iTunes Music Storeでの楽曲販売に新ルート

iTunes Music Storeで楽曲を販売するための新ルートについてMac Fan1月号(p30)で紹介されていました。これまで知られていた方法は、日本国内に2社あるiTMSの代理店と契約を結ぶというものですが、ここで紹介されているのはCD Babyというアメリカのインディーズ系CDオンライン通販最大手と契約を結ぶ方法です。段取りとしては、まずは、CD BabyとCD販売の契約を結び、そのうえでiTMSからのダウンロード販売についてCD販売のオプションとして申し込むという順番になります。現物のCDを米国に発送すること以外のすべての手続きがオンラインで進められ、その段取りや説明も非常に明快です。私の見たところでは、CDにつけるUPCバーコードと曲ごとのISRC取得の手数料も必要最低限ですし、販売契約内容についても100%音楽を作る側の立場にたっていると思います。素晴らしい。

実際に私もCD BabyからCD
"SHIGEKI KAWAHARA: Another World"を発売しました。かかった期間はCD Babyに初めてコンタクトしてから発売までわずか10日間ほどです。いろいろな手続きや段取りもWEB上ですべてできるのが驚きでした。最初に売り出したロットはすぐに完売し、まもなく追加の販売が始まる予定です。CDを買っていただいた方々の国籍はまちまちで、スイス人、ブラジル人、ドイツ人、日本人と今までお会いしたことのない方々に自分の音楽を聴いてもらっています。CD Babyのサイト上からアクセスできるようになっている試聴ストリーミングだけを聴いて皆さんに気にいっていただいたわけですから、こつこつと音作りをしてきたものとして、これほど嬉しいことはありません。iTMSからのダウンロード販売、Tower Recordオンラインショップとの検索リンクも間もなく(3月頃までには)始まるとのことです。

CD Babyのように100%音楽を作る側にチャンスを広げようという立場にたったサービスは本当に貴重なものだと思います。日本にはこれまで無かったもののように思えます。ただ、直接米国とやりとりすることになるので、英語の苦手な方にはちょっと敷居が高いかもしれません。近々、CD Baby Japanが開始されるそうなので期待したいと思います。CD Babyのすばらしさが日本でも広く知られるようになると良いと思います。
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