ISO第3世代 101.認証の意義4

23.09.04

*この物語はフィクションです。登場する人物や団体は実在するものと一切関係ありません。
但しISO規格の解釈と引用文献や法令名とその内容はすべて事実です。

ISO 3Gとは

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認証機関である品質環境センターから会社に戻ると、定時を30分くらい過ぎていた。課員はもう誰もいない。石川は机上を片付け、メールを確認して退社する。
磯原は山内に声をかけようかと本部長室を見ると、既に山内は退社していた。まあ、急ぐ話でもない。
山内は磯原が課長代行になってから出社は遅く、退社は早くなった気がする。環境管理課で問題が起きないから安心したのか? それなら良いことだ。
報告を簡単にまとめてメールで送る。

それからインボックスの書類を見る。
インボックス 新年の社長のご挨拶なるリーフレットが課の人数分送られてきている。家に持って帰って家族に読ませろということか? なかなか風流だ……と思うはずがない。送り状に「配ってくださいと書いて」その脇に日付印を押して、隣の柳田のインボックスに放り込む。

人事部からの年度末に向けての時間外の締結が必要なら早めに申し出ることという宛発。今時、紙で送ることもあるまいと思う。皆の仕事の状況は把握しているつもりだが、次回ミーティングで確認しよう。

不在時に来た電子メールが30件くらいある。課員の出張報告がふたつ、工場からの問い合わせが3件、依頼が5件ある。 どうしようかな 工場から新規設備の申請のための役員の印が必要な書類の押印依頼……まだ手順が文書化されてない申請書類が残っていたようだ。会社規則の改定をしなければならないなと思う。

すぐに片付くものを処理して時計を見ると、1時間近く過ぎている。時間外を2時間した時間になる。
さてもうひと仕事しようか、それとも帰ろうかと頭の後ろで手を組んで考える。娘と会話したのは先週の日曜日だったことを思い出して、今日は帰ろうと決めた。起きている娘の顔を見なければと思う。


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翌朝である。物理的インボックスは昨夜空にしたが、メールのインボックスには新たに20件くらい入っている。田中さんがより分けてくれて磯原の分が20件ということだ。田中さんを見ると、彼担当の分を処理をしているようだ。
とはいえ自分が担当者でいたときより、今のほうが楽だ。上西課長はもっと楽だったわけだ。いったい彼は7時間半もの時間に、何をしていたのだろう? そんな疑問が浮かぶ。

すぐにそんな雑念を振り払い、メールを片付けていく。
電話が鳴る。スマホを取ると山内参与からでちょっと来いとの仰せだ。
磯原はすぐに立ち上がり本部長室に向かう。


本部長室の山内参与の机の脇

山内 「君の報告を見ると、品質環境センターはあまり真剣じゃないようだね」

磯原 「真剣じゃないというか……仕事に甘い感じですね。みなさん功成り名遂げたのでしょうか、全力投球には見えませんでした」

山内 「ノンジャブなんて死に物狂いでやってるだろうから、戦にならないんじゃないか」

注:ISO認証を行う認証機関は、認定を受けなければならないという規則はない。とはいえ認定機関から認定を受けてないと信用されない。
認定機関は一国ひとつだが、どこの国の認定機関からでも認定を受けていれば、その国以外でも通用する。但しIAF (International Accreditation Forum)という認定機関の国際団体があり、営業する国の認定機関から認定を受けていることが望ましいというルールがある。

日本の認定機関はJAB(日本適合性認定協会)であり、ここから認定を受けている認証機関をJAB認定と呼ぶ。そして外国の認定のみ受けているところ、及び認定を受けていない認証機関をノンジャブと呼ぶ。
ノンジャブは後発でブランド力も弱いので低価格戦略をとる。コンペティターから安かろう悪かろうと言われるが、実際に品質が悪いという証拠はない。コモディティ化したビジネスにおいて低価格戦略は必然である。


磯原 「ともかく今回の事件について、原因を突き止め再発させないぞという意気込みは感じませんでした。
ここに審査に来た三木さんを覚えてらっしゃるでしょうけど、彼はこれが片付いたら審査員を辞めると言ってました。彼にファイトがないのでなく、経営陣にファイトがないので見限ったということでしょう」

山内 「君の報告書を見たが、あの是正案ではしょうがないね」

磯原 「その三木さんが、なぜなぜ分析をしなければと言うと、取締役たちはそんなに難しく考えることはないという認識でしたね。
提案ですが、本社支社の審査をジキルQAにでも転注しませんか。ISO認証では移転というらしいですが」

山内 「わしも前からそう思っていた。君の報告を読んでその気持ちが強まったよ。
移転したときのメリット、移転先の検討、当社のISOに対する認識に納得できる認証機関なのか、そんなことをA4で数ページにまとめれてくれんか。一週間以内だな」

磯原 「承知しました。どうせなら老舗認証機関としてはジキルだけでなくB●とかありますし、歴史のある財団法人の日系大手、ノンジャブといろいろ比較検討しますか?
はっきりいって今回の暴行事件はイレギュラーなことですから、まともな規格解釈をして審査がまともならよしとしてよろしいでしょう。まさか審査中に暴行事件をしませんかなんて質問もありませんから。
調査するところが多くなると秘密は守れなくなりますが」

山内 「そうだな、どうせならちゃんとしたものにしようか。しっかり調査すれば日にちもかかるか。そうすると一週間では無理か。
内内で話をして非公式でも見積もりをもらえ。社内の了解はわしが話をつける。認証機関には移転する可能性についてはあまり明確に言わんでくれ」

磯原 「見積もりをとって比較となりますと10日くらいいただけますか」

山内 「まあ、そうだろうなあ〜。じゃあ、それで進めてくれ。
それから品質環境センターの打ち合わせへの参加だが、あまり深入りするとこちらも是正策に責任を負うようになってしまう。君がまとめた我が社の苦情リストを渡しているだろうから、今後は参加することはないだろう。次回は改善案を提出してもらいその是非を検討することにしたい。
ズルズルと付き合っていると、あとで移転しますとは言いにくいぞ」

磯原 「そうですね。今後、何かありましたら体よく断りましょう」

山内 「ともかく今後検討には参加するな。是正案の報告なら聞かねばならないが。
ええと……ジキルQAと交渉するときには、こちらの要求を呑むなら本社支社の移転を考えるといってもよい」

磯原 「かなり本気ですね」

山内 「わしが本気でないときはないぞ。ついでに言えば、認証返上も本気で考えている」

磯原 「それはジキルQAで試行してからでしょうか? それとも現時点で選択するのでしょうか?」

山内 「本社だけ返上と全社一挙に止めるのがあるが、工場では個々にいろいろな事情があるのだろうな。他社では全面的に返上したというのは聞かない。本社だけ止めましたというのも聞かないな。むしろ事業所毎に認証していたのを、全社ひとつにしたというのは多々ある。

だけどまとめても半値にはならないだろう。毎年1億も認証機関に払うのは無駄としか思えない。ましてまとめた場合、後に一部のみ除外したり別の認証機関にすることも面倒になる。そうなると全社一体というのはあり得ないと思える。
要するに考え中だ」

磯原 「自己宣言もありますが」

山内 「自己宣言の意味があるかということだ。
ISO規格要求を実施するには、一つの要求事項を関係するいくつもの業務に展開するわけだ。もちろん要求事項の9割は元々していたことだし、新たに追加したとしてもそれが業務に内部化したなら、ISO審査もISO認証も意味があるのかどうか。外部の審査が必要でないと考えた時が認証返上だろう。

だがISO14001が至上のEMSという保証もない。我々は自社に最適なEMSを構築すべきでISO14001に拘ることはない。ISO14001を離脱するなら自己宣言の意味そのものがない。

「守破離』なんて言葉があるが、ISO認証は『守』だろう。『破』が自己宣言で、『離』はISOを忘れることだ。孔子も行っただろう『心の欲するところに従えども矩を踰えず』ってな、アハハ」

磯原 「山内さん」

山内 「なんだ?」

磯原 「感動しましたよ。山内さんもたまにはいいこと言いますね」

山内 「あほか、お前


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翌日の午後、磯原は横浜ランドマークのジキルQAを訪問した。
今日は岡山を連れていく。まだ岡山に何を担当させるかが決めていない。とりあえずISO認証の裏表を知っておくのも良いだろう。
岡山が自己紹介し名刺交換する。

ジキルQA橋野取締役 「随分と動きが早いね。ウチに依頼する決心をしたか?」

磯原 「決心なんて簡単にできません。出会ってからプロポーズまで時間が必要です」

ランドマークタワー

ジキルQA橋野取締役 「映画じゃ一目惚れ、即結婚というのもあるよね」

磯原 「私は出会ってから結婚まで3年でした」

ジキルQA橋野取締役 「それほど慎重なら、ウチに依頼するときはわしは引退しているぞ」

磯原 「まあまあ、まだ決心も決定もしていませんが、私どもの本社・支社のISO14001認証の移転を真面目に検討しております。
御社も候補に入っておりまして、本日は見積りのお願いとご相談に参りました」

ジキルQA橋野取締役 「それはうれしいね。その組織の審査の予定はいつ頃かな?」

磯原 「認証の期限は昨年末でして、既に期限は切れています。元々昨年12月に更新審査の予定でした。ご存じのようにトラブルが起きて審査が棚上げになっています」

ジキルQA橋野取締役 「なるほど、それで早急に審査をしてほしいわけか?」

磯原 「いえ、そうではありません。本社が認証したのは認証を競っていた時代で、年内という指示で年末に何とかなったと聞いております。
ところが年末に審査を受けるのは多忙な上に出勤日数も少ない時期でして、審査時期を変えて欲しいという声が以前からありました。またビジネス上認証が必須というわけでないので、認証が切れても困ることはありません。それで閑散期である7月から9月頃にずらす予定です」

ジキルQA橋野取締役 「確かになあ〜。ISO認証が始まったときは、どこも年内とか年度内、あるいは社長が在位中の5月までとかが多かった。今はもう繁忙期を避けるのはデフォになったが」

岡山は会社経歴書、組織の明細を書いた資料などを取り出して橋野に渡す。

岡山 「組織の概要はこの通りです。本社と各地方の支社、その傘下にある営業所、合わせて35拠点、総人員8,000人くらいになります。詳細は資料をご覧ください」

ジキルQA橋野取締役 「準備が良いね。
工事部隊はこの中にあるのかな?」

磯原 「プラント工事は、設置部門がひとつの事業部となっていて、独立した組織として別途認証を受けています。
エレベーターや大型ビジョンなどの設置やメンテナンス作業は、専門の関連会社がありましてそこが行います。
弊社が直接販売した機器の設置や修理などは、支社が元請けとなって近場の工務店などが行います。代理店が販売した場合は代理店が設置します。
この認証範囲には、支社、営業所が元請けになったケースが該当します」

ジキルQA橋野取締役 「大体の雰囲気はわかりました。工場は別でも、本社・支社だけでもいただければ大きいねえ〜。今時認証する企業は小粒になっているので久しぶりの大型案件だ。私の面目も立つよ」

磯原 「資料に記してありますが、依頼するにあたって我々が重要視していることは、みっつあります。
ひとつはプロセスアプローチで審査ができることです。特にISO規格など知らない人……パートとかに限りません。管理職も役員も知らないとご理解ください……そういう人を相手に審査できることが必要です」

ジキルQA橋野取締役 「なこと当り前じゃないか。100%できると約束しよう」

磯原 「審査で拝見させていただきます。
次に審査はISOMS規格に則り行うこと。書いてない要求事項を創造したりしないでほしい。また規格解釈に当たっては、英文を基本とすること」

ジキルQA橋野取締役 「それも当たり前だ。ご心配無用」

磯原 「第三に指摘事項は証拠・根拠を明記すること。まあISO17021-1に書いてあることですがね」

ジキルQA橋野取締役 「オイオイ、君の要求は認証機関の必須要件だよ。今の質問にNOと応える認証機関があるものか」

磯原 「おっしゃるように口頭でNOと答える認証機関はないと思いますが、実際の審査でYESと応えてくれる認証機関はめったにありません」

ジキルQA橋野取締役 「よほどスラッシュ電機さんは認証機関に恵まれなかったようだ。
じゃあウチが希少な認証機関であると立証しよう」

磯原 「期待しております。これは全くの本心です。
見積もりと貴社に提出する資料を1週間後にいただけますでしょうか?」

ジキルQA橋野取締役 「ああ、誰かに届けさせよう。郵便では心配だ」


******

同日16時、横浜から東京に戻ったが、会社に戻らず東京日本橋にある某ノンジャブ認証機関に直行である。岡山も一緒だ。
住所を訪ねていくと10数階ある雑居ペンシルビルである。間口が四間7メートルもない。

🖸
横山
一階はコンビニでその脇にエレベーターのドアがある。入口の入居者を示す表示は7階から9階がその認証機関の表示になっているがエレベーターと階段を除くと、3階分合わせて200平米そこそこではないだろうか。

7階でエレベーターを降りるとすぐにドアがあり脇にインターホンがある。目の前にカメラと5インチくらいのモニターがある。
磯原はインターホンのボタンを押す。すぐに返事がありスクリーンに女性事務員が映る。

横山 「ハイ、○○QAでございます」

磯原 「アポイントをいただいているスラッシュ電機の磯原と申します」

横山 「お待ちしておりました。どうぞお入りください」

するとドアが解錠される音がする。
ドアノブは回転せずそのまま引くと開いた。ドアの向こう側に、モニターに映った事務員が立っていた。
そこは8畳くらいの部屋で、衝立で3つに仕切られていて、そのひとつに案内された。女性はすぐに消えた。
打ち合わせ用のテーブルとパイプ椅子が4個置いてある。狭いとしか言いようがない。とりあえず座って待つ。

すぐに白髪頭の60くらいの男性が現れて、そのうしろからさっきの女性が紙コップの飲み物をトレーに載せて来た。女性は飲み物を置くとすぐに消えた。
二人は立ち上がって名刺交換する。白髪頭は藤田といい、肩書は認証機関の営業課長とある。
三人は座って、磯原が話を始める。

磯原 「早速ですが、弊社のISO14001認証のご相談をしたいのですが」

○○QA藤田課長 「お宅はすべての工場と本社や支社も認証していたと思いますが」

磯原 「まず今移管を検討しているのは本社・支社の認証です。昨年まで品質環境センターから認証を受けていましたが、ちょっと事情があり今現在は認証が切れてしまいました。

新たに初回審査を受けてというのが普通でしょうが、既にISO14001を認証して20年近く経ち、マンネリ化した審査を一新しようかという考えが出されました。それで移転する場合の研究という意味で認証機関数社に見積もりや、実施した場合の要件などを調査しております」

○○QA藤田課長 「なるほど、移転先の候補に挙がったことは光栄ですが、正直言ってどれくらい本気ですか。単なる当て馬とか冷やかしでは困るんですよね」

磯原 「そういうことは多いのですか」

○○QA藤田課長 「多くはないですが、ありますね。長期間認証してきたが効果がイマイチで、認証を返上するのもなんだし、認証機関を変えてみようというところは今増えています。コンサルや新興認証機関が盛んに煽っていますからね。

でも残念ながら御社のように大企業さんが、当社に審査を移転していただいたことはありません。やはり 🗻富士山マークがないとまずいとか、大手認証機関でなければとか、ノンジャブではということがあるのではないですか」


注:富士山マークとはJABのマークのこと。上の絵はダミーです(笑)。
ちなみにUKASは王冠マークです。


○○QA藤田課長 「それに御社の場合は業界設立の認証機関という縛りがあるでしょう。出向者も出しているでしょうし。他の業界でも同じです。だから情報収集が目的というのが多いですね。
御社だって、変えるとしても私どものようなところでなく、大手の財団法人ではないのですか」

磯原 「そう言われると辛いですね」


結局、相手にしてもらえず終了だ。
財団法人系認証機関の所在地となると神田か新橋になるが、今日はもうやめておこう。
さて、帰るか。ここから会社まで1キロ、地下鉄でも歩いてもかかる時間は一緒だ。


******

翌週、定例の課内ミーティングである。
連絡事項の通達、先週の報告、トラブルはないか、質疑応答……とりあえず現時点 問題はない。
グループ内の今年度の計画進捗もほぼ達成見込みだ。本社が大きな支援をしたとは言えないが、定期的な進捗フォローや、毎月の工場や支社の報告を受けると、内容の確認や問い合わせをすることで、報告するほうもかなり真面目に活動を進めるように変わった。『目標と締めきりは人を成長させる』という言葉もあるが、計画を達成させる手段はフォローと称賛である。お金がかからないし誰からも恨まれない。
前課長、前々課長も、もっとフォローして、もっと誉めれば良かったのにと磯原は思う。

一段落したので、磯原は認証機関移転について皆に話す。

磯原 「ええと本社・支社のISO認証ですが、昨年末に関西支社でトラブルがあったために審査を中断し、そのために認証の期限が過ぎてしまったのはご存じの通り。

認証機関である品質環境センターには、しっかりした是正処置の提案を求めております。先週は石川さんと向うにお邪魔して是正案の説明を聞きに行きました。正直なことを言って先方がそれほど重大なことだという認識がないようで出された是正案は不十分なものでした。
そんなことで山内参与から、認証機関を変えることも検討せよと指示がありました。工場では認証機関を鞍替えしたところもありますが、本社ではもちろんありません。

認証機関を鞍替えするなら、単に暴行事件を起こさないだけではしょうがない。今までより良い審査ができること、愛想の良いこと、そういうことを求めたい。
その他、今までは年末で繁忙期であったので、これからは暇と言っては語弊がありますが、株主総会が終わってからの7〜9月頃を考えております。

少し前(第98話)に皆さんから現状への不満をお聞きしました。あのとき認証機関に期待することもお聞きしました。しかし具体化した今となると、皆さんが認証機関に求める条件とか要求が違うかもしれません。それでもう一度改善事項とか提案を出してもらいたい」

坂本 「今ここでということですか?」

磯原 「いや、それぞれ考えていただいて、明後日までに岡本さんにメールで送ってください。岡本さんがまとめて皆さんに送ります。それを基に来週2時間くらい討議したいと思います」

田中 「承知した。ISO認証は岡本君が担当するのかい?」

磯原 「岡本さんには監査教育と監査部監査の担当をお願いしていました。既に監査のテキストやロールプレイの参考資料はできたし、監査部監査の支援業務もルーチン化したと思います。
そんなことと、今後は工場のISO認証も見直ししなければならないと考えています。ということでまず本社のISO対応について担当してもらいます。
岡山さん、大丈夫ですよね?」

岡山 「ああ、もちろんです。磯原さんも私の性格を知ってるようで、常に新しい仕事を与えないと興味を失っちゃうんですよね、アハハハ」

石川 「私はどうなんですか?」

磯原 「石川さんは、基本的に現在増子さんが担当していることを、すべて引き受けられるようになってほしいと考えている。もちろん増子さんは、よりレベルの高い仕事を受け持ってもらう予定です。
それで時間があるときは、岡山さんの手伝いをしてほしい。勉強になると思います。よろしいかな?」

石川 「分かりました」

磯原 「そいじゃ、今週も頑張ろう」

柳田 「磯原さん、話し方がまだ借りてきた猫のようだけど、誰が何をするかを、みんなに伝えるから大変よろしいですよ」

磯原 「影の環境部長からお誉めいただき励みになります。今後ともご指導願います」

柳田 「まかせなさい」



うそ800  毎度の疑問

ISO認証してメリットがあるのだろうか?
品質であろうとセキュリティであろうと、認証したことを周りが立派々々と言っても、それによって特権とか免責があるわけではない。半面チョンボすれば、認証しているのにと批判が倍満になるのが普通だ。
一方、認証していなければ立派々々と言われることもないが、批判が増幅されることもない。
遅刻しそう するとISO認証とは手間暇かけただけマイナスではないか?

いつも遅刻する人は遅刻しても「またか」で済むが、遅刻したことがない人が遅刻すると叱られるのが世の習い……よく考えないとならん(笑)



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