タイムスリップ101 未来プロジェクト6

25.08.04

注1:この物語はフィクションです。登場する人物や団体は実在するものと一切関係ありません。
但しISO規格の解釈と引用文献や法令名とその内容はすべて事実です。

注2:タイムスリップISOとは

注3:このお話は何年にも渡るために、分かりにくいかと年表を作りました。



1998年最初の未来プロジェクトのミーティングだ。
プロジェクトのメンバーは相も変わらないが、メンバーの前向きな姿勢と好奇心はいささかも薄れていない。そういう人を選んだのか、今の仕事が面白いのかどちらだろう?


野村財務部企画課長野村財務課長
佐山マネジャー佐山
相馬次郎相馬 生産技術
下山人事部次長下山本宮洋子 本宮 総務
中山経営企画室長中山経営企画室長吉田 吉田 人事
大木経理課長大木経理部業務課長佐川真一佐川 環境
技術 伊達伊達隼人 石川さやか石川 広報

注:普通、一番偉い人とか司会がお誕生席(真上)に座る。この場合、役員で一番偉い中山室長が、円卓会議が良いと考えたのだろう・・・ということにしておく。
ちなみに円卓会議とはテーブルが丸いことではなく、上下がつかないように座ることをいう。


それとアジア通貨危機以来、財務部、経理部からは情報を得ようと毎度出席していて、半分プロジェクトメンバーのようになっている。

いつの間にか未来プロジェクトは組織上、人事部ではなく経営企画室直下に組み込まれていた。とはいえ人事部の下山次長も顔を出している。暇でもないだろうになぜか分からない。

今日は今年の予言の確認と、それにどう対応すべきかの検討会というか雑談というか、ブレインストーミングである。


佐川真一 「今年どんな年になるのか、何が起きるのか、皆さんには、昨年末にリストをお配りしています。とはいえこういうことはやはり、間近にならないと真剣に考えないものです。改めて説明します。

昨年1997年は7月のアジア通貨危機、10月消費税引き上げ(注1)などにより、バブル崩壊後最大のマイナス成長になるでしょう。経済成長率推移を見れば一目瞭然です。
今年も良くなることはなく、昨年からのマイナス要因が続いて、失業率は過去最高となり、戦後最悪の不況と言われるでしょう。


注:前年度のGDPの報告は、暦年を集計した速報(暫定)が2〜3月頃公報され、確定値は12月が普通である。ここで佐川が「マイナス成長になるでしょう」と見込みを言うのはおかしくない。


ひとつの指標として円ドル為替レートは1ドル130円から147円に落ちる。1割以上の変化ですから大きいですね」


1997年1998年
1ドル札100円玉10円玉10円玉10円玉1ドル札5円玉1円玉1円玉
100円玉10円玉10円玉10円玉10円玉
天秤
矢印
天秤
1ドル130円が147円になってしまった。

佐川真一 「円が高いのが良いか安いのが良いかは時代で変わりますが、この場合は円というか日本の経済力が低下したということでしょう。
特に円安誘導とかはなかったはずですが、日本の金利は下がるばかりで円の魅力がなくなったようです。

政治の方はグジャグジャです。
今年7月の選挙で自民党は大敗して、橋龍から小渕内閣になりますが、自民党と小沢一郎の自由党そして公明党の連合政権になります。
こういう状況では、リーダーシップを取って何かをするというのはできません。

そんなこんなで日本長期信用銀行、日本債権信用銀行など破綻、山一證券自主廃業など暗いニュースが続きます。
明るい話題と言っても、若乃花・貴乃花が兄弟横綱とか、長野冬季オリンピックではしょうがないです。

和歌山毒物カレー事件というのが大騒ぎになります。7月25日、和歌山市内の町内会の夏祭りでふるまったカレーライスにヒ素が混入された事件でした。食べた住民から死者4名、中毒症状者が63人も出ます。
まあ、これは我々には無関係です」

中山経営企画室長 「大量殺人事件だな」

下山 「ここに和歌山県に家族や親せきがいる人はいるか?
・・・・
いないか、じゃあ忘れてくれ。もちろん口外禁止だ」

佐川真一 「経済動向です。
TOPIX(東証株価指数) も低迷が続きます。短期的に高低はありますが、私は細かいところまで覚えていません。2012年に自民党復権なるまで、10年以上、株はダメと記憶しておけば良いでしょう。

投資としてメリットがあるのは金です。
金価格は1998〜2004年までグラム1,500円で低迷します。2004年末から急上昇して、2012年にグラム4,000円までになります。そこで一旦横ばいになりますが、2019年以降は一直線で上昇し2023年には9,000円を超えます。そのときでも上昇が止まる気配はありませんでした」


金の延べ棒

相馬次郎 「金がグラム1万を超える! これは営業秘密ですよね?

中山経営企画室長 「当然だな。まあ過去から金の積み立てをしていたなら、年末のボーナスで気を良くして、月々の積立を増額するくらいはありかもしれんが」

佐川真一 「いやいや、ものすごい儲け話のように思うかもしれませんが、2000年にグラム1,000円で買って2020年に7,000円で売ったとすれば、20年間で7倍です。これは年利10%です。

そう見れば金の値上がりがすごいと思うでしょう。しかし1990年頃の郵便定額貯金の利率は、10年もので年8%越えでした(注2)もっと遡れば1970年頃は普通貯金で4.3%、定額なら10%と、今では想像もできません。
今は定額で0.4%、普通で0.21%しか付きません。いかに低金利になったかということです。来年からゼロ金利時代となり、郵便貯金の利子はほぼゼロになりますね」

相馬次郎 「うわー、そう言われるとまったくだ」

中山経営企画室長 「金が上がるのではなく、預金の利子が下がったから金が高くなったと感じるか。
お金の値打ちがどんどん下がるということか。貯金などしてられんな」

佐川真一 「2000年以降は、郵便貯金でも銀行でも、お金を預けると利子は実質マイナスになります」

本宮洋子 「銀行に積んでいると金額が減るの、預かるのに手数料を取るスイス銀行みたいに?(注3)

佐川真一 10円玉 「流石にそこまでは行きません。実際はまもなく金利は0.001%まで下がります。100万円を1年間積んで利子が10円です、笑っちゃいますね。
ATMの夜間使用料が110円、祝日や日曜日も同じです。だからね、実質マイナス金利です」

本宮洋子 「あ――、(きん)を買っても儲からないけど、郵便貯金よりは良いということか」

吉田 「比較の問題だから、金を買った方が現ナマを持っているより得なことは間違いないよ。でも売り買いで手数料は取られるし、売れば所得になって税金がかかる」

石川さやか 「利子ゼロでは貯蓄する気がなくなるわ。
ローンとかどうなるの?」

大木経理部業務課長 「金利が固定か変動かで、得になったり損になったりだよ」




中山経営企画室長 「佐川君の話を基に、どういうことをすべきか、その目的、メリット・デメリットを考えよう。4月以降の提言を、今月末までに出さにゃならん」


💭
佐山

未来プロジェクトが人事部の下にあったときは、人事部次長が顔を出しても進行を仕切ることはなかったが、経営企画室所属になった今は、役員である中山室長が、当たり前に司会進行をする。
佐山マネジャーは、自分が前に出べきか、いないものとすべきか、どうしたものかと考え込む。


下山 「今年は不景気はともかく、昨年のように通貨危機とか総会屋問題のようなものがないようですから、低成長期、不景気が常態化したときの対応ということになりますか」

野村財務部企画課長 「重大な問題がなければ、東日本大震災対応を総合的にまとめたいですね。
今後日本の20年を考えると、大震災特に原発の処理が重荷になるかと思います」

下山 「東日本大震災か〜、防潮堤問題がペンディングだったよなあ〜
佐山さん、あの話はどこまで行ったのですか?」

佐山 「どうなったのでしょうね? 実を言って未来プロジェクトは基本的に提言とか警告を出すのが役割で、その実施計画を立てるわけでもなく実行部門でもないのですよ。
フォローをしていないのも悪いのかもしれません。とはいえ、上の人たちをフォローするというのも・・・どうしたものでしょうね」

中山経営企画室長 「社長には説明しました。興味を持たれたのは間違いないですが、真正面から東電支援とか防潮堤をプレゼントなんてのはないだろうという話でした。
まずは社内で東日本大震災の被害を受ける工場や施設の洗い出し、そして対応の検討、その関りで福島の原発の防災につなげて何かできないかというご意向でした」

下山 「優等生的回答ですな。まだ12年あるのか。社長も2人や3人は変わるでしょうし」

中山経営企画室長 「12年なんてあっという間ですよ。未来プロジェクトができてもう満2年が経過しました」

下山 「その2年間の未来プロジェクトの成果はすごいものだったね」

伊達隼人 「早いもんだなあ〜。私ももう50目前ですよ。
中山室長がおっしゃる通り、まずは目の前の対策でしょうね。佐川さんから当時の工場の被害状況を教えてもらいたいですね。

地震の被災地、津波のあったところから考えると、工場は宮城工場、福島工場、宇都宮工場それに千葉工場ですか。
支社や営業所になると、北海道支社、東北支社、新潟営業所ですね。あとは関連会社ですね」

佐川真一 「大変申し訳ないですが、私は前世では事情があって、この会社を1997年に退職しました。ですから東日本大震災のときこの会社の事業所が、どのような被害を受けたのかは存じ上げません」

中山経営企画室長 「アチャー、そうだったな。
でもどの工場が被害を受けたとか新聞に載ったんじゃないか?」

佐川真一 「中山室長、何をおっしゃってるんですか。東日本大震災は大災害で、壊れた工場や流された工場など数えきれずですよ。煙突が倒れた、建屋が丸ごと海に流されたなんてことでは、ニュースになりません」

中山経営企画室長 「そうか〜、じゃ、一般論としてどんな被害の類型があったとか、避難の重要性とかいくつかの切り口でまとめてくれんかね」

佐川真一 「そういうことは以前から書き溜めております。
今日はメンバーが揃っていますから、大きなことだけお話します。個別論の詳細はもう少しまとめてから配布する予定です。
それを皆さんがお読みになってから議論したいと思います。
先ほど室長が次年度の出来事を1月末とおっしゃっいましたが、それは次年度限定でしょう。その先は締め切りはまだでしょう。

私の前世でこの会社を辞めてから勤めた会社も、東北地方にいくつかの工場を持っていました。もちろん当社のような大企業ではなく中堅企業でしたから、本社も工場も小さいです。まあ、規模は違っても状況は類推できるでしょう。
私はその会社の新宿にある本社で、施設管理やISO認証を担当しておりました。

まず地震発生時ですが3月11日のお昼過ぎでした。3月と言えば、東北でも福島県なら桜が咲いてもおかしくない季節です。しかしその年は平年より寒く、3月になっても毎日の最低気温は氷点下でした。その日もすごく寒く、日中は雪がちらついていました。

電気製品や機械組立でも現在は精密品となり、工場はゴミが入らないよう閉め切って常時空調をしています。
それで従業員は夏も冬も同じ服装です。男なら下着にシャツ、上に薄い生地の半袖か長袖の作業服です。女性も似たようなものですね。
避難する人たち 地震が発生したとき、皆、素早く屋外に避難したわけですが、上に羽織るようなものを持ち出した人はいません。

そんな服装で20℃前後に暖房された部屋から、吹雪いている屋外に半時間もいたら風邪をひきます。もっとひどい状態になった人も多いでしょう。
しかし工場が音を立てて壊れるのを、目の前に見ていたわけです。中に入ることもできず、付近の建物も同じ有様です。

工場の環境管理課の人たちはゴミの袋とかビニールシートなどを集めて皆に渡して、適当に切ったり穴を開けて体に纏うよう言ったそうです(注4)

一番問題になったのはトイレですね。小さい工場と言え数百人いました。工場立地法という法律がありまして、敷地の20%は緑地にしなければなりません。道路は舗装ですから簡単に掘れません。
何を言っているかというと簡易トイレです。緑地に穴を掘りそこで用足ししてもらったわけです。最初は何も用意がなくて、周囲に人垣を作ってもらいその中でしたそうです。

それに至るまでも問題がありました。シャベルやツルハシを置いていた小屋が地震で崩壊してしまい、取り出すのも大仕事だったそうです。雪が飛んでいる寒さの中で、しかも余震が続く中でのことですから想像願いたいです。
先ほどのゴミ袋とかビニールもその小屋から掘り出したそうです。

施設管理課の人たちが仕事をしている間、一般従業員は何をしていたかというと押しくら饅頭でした。遊びでなく体が冷えないようにです。
総務の人が手分けして周辺を探索したそうですが、近隣の会社も民家もオロオロしていただけだったそうです。

その後、災害の復旧したわけですが、東日本大震災の反省は多々ありました。それは官民それぞれ考えたわけです。
後知恵ですが、震災後に立法や行政がしたことを震災前に、企業がしたことを震災前に、一人一人が意識したことを今してほしいと思います」




数分間、沈黙があったのち皆が話し始めた。


下山 「立法がしたことってなにかな?」

佐川真一 「もちろん法律を作り、あるいは改正したことです。
あまり詳細までは覚えていませんが、一例を挙げますと、地震が起きて海岸の人は高台に逃げようとしました。歩いてではなく車です。渋滞で車も動かず歩いて逃げる人もままならず、被害を大きくしました。
更に津波が引いたのち救急活動をしようとしても、放置された車はそのままで緊急車両も自衛隊も通れません。そのために救助も普及も大きく遅れました。

そういうことがあったので、放置された車の所有者が不明でも、災害時は速やかに行政が車両を移動・処分できるよう法改正になりました」

相馬次郎 「そんなの当たり前じゃない。法律で動かしちゃダメって決まっているの?」

吉田 「私有権が尊重されるから、黙って移動や壊したりしてはいけないんだ」

相馬次郎 「そんな・・・」

佐川真一 「ですから非常時には緊急対応が優先すると法改正されたわけです。後からは何とでもいえますが、その時点では法律は生きてますからね。問題に気付いた時点で改正するのは仕方ないのです
それから廃棄物も都道府県を超えて運んで処理するのにも法規制があります。そういう規制も地震や津波で発生したものはできるようになります

企業に対してもいろいろありました。 関東地方でも鉄道などに多数の被害が出ました。地震当日、東京都内で働いていて自宅に帰れなくなった人が352万人、神奈川、千葉、埼玉を含めると515万人と言われています(注5)

実は私も帰宅困難者でした。会社の建屋は異常なく、100Vの電気も供給されていました。
しかし電車はJRも私鉄も地下鉄も止まりました。結局、帰れずに会社に泊まりました。東京も3月で寒かったです。 できれば東北にある工場の状況を知りたかったのですが、電話もネットも通じず手がありません。実際は通じていたのですが、利用者が多くて混線していたのです(注6)

日が暮れてすることもなくリノリウムの床にコートを敷いてその上に寝ました。大きな事務室に10人くらいは寝てましたね。
夜になれば腹が減りますが、皆が食べ物を買わねばと気が付いて近くのコンビニに行ったときは、既にすべてのものが売り切れていたと聞きました。
チョコレート 私の場合、おやつを食べる習慣がありまして、机にチョコレートとかクラッカーなどを常備しています。そんなのを食べて翌日昼まで会社にいました。

おっと、細かい話はともかく行政は、災害発生で帰宅困難者が発生したとき、企業が従業員を職場にとどめること、当面の食料の備蓄などを法で定めました。

そのような地震後に整備された法規制(注7)はたくさんあります。
地震の被害といっても、地震、津波だけでなく、液状化、火災、混乱にまぎれた犯罪などもあります。

すべてを解決するのは無理ですが、できることもあります。
ひとつは立法や行政を動かして為すべきこと。具体的には東日本大震災以降に整備された法律をその前に作ってもらうことですね。そうすべき理由を仮定の話で説明して、経団連などから政府に働きかけてほしいと思います。

ひとつは会社としてやるべきこと、災害時の情報収集と広報、想定される事態に備えての器具備品の備蓄、帰宅困難者への支援、家庭が被災した人への支援
また個人でも備えておくことを、会社職制を通じて買う人に覚悟を含めて常々心がけてもらうこと、
そういうことをあからさまでなく少しずつ手を打つべきと思います」

中山経営企画室長 「原発はどうする?」

佐川真一 「まずお断りしておきますが、私は未来から派遣されたスポークスマンとかアドバイザーではありません。ただ未来を見てきたにすぎません。
ですから知っていることは皆さんと情報共有したいですが、問題の解決策を知っているわけではありません」

中山経営企画室長 「確かにそうではあるが・・・」


中島室長は佐川の弁を聞いて、以前、下山が「佐川の欠陥は、情報が彼の立場に限定されている(第95話)」と語ったことを思い出した。
佐川は情報を隠したり嘘を騙っていないだろう。しかし体系だった情報を持っているわけではない。一市民がテレビや新聞から受け取ったことを記憶しているだけだ。政府や行政あるいはマスコミにいて種々の情報に接していたわけではない。
それは彼の欠陥とか罪ではない。要は我々が彼の持っている情報をいかに活用するかなのだ。


下山 「佐川君、中越地震(注8)というのがあったね?」

佐川真一 「2007年ですね。8年後です」

下山 「それを契機にでは遅すぎるか?」

佐川真一 「所有者不明の自動車の対応策くらいならともかく、2年で原発の防潮堤建設は無理でしょうね」

中山経営企画室長 「分かった。佐川君、今の政府のすべきこと、会社のすべきこと、個人がすべきことをまとめてくれ。

佐山さん、それについてプロジェクトで議論して何をすべきか、どのようにすべきか、検討してくれ。
法改正は過去の事例を裏付けにして説明することにしよう。
今1月だ。年度末までに形にして次年度に社長から経団連とか関係機関への提案のようなことで進めたい」



うそ800 本日、思ったこと

事業継続マネジメントシステムというものがある。2025年7月11日時点、日本で認証した企業は90社だそうだ(注9)

東日本大震災のとき認証した企業は2社あり、1社は茨城県にあったと思う(記憶があいまいだ)。地震後、BCMS認証企業は被災した後、認証していない企業よりいかほど効果があったのか興味を持ったが、それを調べたレポートを見たことがない(注10)

まあ、ISO9001認証と品質はリンクしないが、事業継続は提供するサービスでなく事業そのものだから作った体制が直接的に機能に結びつくのは当然だろう。その効果を知りたいものだ。
まあ認証開始から10年以上経ってまた認証件数が90件ということは、あまり期待されていないのかもしれない。



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注1 消費税は税率推移
 1989/04/01 3%
 1997/04/01 5%
 2014/04/01 8%
 2019/10/01 10%(軽減税率対象8%)

注2 参考:
貯金金利の沿革
民営化以前の利率の沿革
郵便貯金の長期推移と元加利息の寄与
100年以上にわたる郵便貯金の金利推移をさぐる

注3 まず「スイス銀行」という名称の銀行はない。スイスの大手銀行のことを呼ぶ。
次に、スイス銀行がマイナス金利だったことはあるが、必ずしも金利がマイナスというわけではない。従来はスイスフランが高くならないようにするための政策で2015〜2022年まで-0.5%あった。
2022年以降はインフレ対応のためにプラス金利となり+0.5〜1.75%である。

注4 ディズニーランドでは入園者に家庭用のゴミの袋を配って頭と両手の穴を開けてコート代わりにした様子がテレビが映していた。

震災後、半年ほど経った頃、古巣の会社に行くと更地に知なっていた。元同僚を探して状況を聞いたとき、同じようにゴミ袋とかビニールシートで防寒対策をしたという。有効だったというより、他に手がなかったという。

注5 国土交通省発表値

注6 スマホ・携帯電話の利用者全員が同時に通話できるほどインフラが太いわけではなく、通常は1〜3%程度が同時に通話できる程度と言われる。

東日本大震災のとき、携帯大手3社は接続しようとする人が多すぎて、基地局や交換機がパンク状態だったため、意図的に90%ほどの通話の接続制限をした。
固定電話も公衆電話などを除き通話が制限された。

注7 東日本大震災の発生を受けて、見直された法規制を挙げる。
  1. 災害対策基本法の改正都道府県をまたぐ大規模災害への対応強化のため、国や都道府県の指揮権限を明確化。
    指定公共機関の拡充:JRや電力会社などの民間インフラ企業にも災害対応の役割を明確に。
    避難所の指定・運営ルールの整備:バリアフリー化や、要配慮者(高齢者、障害者等)への対応も強調。
  2. 放置車両の移動に関する法律改正(道路交通法など)
    震災で道路が寸断され、放置された車両が緊急車両の通行を妨げる事例が多発したため、所有者が不明でも災害時は速やかに行政が車両を移動・処分できるように。
  3. 災害廃棄物処理に関する制度の整備
    地震・津波で発生した大量のがれきを都道府県を越えて処理できること。
  4. 原子力災害に関する法律の強化(原子力災害対策特別措置法など)
    緊急事態宣言の要件明確化
    避難指示区域の設定や解除の基準を明確化
  5. 東日本大震災復興特別区域法(2011年制定)
    被災地での規制緩和や税制優遇措置など、「復興特区」を活用した再建支援
    復興庁の設置(2012年)
    被災地復興を一元的に推進する司令塔機関として設置。
  6. 被災者支援の法整備
    被災者生活再建支援法の改正
    支援対象を「全壊」だけでなく「大規模半壊」にも拡大。支援金の増額
  7. 国会・自治体の議会の継続に関する制度の見直し
    緊急時に議員の定数不足などで議会機能が停止しないよう、遠隔会議や代理出席など
  8. 帰宅困難者対策
    首都圏では、企業に対し「従業員を職場にとどめる」「備蓄を行う」を義務化
  9. 情報通信・電力インフラの強化
    行政指導として、通信事業者に災害時の通信確保、電力会社にバックアップ体制構築を求める

注8 新潟県中越地震
2004年10月23日18時頃に起きた直下型の地震で、1996年の震度改正以来初めての震度7を記録した。死者68名
参考:「国会議員村長 私、山古志から来た長島です」長島忠美、小学館、2007

注9 BCMS認証取得組織検索

注10 ネットで探すと、NTTデータ社ではデータセンターのバックアップ体制が整備されていて翌日には復旧した、東京海上社は迅速に支払いを再開したという記述があった。
とはいえそれが認証の効果なのかどうか、また未認証の企業と比較で差を付けたのかなどは不明である。






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