イラク攻撃に反対します

サンデー毎日2003年4月6日号より
DU=劣化ウラン
(その1) (その2) (その3) (その4) (その5)
劣化ウラン弾廃絶!(→劣化ウラン(DU)とは)
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(1) どうぞもう一度考えてみてください(イラク攻撃開始の日)

どうぞもう一度考えてみてください。
イラクがアメリカやイギリスに何をしたのですか?
将来何かするかもしれないと言って、その国の政権を潰したり、その国の人々を虐殺するのが許されることですか。
持っているかどうかもわからない大量破壊兵器を廃棄しろといって大量破壊兵器でその国の人達を虐殺するのが許されることですか。
例えば、この子は大人になったら自分の敵になるかもしれないと言って、大人が子供を殺すのが許されることですか。

この戦争はそういうことです。
この戦争を認めることは、これから先ずっと私たちが疑心暗鬼の中で生きていかねばならないということです。

この戦争を認めることは、私たちが理性を持つ人間であることを放棄することです。
愛情と信頼のある人間関係を放棄することです。

お願いです。
この戦争を止めて下さい。

私はイスラム教徒です。
イスラムは全てのテロを禁止しています。
この戦争を受け入れることは、私自身の問題としてイスラムを否定することになります。
私は、一人のイスラームとして、非暴力で、この侵略戦争に対してジハードします。

2003.03.20 ヤスミン植月千春

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(2) アッサラーム アライクム ブッシュ大統領へ

Mr. President Bush

Assalam Alaykum
This is a greeting in Arabic, which means "Peace on you."
We, muslims, bless each other with this words.
Assalam Alaykum. Peace on you.

Mr. Bush, who call yourself as a pious Christian, and all Christians who support this war, please read your Bible once more.
Do you find any words in the book to justify you to kill people?
Do you find any words in it to justify invading other nations?
Your war, which you name justice, takes away the dignity, trust and love from people.
Although you say you are fighting against terrorists, as a matter of fact, you force peaceful people to become terrorists.
From now on, you have to live scared in serious doubt against human beings.
You have taken a choice of a hell in this world.
I believe that Jesus Christ was crucified by the people like you, hypocrites, whom you call Christians.

21, Mar. 2003 Yasemin Uetsuki Chiharu

アッサラーム アライクム
あなた方の上に平安あれ、という意味のアラビア語です。
私たちイスラム教徒は、このことばでお互いを祝福しあいます。
アッサラームアライクム。あなたの上に平安あれ。

自分は敬虔なクリスチャンであるというブッシュ大統領。
そして戦争を支持しているクリスチャンの皆さん。
どうぞもう一度あなたがたの聖書を読み直してください。
聖書の中に、人が人を殺すことを正当化できる言葉があるのですか。
他国への侵略を正当化する解釈ができるのですか。
あなたがたのやっている正義という名の戦争は、人間の尊厳を奪い取り、人と人との間の信頼と愛情を根底から崩してしまうものです。
テロリスト撲滅といいながら人々を追い詰めて、平和に暮らしている人々をテロリストに変えてしまう行為です。
あなたがたは一生疑心暗鬼で人を信じることができず、テロにおびえながら暮らしていくのです。
それはあなたがた自身が選び取ったこの世界での地獄です。
キリストはクリスチャンと名乗るあなたがたのような人達の為に十字架につかれたのだと私は思います。

2003.03.21  ヤスミン植月千春

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(3) ブッシュ大統領へ−イラクの人々に「衝撃と恐怖」を与える権利があなたがたにあるのですか

あなたがたの心は、あなたがたの祖先の頃から全く進歩していません。
進歩したのはテクノロジーだけ。

あなたがたは、一体、いま、何をしているのかわかっているのですか?

あなたがたの祖先が、稚拙な武器しか持たない先住民から取り上げた土地で、そこに住む人々を自分達に歯向かう者として次々と虐殺していった。

そのような恥ずべき過去を、今またイラクでそのまま繰り返しているではありませんか。
そのときは金のため、今は石油の為に。
そのときは大陸支配、今は世界制覇の野望のために。

あなたがたには人間の心がないのですか。

あなたがたのやっていることはイラク人民の解放ではない。
中東の持つ石油を自分達に解放しようとしているだけです。
昔自分達が欲しいと思った土地を先住民から力ずくで奪ったように。
あなたがたの興味は昔も今もそこにある宝物だけであり、そこに住む人々の命には興味はないのです。

イラクの人々に「衝撃と恐怖」を与える権利があなたがたにあるのですか。
あなたがたの、嘘と欺瞞、非道と暴力はもうたくさんです。

2003.03.22 ヤスミン植月千春

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(4) ジハードとは努力するという意味です

アッサラーム アライクム あなた方の上に平安あれ。
私たちイスラム教徒は、このことばでお互いを祝福しあいます。
もし私がイスラームをしらなかったら、クルアーンを読むことができなかったら、このような大国の横暴の前に怒りと悲しみで耐えることができなかったかもしれません。
クルアーンは侵略者に対して戦え、しかし侵略者であってはならない、どのような酷い状況の中でも、希望を失わず、忍耐しなさいと言っています。

人間は必ずいつか死を迎えます。
アメリカやイギリスに対して何の危害も加えていないイラクの人達は、例えこの爆撃で犠牲になっても天国へ迎え入れられます。
この戦争を支持している人たちは、死を迎えるとき、自分が何をしたのか、はっきり知ることになるでしょう。

私はイスラム教徒になっての2年間、一所懸命クルアーンの勉強をしてきました。
爆撃の下で、兄弟、姉妹が、どんな気持ちで祈っているかを考えるとたまらなくなります。
爆撃を知るたびに、私はクルアーンを読み、祈りのことばを唱えることで耐えています。
イスラームは、ひとりひとりがジハードしなければなりません。

ジハードとは、聖戦という訳が使われていますが、努力するという意味です。

イスラームはすべてのテロを禁じています。
今、私が、この戦争という名の大きなテロに、何の抵抗もしないことは、自分の宗教を否定することになります。

この怒りと悲しみに耐えて、侵略者に対してすぐに侵略をやめるよう訴えるためにできることをやっていきます。

2003.03.23 ヤスミン植月千春


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(5) こんなことには耐えられません

お願いです。
誰かこの人間として最も愚かな行為をやめさせてください。

ブッシュ大統領。あなただってベトナム戦争の時、戦いが怖くてお父さんの力で兵役を逃れたと聞いています。

小泉首相そして議員の方たち。アメリカの行為を支持するのなら、どうぞあなたがた自らイラクに入って戦ってください。人の命で戦争をしないでください。

私たちを共犯にしないでください。

どんな理由を以ってしても、大量殺戮である戦争は正当化されません。

学校の先生たち。あなたがたは子供達にあの戦争は悪いけどこの戦争は良いんだよと教えるのですか。人殺しをしてはいけないと教えているのではないのですか。
こんなことばかり見ていたら、子供たちは自分が正しいと信じ込むことによって、自分の正義を否定する人は、殺しても構わないと思うようになってしまいます。
こんなにテレビで毎日、映画かゲームみたいに人を殺すところをみていたら、強い者はその力を使ってみたくなり、人殺しはゲームになってしまいます。

お願いです。
もう一度人間としての心を、取り戻してください。
こんなことには耐えられません。

2003.03.24 ヤスミン植月千春

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(6) イラクの家族

毎日、爆撃の夢を見て、寝汗でグッショリになって目がさめます。目がさめて、ああ、よかった、夢だった、と思います。それから、ハッとして、何が良かった..だ、イラクでは夢からさめたって悪夢は現実のものとしてそこにあるんじゃないか、私みたいに夢からさめて逃げられないんじゃないか、と気づくのです。

イラクに住む人達には一時だって安心していられる時はないんです。

バスラの病院を報道したVTRに、空爆で足を切断しなければならなかった17歳の少女へのインタヴューがありました。
彼女はアメリカに対するうらみを言うのでも、自分の運命を呪うのでもなく、退院したら将来先生になりたいの、と言っていました。
苦しめられても苦しめられても、希望を失うことなく将来の夢を語る彼女の伏目がちな瞳は純粋で誇り高いものでした。
バスラで大規模な空爆があったと報道されていました。
彼女が今、無事かどうか確かめる術はありません。
この戦争は、そんなささやかな夢すらも奪ってしまうのです。

日本からイラクに人間の盾として入った人たちは、イラクの人たちと接したことのある人たちで、イラクの人たちに友人として迎えられた人たちなんです。
イスラームにとって友人とは家族です。
考えてみてください。自分を家族としてあたたかくもてなしてくれた人たちを守りたいと思うのは自然なことではありませんか?
彼らは、友人であり、家族であるイラクの人たちを裏切ることができないという思いで、命がけでイラクにもどっていったのです。

私にも、「あなたは、私の姉妹だからね」ともてなしてくれたイラクの人たちがいます。
今、安全な場所で「爆撃をやめて!」と言っている自分をはずかしく思います。

でも、私に残されている方法はこれしかないのです。
だから、おねがいします。爆撃を今すぐ、今すぐやめてください。
私の兄弟・姉妹・友人たちを殺さないで!

2003.03.25 ヤスミン植月千春

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(7) あなたがたのペット以下なのですか

ブッシュ大統領、ブレア首相、あなたがたのやっている戦争は人々の良心を麻痺させ、人間同士の憎しみを煽りたてる、恐ろしい神への冒涜です。

イラクに侵攻している兵士の人たちにも良心があるはずです。
人を殺すことに命を賭けるくらいなら、人を殺さないことに命をかけてください。

アメリカ大使館で働いている皆さん、あなたがただって人を助けることを目的の一つに仕事をしているのではないのですか。
人というのはアメリカ人だけをさすのですか。
アメリカ人もイラク人もみんな同じ人間ではないのですか。
アメリカ人の命は大切だけど、イラク人の命はどうでもいいのですか。

戦争という名の人殺しを傍観することは、人間の宝物である良心を堕落させることです。
イスラエルではイラクからの報復に備えて、ペット用防護シートが開発され、飛ぶように売れているということです。
パレスチナの人達は、自分を守る何の装備も持っていないのです。
イラクの人達も同じです。

パレスチナ人やイラク人の命は、あなたがたのペット以下なのですか。

これが人間が人間に対してできる仕打ちなのですか。
今すぐこの侵略戦争をやめてください。
これ以上憎しみの連鎖を増幅しないでください。
ミサイルではなく優しい言葉を。
弾丸ではなく、水と薬を。
憎しみではなく愛を、注いでください。

あなたがたは利権や覇権目的だけで動いているようですが、あなたにとって不必要な人間を粛清していけば、いずれあなたがた同士でころしあうことになるでしょう。
あなたがたのとっている行動は、人間を絶滅させる行為です。

こんな愚かなことはどうぞ今すぐやめてください。

2003.03.26 ヤスミン植月千春

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(8) 湾岸戦争とは、何だったのか

3月18日から眠れない日がつづき、20日の爆撃が始まってからは、ショックと恐怖と悔しさでメソメソ泣いてばかりいました。
本当にアメリカがこの戦争につけた名前通りの効果を、日本に居ながらにして私は演出させられていたことに気づき、恥ずかしさで自己嫌悪に陥ってしまいました。
バグダードの爆撃の下にいる友人達は、「爆弾は私の上には落ちない。」と言いきってたたかっています。
アッラーのご計画を信じて、今出来ることをやらなければ…、とメソメソ状態を一週間かけてやっと抜け出すことができました。
今まで考えてきたことを、少しまとめてみようと思います。

【湾岸戦争とは、何だったのか。】

イラクは、湾岸戦争以降この12年間ひたすら国連の経済制裁にじっと耐えてきました。推定15〜25万人ほどのイラク人が湾岸戦争で殺されただけでなく、アメリカの使用した300トンもの劣化ウラン弾の放射線の影響により死産や奇形児の出産や、ガンで死亡する人も年を追って増えつづけ、劣化ウラン弾の多用された南部のバスラでは5倍10倍の発生率になっています。経済制裁により、薬も、水を浄化する装置の部品もまかなえぬままに子供や女性を中心に現在までに、栄養失調やちょっとした病気で死に至った人は150万人ともそれ以上ともいわれています。
それに、イラクに、毎年のように行われていた米英の爆撃のことや、民間人が死んでいることなどは余りニュースになっていませんでした。

もちろん劣化ウラン弾の影響はイラクだけにではなく、使った側のアメリカ兵などにも甚大な影響を与えました。一般に湾岸戦争症候群として知られているものですが、兵隊の国籍を問わず、イラク南部の劣化ウラン弾の使用された地域に足を踏み入れた人達に同様の症状が起きています。イラクの被害が甚大なのは言うまでもありませんが、当時のアメリカ兵たちの中でも、すでにこれにより9000人死亡したということです。米国国防省は、劣化ウラン弾との因果関係を認めませんが、厳然とした事実です。戦車の装甲を貫き焼き尽くすスーパー兵器が核の廃物利用ででき、今後もどんどん使う予定があるのですから、これをやめるわけにはいかないのでしょう。

こうした放射線障害は戦場だけでなく、製造過程でも、核関連の兵器製造工場や試射場の周りで起こっていることです。製造し、実験している段階で、数十万人の被曝者を生み出しています。
過去にアメリカが自国兵隊をも核兵器の人体実験に使ったのも良く知られていることです。兵隊や民間人も使い捨て、全て軍需産業の利益優先です。

ところで、このスーパー兵器ショーであった湾岸戦争も、クウェートの石油盗掘などに端を発した、アメリカがイラクに起こさせた戦争でした。クウェート侵攻前にフセイン大統領はイラク駐在米大使に打診しましたが、大使は「我国は貴国とクウェートとの国境問題に意見を言う立場にない」と事実上黙認する旨の発言をしました。そうして、イラクがクウェートを併合すると、手のひらを返して世界にアピールし、連合軍を組織してイラクを叩いたのです。有名な真っ赤な嘘であった「水鳥報道」と「イラク軍兵士による病院での乳児虐殺事件」を始め、ありったけのメディアを総動員して宣伝を繰り広げ、正義を謳って戦争を煽りました。

日本もこれに130億ドルを供出しました。

アメリカはピンポイント爆撃を宣伝しながら、その実、陰惨な大量爆撃を行いました。砂漠ではイラク軍の退路をふさいで、死のハイウェーと呼ばれたようにウラン弾で全ての戦車隊を破壊し焼き尽くしたり、生き埋めにして虐殺したのです。何も知らされずここに立ち入った兵隊達は敵であれ味方であれ、いずれひどい放射線障害を起こすことになりました。戦争後すぐに、ラムゼイ・クラーク元米国司法長官は、米大統領らを戦争犯罪で告発しました。
アメリカはこうして、膨大な石油権益を手に入れ、サウジに軍をおおっぴらに駐留させることにも成功したのです。

2003.03.27 ヤスミン植月千春

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(9) 再びイラク攻撃へ

テレビのニュースをみていると、自由であるとか、平和、民主主義などというのが、絵空事に過ぎず、世界が本当に気が狂ってきていることを感じます。スポーツやゲームを解説している感覚の評論家たち。天気予報でもしているような口調のアナウンサーたち。一体、人間同士の思いやりはどこへいってしまったのでしょう。私自身も気が狂いそうです。

【再びイラク攻撃へ】

そもそも、イラクはアメリカに対して何の危害を加えたこともなく、そんな力もないわけです。査察しても何も見つけられなかったところに、何の脅威があるというのでしょう。
この12年の間の査察によりこれら兵器は破壊された、と7年間査察官を勤めたスコット・リッター氏が証言しています。また、イラクからカナダに亡命した物理学者でさえ、原爆開発が完全に頓挫したことを認めています.
そもそも大量破壊兵器など問題ではないのです。そんなことなどアメリカは百も承知ですが、アメリカの言うことをきかない国は、力ずくで叩き潰すのがこの国がこれまでやってきた方法です。しかも、迅速に徹底的に打ち負かすことを国家政策としています(米国国家安全保障委員会政策文書(1989年))。

ブッシュ大統領が唱える「テロとの闘い」ですが、あまりの仕打ちにたまらなく起こされる自爆テロの原因は、誰でも知っているように全てアメリカやイスラエルなどの理不尽な国家テロにその根源があります。これらの国々のやりかたは、直接あるいは軍事独裁政権を支援したりして軍隊で民主勢力を叩くという方法をとっていますが、とりわけパレスチナ等の場合は、日常的な拷問や殺戮などで煽って自爆テロを起こさせておいて、軍隊の力で叩きのめすというのが陰惨なパターンとして定着しています。

アメリカは、アメリカや同盟国に対して行われる攻撃をテロと呼んでいるのであって、アメリカが自国利益追及や資源確保のために、南米やアフリカで行っている破壊活動や民衆の虐殺、あるいはイスラエルがパレスチナの人々に対して行う拷問や攻撃、虐殺はテロとは呼ばないのです。
アメリカの言うテロは自然発生的に生まれるものがあるわけではなく、アメリカ自身の行動がそれを起こしているのです。しかしアメリカは自らを糺すことができないので、輪をかけて抑圧にかかる構図が生まれます。

12年間耐え、そんな中でも、アメリカのさまざまな言いがかりに対して全てを受け入れてきたイラクを今、アメリカは、徹底的に潰そうとしているのです。世界で一番裕福な国が、苦しみ続けてきた国の首都を、広島原爆と同等の効果を期待してミサイルなどで破壊し尽くそうというのです。対戦車砲、バンカーバスターや貫通型の巡航ミサイルなどには劣化ウランが使用されます。すでに先の湾岸戦争で使用した量を超えているかもしれません。また、バンカーバスターに戦術核を搭載して攻撃することも計画されているようです。今日、民間施設である通信設備を攻撃したバンカーバスターは今までにない破壊力をもっていたとの報道がありましたが、上記のものでないことを祈ります。

イラクはアメリカを攻撃したこともないし、その意図もないのに、米英豪は「イラクが大量破壊兵器を保有している恐れがあり、アメリカを攻撃する恐れがあるから専制攻撃」したのです。探してもでてこない武器を恐れてその国を攻撃したり、国をのっとって良い理由になりますか。たとえ戦争がどのように終結しても、間違いなくバグダードは放射能で苦しむ街になります。

2003.3.28 ヤスミン

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(10) 天に唾するアメリカ

あまりに理不尽なことが毎日毎日あたりまえのように、そして他人事のように報道されています。
昨日国連で、イラク大使が、「アメリカは女性や子供を相手に闘っているのだ」と非難したところ、アメリカ大使は「我慢して聞いていたが、もうたくさんだ」と途中退席。
女性や子供を虐殺している事実を指摘されることから逃げたいのでしょうが、人の話を最後まで聞く忍耐すら持ち合わせていないようです。
イラクで毎日爆撃にさらされている人々は、逃げだすことも「もうたくさんだ」と言うことすら許されていないのに。
アメリカ代表である大使は、非難の言葉の弾丸すらまともに受けることもできず、逃げてしまうのです。一方、私たち日本の首相は、侵略戦争のまっただ中にむりやり放り込まれて死と向かい合わせの毎日を送っているイラクの人々を今救うことには全く興味を示さず、戦後の復興には率先して力を貸したい...と。
アメリカは10万人規模の兵力をあらたにイラクに送ることに...どこまで殺戮に殺戮を重ねれば気が済むのでしょう。

【アメリカの主張を聞くと恥ずかしくなります】

これまで、米政権がイラクに対して非難してきたことを、そのままアメリカに言い換えてみると、その理不尽さがよくわかります。むしろ、イラクには当てはまりませんが、イラクをアメリカと言いかえるとぴったりであることに気づきます。天に唾するように、まさしくアメリカには、以下がよく当てはまるのです。

・大量破壊兵器を大量に保持していること(イラクでは探してもみつからない。)
・ 他国に対してこれを使用する可能性がある。(それどころか、常用している。原爆、劣化ウラン弾、デイジーカッター、クラスター爆弾、化学兵器等々)
・ 先制攻撃する意思があり、まさに行っている(抑止力であったはずの核も先制使用を宣言している。いわゆる開戦前からも、ずっと攻撃し続けており査察のそばから連日のように爆撃を行い、多くの民間人も殺害してきている。)
・ これまで数知れず国連決議を守ってきていないイスラエルに対しては最大限の支援をしている。
それだけでとどまらず、
・ アメリカは国際司法裁判所でテロ国家として唯一断罪されているのにこれを無視している(ニカラグアに対する行為が国際法に反しているので、これの停止と賠償命令)
・ 人権擁護や環境保護、人種差別への決議に自己利益中心的にひとり反対している
といったおつりまで来るのです。

ところがアメリカは、本当に恥ずかしいことに、他の国々を誹謗中傷する言葉としてこれらの言葉を使用し、自らは「正義、平和、自由、民主主義」を語り、偽善で恥の上塗りをしています。まったく、こんな論理がまかり通るならば、世界中のどの国でも、アメリカをいつ何時でも自由に攻撃して良いことになります。ブッシュ大統領に亡命を促し、政権を替えるよう要求する権利があります。いうことを聞かなければ、ワシントンやニューヨークにミサイルを3000発打ちこんで、広島原爆の効果を期待し、完膚なきまで叩き潰す権利があるということになります。これが道理ですか?...アメリカに言わせれば、世界が力を合わせてやらねばならないことになります。もちろん、どこの国々もそんなばかげた考えも、力も持っていません。

2003.03.29 ヤスミン植月千春

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