKしたことを知らされたのです。
そもそも私に決定権などありません」

野上課長 「そう言ったかもしれん」

佐川真一 「その件について、私は松本さんに繰り返し確認しました。
ISO認証指導をする決定したのは、松本さんであり松本さんに権限を委譲した野上課長と記録に残してほしいです」

野上課長 「だが指導はできるのだな」

佐川真一 「考えてほしいことはいろいろあります。
まず負荷的なこともあります。私にとって第一優先は社内みっつの工場の認証です。どうすれば凸凹機械の指導のパワーをひねり出せるのですか?
話を続けますから、ちょっと待ってください。

私が指導するとなると、凸凹機械の審査で問題がないようにしたい。当然、凸凹機械はそう期待しているでしょう。上手くいかなければ当社に苦情あるいは賠償の要求があるかもしれません。
当社並みに指導するとしたとき、工数とは別の問題があります。

先週の金曜日、福島工場で内部監査員教育をしました。その時の講義をビデオ撮影して長野工場と兵庫工場そして千葉工場に配布するつもりです。
VHSテープ 凸凹機械にも、そういったビデオの提供も必要でしょうか。今まで工場に指導してきた三段組の作り方や監査のチェックリストもあります。
皆さんがどう考えているか知りませんが、そういったものは認証が始まった数年間は極めて貴重なノウハウです(注1)それすなわち、当社のコンフィデンシャルが、漏洩することになります。

となると私の指導は慈善事業でなく、しっかりと対価をもらわないとならない。しかし、先週決めた話では、当社は知的財産を無償であげてしまうわけです。
更に言えば、彼らは提供した資料を社内だけでなく、他の会社に転売するかもしれない。そんなことを考えるとこれは大問題じゃないですか」

野上課長 「うーん、それほど大問題とは考えていなかった」

佐川真一 「當山さん、山口さんが指導してうまく行かなかったことを考えてもらえば、そういう情報はいかに希少で重要かを理解できると思います」

野上課長 「うーん、確かにタダでは出せないわけだ。佐川君は言わなかったが千葉までの出張旅費だって宿泊費だってある」

佐川真一 「松本さんは千葉工場に来たとき、ついでに指導してくれと言ってましたね。口先だけでしょうけど」

野上課長 「ついでにか……しかし君も反対はしなかったのだね?」

佐川真一 「当たり前です。上長が決定権を松本さんに渡したと言われたら、従うしかありません。私に決定権があるなら、一旦保留にしましたね。
貴重なものを取引先でない会社に無償で提供するのは、利益供与ではないかと懸念します」

本社の山口 「利益供与とはどういうことですか?」

佐川真一 「売買は片方がもの、片方がお金を交換する互いに対等な双務契約だ。
一方が与えるだけで他方が何も与えないのは、片務契約といって理由がなければありえない。損を出すだけの取引は、会社に損害を与える背任ですよね」

野上課長 「まあ背任というほどのことではないよ」

佐川真一 「凸凹機械は当社の関連会社でなく、取引先でもなく、何の関係もない会社です。そこに一方的に利益を与えることはよろしいのですか?
実際には、どんなレベルで何回するのかも決めていません。簡単な講演を1回するくらいなら騒ぐこともないですけど」

野上課長 「遡ると故買問題が原因だな。
佐川君が指導するとき、社内ほど力を入れず、手抜きしてくれたらよいのではないか」

佐川真一 「認証させることを約束したのか、何度か訪問して疑問に応える程度で良いのか、その辺ははっきりさせてほしいですね。
ISO審査で問題が起きて、こちらの責任だと言われると困ります」

野上課長 「それもはっきりさせよう
しかしなあ〜、當山君のときは長野や兵庫から苦情があったけど、佐川君が1回2回訪問しただけで、苦情が消えたのはどういうこと?
なぜうまく行くのか、違いは何なんだ?」

本社の山口 「佐川さんは何を質問されても即答です」

野上課長 「知識があるのか、経験があるのか?」

佐川真一 「そういうことより、今日、明日のことを急ぎましょう。
では凸凹機械の件は調整というか実施範囲を決めていただきたい。
それから今週の指導ですが、長野工場と兵庫工場は山口さんひとりで大丈夫か?」

本社の山口 「先週お邪魔したときは、質問は多々ありましたが、問題と言えるものはなかったです」

佐川真一 「スケジュールはどうなの? 遅れ進みは?」

本社の山口 「聞いていません。今回お邪魔したとき計画との齟齬を確認します」

佐川真一 「当面のゴールである予備審は、長野が23日後、兵庫が17日後だ。ショートレンジだから、問題があればすぐに手を打たないとならない。なにかあれば連絡が欲しいな」

野上課長 「佐川君は行かないのか?」

佐川真一 「先週の打ち合わせで、千葉はふた月遅らせることになりましたが、これは長野や兵庫が今まで準備した期間を考えると、今から最大限に頑張らないとならない日程なのです。
なにしろ過去半年間、本当に何もしていないのですから、スタートラインから始めなければなりません」

野上課長 「ばっさりと何カ月も遅らせれば良かったのに」

佐川真一 「あの会議に野上課長もいらっしゃいましたね。松本さんからむやみに遅らせるのではなく、最大限に頑張った日程で進めたいと要請がありましたね。野上課長も含めて、皆さんがそれを是としました。ならば私はそれを実現しなければなりません」

野上課長 「ISO認証がこれほど大変だとは思わなかったよ」

佐川真一 「大変なことはありません。現実に兵庫はほとんど問題ないし、長野も細かいことはともかくやることはしてきました。
やるべきことをしっかりと把握し、その内容をしっかりと見極めてスケジュールを立て、それを粛々と行えば良いのです。WBS(注2)ですよ、分析と言っても良い」

野上課長 「それが簡単じゃないんだな〜」

佐川真一 「ともかく山口さんは長野、兵庫の順で回ってほしい。それぞれ課長と直談判してスケジュールを見せてもらい、遅延がないかどうか確認してほしい。問題あれば電話を頼む。
それからこれは金曜日に福島工場でした、内部監査員教育のビデオテープだ。それぞれの工場に渡してほしい。参考にしてくれればよい。社外に出さないよう注意してほしい」

本社の山口 「承知しました」

佐川真一 「野上課長、私は今日午後から千葉工場に行って、状況の再確認とスケジュールの見直し、実施事項の説明をする予定です。向うには事務局に兼務者を集めてフルタイムで仕事をする体制を作れと言ってあります。もし対応していなければ即帰ってきます。

それから凸凹機械の件ですが、午前中に話を決めてもらえますか。指導のレベル、深入りするかしないか決めてもらいたい。
話が決まれば明日でも千葉工場で時間が空いたとき、凸凹機械に顔を出して状況確認と何をすべきかの話をしてきたいと思います。

山口さんに渡したビデオテープは千葉工場にも渡す予定ですが、凸凹機械にはどうするかは野上課長の決定次第となります。
あまり手抜きしてISO審査でボロが出ても困るでしょうし、」

野上課長 「分かった。これから松本さんと話をしよう。
一緒にアクチュエータ事業本部に行こう」



うそ800 本日の反省

そもそも、この小説を書き始めたのは、審査員のおかしな行状とか、ISO規格の珍解釈を取り上げて論じよう(嗤おう)と思ったからです。
ところが審査に至る前に、ISO審査が必要になった状況、企業内部の上を下への対応、社内の利害関係者の葛藤を描く必要があると気づきました。
そういう背景説明がないと、審査員とのチャンチャンバラバラの意味が分かりません。

ということで、そういったことを書いているうちに、そう言えばこんなこともあった、そんな問題もあった、そういうことがドンドン思い出されてきて、わき道にそれるだけでなく深みにはまってしまいます。いや、わき道でなくそう言うことの全部が問題だったのですね。

というわけで、なかなかメインイシューにたどり着きません。
野上課長たちの反省会ではなく、私の反省回になってしまったようです。




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1994年頃、認証した企業の品質マニュアル10社ほどをまとめた書籍が、1万数千円で売られていた。冗談でなく本当の話だ。

WBSとはWork Breakdown Structureの略。日本語では作業分解図とか作業分解構成図と言われる。
簡単な仕事なら頭の中で考えれば済むが、大きなプロジェクトになると頭の中では計画を立てることが困難になる。
プロジェクトで実施すべきことの詳細を把握し、その関係を構造化・階層化して計画・実行・進捗把握を容易にする手法。1960年代アメリカ国防省とNASAによって大規模プロジェクトの計画と管理のために考えられたという。日本で流行したのは1980年代だったと思う。
往々にしてWBSを作ることが、プロジェクトを進めることと解する人間がいるから、要注意である。


外資社員様からお便りを頂きました(24.10.21)
おばQさま
いつも貴重なお話有難うございます。

佐川氏 立派です、無能な上司がいる部下のカガミ。
何が立派なのかと言えば、命令と責任を明確にして、上司の命令ならば記録を求めているから。

ダメ組織やダメ上司のアルアルは、口頭命令。
お客の前や会議で、上司が重要な事を簡単に口頭で請け負ったりして、結局は部下がしりぬぐい。挙句の果てに、その口頭の決定が原因で上手くゆかないと、部下に責任転嫁。
だから、佐川は凸凹機械のような無駄な仕事を、業務範囲も決めずに請け負うのは非常に危険だと説明して、業務範囲を明確にする事を求めております。

ダメ組織のアルアルは、帝国陸海軍でも多かったようで、捕虜の扱いなど口頭命令で殺害した例などは、部下は責任転嫁され、敗戦後はB級戦犯で最悪は死刑。 「私は貝になりたい」なんて、それを題材にしております。イジメと同じで、無茶を言った本人は忘れているから、その場で佐川氏のように記録や命令を出させるのが正しい振る舞いですね。

なかなか出来る事では無いし、過去の苦い経験の記憶があるから、彼は正しく振舞っております。
これだけ駄目組織と上司達だから、それを描かないと先に進まないのは良く判るし、こうやってダメ組織の描写があるから、佐川氏の活躍が光ります。

これからも楽しみにしております。

外資社員様 いつもご指導ありがとうございます。
過分のお褒めを頂いてしまい、困ってしまいます。
現実としては、こんなことサラリーマンしていれば、毎度のことで真面目に反論などしないで、右から左でしょうね。
私は空気読まない男なので、いつもそんなことをしていました。
あるときちょっとデータの集計などを業者に頼んだことがありました。そこの営業マンがオチャラカ人間で、連絡不十分な結果トラブルがありました。みんなの努力でつじつまは合ったのですが。
打ち上げのとき、そこの管理者が来たので、その話をすると「そんなこと言うべきではない」と言われました。
こっちは客だよ!管理者は良い情報だけ欲しいのかなと、大いにがっかりしたことがあります。
管理者は人を動かすのが仕事だから、部下の現実の姿、評判などをよく知っておくべきと思いますね。
佐川氏の上司に対する言動など、対等と勘違いしているとか思われるかもしれませんが、私はいつもこんな感じでした。嫌われるかどうかは相手次第です。
でも大チョンボもしなかったし納期遅れもしませんでした。ある上司には、何人も部下がいたが、納期遅れがなかったのはお前ひとりだと言われたことがあります。無能ではなかったと思います。




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