ISO昔話11 品質マニュアル2

26.10.05

注1:この物語はフィクションです。登場する人物や団体は実在するものと一切関係ありません。
但しISO規格の解釈と引用文献や法令名とその内容はすべて事実です。
ご注意ですが、法令は物語の時点を記しており、その後、改正があって現時点と異なるものがあります。

注2:ISO昔話とは



1992年11月下旬
ここはベータ製作所である。お忘れになったかもしれないが、ベータ製作所とは、東北〇〇県に所在する電子機器 アッセンブリー会社です。

ベータ製作所では欧州へ輸出しているため、EU統合後はISO9000s認証が必須となるため、ただいま認証活動を進めているところだ。
皆、ISOなど知らないので、某認証機関の小林審査員にコンサルを依頼した。
今日は朝からISO事務局の内藤と竹藤、そしてコンサルの小林審査員で会議である。
竹藤はA4のPPC10枚ほど綴じたドラフトを皆に配る。
小林は手に取りパラパラ斜め読みする。


小林審査員 「さて、今日は品質マニュアルのドラフトができたということなので、中身を見ていきましょう」

内藤さん 「正直言って品質マニュアルというものを見たことがないので・・・小林さんから聞いた、規格要求の文末の『する』を『します』と書き換えただけです」

竹藤さん 「それだけでなく、各項番の要求事項に対応している規定の番号とタイトルを書いているわよ」

小林審査員 「まずは見てから話をしましょう。
ええと頭の4.1から行きましょう。4.1.1品質方針はと・・・竹藤さん読んでくれますか。読むのに疲れたら、内藤さん代わってください」

竹藤さん 「『当社の社長は、品質に対する方針及び目標についての責務を明確にし、かつ文書化する。
当社ではこの方針を組織のすべての階層で理解され、実施され、維持されるようにする。
品質方針に関する手順を、規定『254品質方針規定』に定める』

ええと次の品質方針は、内藤さんと私で、現在のベータ製作所品質方針を少し見直したものです。

『お客様のニーズを把握し製品に反映する
すべての人が定められた規定と手順を遵守して仕事し、己の仕事に責任を持つ
当社は品質向上計画を策定し推進する。従業員は常に問題意識を持って行動し、改善に協力する』

前回小林さんから品質方針の話を聞いた後に、内藤さんと修正案を考えました。いかがですか?
よろしければ社長に見直しを伺い出します」


小林審査員


小林審査員
内藤さん



内藤さん

竹藤さん


竹藤さん

小林審査員 「方針の文章は素晴らしいと思います。
4.1.1は規格の文言の文末を変えたわけですね。審査員に媚(こび)すぎの気がしますが、これなら審査でいちゃもんは付かないでしょう」


小林審査員の言葉を聞いて、内藤と竹藤はニコニコする。


小林審査員 「では、品質方針に関する『254品質方針規定』を見せてください」


竹藤は机に置いてあったパイプファイルを取ってパラパラめくる。見つけるとその個所を開いたまま、小林に向けて机の上に置く。


竹藤さん 「『No.254品質方針規定』です。
もちろん方針の文章は現在のものです。決裁はまだなので差し替えていません」

小林審査員 「拝見します。
ええと・・・これはまた、見事に何もありませんね」

竹藤さん 「何か不都合ですか?」

小林審査員 「マニュアルを見ますと、『品質に対する方針及び目標についての責務を明確にし、かつ文書化する』とありますから、制定や改定の手順、つまり誰が、いつ、どんな方法でするのかが書いてあるように読めますね。
しかしこの規定に書いてあるのは、品質方針はこれです、ということだけです」

内藤さん 「まずいですか?」

小林審査員 「まずいですね。先ほど竹藤さんが社長に見直しを伺い出るとおっしゃいましたが、どのような手順で伺い出るのですか?
伺い出の方法とかどんな記載・・・例えば変更理由とか検討経過などとか、また社長に出す前に誰のチェックと検認を受けるか、そして社長決裁後にどのようにして従業員に知らせかなどの手順がありません」

内藤さん 「マニュアルに、書いてあるだけでは不足ですか?」

小林審査員 「まずマニュアルには、どんな様式で申請するのかとか、周知方法が書いてありません。その方法を方針規定の下位の細則で決めているなら、その細則を引用しないといけません。

それとマニュアルを規定として使う件ですが、マニュアルの役割と規定の役割は全く違うのですよ。規定に書いてあることと、マニュアルに書いてあることを合せて仕事ができるなら良いわけではありません。
会社のすべての仕事は規定に定めることが必要です」

内藤さん 「なぜダメなのですか?」

小林審査員 「そもそもISO9001には品質マニュアルについて書かれていません。当然作成も要求されていません」

内藤さん 「そういえばなぜ品質マニュアルを作成するのでしたっけ?
作らなければならないと思いこんでいました」

小林審査員 「規格を読めばお分かりのように、ISO9001は品質マニュアル作成を要求していません。
しかし認証機関に審査依頼すると、品質マニュアル作成と提出が求められます。実際には審査委託契約書に品質マニュアルの提出が記載されていて、その内容も定めてあります。
みなさんは審査を受けるには、ISO規格だけでなく審査契約書を守らねばなりません。だから品質マニュアルを作るのです」

竹藤さん 「それじゃ、その契約書を見ないと品質マニュアルが作れないわ」

小林審査員 「理屈はそうです。ただどこの認証機関でも、マニュアルその他の追加要求はほぼ同じなので、予め作ることはできます。
ということでISO認証しようとする会社は、必ず品質マニュアルを作ります」

竹藤さん 「認証機関はなぜ品質マニュアルを要求するのですか?」

小林審査員 「審査員の力量が足りないためでしょう」

竹藤さん 「えっ、どういうこと?」

小林審査員 「マニュアルがあれば、それに書いてある通りにチェックすれば、審査ができます」

内藤さん 「はっ?」

小林審査員 「審査や監査には大きく分けて二つの方法があります。項番順審査とプロセスアプローチです。
項番順審査とは簡単な方法で、規格に書いてあるshallを項番順に質問していく方法です。何項のこれは規定XXXXに決めていますね。それを見せてください。この記録を見せてください・・・と演繹法ですね。

プロセスアプローチとはその逆で、仕事の流れや現場の状況を見て・質問して、規格要求を満たしているか・否かの証拠を集める方法で、これは帰納法ですか。
項番順審査では規格通りの順序でマニュアルが作られていれば、誰でも審査ができます」

竹藤さん 「じゃ・・・力量のある人ならマニュアルはいらないの?」

小林審査員 「マニュアルがいらないと言っている認証機関はありますよ。私の勤めているところもそうです。
マニュアルがあっても使わない審査員もいます」


注:1990年代初めからISO審査に関わっていた人なら、品質マニュアルなどいらないと言っていた認証機関をご存じだろう。1994年の規格改定でマニュアル作成が規格に盛り込まれ、そんな認証機関も品質マニュアルを受け取るようにはなった。使わなかったようだが。

1994年改定で品質マニュアルがISO規格に追記されたのは、当初、二者間の品質保証にISO9000sを使ってもらおうと考えていたのに、その用途には全然使われず、一方、第三者認証がホームランになってしまったからじゃないかと思う。

まあ、ホームランといってもEU統合による僥倖で、二番手のEMSはともかく、それ以降のMSはポシャったようだけどね。
2015年改定で品質マニュアルはなくなった。意味がないからだろう。


竹藤さん 「ええと、小林さんの言いたいことは何ですか?」

小林審査員 「会社の仕事はISO規格で言う手順書、お宅の会社なら規定で動きます。それは強制力があります。というのは規定を守れと就業規則に書いてあり、守らないと懲戒するとあるからです。
規定は社内の法律と同じです。もちろん規定が法律に反するものは違法で、そういう規定に従う義務はありません(注1)。

では品質マニュアルとは何かとなりますと、品質システムの説明書なのです(注2)。
品質マニュアルとは、会社の仕組みを決めるとか手順を決めたものではありません。品質システムを説明した文書です。
誰に説明するのかとなると、当然、相手は審査員です。なにせ彼らが要求したから作るのです」

竹藤さん 「ということは会社の仕事は規定(procedure)に記述する、そこに書き切れない細かいことは作業指示書(work instruction)に記述するということですか?」

小林審査員 「そうです。社外に出す文書に具体的な手順を書いても、必要な人が使わないなら意味がないでしょう」

竹藤さん 「それなら品質マニュアルを社員に読ませればよいのですか?」

小林審査員 「そうなるとお宅の文書体系で、品質マニュアルも規定の一部と定めることが必要ですね。
あのね、出発点に戻りましょう。
なぜ品質マニュアルを作るのですか?」

時代はこの物語から数年下ったISO14001のとき、審査員が環境マニュアルの冒頭に「この環境マニュアルは認証機関への提出文書である」と書いてあったのを見て(書いたのは私だ)、審査員曰(いわ)くには
「これじゃマニュアルが認証機関のために作ったように見える。この環境マニュアルは社員教育にも使うと追記してほしい」
とのこと 叫び

アホじゃないの? マニュアルは認証機関から要求があって作っているのだ。
ましてや従業員教育に、こんなもの使えるか。環境マニュアルは目的が違うから環境教育には使えないのだ。

マニュアルにhowはあるが、社員教育はhowの前にwhyを認識させることで、それさえ知れば自ら学ぶ。
審査は目的がアプリオリだからwhyを考える必要がない。
そのときはにっこり、イエス・サーと答えたが、なぜか忘れてしまい追記しなかった。

内藤さん 「認証機関から要求されているからです」

小林審査員 「その通り。しかしそもそもはISO審査するために、お宅のマネジメントシステムを知りたいわけです。
それなら審査員が会社の品質システムを知りたいなら、規定を一式渡して読んでくださいと言ったらどうでしょう?」

内藤さん 「目的は果たすでしょうね」

竹藤さん 「ただボリュームが大きくて、読むのも必要なものを探すのも大変でしょう」

小林審査員 「その通りです。会社の品質マネジメントシステムは、マネジメントシステムの一部であることは間違いない。
ですが、品質マネジメントシステムというものはシステムではありません」

竹藤さん 「品質マネジメントシステムがシステムではないとはどういうことですか?」

小林審査員 「システムとは『相互に関連する又は相互に作用する要素の集まり(注3)』です。
頭に何も付かない『マネジメントシステム』とは、会社全体のシステムをいいます(規格の定義そのもの)。それは総務、営業、設計から設備保全などまでを含んだものです。
また規定集をマネジメントシステムあるいはマネジメントシステムを書き物にしたものとも言います。

ではそこから品質だけ切り抜いてみようとすると、これは難しい。というのは品質とは品質管理や検査だけで成り立つものではないからです。営業も購買も人事も保管も輸送も関わるわけです。また文書管理は品質だけでなく、すべてに共通なインフラです。
品質だけをマネジメントシステムから抜き出せば、それはシステムではないと言えます。

ISO9000ではマネジメントシステムという言葉は使われていませんが(注4)、それは会社全体のマネジメントシステムのサブシステムではなく、マネジメントシステムの一部なのです(注5)」

竹藤さん 「なるほど考えてみるとサブシステムではありませんね」

小林審査員 「そして規定集を社外に出せないもっと大きな理由は、会社の規定集はとても価値のある知的財産だからです。

だから認証機関から御社の品質システムが分かるものがほしいと要求があると、手順書を出す代わりに相手が知りたい範囲を規定集から抽出して概要をまとめたものを作ります。それが品質マニュアルです」

竹藤さん 「えー、品質マニュアルってそういうものだったのか!」

小林審査員 「そうです。ですから品質マニュアルを読めばどういう仕組みになっている概要は分かる。しかし詳細は書いてない。
詳細を知りたいときは、審査員が審査のときに見たい規定を閲覧させてもらうのです」

竹藤さん 「すると、さっきの品質マニュアルを会社のルールとするのは筋違いですね」

小林審査員 「その通り、認証機関から要求される品質マニュアルは要求されたことに限定した手順の概要になります。
会社の人が仕事に使うものであれば品質システムを説明するものではなく、手順を書いたものになります。

もし品質マニュアルをその用途に使うなら、内容はともかく品質マニュアルは強制力のある規定にしないとならない。だけどそういう扱いは正しい方法ではないでしょう」

竹藤さん 「どうしてですか?」

小林審査員 「みなさんは品質マニュアルというと、ISOしか思い当たらないかもしれません。しかし大手企業や(品質保証を)インフラ事業(要求する企業)と取引がある会社ですと、客先と品質保証契約を結び品質保証要求を受けて、それに対応する品質マニュアル又はイクイバレントを作ります。

当然、その客先ごとに品質保証要求が異なります。だから品質マニュアルは1個ではなく何個も存在するのです。
そのときそれらをすべて規定として扱うのはおかしいでしょう」

内藤さん 「そう言えば工業団地にあるよその会社ですが、客先と品質保証協定を結んでビジネスをしています。そこには客先ごとの品質マニュアルがありました」

小林審査員 「二社監査で監査に来た人に、当社では品質マニュアルで仕事しているなんて言っても笑われます。そういうことをしている会社はまずありません。
納得してもらうには手順書が全くなくて、マニュアルで仕事をする仕組みであることを確認してもらう必要があるでしょう」

竹藤さん 「そうか、規定にしっかりと手順を決めておいて、外に出すものはその要旨だけ示すのが理屈ですか」

小林審査員 「社内向けの手順書より、社外向けのマニュアルのほうが詳しく書いてあるのはおかしいでしょ。それに規定で決めてないことをマニュアルに書いたら、それこそ不適合です」


注:これは品質保証を担当した人なら、基本というか自明のことだ。
だがISO認証だけ担当していると、この当たり前のことを理解していない人が多い。そういう人は、マニュアルは至上のものとか、品質や環境の最上位の文書などと恥ずかしいことを語る。
そう言えば「環境マニュアルが最上位の文書でないのは不適合だ!」と審査で叫んだ審査員がいた。彼は何を根拠にそう考えたのだろう? あれ以降、恥ずかしくてコタツに頭を突っ込んでいるのかもしれん。


内藤さん 「品質マニュアルを書くには、そういう理屈を知る必要がありますね」

小林審査員 「そんな難しいことじゃないですよ。
品質マニュアルを書くのは前回説明したとおりです。ISO規格に『する』と書いてある要求事項を抜き出す。

それに見合ったことをしていないかと、規定を読んで似たものを書き出す。
極論すると品質マニュアルなんて規格要求事項と該当社内手順書の対照表でも良いのです」


注:対照表というと驚くかもしれないが、表現を変えると三段組(注6)である。それを文章にすれば品質マニュアルになる。
私自身は品質マニュアルを対照表としたことはないが、私はそんな対照表を作って内部監査をしたこともある。


竹藤さん 「ついでですからいろいろ聞きたいです。
ISO認証した近隣の工場で聞いた話です。品質マニュアルを改定したら、認証機関にも最新版を配布して差し替えをしてもらわなければならないというのです。そういうことは必要なのですか?」

小林審査員 「引用している規定が変更になったことにより、品質マニュアルの記述が変わるとはよほどの事ですね。そんなことになると臨時の審査が必要になりそうです(注7)。

まあマニュアルが改定されたとしましょう。審査員は審査時に受け取ったマニュアルを、審査が終わってから見るなんてまずありません。次の審査に没頭しています。少なくても私はそうです。

次回審査の前に認証機関は最新版のマニュアルを要求してきますから、そのとき修正したものを送ってやれば問題ありません」

内藤さん 「認証機関が持つ品質マニュアルを常に最新版に維持することはないのですか?」

小林審査員 「ありません。それほど管理している認証機関などありません」

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小林審査員 「次は4.1.2.1ですね」

内藤さん 「先は長いなあ~」



うそ800 本日の無駄口

私は当時勤めていた工場でISO認証の仕事をする前に、ほんのわずかな期間だが客先からの品質保証を担当した。そのとき品質保証とはいかなるものかを学んだつもりだ。
もちろん防衛とか薬事とか原発の品質保証は細かく厳しいだろう。だがOEMの品質保証要求だってそんなに違いはない。大型トラックだって車、軽トラだって車だ。

それと駄文を書くにも勉強はしている、というか、裏付けは調べている。
規格を読むにもJIS訳では信頼性に乏しく、原文を読まないと本音が分からない。英語の発音はカタカナ読みだが、語源まで遡って考えている。
certainとconfidenceの違いは何ですか? ISO9001にはconfidenceだけだけど、ISO9000では両方使われている。

ISO9001のすべての版は持っていない。なくて論じるわけにはいかないので、イギリスのGoogleでISO9000:(改定年)+pdfとか入れて検索している。
JIS訳とISOの原語の確認、語彙の確認、例文などを見ていると、結構時間はかかる。
正直言って、オレは何のためにこんなことをしているのだろうという気もする。

なお、アメリカやイギリスでは「法律は生活に極めて大きな影響を与える。だから我々は知る権利がある」という活動が盛んだ。
そしてISO規格もその一環で、皆が知る権利があるとして、ウェブサイトにズラッとISOのpdfが並んでいる。
ありがたいことだ。英文だけでJISはないけど。
人

JIS規格も国家の知的財産イコール国民の財産なのだが、なぜか日本規格協会のウェブサイトはプリントできない。
つまりあのウェブサイトは言い訳のためのものなのか?
日本も国民の権利を尊重して、電子政府に法令だけでなく、すべてのJISをアップし、かつプリントOKにしてほしい。


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文末脚注
  1. 違法な就業規則とはいろいろある。
    退職後、同業他社に就職してはいけないとかいうものは、制限期間とか代償措置の有無などの考慮が必要。一方的なものはダメ。
    管理者権限がないにも関わらず管理職として時間外手当を払わないものなど。
    ↩

  2. 1992年時点、品質マニュアルはISO9001にはない。ただISO9004:1987において、品質マニュアルとは5.3.2.2において、「The primary purpose of a quality manual is to provide an adequate description of the quality management system(後略)」、JIS訳「品質システムに関する適切な記述をしたもの」と記されている。
    「品質システムをdefine(定めた)ものではなく、description(説明した)したもの」と述べていることに注目。手順書は手順を定める文書で、マニュアルは既に定められている手順を説明(解説)する文書である。

    蛇足だがISO9001ではマネジメントシステムという言葉で出てこないが、ISO9004では初版から使われていた。
    ↩

  3. この定義は2000年から2026年まで変わっていない。
    ↩

  4. マネジメントシステムという言葉が使われたのは1987年のISO9004が初出。ISO9000では2000年版からである。
    ↩

  5. ISO9000:2000では品質マネジメントシステムの定義は
    品質に関して組織を指揮し、管理するためのマネジメントシステム
    Management system to direct and control an organization with regard to quality
    であった。
    ISO9000:2008も同じであったが、ISO9000:2015では次のように変わった。
    品質に関する、マネジメントシステムの一部
    part of a management system with regard to quality

    直訳なのだろうが、私は「マネジメントシステムの品質に関わる部分」の方が正しいように思う。

    サブシステムとは「大きなシステムを構成する、独立した機能や役割を持った小さな部分システム」である。品質マネジメントシステムは”独立した機能や役割を持たない”ところが異なる。

    なお、ISO14001では初版の1996年版から「全体的なマネジメントシステムの一部で(後略)」と定義されている。
    ISO9000:2000では、なぜ既に存在したISO14001に合わせなかったのか、謎は深まる。
    ↩

  6. 三段組についてはタイムスリップISOで度々紹介した。
     例1・例2
    ↩

  7. マネジメントシステムに大きな変更がある場合は、臨時審査を行うことになっている。
    その対象はJAB基準にあったと思うが、1992年当時はJABはなく、英国系の認証機関の配布した資料には、製品が変わったとき、所在が変わったとき、システムが大きく変わったときだったと思う。
    ↩






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