注1:この物語はフィクションです。登場する人物や団体は実在するものと一切関係ありません。
但しISO規格の解釈と引用文献や法令名とその内容はすべて事実です。
注2:タイムスリップISOとは
注3:このお話は何年にも渡るために、分かりにくいかと年表を作りました。
2000年4月、新年度となった。
吉宗機械の新年度は穏やかである。
今年は春から、トリクロロエチレンの地下水汚染、ダイオキシン流出事故、産業廃棄物の不法投棄など、環境不祥事で大企業の名前がマスコミ報道で茶の間を賑わせた。
幸い、いまだ吉宗機械グループでは悪い話題になることはなかった。
しかし報道されないとはいえ、遵法監査結果の対応もあるし、日々、工場や支社から違反やリスクの報告もあるし、相談も多々あるのだ。
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中山取締役 これじゃ、経営企画室でなく不祥事担当役員だ |
環境不祥事が報道されると中山取締役は、吉井部長を呼んで状況を説明させる。
お金に関することは経理部、財務部を呼び、下請法では購買部を呼び、他社で品質問題が起きれば、類似製品の事業部の品質担当を呼び、デザインレビューや信頼性の記録を見直せと唾を飛ばしている。
中山取締役は、いつのまにか不祥事担当役員になってしまったようだ。
定例の取締役会である。
「今日の議題は終わりだ。中山さんから、昨今、企業不祥事が多々報道されている。当社でそれを察知して昨年実施した、社内遵法点検の成果について話してもらえませんか」
「ハイ、昨年、未来プロジェクトの報告を受けて急遽、遵法監査を行いました。既に年初にその結果を報告しました。概要を述べますと、大小ありますがものすごい数の法違反がありました。
カテゴリー分けると数十種類の千件を超える問題が見つかりました。その対応がすなわち成果だと思います。
一番多かったのは印紙金額不足ですね、約400件ありました。たかが印紙と思われるかもしれませんが、はっきり言えば脱税です。その不足額は数百万に及びました」
「ほうー」とか「えっー」という声があちこちから聞こえる。
「こういうことは経理担当取締役が詳しいと思いますが‥‥印紙金額不足あるいは貼付なしは、過怠税といい法で定める印紙税額の3倍を納めるというか、貼付けすることになります。
例えば2,000円のところ1,000円しか貼り付けてなかった場合は3倍ですから6,000円、そこから既に貼り付けてある1,000円を差し引いて、5,000円を追加貼り付けすることになります。
ただ不足を自己申告した場合は、情状酌量で3倍が1割増加で済むのです」
「えっ、そんなに負けてもらえるの?」
「2,000円のところ1,000円しか貼らなかったときは、2,000円の1割増で2,200円ですから、差額の1,200円追加で済むのです」
「それはすごい、数百万不足というから、その3倍で1,500万くらい払ったかと思ったら、数十万余分で済んだということになる。
遵法点検でいくら費用が掛かったか知らんが、それだけでも大成果、ナイスプレイじゃないか」
「そういう効果もありますが、なによりも犯罪になるのを回避できたことです。会社の名誉が保たれたことは、それ以上の価値があります。
経理部長から聞きましたが、10年に一度くらい税務署立ち入りで印紙の金額不足が見つかって社名が全国報道される会社があるそうです。明確な脱税ですからね。
そういうことって記憶に残りますから、法を守らない企業と思われるのが辛い。
ともかく、良く見つけてくれました」
「それと昨今以前に使用していた有機塩素系溶剤、代表的なものはトリクロロエチレンですが、昔は法規制が甘くジャンジャンと使っていました。加工部品の油落としに便利ですからね。当然、床にたれ地中にしみ込むものもあったわけです。
それが数10年経った今、地中に浸透しているのが発覚して問題になってきました。今はほとんどありませんが、井戸水を使っている人の健康被害が懸念されています。
それについても点検して、当社工場はすべて調査済で、汚染が見つかったところは除染、つまり汚染を取り除く作業に入っています。
但し関連会社においてはまだ未調査のところもあり、また調査した結果汚染が見つかっても除染を行っていないところもあります」
「調査していないとか、除染を始めていないのは、法的にどうなのですか?」
「過去に該当物質を使用していた事業者又は大規模な土地の掘削や盛土を行うときは、調査することが義務になります
調査結果、工場敷地外への流出がなく、土地を売却などしないときには継続的な測定監視が義務となります。敷地外への流出がなければ除染の義務はありません。
当社ではないのですが、関連会社では工場跡地や土盛りした土地を購入して、今頃になって調査した結果、土壌汚染や地下水汚染が発覚したところが、数社あると聞いております」
「うーん、法規制のないときに購入したのだろうが、まさに負の遺産だな」
「バブル真っ盛りのとき、どの会社も金余りで土地を買いあさりましたからね、そのツケですよ」
「関連会社の指導監督は関連会社部か・・・支援をよろしく頼むよ。
ともかく未来プロジェクト様、様だな、中山さん、彼らの夏のボーナスは頼むぞ。東アジア危機(第81、88話)のときは、特段手当を出さなかったからな」
「はい、ひとり50万出しても、不祥事を未然に防いだと考えると安いものです」
「不肖対策は関係者全員でやったのだ。彼らはそのトリガに過ぎない。そこは認識してくれよ。
それから違反とかリスクが見つかった部門や担当者にペナルティはなしだぞ。自分のミスを隠さずに明らかにして是正したことを褒めるべきだ。
もちろん遵法点検時に隠していて、これから発覚したら懲戒だ」
5月
初夏になると新聞・テレビで絶え間なく不祥事が報道されている。
一番多いのは土壌汚染と地下水汚染で、有機塩素系溶剤だけでなく、セレン、ヒ素、カドミウムなど多々報道された。これはまだ犯罪ではない。
また廃棄物処理法違反も報道されている。中小企業や怪しい企業ではない。れきとした名のある東証一部企業がいくつも登場した。
もちろん大企業の人が山に物を捨てたのではない。廃棄物業者と法で定める契約をしなかったとか、廃棄物処理業者の許可範囲外の処理を頼んだとかいろいろだ。
そういうものも形式犯とは言えない。廃棄物の種類ごとに処理能力を考慮して許可が出されるわけで、許可のない種類や量を委託することは、実質的に汚染などを引き起こすのである。
例えば処理能力が月100トンの廃棄物許可の業者に、月120トン頼めば必然的に処理できず、それが不法投棄に繋がる。
注:実質犯とは実際に生命・財産が侵害される犯罪(窃盗、殺人など)で、形式犯とは定められた手続きをしていない行為を処罰するもの。
形式犯には、免許不携帯、法で定める届出をしていないなどがある。
6月
2000年の東京の梅雨入りは6月9日であった。この年は6月に雨が降らなかったのは9日しかなく、雨量も多かった。
さすがに3日に2日以上降るのは雨が多いと感じる。いつもなら梅雨と言っても5割の日は降らないのだが。
報道される企業不祥事は納まる気配がなく、梅雨に入るとY印食品の製品で食中毒が起きた。
中山取締役は、吉井部長と伊達プロジェクトリーダーそして佐川を集める。
「昨年は未来プロジェクトの報告で、社内の総点検をしたが、環境ばかりではない。
Y印は食品と当社は機械と製品の分野が全く異なるが、停電で製造条件が変わり製品に異常発生あるいは使用時に問題となることはないのか?」
「当社製品は食品ではありませんので、人体への悪影響は考えられません」
「いや例えばだ、異常な製造条件が安全性や製品寿命などに影響し、使用している部品の信頼性が落ちるとか、考えればリスクはいろいろあるのではないか?」
「そうなりますと、環境というより製品安全とか製品の信頼性という分野になりますね」
「まあ、なんでもいい、他山の石としてこの情報を活用せねばならん」
「中山取締役、疑心暗鬼になってもしょうがありません。先般の遵法監査では、遵法に留まらず、社内の各種会議でのペンディング事項を放置せず処理しているか、問題点を隠していないかなども調査しています。
記録を捏造したなどということはないはずです」
「それは信頼できるのか?」
「かなり包括的かつ深く調べております。
例えば記録の例として議事録を取り上げても、まず議事録があり、そこで引用している試験記録があり、試験記録をたどれば実験場でいつ何をした分かりますから、それらすべてを捏造できるとは思えません」
「そうか」
Y印の食中毒は調査が進むにつれ、一層闇が深くなっていく。7月に入ると工場の調査結果、工場の設備が申請図面と違うとか、返品された製品を再利用していたとか、食中毒以外でもおかしなことがいろいろ見かっていく。
最終的に原料製造の工場が3月に停電で冷房が止まり、そのとき食材にばい菌が増殖したことが判明した。そしてそれが使用されたのは、管理者の意識低下、管理の不徹底、製造記録の改ざん、が原因とされた。
伊達は、またまた中山取締役から招集がかかり何か言われるのだろうと思ったが、なぜかお呼びはかからなかった。
それで伊達は一安心したのだが、それは束の間であった。
7月になった。
梅雨はまだ開けず鬱陶しいが、環境部は今日も平穏である。
社内の遵法監査の是正フォローも終わり、これから関連会社の遵法監査に入るのだが、丁度今、監査部が関連会社と日程を調整中であり、その隙間時間に、佐川は新人3人にそれぞれ課題を与えている。
大谷には排水処理施設の点検方法と合否基準だ。本を見れば書いてあるというかもしれないが、吉宗機械の各工場にある排水処理施設それぞれについて作ってもらっている。それは各工場で使うだろうし、監査するときはチェックリストであり判断基準にもなる。
山本には廃棄物の処理について各工場の作業手順を比較したものを作らせている。廃棄物に関する手順は標準的な手順があるわけでなく、どの工場でも1970年頃からの経験の積み重ねで現在があり、業者との付き合い方も評価も様々だ。
環境管理で一番問題が起きやすい廃棄物処理についての会社の標準を作る資料にする。
佐々木には省エネの体系をまとめてもらっている。省エネもお決まりの方法はあるが、工場はそれぞれユニークであり、決まったパターンのアプローチではうまくいかない。自社に合わせたものを考えてもらっている。
某日 始業時
佐川は吉井部長に呼ばれて連れだって環境部の部屋を出た。
どこへ? と聞くと、中山取締役に大至急来いと言われたという。
中山取締役の部屋に入ると、応接のセットに中山取締役と下山人事部次長が座っている。
伊達は未来プロジェクトの上司である中山取締役から呼ばれたらしく、既に座っていた。
「まあ、座れ
M自動車のニュースを見たか?」
| 経営企画室長 中山取締役 | ![]() | ![]() | 環境部 吉井部長 |
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| 人事部 下山次長 | ![]() | ![]() | 未来プロジェクト 伊達マネジャー |
|
![]() | 環境部 佐川課長 |
応接などに座るときは、偉い順に座る場所が決まっているそうなので、今回はそれに合わせました。
「見るまでもありません。そのニュースでしたら、未来プロジェクトの昨年秋の2000年度予知報告に書いてあります。
むしろ中山さんがそのニュースに驚いたことに驚きます」
「えっ、そうだったか? あの報告書は全編不祥事で気が滅入るから全部は読まなかった。
これからどうなる?」
「どうにもなりません。大きく報道されようと、世の中に大して影響はありません。
M自動車は存続に関わるでしょうし、ユーザーは人命に関わるから大事ですが。
当社としては特に留意することはありません。従来同様、しっかりと日常管理に努め、また法規制を守るべく、なすべきことをするだけです」
「吉井君、ウチの工場ではクレームを隠蔽するなんてしてないだろう?」
「お前、それを俺に聞くか? 俺は環境部長だぞ」
「君なら何でも知っていると思うからさ」
「発言してよろしいですか?
この事件は報告書に書いておりますが、起承転結を全部書いておりません。また現在まで報道されたことはほんの一部ですし、まだ知られていないことが多々あります。
オフハンドですが概要を話しますと、6月に運輸省の担当部署に内部告発がありました。その結果、調査を進めてリコールにつながる重大な不具合を隠ぺいして、公表せずにいたことが判明しました。
今後、社長退任、担当役員や関係した社員の業務上過失傷害での起訴と続きます。裁判の判決が出るのは2年後になります。有罪と言っても罰金ですが、そういったことで一応終息します
「いずれにしても、評判どころか企業の信頼失墜は甚だしいだろうな。
総会屋事件を思い出すが、あのときもM自動車は不祥事を起こしたな。不祥事が続く会社だ。
おっと、ウチも総会屋では違反があったが、大事件になる前に自首して、大騒ぎになるのをまぬがれた
「社名も車も信用失墜します。しかし不祥事は今回で終わりではありません。問題の根は深く大きいのです。
2004年に更なるリコール隠しが発覚します」
「今回の問題が収まるのに2年かかって、更にその2年後か?」
「更にそれで終わらず、2012年、また内部告発で、何年も前からの欠陥隠しが発覚することになります」
「おやおや、それってもう会社の体質なのか、救いようのない泥沼だな。
そこまでは未来プロジェクトの報告書には書いてないのか?」
「ハイ、年ごとの報告には書いておりません。
未来プロジェクト発足時に2020年までの未来史の概要を示しておりましたが・・・本当に概略だけで、戦争や経済恐慌、911テロや311大震災は盛り込んでありますが、クレーム隠しまでは記述していません」
「分かった。
佐川はまだ何か言いたそうだな?」
「先ほど中山取締役がおっしゃったように、悪いことを隠すなど論外です。そのためには、なによりも会社の雰囲気を、正しいことを堂々と言える環境にすることでしょう。それと社員一人一人が法を守る意識を持つこと、それは上長命令より優先すると認識することです。
内部告発なんて、今までは卑怯者、裏切り者という見方が主流だったかもしれません。しかしこれからは正しいことなら、密告すべきという考えに世の中が変わります。
それを、和を乱すとか、おかしいと考えるようではだめなのです。それが当たり前、正義、あるべき姿と認識し、それを前提に会社を経営するしかありません。どうせ世の中の変化に合わせるしかないのですから。
上司が臭いものにふたをしろと指示したとき、それはおかしい言える人間でなければなりません。上司を説得できなければ、上司を飛び越えて役員、社長に言える、それもダメなら、社会に大声で叫ぶのが期待される社員像ではないですかね。
それで社内で評価が下がったり、村八分になるなら、その会社はもうダメだということです。まともな人は会社を去っていくでしょう。
昨年の遵法監査で監査員に真実を見せたのか定かでありませんが、あれを実施したことで会社は免罪符を得ました。当社は正しい企業統治をしている。もし不祥事があったなら、会社の責任でなく個人の責任だと言えます」
「それがM自動車の教訓か?」
「当社の方が先行していますから、教訓とは違います。我々が取った方法が正しかった証拠でしょう」
とりあえず中山取締役がM自動車の問題について状況を理解し、吉宗機械では同様の問題はないと理解して解散した。
取締役室には、また中山取締役と下山人事部次長だけになった。
「あの佐川という奴は10年前と全く変わっていませんね」
「君は古い付き合いなのか?」
「灰皿事件をご存じないですか?」
「知らないな」
「1990年代初め、8年前になりますか。当時、佐川は福島工場の現場の課長でした。現場で怪我人が出て病院に連れて行こうとした佐川を止めて、病院でなく工場裏にある個人の医院に連れていけと命じた副工場長がいました。
佐川はその指示を聞かず、大きな病院に行って治療を受けさせました。
それでどうなったと思います?」
「考えるまでもない。怪我人の治療、事故の原因究明と対策をせねばならんな」
「ちょっと違います。命令に従わなかった佐川は副工場長によって、病院に連れて行こうとしなかったと冤罪をかけられ、懲戒処分を受け課長解任になりました」
「全然話が逆じゃないか。ウチの会社でそんなことがあったのか? ほんの10年前ならそんな悪弊は消えていると思うが」
「残念ながら実話です。あいつも上長が言う通りしていれば無難だったでしょう。
でもそうしていたら、佐川が労働社会保険諸法令
あのとき怪我人のためを思い、藪医者でなく大病院に連れて行った佐川は、正しかった。私は怪我した本人に会いましたが、後々まで佐川に恩を感じていました」
「下山君が知っているのだから、彼の名誉は回復されたのだろうね?」
「結果としてはそうなりましたが、会社の仕組みで救済されたわけではありません。たまたまの偶然、そして奴の正義のため他人のためには身を捨てるという崇高な行為によって名誉が回復されたのです(第36話)。
彼の価値観とそれを貫き通すことは立派です」
「身を捨ててとは聞捨てできないな。何があったのか?」
「たまたまイベントがあり、怒った来客が重いガラスの灰皿を、当社の女子社員に投げつけたのです。
佐川は女子社員の前に立ちふさがり大怪我をしました。人事や安全衛生では、いまだに語り草になっています」
「正義感と実行力、そして犠牲心、いや義侠心かな」
「私は彼と会ったとき、融通の利かない人間だと思いました。実際に会社で生きていくには、多少ルールを破っても、上が期待するように動く者が昇進していきます。
しかし現在では融通がきかないとは悪いニュアンスではなく、正真正銘、良いことのようです。
そういえば奴に『ルールを守ることは自分を守る』という言葉を教えられました
「ルールを守ることが身を守る? 交通安全のようだな。
しかし昨今じゃ、交通ルールを守っていても、老人の運転で歩道を突っ走る車もあるから安全じゃないぞ」
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「交通事故で被害者になっても、被害者に落ち度があれば過失相殺といって、慰謝料が減額されます。ルールを守ることは怪我を防げなくとも、自分の権利と名誉を守れます。
人間は真っ当に生きないといけません、同じく会社はまっとうな統治をしなければなりません。企業統治、コーポレイトガバナンス、まさに今の流行語です」
「ルールを完全に守っては他社を出し抜けないのではないか?
それに官製談合なんて拒否できるのか?」
「それで会社が生き残れないなら、それまでだったということでしょう。
法を守らないのはそもそも違反でしょう。過負荷労働、飲み会に参加しないと村八分とか、みなパワーハラスメント
こんなこと言う自分自身驚きます。年を取るにつれ
あの、中山取締役、事故とか事件ばかりでなく、新時代のルールや風潮を佐川に説明してもらうのが急務で重要かもしれませんね。
なにしろ奴は、20年先を知っているのですから」
2000年、佐川の夏のボーナスは増えたのかと思いきや、平均ジャストだった。
昇進昇給に拘らない佐川だが、ちょっと残念だ。
定時少し前に、中山取締役の部屋に行けと言われて行くと、未来プロジェクトの面々がいる。全員、取締役から直々に特別ボーナスなるものを頂いた。
脇にいた下山次長が、ボーナスは各職場で予算があるので、特別な成果があれば通常のボーナスとは別予算で出すのだと話してくれた。
下山次長も特別ボーナスをもらうのだろうか? いつも茶々を入れるだけなのに。
私は76歳の人生でした法違反といえば、中学時代、オヤジが脇に乗って田舎の道を無免許運転をしたくらいだ。
当時は運転免許を持っている人が脇に乗っていれば、免許がない人が運転してOKという時代だった。それに60年も前だから勘弁してほしい。
それ以外、未成年どころか老年までタバコを吸わず、酒のみ運転もせず、スピード違反もしたことがない。
窃盗もネコババもしたことがない。学校や会社に遅刻したのは犯罪じゃない。
それでどうだということもないが、悪いことをせずに人生を終われるなら、それは結構なことだと思う。
反省とは悪いことを振り返ることではない。国語辞典によると「自分の行為や発言を振り返えり、それでよかったかを考えること」だそうだ。
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| 注1 |
土壌汚染対策法は2003年制定・施行で、この物語(2000年)時点には、まだ制定されていない。 | |
| 注2 |
社会保険の仕組みを決めているのは、健康保険法、厚生年金保険法、雇用保険法、労働者災害補償保険法で、これらを「労働社会保険諸法令」と総称する。 | |
| 注3 |
パワーハラスメント(Power Harassment)とは和製英語である。英語では単にHarassment(嫌がらせ)あるいはWorkplace Bullying(職場いじめ)という。 日本では2000年頃言われ出した。 |
おばQさま いつもありがとうございます。 >内部告発なんて、今までは卑怯者、裏切り者という見方が主流だったかもしれません。 >しかしこれからは正しいことなら、密告すべきという考えに世の中が変わります。 本当にそうだし、そのように変わって欲しいと思います。 それでも残念な事に、内部告発=裏切り者という見方は続いていますね。 2020年に女性自衛官 五ノ井里奈さんがセクハラ被害を訴えたが警務隊内では適正対応されない。 このため2021年に警察に被害届を出したが2022年5月に不起訴処分。 被害者には「自衛官のくせに」と嫌がらせが続き、2022年6月に退官、退官後の活動で、やっと9月に郡山地検が「不起訴不当」として事態が動き、最後はTOPが謝罪。 これほど内部告発というのは大変なのですね。 この事例でも中にいたら出来なかったかもしれません。 2022年の法改正で第三者窓口の設置が要求されましたが、兵庫県知事の問題でも、当事者である知事が告発者を処分。 どうも第三者が適切に調査、判定というのは、まだまだな気がします。 それだけに、お話の中で佐川の正論を聞くと晴れやかな気分になります。 最後に、御礼を込めて、良いお年をお迎えください。 |
外資社員様 今年1年お世話になりました。ありがとうございます。 昨今の値上げとは全然関係ないですが、このウェブサイトも閑古鳥が鳴いていて、今年頂いたお便りはお三方だけでした。来年もよろしくお願いいたします。 私個人も後期高齢者となり、年のせいか足が痛い、腰が痛いと参りました。年に負けず、怪我をしないよう気を付けてがんばりましょう。 |
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