Diana Krall: "Chirstmas Songs"〜Jazzyなクリスマスソングはいかがでしょうか

今年もあとわずかになってきました。今回は、お薦めのクリスマスソングCDとして Diana Krall が昨年2005年のクリスマスシーズンに発表して大ヒットとなった"Christmas Songs" をご紹介します。今や世界一有名なジャズピアニスト・シンガーとなった Diana の昨年のベストセラーCD、既に紹介され尽くしているでしょうからここで付け加えることはあまりないだろうと思います。


一つだけ挙げるとすれば、私は彼女の弾くちょっと骨太なタッチのピアノがとても好きだということです。Diana を有名にしたのはその歌の魅力であることは間違いないですが、なんといってもピアノを弾いている彼女も素晴らしい。出身地のカナダのライブハウスでのDianaの演奏をかのベーシストの巨匠 Ray Brownとドラムの Jeff Hamilton が聴いて、ぜひロスンジェルスに来るようにと説得したのがサクセスストーリーの始まりですが、当時はピアノ・オンリーでまだ歌っていませんでした。

このアルバムのドラムはそのDianaを見いだしたJeff Hamilton、ベースは Jeff と長年バンド活動を続けているJohn Clayton です。 1993年のデビューCD以来、数々のアルバムや世界ツアーでDianaをサポートしてきた熟練の名コンビです。これにプロデューサーが Tommy Lipuma とくればもう鬼に金棒ですよね。iTSにもアップされていますから、いまからでもクリスマスイブに間に合いますね。では、皆さんJazzyなクリスマスの夜をお過ごしください。

Diana Krall: "Chirstmas Songs":試聴はリンクはここ(すぐに再生が始まります)。
1 Jingle Bells (ビデオクリップ、Macユーザーの方はQuickTimeを選択して下さい)
2 Let It Snow
3 The Christmas Song
4 Winter Wonderland
5 I'll Be Home For Christmas
6 Christmas Time Is Here
7 Santa Claus Is Coming To Town
8 Have Yourself A Merry Little Christmas
9 White Christmas
10 What Are You Doing New Year's Eve?
11 Sleigh Ride
12 Count Your Blessings Instead Of Sheep

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Quincy Jones: "Smackwater Jack"〜私の原点です

ここのところすっかり更新が滞っていて、いつも訪問いただく皆様に申し訳なく思っております。お見限りのないようによろしくお願いします。さて、今日は巨匠中の巨匠、Quincy Jones の1971年のアルバム "Smackwater Jack" のお話をしたいと思います。ちょっと大げさかもしれませんが、このアルバムは私の音楽人生の原点です。私がJazzピアノを弾き始め、やがて作曲やアレンジに向かっていった、そのすべての始まりがこのアルバムにあります。

小学校5年生のときです。当時「鬼警部アイアサイド(原題"Ironside")」というアメリカの刑事ドラマがテレビで放映されていました。父親も私も好きで、毎週見ていました。この番組のテーマ曲を含むすべての音楽が実はQuincyの手によるものだったのです。まずは、テーマ曲のシングル盤(今はなきドーナツ盤ですね)を買ってもらいました。気分としては、人気番組のシングルを買うというぐらいだったのですが、フルバージョンのアイアンサイドのテーマはもう衝撃的にかっこよかったのです。シングル盤のジャケットの解説に書かれているクインシーとはいったい何者なのか?(シングルのジャケット写真はアイアンサイド警部だった)。もう絶対に色々と聴きたくなってお小遣いを何ヶ月分も前借りしてアルバムを買ったのでした。これが、初めて買った Jazzのレコードで、その後も Quincy のアルバムは全部買い続けることになるのでした。

買ったアルバムを聴いてまたびっくり。今まで聴いたこともないようなかっこいいアレンジ、そして未知の楽器の音が満ちあふれているではないですか!まず、ホーンセクションの素晴らしさにノックアウトされました。実際、金管でCEGBD#F#と重ねた和音を平行移動させる鮮烈なハーモニーは米国のJazzアレンジャー達の間で「アイアンサイド和音」と呼ばれるほど斬新だったそうです。私は中学校に進んでブラスバンドに入りましたが、その大きな理由はこのめちゃめちゃかっこいいホーンセクションへの憧れです。

ソリストを見ると、フルートはヒューバート・ローズ、トランペットはフレディ・ハバード、サックスはフィル・ウッズ等々、といった名前が。鍵盤奏者にはジョー・サンプル、ボブ・ジェームス、デーブ・グルーシン、それにジミー・スミスといった顔ぶれです。ウッドベースはレイ・ブラウン、Eベースはチャック・レイニー。ドラムはグラディ・テイト。ハーモニカはトゥーツ・シールマン。後にこれが凄い顔ぶれであったことを知る訳ですが、もう悪いはずがありません。「このピアノがもっと聴きたい」、「ベースがしびれるなー」といった調子でこのアルバムに参加しているミュージシャンをたどって聴き始めたのが、様々なJazz/Fusion系ミュージシャンを知るきっかけになったのでした。

新しい楽器も沢山知りました。「ピアノの後ろで鳴っている左右に揺れる音はローズ・ピアノ、ゆったりとうねるのはハモンド・オルガン、そして不思議な音を出すのはどうやらムーグって言うらしい...」大きな楽器店に行くと現物が飾ってあり店員さんにお願いしてちょっとだけ弾かせてもらいました。「おおーあのレコードの音だ!でもめちゃめちゃ高いなー!」。やがて大学生になると土方やピアノ弾きで稼いだお金を全部つぎ込んでこういった楽器を買い、フュージョンバンドの一員として毎日弾くようなるわけです。

このアルバムの中で、もっとも鮮烈だったのはマービン・ゲイの名曲である "What's Going On" (試聴リンク
WMA, RealPlayer)をカバーしたものです。そのアレンジの素晴らしいセンスは何度聴いても新鮮です。Quincy Jones の "Smackwater Jack" は、私のサウンド作りのDNA(原体験)です。

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SHIGEKI KAWAHARA: "The Three in the Groove'" 〜新作ストリーミング公開中

新曲"The Three in the Groove" が公開されました。今回は123日(日)までの無料ダウンロード・リンク終了させていただきました。引き続きストリーミング公開中です。

今回の曲は、三人組コラボによるラテン・フュージョンです。YAMAHAの音楽サイトがご縁で知り合った二人の素晴らしい音楽友達(ギターとドラム/パーカッション)に参加してもらいました。クールなギターを聴かせてくれる『larry』さん、ご機嫌なグルーヴのドラムとパーカッション+仕上げの MIXは『ムシャンガ』さん、キーボード+作編曲は私(スムースジャズマンことSHIGEKI KAWAHARA)です。曲名の "The Three in the Groove" は三人で演奏したことをもじってつけました。日本語にすると「ノリノリ三人組」というところですね。

この曲、最初からコラボ、それもバンド感覚でやろうと考えて作りました。ギターとドラムの各パートはエキスパートのお二人に「自由に楽しくやってくださーい」とおまかせで、しかも一発で
OKでしたからアレンジャーとしてはあまり悩むことがなかったです。というか、テンポと構成以外あまり細かいアレンジしてません(笑)。

この曲最大の見せ場はムシャンガさんのドラム・ソロ。実はこの曲、最初からドラムはムシャンガさんにお願いしてガーンと
32小節分爆発してもらおうと決めて作っちゃいました。いやー120%炸裂してます。larryさんのギター、緻密でクールなタッチが素晴らしいです。鍵盤からうまれた自分の曲が、ギターサウンドによってまったく違う表情をもつようになりました。さらに、最後の仕上げのMIXもムシャンガさんにやっていただいちゃったので、トータルなサウンドとしても、いつもの私の曲とはひと味違います。ムシャンガさんに大感謝です。

お二人のおかげで、この録音、久しぶりにバンドで曲作りしたような感じがしました。こりゃー楽しいですね
! では、「ノリノリ三人組」オジサンの演奏、聴いて下さい。

The Three in the Groove' 』は
ここで公開中
ダウンロードは終了いたしました。

Macユーザーの皆様へ試聴方法のご案内:
(1)
まずは、YAMAHA 提供の無料プレーヤ MidRadio Player Mac OSX をダウンロードしてインストールして下さい
(2) Safari
は対応していませんので、公開ページへのアクセスはFirefoxもしくはMidRadioPlayerに内蔵のブラウザ機能ご利用ください。
(3) Firefoxをご利用の場合は、曲公開ページにある再生ボタンを押すとMidRadioPlayerが自動起動して再生します。
(4) MidRadioPlayerに内蔵のブラウザ機能も利用できます。MidRadioPlayerを起動してファイルメニューからブラウザを選ぶと、ブラウザ機能が立ち上がります。この内蔵ブラウザのアドレス欄に以下のアドレス(曲公開ページのアドレス)をコピー/ペーストしてYAMAHAのサイトにアクセスし、公開ページの再生ボタンを押せば自動再生されます。
http://players.music-eclub.com/?action=user_song_detail&song_id=127174

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Victor Fields: "Thinking of You"-とびきり上等のブラコン・サウンドはいかがでしょうか

ボーカリストのVictor Fieldsのアルバム "Thinking of You" (2006.9) を紹介します。この人、日本ではほとんど知られていないですが、知る人ぞ知る素晴らしい R&B, ジャズ・ボーカリストです。ニューヨークのブルックリン生まれ。ちょっと変わった経歴の持ち主で、1999年にデビューアルバムを発表するまでは、ずっとビジネスマンだったそうです(しかもかなり成功していた)。お母さんがジュリアード音楽院出身のボーカル/ピアニストだったことから、音楽にはずっと昔から親しんできて、若い頃はアマチュアバンドでかなり歌っていたそうですが、大学卒業後はサンフランシスコで就職し、音楽は時々ライブハウスで歌うことはあっても、あくまで趣味になっていたそうです。

それが、プロへ転向することを決めたきっかけは、自分に音楽を教えたお母さんが亡くなったことだそうです。それに、弁護士をしている奥さんにも「ぜひやりたいことをやった方が良い」と強く進められ、また、 Chris Camozzi, Jeff Lorber, Gerald Albright といった Contemporary Jazz 系の一流ミュージシャンのサポートを得てデビューすることになったのです。

この
"Thinking of You" は彼の4枚目のアルバムですが、今まででもっともストレートな音作りで、彼の持ち味のスムースな歌がたっぷりが楽しめるという評判です。確かに、ソウル系、R&B系の名曲のカバーが目白押しです。一曲目の"Lovely day" Bill WithersMichael Jackson "Butterflies"Babyface "For the Cool In You" そして "What's Going On" は言わずと知れたMarvin Gaye の超有名曲です。オリジナル曲ももちろん入っていて、タイトル曲の "Thinking of You" "It's in Your Vibe"  Jeff Lorberとの共作の書き下ろしです。

このアルバムの特徴は、全篇にわたって
1970-80年代のブラック・コンテンポラリー・ミュージックの空気が充満しているところです。さらに、私が気に入ったのは、バックの演奏がまさに当時のバンド・サウンドそのものというところ。なんとも無理のない自然な音作りと上質のアレンジと演奏が重なり合って気持ちいいんですよ〜これが。ほとんどの曲のリズム・セクションにスタジオ・ライブのようなノリがあるのが素晴らしいところです。

Victor Fieldsのアルバム"Thinking of You" ブラコンが好きな方にお薦めです。CDCD Babyで発売されています。また、iTS には3作のアルバムページがアップされています。

Victor Fields: "Thinking of You"
:試聴リンク
1. LOVELY DAY featuring Jeff Lorber
2. YEARNING FOR YOUR LOVE
3. THINKING OF YOU
4. WALKING IN RHYTHM featuring Richard Elliot
5. CREEPIN' featuring Rick Braun
6. IT'S IN YOUR VIBE
7. WHEN SOMEBODY LOVES YOU BACK
8. BUTTERFLIES
9. FOR THE COOL IN YOU
10. WHAT'S GOING ON featuring Chris Camozzi

以上にご紹介した音楽は Smooth Vibes Radio でオンエアされたものからのピックアップです。

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iPodのお供に第二弾〜『君の横顔』ダウンロード開始:ボーカリスト「すみれ」さんを紹介します

随分とご無沙汰してしまいました。タイに二週間ほど出張に行っていて、昨日の夜に帰ってきたんです。今回は私にしては短い出張だったんですが、毎日とても忙しくて平均睡眠時間3時間という毎日が続き、さすがにちょっとバテ気味です。

さて本題です。このたび、アレンジャー・デビューしました。前にもちょっとご紹介しましたが、私はヤマハの音楽サイト「プレーヤーズ王国」にスムースジャズマンというハンドル・ネームで参加しています。この「プレーヤーズ王国」で音楽友達になっていただいている「すみれ」さん(ハンドルネームは「すみれWonderful」、なんとMacのヘビーユーザーです)のオリジナル曲『君の横顔』のバックの編曲と演奏をさせていただきました。

この曲、「すみれ」さんご自身によるエレピの弾き語りで公開されたバージョンを聴き、その歌の素晴らしさにすっかり魅了されてしまいました。そして聴いた翌日には編曲をさせていただきたいとお願いし、それが実現したというわけです。

自分が作った曲ではないボーカルのオリジナル曲をまったくの白紙からアレンジしたのはこれが初めての経験でした。しかも、曲のジャンルとしてはJ-ポップで普段やっているジャズ/フュージョン系とは全く違った曲調とコード展開です。そんな初めてずくしの中で、ボーカリストの「すみれ」さんの想い描いているイメージを何度も確かめながら編曲と伴奏のMIXの手直しを重ねました。今まで知らなかったボーカリストの感性、そしてアレンジャーに徹する難しさと面白さにふれることが出来たように思います。

私がお手伝いさせていただいた
フルオケ・バージョンの『君の横顔』、出張に出発した二日後の10月25日に公開されました。歌と曲の良さのおかげだと思います、本当に沢山の方に聴いていただき、なんと二週連続で「プレーヤーズ王国」オリジナル部門で総合ランク1位となっています。

公開ページはこちらです。曲データは公開ページからすぐダウンロード(無料)出来ます。是非、皆さんもiTunesとiPodで「すみれ」さんの素晴らしい歌を聴いてみて下さい。さて私は「すみれ」さんの「松任谷正隆」になれたでしょうか...? 皆さんの感想、お聞かせください。

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Joe Sampleのライブ映像2: "Carmel"

Joe Sample Carmel を演奏するライブ映像を見つけました。グイグイ弾くとはこういうことだという迫力の演奏です。いつのものかははっきりとは分かりませんが、この弾き方からすると1990年代より前の映像のように思います。ベースの先が Joe の頭かピアノに当たるんではないかというぐらいにベーシストが近くに寄ってきて呼吸を合わせている様子がよくわかります。音質は良くないです(途中でTAXI無線?のような声が混線してます)が、ライブの持つ独特の雰囲気は十分に伝わってきます。

演奏の前に、クルセーダーズで一緒に活動を続けてきたサックス奏者 Wilton Felder と二人でインタビューに応えているクリップが入っています。

(Wilton)「クルセーダーズは自分たちの感性に正直な演奏をするミュージシャンが集まったグループでありたい。そうやって創られた音楽こそが自分たちの誇りだし、時の流れにも色あせることはないと思います」、

(Sample)「大事なことは音楽は人々の記憶に残るものということです。だからこそ、僕がこの世からいなくなって100年たっても、きっと僕らの創った音楽は愛され続けると思います。」と語っています。

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Greg Adams: "Cool To The Touch"

トランぺッター/アレンジャーのGreg Adamsの最新アルバム "Cool To The Touch" 20068月)をご紹介します。ぱっと見たところ大滝秀治さんが トランペットを持ってる!...という感じですが、これがまたすごい強者ミュージシャンなのです。Greg Adams といえば、パワフルなブラス・セクションとファンキーなリズムで知られる Tower Of Power の創設メンバーの一人としてリードトランペットを担当していました(1970-93年)。アレンジャーとしても大変有名で、Rod StewartElton JohnLinda Ronstadt といった面々から編曲の依頼を受けています。また、ドリームス・カム・トゥルーの吉田美和のソロ・アルバムに参加した事で日本でもその知名度があがりました。テレビ中継されたライブ映像で、村上ポンタや David T. Walker らとセッションしているのをご覧になったJ-POPファンも多いかと思います。

管楽器奏者の中では、トランペットでアレンジャーという人、結構多いような気がします。Seawind Jerry Hey もそうですし、かの御大 Quincy Jones もトランペットです。私はピアノ/鍵盤がメインですが、実は大昔にブラスバンドでトランペットを吹いていたことがあります。今でも大昔に吹き鳴らしていたラッパが物置の奥深くにあります。というわけで、ピアノ弾きのくせにブラス・セクションが大好きです。


そんな私にとって、この Greg Adams のサウンドは「ど真ん中のストライク」です。ファンキーでありながら抑え気味なリズムに乗せて流れるミュート・トランペットの音色はクールでシャープ、またバラードでは何とも哀愁があります。ブラス・セクションは小細工なしのこれぞブラス・アレンジの王道という出来映えが素晴らしい。4曲めの "Life In the Key of Blue" では、Tom Scott のテナーサックスと切れ味鋭い掛け合いを聴かせ、そのバックでは、これぞファンキーブラスというTower Of Power 時代の流れを汲むホーンセクションがバリバリ入っています。最後の "When The Party's Over" は、素晴らしいバラード。丹念にアレンジされたストリングスをバックに何とも美しい旋律を聴かせてくれます。かつての「トランペット少年」としては何とも心躍るアルバムです。

Greg Adams "Cool To The Touch" これぞ大人のリスナーのためのアルバムです。管楽器が好きな方に特にお薦めです。CDCD Babyで発売されています。また、iTMS にもアルバムページがあります。

試聴リンクはここ。アクセスするとすぐ再生が始まります。
最新アルバムが全曲最初の
130秒聴くことができます。

Greg Adams: "Cool To The Touch"
1. Felix The Cat
2. It's Only Love, Love
3. One Night In Rio
4. Life In The Key Of Blue
5. Cool To The Touch
6. Hi-Fi
7. Hermosa
8. If I Ever Lose My Faith In You
9. Bongo Baby
10. When The Party's Over
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Brian Simpson: "It's All Good"

Brian Simpson "It's All Good" を紹介します。この人、ちょっと大学の物理の先生のような風貌をしていますが、素晴らしいセンスと腕前のコンポーザー・アレンジャー・ピアニストです。ノーザン・イリノイ大学ピアノ専攻を卒業後1985年にLAに出て行き Jazzクラブで名をあげはじめたのがプロの音楽家としてのキャリアの出発点だったそうです。しばらくすると、Sheena Easton, Janet Jackson といった有名ポップ・シンガーのバックバンドとして世界中のツアーに出かける多忙な日々をおくることになります。もちろん、Jazzピアニストとしての活動も続けていて、George Duke, Larry Carlton, Billy Cobham といった強者ミュージシャンのツアーメンバーとして活躍しました。Simpson は、Jazz系のミュージシャンの中ではとりわけアルトサックス奏者の Dave Koz との関係が深く、ここ8年間ずっとDave Koz Musical Director をつとめ、Koz の内外のツアーにはすべて参加しています。Dave Koz Tokyo Jazz 2006 (Blue Note Tokyo, 20069月3日) 公演にも参加して来日しています。

"It's All Good" は、20057月に発表されましたが、1995年のデビューアルバム "Closer Still" から実に10年ぶり2枚目のアルバムです。さて、内容は実に盛りだくさん。10年ぶりのソロアルバムということでやりたいことが沢山あったに違いありません。1曲目は タイトル曲の "It's All Good", 20062月にSmooth Jazz 部門で5週連続一位になったヒット曲です。軽いタッチのファンキーな8ビートがなんとも洒落てます。Dave Koz のアルトサックスも気持ちよくブロウし、ちょっとレトロな風合いを持つこの曲にしっくり馴染んでいます。現代版 "Watermelon Man" というところでしょうか。2-5曲目はいかにも手慣れた熟練アレンジャーらしいリラックスした Smooth Jazz スタイルの佳作が続きます。

さて、私が惹かれたのは
6曲目以降のバラエティに富んだピアノ演奏と編曲です。 "6. Waiting" 、地を這うようなベースラインとステレオ・トレモロのかかったエレピ。今にも Barry White が超低音で歌いだすのではないかと思わせる1970年代のブラコン・バラード・タッチのアレンジが心地よいです。"7. I Remember When" Michael Franks "Antonio's Song" を思わせるけだるいボサノバ。Everette Harp のアルトサックスもまさにその雰囲気です。 "8. It Could Happen"、シンプルで軽やかなシャッフル・ナンバー。往年のウィル・リーのようなベースラインと低音域クラビネットの刻みのノリが懐かしの80年代フュージョンバンドのようで嬉しくなります。 "9. Blues For Scott" からはがらっと雰囲気がかわり、ピアノ・トリオで演奏が始まる小粋な Jazz Waltz です。ここまでのフュージョン系ライブハウスの流れが、NYマンハッタンのバーラウンジに移動したという感じですね。最後は "10. Au Contraire"、何と意表をつくモダンジャズスタイルのナンバー。うーん、ジャズ・コンボの超定番ブルース・コード循環ですね。

いや〜聴いていて楽しいアルバムです。Simpson が優れたピアニストであると同時に様々なスタイルを知る名アレンジャーであることがわかります。こういうミュージシャン、好きなんです。Brian Simpson "It's All Good"、ピアノが好きな方にお薦めです。CDAmazonで輸入版が発売されています。また、嬉しいことに iTMS にもアルバムページがアップされています。

試聴リンクはここ。アクセスするとすぐ再生が始まります。
最新アルバム+デビューアルバムが全曲聴けます。
Amazonより一曲ずつが長く聴けてお薦め。

1. It's All Good
2. Here With You
3. Saturday Cool
4. Twilight
5. And The Story Goes
6. Waiting
7. I Remember When
8. It Could Happen
9. Blues For Scott
10. Au Contraire

以上にご紹介した音楽は Smooth Vibes Radio でオンエアされたものからのピックアップです。

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Shigeki Kawahara: "Funky Struttin'" 〜新作公開しました

新作"Funky Struttin'"を公開しました。久しぶりのオリジナル曲です。ゆったりとしたグルーヴのシャッフル・リズムをベースに、オルガンとピアノのツイン・リードで演奏しています。こちらの曲公開ページの再生ボタンをクリックしていただくとストリーミング再生がはじまります(無料です!)。この公開サイトではハンドルネーム『スムースジャズマン』でCD収録のオリジナル曲も公開しています。気軽にのぞいてみて下さいね。皆さんからのコメントをお待ちしております。

アルバム"Another World"は iTunes Music Store で
ダウンロード販売しています。CD版はこちらから
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Al Jarreau と Joe Sampleが共演した白熱のライブ映像を見つけました!

Al Jarreau Joe Sampleが共演した "Spain" 白熱のライブ映像を見つけました。1990年の "Live Under the Sky" の演奏のようです。演奏メンバーは下の通りです。





Vo:Al Jarreau. Gt:Buzzy Feiten. Kb:Philippe Saisse. Ba:Freddy Washington. Pf:Joe Sample. Dr:Steve Gadd. Per:Lenny Castro. これはすごい、二人のファンの方はもちろんのこと、フュージョンが好きな方は必見です!





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George Benson & Al Jarreau: "Givin' It Up"

Billboard誌の紹介記事によると、George Benson Al Jarreau が共演するコラボレーション・アルバム、 "Givin' It Up" が今年の1024日に発売されるそうです。Seawind 復活の記事(7/9)でもこの共演アルバムに Seawind Larry Williams が参加しているということでちょっとご紹介しましたが、なんとも凄いメンバーが集まったそうです。キーボードはHerbie Hancock, Patrice Rushen, Larry Wiliiams, ベースではMarcus Miller Stanley Clarke, ドラムス Vinnie Colaiuta, 女性ボーカルではPatti Austin等々、二人の人脈を全て集めたということのようです。

選曲は、スタンダードからポップスまで幅広く名曲を集めています。注目のセッションが目白押しななかで、トランペット奏者の Chris Botti ボーカルのPatti Austin をフィーチャーした Jarreau のオリジナル曲 “Let it Rain”、それからなんとあの Paul McCartney をゲストに迎えた Sam Cookeのカバー曲 “Bring It On Home to Me” あたりがどんな仕上がりになっているのか興味津々です。

二人のヒット曲をお互いにカバーし合うという趣向もあって、Bensonの有名なギターナンバー "Breezin'" Jarreau が新たに歌詞をつけて歌い、Jarreauのヒット曲 "Morning" Bensonがギターナンバーとしての新アレンジで演奏しているとのこと。これは、ただのオールスターアルバムではなさそうですね。

2006年の8月は、George Benson Al Jarreauジョイント全米ツアーを行ったそうです。今から秋が楽しみになってきました。

"Givin’ It Up" の収録曲(iTSでも発売されました 10/25追記)
試聴リンク(Macユーザーの方はFlip4Macをインストールして下さい)
1. Breezin’ (Bobby Womack/Al Jarreau) - (5:40)
2.
Morning (Al Jarreau/David Foster/Jay Graydon) - (5:02)
3.
Tutu (Marcus Miller/Al Jarreau) - (6:37)
4.
God Bless the Child (Billie Holiday/Arthur Herzog Jr.) - (3:40)
5.
Summer Breeze (Darrell Crofts/Jimmy Seals) - (5:01)
6.
All I Am (Rex Rideout/Phillip Taj Jackson) - (3:23)
7.
Ordinary People (John Legend/will.i.am) - (5:18)
8.
Let It Rain (Al Jarreau/Barry Eastmond) - (4:54)
9.
Givin’ It Up for Love (Al Jarreau/Freddie Ravel) - (3:57)
10.
Every Time You Go Away (Darryl Hall) - (4:30)
11.
Four (Miles Davis/Jon Hendricks) - (5:15)
12.
Don’t Start No Schtuff (Al Jarreau/Joe Turano) - (4:44)
13.
Bring It on Home to Me (Sam Cooke) - (4:25)
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Legends of Jazz with Ramsey Lewis: 超豪華セッションがギッシリのJazz番組発見!

"Legends of Jazz with Ramsey Lewis" という Jazz 専門のテレビ番組が米国の PBS で今年の4月から始まったそうです。司会は 1965年に自身のピアノ・トリオで Jazz部門の全米第一位になった "The In Crowd" のヒットや、EW&F との共演等で一世を風靡したベテランJazz ピアニストの Ramsey Louisです。PBSは、ちょっと硬派な番組専門局で、私が大昔に米国で見ていた頃は日本で言うところの「NHKスペシャル」、「その時歴史が動いた」、「世界遺産」にあたるようなプログラムを放映していました。今やJazzも「歴史もの」と並ぶ存在なんでしょうか。

この"Legends of Jazz with Ramsey Lewis"、 日本では放映されていないので実際にTVでは見ていないんですが、毎回の超豪華ゲストによるインタビューとセッションのサワリをWEBページで見ることが出来ます。その内容がなんとも素晴らしい!例えば、 Ramsey Lewis のピアノと Chick Coreaのキーボード連弾による伴奏で Tony Bennett が歌ったり、Geroge Duke(Kb)、Marcus Miller (Bass)、Lee Ritenour (Guit) がセッションしたり、はたまた Oscar Castro-Neves と Ivan Lins がボサノヴァを共演したりと、もう想像を絶する豪華セッションが次々と出てきます。


Lewis, Bennett, Coreaの共演


Ritenour, Miller, Dukeの驚きのフュージョン・セッション

Lewisの司会ぶりもなかなかのもので、ベテラン・プレーヤらしくとても聞き上手な感じです。そのせいか、インタビューに応える有名プレーヤー達の人柄がうまく引き出されていてなかなか面白いです。天才Jazzシンガー Al Jarreau は声で楽器を表現する元祖ですが、インタビューの中でちょっとそれを披露してみせる様子は「吉本系」サービス精神満点、スタジオ内で大ウケの様子です。いやいや、彼の陽気なしゃべりは新発見です(皆さん知ってました?)。

ここまでサワリを見てしまうと、これはもうなんとか細切れじゃなくて本編をじっくりと見たいものだとサイトの中を一回りしてみたところ、ありました、番組を収録した
DVD/CDのセットを発売してます。今のところ、Showcase (ベスト盤)と、番組全体を収録したシリーズが二巻(放映8回分)発売されていて、順次全部出す予定のようです。Amazonにも輸入版が出てました。うーん、これはすごいなー。ただDVDはリージョン・コードが1(米国・カナダ)に設定されていて普通の日本国内用のDVDプレーヤ(リージョン・コードが2に固定)では見られないのが残念。演奏についてはセットのCDに全部収録されているので聴くだけならOKです。出来ることなら日本対応盤のDVDも発売してほしいです!

(7月末に無事に日本に帰ってきました。久しぶりの更新です。)

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Randy Crawford and Joe Sample: "Feeling Good" - これぞ円熟の共演

Joe Sample と Randy Crawford の共演による "Feeling Good" が昨日(7.19)日本で発売になりました。私は、その昔に Fusion Band 少年だった頃から Joe Sample の大ファンなんです。Joe Sampleのアルバムは多分全部持っていると思うのですが、Joe の新譜発表という大ニュース、音楽友達のtanchanさん教えてもらいました。知ってしまったからには「知らん顔」はやっぱりできません...というわけでマイペース更新の当Blogではかつてない同じ日に二件もアップするということになりました!

昨年末にはレコーディングを始めたということだそうですが、この新作のすごいところは、 Joe と Randy の共演ということだけではないのでした。聞いてびっくり、Drums は Steve Gadd、Bassは Christian McBride、そして Joe と共同プロデューサーをつとめたのはなんと Tommy Lipuma という、もうこれ以上はないというような顔ぶれです。まだ、全篇を聴いていないのですが、わずかな試聴部分を聴いただけでこれぞ円熟の共演、 Joe をはじめとする名手たちの呼吸が伝わって来る感じがして心躍ります。

なんだか楽しい夏になってきました!

試聴リンクが3曲あります。
1. Feeling Good
2. End Of The Line
3. But Beautiful
4. Rio De Janeiro Blue
5. Lovetown
6. See Line Woman
7. I Want Some More
8. Everybody's Talkin'
9. When I Need You
10. Save Your Love For Me
11. Danceland
12. All Night Long
13. Late Late Show
14. Mr Ugly

(出張先のパキスタン、イスラマバードより...)
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Fourplay: "Fourplay X" - 8.8に米国で発売

スーパーグループ Fourplay 10枚目のアルバム "Fourplay X" が8月8日に米国で発売されます。Fourplayは言わずと知れたBOB JAMES(ボブ・ジェームス)、LARRY CARLTON(ラリー・カールトン)、HARVEY MASON(ハーヴィー・メイソン)、NATHAN EAST(ネーザン・イースト)という Jazz/ Fusion のビッグネーム4人によるグループです。今回のアルバムには、4人がそれぞれ2曲ずつ提供した8曲と、STEVE WINWOOD(スティーヴ・ウィンウッド)のグラミー受賞アルバム『BACK IN THE HIGH LIFE(1986)に入っていた「My Love's Leavin'」のカヴァーの9曲が収録されます。このカバー曲には、なんとMICHAEL McDONALD(マイケル・マクドナルド)がヴォーカルで参加しています。

今回のアルバムでは、随分と早い時期から4人がそれぞれデモを作ってはMP3ファイルにしてお互いに送ってアイデアを交換するということを繰り返したそうです。というのも、"Fourplay X" では、これまでのアルバム以上にグループとしての音作りがしたかったからだそうです。実際、超多忙な4人ではレコーディングが始まるまで顔を揃えることがなかなか出来ません。そこで、「バンド」としての音づくりを目指すには「デモ」を作って交換しようということにしたんだそうです。

さらに、
7月からFourplayはワールドツアーの真っ最中でヨーロッパからアジアを回っていますが、日本にもやって来きます。722日、23日に富士スピードウェイと泉大津フェニックスで行なわれる野外ライヴ・イベントの「UDO Music Festival」に出演するとのこと。(私は出張中で日本に居ませんが...

"Fourplay X" 今から楽しみです!

Fourplay公式ホームページ(いきなり曲が流れるのでご注意ください)

試聴リンク(
5曲試聴できます)
1. Turnabout
2. Cinnamon Sugar
3.
Eastern Sky
4. Kid Zero
5.
My Love's Leavin'
6. Screenplay
7.
Twilight Touch
8. Be My Lover
9. Sunday Morning 

(出張先のパキスタン、イスラマバードより...
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Seawindが復活する2: Macを使って新作レコーディング進行中!

Seawind 復活についての続報です。Seawind が昨年再結成コンサート(冒頭の写真)をひらき、新作をつくろうという話が進んでいるというのは、2月4日の記事でお知らせした通りです。Seawind (とりわけ Keyboard/Sax の Larry Williams) の大ファンの私としては近年になくうれしい話ですが、はたして企画倒れにならずに出てくるのだろうかという心配もしていました。

昨日、久しぶりにSeawind公式ページをチェックしてみたところ、Newsページが更新されていて新作の進行状況が紹介されていました。確かに、Seawind メンバーがスタジオでレコーディングしている様子が紹介されています。どうやら新作が出るのは間違いないようです。それに、ボブ・ウィルソンの前に鎮座しラリー・ウイリアムスが後ろから覗き込んでいるのはMac(17"モデル?)ではないですか!うーん、さすが Seawind、Macユーザーだったんですね。

アルバムは昔の曲のリメイクと新曲が両方はいった構成になるそうです。新曲の中の1曲だけは、まだレコーディングが始まっていないようですが、その他の曲はすべてベーシック・トラックは録音済みで、オーバーダブ、ホーンセクション、それにボーカルをいれる段階だそうです。リメイク曲には、"Follow Your Road", "Free", "He Loves You" といった往年のヒット曲を2006年版アレンジにしたものが含まれているとのこと。いずれも名曲ですが、どんなアレンジになっているのか楽しみです。

さらに、復活アルバムにはアル・ジャロウとジョージ・ベンソンもゲスト参加するらしいですよ。おーこれはすごい!どうやら、最近アル・ジャロウとジョージ・ベンソンが初共演するCDプロジェクト(今年の後半に発売予定らしいです)に Larry も加わっていて、そのときに話が出たようなんです。この4枚目の写真がそのときのものらしいですが、左からジョージ・ベンソン、アル・ジャロウ(後列)、エイブラハム・ラボリエル(前列、今や「人間国宝級」のベース)、ポール・マッカートニー(!)、ラリー・ウイリアムス(後列)、パトリス・ラッシェン(前列、彼女のキーボードも凄いです)、なんともすごい顔ぶれで並んでます。

いよいよ現実のものとなりそうな
Seawind の新作アルバム、ほんとうに楽しみです!
(出張先のパキスタン、イスラマバードより...)
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Jay Rowe: "Red, Hot and Smooth"

Jazz Fusion ピアノ・プレーヤー Jay Rowe の最新アルバム "Red, Hot and Smooth" (2006) を紹介します。Jayはコネチカット州をベースとして主に東部13州からワシントン周辺までの東海岸で活躍するキャリア20年のキーボード奏者です。自身のライブの合間には、Angela Bofill Jeff Kashiwa のレコーディング, Paul Jackson Jr. のライブ等にも参加する実力の持ち主です。

彼の最新アルバム、 "Red, Hot and Smooth" のジャケットは一見すると昔の "Verve" レーベルあたりの古い Modern Jazz のLPレコードのようなデザインですが、その中身はとても爽やかで聴いていて思わず笑顔がこぼれてしまうようなピアノ・サウンドで一杯です。気持ちよくグルーブするリズムにのるピアノの「間合い」というか「呼吸」が私の好みにぴったりマッチしている感じがします。ピアノのコード展開も洗練されていて、 "4. Kristen's Rainbow" のようなピアノ・ソロ・ナンバーではコンテンポラリー・ジャズらしい都会的なサウンドがたっぷりと楽しめます。最後の曲 "10. You Make My Life Complete" は知る人ぞ知る Timmy Maia をフィーチャーしたR&Bボーカルナンバー。これまたブラコン系バラードが好きな人にはたまらないメローなナンバーです。

"Red, Hot and Smooth" CD発売元はこのサイトでおなじみの CD Baby iTMS にも彼のアルバムページがアップされています。都会的で爽やかなコンテンポラリー・ジャズ・ピアノが好きな方に一押しでおすすめです。

試聴リンク(全曲最初の2分間聴くことができます。)
1. Bumpin' On Hollywood
2. Red, Hot and Smooth
3. East Coast West Coast
4. Kristen's Rainbow
5. Bryan's Song
6. Stars In Her Eyes
7. The End of Summer(Featuring Ken Navarro)
8. Everyone Loves Mia
9. Time To Go Home
10. You Make My Life Complete(featuring Timmy Maia)

(出張先のパキスタン、イスラマバードより...)
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Joseph Diamond: "Island Garden"

ニューヨークで活躍するジャズピアニストの Joseph Diamond のアルバム "Island Garden" (2002) を紹介します。Diamondは、母親がピアニストだったこともあり幼少の頃からピアノに親しんでいたそうです。マイアミ大学で音楽を専攻し、卒業後はまずアルゼンチン人ばかりのラテンバンドでピアノを弾き、次にカリブ海へのクルーズ客船の専属バンドのピアニストを長くつとめ、そして1994年から活動の場をニューヨークに移し、ニューヨーク近辺でライブ演奏をするかたわらブロードウェイ・ミュージカル「Dream Girl」の音楽監督を務めました。2000年に初のリーダーアルバム "Not Your Typical New Yorker" を発表し、それに続く二枚目がこの "Island Garden" です。

Diamondのピアニストとしての経歴から想像される通り、演奏のスタイルはラテン・フュージョン・ピアノです。一曲目からラテン・フレーバーが溢れるナンバーが続きます。ピアノは Joe Sample系で切れ味のよい軽やかなタッチ、バックのリズムは初期のSpyro Gyraを思わせるラテン・フュージョンという組み合わせで、いかにもニューヨークで活躍するミュージシャンらしい洗練された都会的なサウンドです。また、アルバム全体のサウンドが、前回紹介した "Joe Dinkelbach: Red Pepper" と同様に、あまり加工されていない自然な音作りなのが嬉しいところです。

"Island Garden" CD発売元は私のアルバムと同じく CD Baby iTMS にも彼のアルバムページがアップされています。ラテン系のリズムが好きな方、1980年代フュージョン・バンド・サウンドの好きな方にもおすすめです。

試聴リンク(下線のある各曲最初の2分間聴くことができます。CD購入はCD Babyから)
1. Montoya Mambo
2. Anytime
3. Black Cowboy
4.
L.A.
5. That's Not A Good Idea
6.
Someday It Will Be OK
7. Island Garden
8. Suena Como Alegria
9.
El Stupido
10. There Goes Another One
11. The Yaqui
12.
What You Gonna Say
13. Early Autumn

(出張先のパキスタン、イスラマバードより...)
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Joe Dinkelbach: "Red Pepper"

ドイツ人ジャズピアニストのJoe Dinkelbachのアルバム "Red Pepper"(2004)を紹介します。Joe Dinkelbachは、1965年生まれ、6歳のときにピアノを習い始め、オランダのHilversums音楽院でJazzピアノを専攻、卒業後はヨーロッパでセッションピアニストとして活躍しながら映画音楽等を手がけ、現在はブレーメンにある音楽学校、 Hochschule für Künste Jazzピアノを教えているそうです。本人によるとこのアルバム "Red Pepper"、「ここ1年間映画音楽にかかりきりだったので、自分のアルバムが完成して本当に嬉しい!」とのこと。

このアルバム、とにかく1980年前後のフュージョン・バンド・サウンドが満載です。聴いていただくとわかると思いますが、細工なしのアナログ機材の音が中心で、そのまま1980年当時のフュージョンバンドの編成でライブ演奏ができるアレンジなんです。ぱっと聴いたところ今風の派手さはないですが、リラックスした無理のない自然なバンド・サウンドと彼の弾くローズ・ピアノの暖かい響きが心地よく、フュージョン・バンド少年だった私には何とも嬉しい音です。もちろん録音の音質は最新水準なのでクリアそのもの、一つ一つの楽器の輪郭がよくわかります。聴いていて1980年頃の色々なプレーヤやバンドが頭に浮かんできましたが、有名どころでは初期のクルセーダーズやスパイロジャイラ、知る人ぞ知る日本のフュージョン・バンド「パラシュート」(キーボードは井上鑑だった)や「ティンパンアレイ」まで思い出してしまいました。

ところで、私がなぜ日本ではほとんど知られていない
Joe Dinkelbachのアルバムを見つけたかというと、どうも彼(もしくは彼のファン)がこのサイトを訪問してくれたみたいなんです。サイトのアクセス履歴の中にアクセス元の言語が「ドイツ語」というのがあって、そのリンク元を訪ねて行ったら彼のサイトがあったというわけです。しかも、"Red Pepper" CD発売元は私のアルバムと同じく CD BabyiTMS にも彼のアルバムページがアップされていました。ネットで巡り会った私の先輩という訳ですね! さらに嬉しいことに、彼も Mac ユーザーでした! Joe Dinkelbach "Red Pepper"、1980年代フュージョン・バンド・サウンドの好きな方におすすめです。

試聴リンク(各曲最初の2分間聴くことができます。CD購入はCD Babyから)
1. Breeze
2. Clouds
3. Red Pepper
4. Little Boy
5. Ocean Blue
6. Sunday
7. When You're Near
8. Atomic Duck
9. Good Old Ben
10. Rocking Chair
11. Fatu Hiva


(出張先のパキスタン、イスラマバードより...)
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オリジナルアルバム iTunes Music Store 販売ページが正式に完成です!

オリジナルアルバム "Another World"iTunes Music Storeの販売ページ、ようやく正式に完成しました!4月20日の記事で販売開始をお知らせした時点では、検索データベース未登録で曲リストもないがらーんとした未完成状態でした。今朝(5月22日)チェックしてみると、おーきっちりと完成しているではないですか。iTunes Music Storeの検索データベース上で "Shigeki Kawahara" "Another World" で検索すれば、世界21ケ国どこでもアルバムが出てきます。収録曲のリストも出来上がり、一曲ごとの販売も開始されました。

全曲30秒ずつの試聴もちゃんとできます。この30秒、機械的に曲の頭からというわけではなく、iTMSのアルバムレビュー担当の人が曲を聴いて「ここら辺がキャッチーで良さそう」という部分をピックアップしてくれているようです。準備に時間がかかるわけですね。CD販売元の
CD BabyからApple iTMS社にデータ送付されたのは、2006年2月22日ですから、Appleがデータを受け取ってからフル公開までちょうど3ヶ月かかりました。ここまで来れたのも多くの 皆さんに応援していただいたおかげです。本当にありがとうございました。

CD Babyによると、iTMSはうっかり未完成状態のまま直リンクを代理店に送っちゃうことがあるみたいなんです。このアルバムもそうだったようです。ということで、私が公開した直リンクをたどって「準備中」のページをご覧になった皆さん、さらには「準備中」ページからアルバム購入していただいた皆さん、あの状態のページを見ることは普通はあまりないことのようです。

ところで、一曲毎の販売はまだ始まってから1〜2日のはずですが、もうすでに「アルバム内ヒットチャート」が表示されています。5/22現在の1位はアルバムタイトル曲にして唯一のボーカルナンバーの "Another World" です。これはなんとなく順当な感じがしますよね。

ちょっと意外なのは、SmoothVibes RadioのDJ Peterの一番のお気に入りでSVRでも On Airされていた "Night Flight" が6位、楽器をやる皆さんの間では「アレンジやピアノが良いね〜」となかなか評判のよい "Snap Out of It" と "The Streamliner" が7位と8位と出遅れているところでしょうか。順位が下の曲については、ぼんやりした子がいるのを見てはらはらする親のような感じもします。不思議なものです。まだ、一曲販売はスタートしたばかりですからアルバム内順位にも動きがあるんでしょうね。いやー楽しみが増えました!(もちろん、「大人買いでアルバム一括」も大変嬉しいです)。

追記:
最近iTMSで購入した楽曲にノイズが入っていたという問題があったそうです。これは買う方にとってももちろんですが、音楽を作る側にとっても由々しき問題です。私のアルバム "Another World"、自分で全曲買ってチェックしました。ちゃんといい音でしたよ(ほっ)。
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Patti Austin: Live 『あっと驚くものまね名人芸』

Patti Ausitn "Live" をご紹介します。Patti のライブ盤というとブレッカーやウイル・リーを始めとするNYの腕利きプレーヤーが参加しているCTIレーベル時代の『ライブ・アット・ザ・ボトムライン』(1979年)が有名ですが、この "Live" はそれよりも10年以上後の19923月の録音です。会場は前作と同じNYのボトムラインで、Dave Grusin Larry Rosen の率いる GRPレーベルからリリースされています。選曲は、1980年代のPatti のヒット曲をまんべんなく揃え、さらにDave Grusinが映画「トッツィー」のために書いたバラード "It Might Be You" をしっとりと歌っています。日本では未発売ですが、Amazonで輸入盤が入手可能です。私は1998年に仕事で3ヶ月ほど滞在していたマニラの街でふらっと入ったCDショップで偶然見つけて買いました。

このアルバム、演奏ももちろんすばらしいんですが、実は "Dialogue" (しゃべりですね) がすごいんです。曲順でいうと3番目の"Dialogue"9分近くもあるんですが、なんと、Pattiは有名歌手たちの歌真似を次々とやり、これがまた名人芸なんです。導入部からして完全にネタになっていて、「次は、James Ingram とのデュエット曲 "Baby, Come to Me" を歌います。今夜は James も駆けつけてくれています!」といって会場が大喜びしているところで、いきなり Patti James Ingram の歌真似を始めます。これがもう、絶妙に似ていて会場は爆笑の渦。さらに続いて Michael Jakson, Cher, Jeinfar Holiday, Michael Macdonald !! 等、性別も人種おかまいなしに誰でもできちゃうんです。歌まねの合間の喋りも本当におもしろいこと。「James はロバがヒーハー言うのにそっくり」、「Cherはフレーズの終わりがホエホエホエ〜となって文章がおわらない」、「Michael Macdonaldはパワフルでかっこいいけどハウハウ歌うからなに言ってるかほとんど分からないでしょ!本当は『お前のカーチャんでべそ』って言っててもわからないわね(と言って実際にその歌詞で歌ってみせる!)」とか、次から次へとネタを披露してもう爆笑に次ぐ爆笑。最後の方は観客が「ひーひー」笑っちゃってる声がはいってます。iPodのランダムでこれがひょっこり出てくると通勤電車の中で笑いをこらえるのが大変です。

Patti Austin Jazz界のタモリだったんです。知ってました?

Patti Ausitn: Live
の収録曲
1. I Can Cook, Too
2. Love Is Gonna Getcha
3. It Might Be You
4. Dialogue
5. Baby, Come to Me
6. How Do You Keep the Music Playing?
7. Do You Love Me?
8. Dialogue
9. We're All in This Together
10. Dialogue
11. Through the Test of Time
12. (Don't Know) Whether to Laugh or Cry
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オリジナルアルバムiTunes Music Storeから販売開始!

CDで発売しているオリジナルアルバム "Another World"が、世界21カ国のiTunes Music Storeから販売開始になりました!iTunes Music Storeの検索データベース上ではまだ「未公開」というステータスなので、"Shigeki Kawahara" "Another World" で検索しても出てきませんが、直接のリンクを使うと準備中の販売ページが出てきます。まだ曲名別登録作業の途中のため30秒試聴や説明等はまだありませんがアルバム全体の購入だけはちゃんとできました。今のところは何だか「もぐり」みたいですが、公式全面公開までいよいよ秒読みです。
試聴は、
こちらでサンプルトラックを再生して下さい。やっぱりCDでなくっちゃという方もこちらへどうぞ。試聴曲を曲の最後までお聴きになりたいという方は、お手数ですが、まずYAMAHA提供の無料プレーヤMidRadio Player をダウンロードしてからこちらを再生してください。

これまでの経緯を振り返ってみると...
2005年12月29日 米国通販サイトCD BabyからCD発売
2006年02月22日 CD BabyからApple iTMS社にデータ送付
2006年04月19日 iTMSに販売ページリンクがアップされる(検索データベース上は未公開)

CD 発売からiTMSにページができるまで3ヶ月と3週間かかりました。
実は、iTMS以外に
MusicNetVerizon WirelessNapsterMSN Musicといったところからもダウンロード販売されるようなんですが、WindowsじゃないとアクセスできないようなのでMacユーザーとしては売っているのかいないのかを確かめる術もなく、ノーチェックです。iTMSならMacでもWinでもOKで世界21カ国で同時に発売ですからiTMSにアップされれば大丈夫というわけです。あーよかった。昨夜はカミさんと乾杯しました。
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Julie Hardy: A Moments Glance - New York で注目の新人Jazzシンガー

New York のライブハウスで注目を集めている新人 Jazz VocalJulie Hardy のデビューCD "A Moments Glance" を紹介します。彼女は、New Hampshire で生まれ9歳からクラッシックピアノを習い始めました。高校生の時にピアノを一緒に習っていた同級生がスタンダードナンバーを弾いたのを聴いてジャズに傾倒し、やがて作曲もするようになったとのことです。University of New Hampshire でクラッシック作曲理論と声楽を学んで1999年に同大卒業、その後、ボストンにある The New England Conservatory of Music の大学院に進み、2001年にJazz Performanceの修士課程を卒業しています。最近は、もっぱら New York をベースに、CDでも共演しているピアニストの Randy Ingram と二人三脚でライブ活動を続け、その新鮮な演奏スタイルが注目をあつめています。

デビューアルバムは、Randy Ingram を中心としたピアノトリオにテナーサックスとトランペットの二管を加えたバンドをバックにJulieが歌うという編成です。全六曲のうち四曲はスタンダード、二曲は Julie のオリジナルナンバーです。またオリジナルも含めて五曲は Julie が編曲をしています。ボーカルは、ややハイトーンで繊細な声質が特徴です。歌い方も、黒人系のようなソウルフルにコブシをまわすわけではなく、とても淡白かつ知的な響きがします。

編曲の方は、モード奏法が随所に出てくるようなクールジャズ系です。アルバムジャケットを見て「甘口」な音を予想すると見事に裏切られます。アルバムの一曲目は、ビートルズの名曲
"And I Love Her" をカバーした "And I love Him" ですが、原曲の面影があるのはメロディラインだけで、ハービー・ハンコックの「処女航海」にボーカルが加わったようなアレンジに仕上がっています。他の曲も一貫して都会的で端正なサウンドで統一されていて、ソウルフルなJazzとはまた違った新鮮さがあります。New York Jazz Club で演奏されるちょっと緊張感のあるクールジャズの雰囲気を感じてみたい方におすすめの一枚です。

Julie Hardy: A Moments Glanceの収録曲
1. And I Love Him Lennon/McCartney (arranged by Hardy)
2. No Turning Back Julie Hardy
3. My Romance Rodgers/Hart (arranged by Hardy)
4. It's Alright With Me Porter (arranged by Hardy)
5. Haunted Heart Dietz/Schwarz
6. Growing Julie Hardy
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Jeremy Wall: Cool Running - "Spyro Gyraを創ったKeyboard Player"

キーボード奏者 Jeremy Wall "Cool Running" を紹介します。Jeremy Wall といえば、今や超有名バンドとなったSpyro Gyraの創設メンバーの一人です。Spyro Gyraの原型は、1970年代始めにそのリーダーであるAlto Sax 奏者 Jay Beckenstein Jeremy Wall の二人を中心として作られたセッションバンドです。1976年のデビューアルバム"Spyro Gyra", そしてメジャーヒットとなった1979年の"Morning Dance"では、Wallはフルにキーボードを担当しただけでなく曲も数多く提供し、リーダーのBeckensteinAlto Saxとともに初期のSpyro Gyraサウンドの二枚看板となっていました。

Wallは、二枚目を最後にSpyro Gyraのレギュラーキーボードの座を Tom Schuman に譲り、三枚目の "Catching the Sun" 以降は曲の提供やアシスタントプロデューサとしてスタジオ録音に参加するだけになってしまいます。Wall Spyro Gyra を離れた理由は良く知りませんが、 Wall が抜ける前と後で Spyro Gyra のサウンドは大きく変わりました。まず第一に最初の二枚のアルバムには彼らの原点であるセッションバンドの持つ野性味がたっぷり残されていました。第二に、ひとひねりしたアレンジによる見せ場が多かったように思います。特に"Morning Dance"に収録されたナンバーにはリズム転換やダイナミックなパーカッションブレイク等がふんだんに盛り込まれていました。

Wall が抜けた3枚目からは、よくも悪くも今よく知られている Spyro Gyra のサウンドに落ち着いたという感じがします。もちろん、今の定番化した Spyro Gyra(ほとんどSmooth Jazz 界の「水戸黄門」)も好きですし、また、現キーボードの Schuman の力量も昔から定評の有るところです。とはいいながら、私の中では Jeremy Wall のいた初期のSpyro Gyraの印象が鮮烈すぎて、いまだに今の Spyro Gyra は自分の印象の中の Spyro Gyra とは別のものという感じがしています。

このような印象を持ち続けているもう一つの理由は、鍵盤奏者としての
Jeremy Wall のサウンドが好きであったというのも大きな理由だと思います。そう、Jeremy Wall のピアノ・キーボードのサウンドは「すっきり・くっきり」して一つ一つの音の輪郭が鮮明なのが特徴です。1991年に発表されたWall の初のリーダーアルバムの "Cool Running" というタイトルはまさに Wall のサウンドにぴったりマッチしています。初期 Spyro Gyra の持つ独特の透明感のあるサウンドは彼のキーボードによるところが少なくなかったことが良くわかります。

Jeremy Wall: Cool Running の収録曲(30秒ずつ試聴可)
1. Out Of The Blue
2.
River run
3.
Key West Strut
4.
Global Village
5.
The Way Home
6.
Cool Running
7.
Ancient Words
8.
Water Ryhthm
9.
Their Hands Are Blue
10.
Into The Sunset

Wall
は、その後もう一枚 "New World" というアルバムを発表しますがセールスはのびなかったとのことです。何だか、「ビートルズになれなかった男」のような感も有りますが、私の中では間違いなくJeremy Wall こそが Spyro Gyra でした。
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Allon Sams: Music and Laughter

Florida出身のSmooth Jazz キーボード奏者のAllon Sams を紹介します。Smooth Vibes Radio DJ Peter も隠れた逸材として一押しで On Air しているプレーヤーです。 Sams は、あの Weather Report Joe Zawinul のもとでインターン・エンジニアとして働いたのを皮切りに、長年レコーディング・エンジニアとして有名スタジオで数々のアルバム制作にたずさわったという経歴を持ちます。その一方で、エンジニアになる前の彼はというと、学生時代にバンドでキーボードを弾き、全米を回ったそうです。また、同じ頃になんと3ヶ月日本でソロピアノを弾いていたことがあるんだそうです。

Sams は、売れっ子エンジニアとして忙しい毎日をおくりながらもキーボード奏者になりたいという思いは断ちがたく、バンドを結成してLA近辺でライブ出演するようになり、時々レコーディングメンバーとして声がかかるようになったのです。大きな転機は、プロデューサー・エンジニアの Paul Brown と出会ったことです。 Brown は、 Sams Peter White, Boney James, David Sanborn といった有名プレーヤーのレコーディングに起用しています。なかでも Peter White との親交は深く、Sams White “Together Again” という曲を共作し、それは White のアルバム “Caravan of Dreams” (1996) に収録されると同時にシングルカットもされています。 このようなキーボード奏者としてのキャリアを重ねるにつれて Sams の音楽への思いはさらに強まり、LAを離れて故郷 Florida に移り、演奏活動に専念するようになりました。

さて、肝心の音楽の話です。
Samsの曲は、間違いなく Smooth Jazz なのですがとても陽気で明るいサウンドが特徴です。バラードであっても何だか明るいんです。そのカラッとした「元気が出てくる音」は、例えて言うならば "Earth Wind & Fire" に通ずるものがあります。 Samsは、EW&F の September をカバーしていますからこの手の「晴天サウンド」が好きなんでしょうね。最後に、SamsCDの入手方法ですが、いまのところ彼のサイトを通じた通販以外方法は無いようです。ただ、専業の通販サイトと違って暗号化接続にはなっていないのでクレジット・カードを使うのはちょっとためらってしまいます。とりあえず、 Smooth Vibes Radio でも On Air された 彼の最新アルバム"Music and Laughter" (2004) から3曲、試聴リンクがアップされています。お薦めは、SVR でも On Air された "Retreat"。 陽気なSamsのサウンド聴いてみてください。パッと気分が明るくなりますよ。

試聴リンク:(
Macユーザーはまず無料ソフトFlip4Macをインストールしてください)
September
Retreat
Ben Jammin

Allon Sams
のホームページへのリンク:Allon Samsのサイト(いきなり彼の曲が流れるのご注意を)

以上にご紹介した音楽は Smooth Vibes Radio でオンエアされたものからのピックアップです。
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David Yamasaki: From Me to You

ベテラン・ギタリストの David Yamasaki の初リーダーアルバムで20038月に発表された "From Me to You" を紹介します。このアルバム、日本では未発表です。私自身、Smooth Vibes Radio で聴くまでまったく知りませんでした。David Yamasaki はシアトル出身、ワシントン大学で民族音楽学、バークリー音楽院でギター奏法を習得、さらにカリフォルニア州立大学Hayward校大学院を修了後、1980年代半ばからLAにてスタジオ・ミュージシャンとしてキャリアを積んでいます。Latin Jazz/ Salsa の大物 Pete Escovedo Orchestra のギタリストを長く務め、また Sheila E. のセッション等にも参加しています。

ご紹介するこのアルバム、タイトル曲の
From Me to You をはじめとしてベテランらしく落ち着いた何とも深みのあるサウンドが特徴です。「BGMのつもりで流していたのにいつの間にか手を止めて聴き入っている」、そんな魅力が有ります。また、随所に得意のラテン・リズムが織り込まれていたり(Three Views of A Secret)、アコスティク・ギターのソロ (Just For You) があったりとなかなか聴かせどころも多彩です。残念ながらこのCD、日本では手に入らないのですが当BLOGでおなじみのCD Babyから通販購入できます。そしてもう一つの方法、そうです iTunes Music Store Japan 彼のアルバムページが有りました!

現在の David は、ハワイ在住でホノルル・エリアでライブ・ステージをこなしつつ、昼間は幼稚園から高校までの一貫教育校で音楽を教えているそうです。科目は「バンド」。さすが、アメリカ。こんな第一線のミュージシャンが子供にバンドの楽しさを直接教えるとは!素晴らしい。私もこんな学校に行きたかったです。そして、最後にもうひとつ、DavidMacユーザーなんですよ。米国アップルのProユーザー紹介のページに載ってます。まさに "The Days of Smooth Jazz and Mac" でご紹介するのにぴったりの優しい笑顔を持ったベテランギタリスト David Yamasaki From Me to You 、お薦めです。

試聴リンク(各曲最初の2分間聴くことができます。CD購入はCD Babyから)
1. Samurai Hee Haw
2. From Me To You
3. Joan
4. Just Once
5. After Touch
6. J-Town Blues
7. Rachael's Song
8. Three Views of a Secret
9. The Innocence of a Child
10. Just For You


以上にご紹介した音楽は Smooth Vibes Radio でオンエアされたものからのピックアップです。
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スイス発のスムースジャズの専門局 "Smooth Vibes Radio" 開局!

日本のSmooth Jazz ファンのみなさんに、20063月に開設されたインターネット放送局 Smooth Vibes Radio をご紹介いたします。運営するのはスイス人のSmooth Jazz評論家・DJPeter Boehi氏です。同氏はスイス発のスムースジャズの専門サイト Smooth Jazz Vibes のEditorでもあります。Smooth Vibes Radio の運営方針は、大人の音楽愛好家のための本物志向です。既存のインターネットラジオは、マーケット・リサーチ会社の統計に頼るあまり、似たようなアーチストの似たような曲ばかりを流し続けるていると嘆いているBoehi氏、マンネリに陥りつつあるインターネット・ラジオとはひと味違った選曲をモットーにするとのことです。詳しくは、Boehi氏公認の日本語による紹介ページを新設しましたのでぜひサイドバーメニューの "Smooth Vibes Radio" からご覧ください。ラジオへのリンクもあります。
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iTunes Music Storeは思ったより遠かった...その2

オリジナルCD "Another World" の販売元になっている米国CD Babyより連絡があり、2月22日にApple iTunes Music Storeにオンライン用に変換されたデータセットが送られたとのことです。ようやく第一関門突破ですね。CD Babyに最初のロットが入荷したのが2005年12月28日、オンライン販売ページがアップしたのが12月30日のことでしたから、Appleにデータが送られるまでに2ヶ月弱かかったことになります。このデータをAppleがiTMSにアップするまでにさらに最短でも3週間、最大だとなんと3ヶ月かかるということです。う〜ん、まだまだかかりますね。しばらくの間は、実物のCDでお求めいただくようにお願いいたします。iTMSにアップされたらまたお知らせします。
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Gail Jhonson: Keep The Music Playing

Gail Jhonson による2004年発表の "Keep The Music Playing" というアルバムを紹介します。彼女は日本ではほとんど知られていませんが、1985年頃からいろいろな有名アーティストのツアーやレコーディングに数多く参加しています。例を挙げると、Norman Brown, Vanessa Williams, Mindy Abair, Jermaine Jackson, Morris Day, Bobby Womack, Ray Parker jr., Paul Jackson jr.等といったところに顔を出していますから、Black Contemporary系ではなかなか経験豊富なプレーヤーです。オリジナルCDを聴いてもよく分かりますが、アレンジャー/コンポーザーとしてのセンス・技量もなかなかのものです。バークリー音楽院で作曲を学び、キーボード奏法についての著作"Funk Keyboard", "Dictionary of Keyboard Grooves"の二冊を出版しているそうです。

プロフィールの紹介が長くなりましたが、CDのサウンドは、ずばり Smooth Jazz です。やさしさに満ちた音色と都会的なアレンジが心地よく広がっています。特徴的なのは、リズムやコードの展開に微妙な「コブシ」があって Black Contemporary 色がにじみでているところ。ここがよくあるBGMオンリーのSmooth Jazz物とはひと味違っておすすめです。二曲目の"Just For Kicks" の軽やかなノリの良さ、四曲目"How Do You Keep The Music Playing"の透明感のあるソロピアノ、その他ブラコン・ボーカル物等もあってなかなか盛りだくさんな11曲(+イントロダクション)はちょっと得した気分がします。

このCD、残念ながら日本では未発売のようですね。米国では、
米国Amazon等の大手サイトで販売されていますが、CD Babyが値段的にもお得かつ試聴リンクが充実しているのでおすすめです。また、CDそのものにこだわらないのであれば、iTunes Music Store(日本サイトにちゃんとあります!)からのダウンロード購入が一番手軽で早道です。ほんと、便利な時代になりました。

試聴リンク(各曲最初の2分間聴くことができます。CD購入はCD Babyから)
1. Intro/Gail & Genie
2. Just For Kicks
3. Heaven
4. How Do You Keep The Music Playing
5. Soleh
6. I Wanna Luv U
7. I'll Be Around
8. Gimme Your Groove
9. Goodnight
10. Sunrise
11. Take What You Need
12. Tropical Island


ダウンロード購入するなら、iTunesをインストール。
Download iTunes

以上にご紹介した音楽は Smooth Vibes Radio でオンエアされたものからのピックアップです。
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オリジナルCD、Tower Record(米国サイト)からも販売開始

オリジナルCD "SHIGEKI KAWAHARA: Another World"、Tower Record(米国サイト)からもオンライン販売開始されました。(大きい声ではいえませんが、CD Babyのお値段の方がお得です...)
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Larry Williams & Friends: The Beautiful Struggle

70年代後半にSEAWINDで一世を風靡し、その後25年以上も第一線で活躍し続けるキーボード/サックスプレーヤー/アレンジャーLarry Williams 初のソロアルバム "The Beautiful Struggle" を紹介します。このアルバムの発表は200112月なのですが、不覚にもこれまで聴いていませんでした。一曲目を聴いてびっくり、内容はもうバリバリの Jazzではないですか。 Seawind のポップな音作りとは全然違っていて、これはブレッカーではないかと一瞬耳を疑うばかりの気合いのはいった演奏の連続です。こりゃーすごい。CDケースに自分で書いた紹介文が入っていましたが、「長年他のミュージシャンのためのサポートや編曲ばかりするのを生業としてきたが、雌伏20年、今回はついに自分の趣味で好き放題やったぞー」という主旨のことが書かれています。そうかー、Larry Williamsは実はバリバリの Jazz が好きだったのか。サウンドは昔のSeawindとは違いますが、Larry Williams の"Friends"として、伝説の Seawind Horns (Jerry Hey, Larry Williams 自身, Gary Grant, Bill Reichenbach), そしてヴォーカル Pauline (Seawind) がゲスト参加しています。彼らが全面的に参加した2曲目の "Invitation" では、スリリングなPaulineのボーカルと切れ味の鋭いホーンアレンジのドライブ感が素晴らしく、聴いていてわくわくしました。
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Wilbert Longmire: Sunny Side Up

Jazzギタリスト Wilbert Longmire "Sunny Side Up" というアルバムを紹介します。通称「目玉焼き」です。CDになってからは目玉焼きは実物大になりましたが、LP時代は巨大だったわけで、かなりインパクトのあるジャケットでした。録音は19782月ニューヨーク、当時Bob Jamesが自分のレーベルとして立ち上げたばかりのTappan Zeeレーベルから発売されました。Wilbert Longmire Bob Jamesに紹介したのはGeorge Bensonだったそうです。Bob JamesWilbertTappan Zeeレーベルの看板ギタリストにすべく、大変な力を入れてこのアルバムを作ったと言います。メンバーを見るとその張り切りようが分かります。ざっとあげただけで、Randy Brecker (tp), David Sanborn (as), Richard Tee (p), Bob James (el-p, arr, cond), Gary King (b), Harvey Mason (d, el-d), Sue Evans (perc), Eric Gale (rhythm el-g), Gary King (b), Patti Austin (background vcl) New York Fusion 界の強者が勢揃いです。

その一方で、アルバム全般のサウンドは抑え気味の渋い曲が中心です。私の一押しは、バラードナンバーの
"Love Why Don't You Find Us"です。渋いLongmireの歌とギターソロ、そのバックでRichard Teeの弾くエレピには絶妙なコーラス・イフェクトがかかっていて実に心地良いです。当時この音を出したくてエレピへのコーラスのかけかたを随分と研究しました。

Longmireはその後、同じTappan Zeeレーベルから CHAMPAGNEWITH ALL MY LOVEという2枚のアルバムを出した後、メジャーレーベルでの活動からは遠ざかってしまいます。
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Seawindが復活する!

皆さん1976-81に活躍したSeawindというハワイベースのフュージョンバンドを覚えていますか。1976年に彗星のごとく現れ、CTIレーベルからデビュー作 "Seawind (1976)" と "Window of a Child (1977)" の二枚、A&M(Horizon)レーベルから"Light the Light (1979)" と "Seawind (1980)" の二枚、以上の四枚のオリジナル・アルバムを発表しています。特にA&M(Horizon)レーベルの二枚は大ヒット作となりました。歌唱力抜群の Pauline Wilson による女性ボーカル、バンドリーダーの Bob Wilson (Drums、当時はPaulineと夫婦だった) 率いるタイトで洗練されたリズムセクション、Jerry Hey (Trumpet) を中心とした切れ味の良いブラスセクション ("The Seawind Horns" と呼ばれた) という三つの要素を組み合わせた当時最先端の演奏スタイルは一世を風靡し、その時代を先取りしたシャープなサウンドは今聴いても古さを全く感じさせません。また当時、数多くの有名ミュージシャンからSeawindの各メンバーに自分のアルバムに参加してもらおうとの依頼が殺到し、かの御大 Quincy Jones を筆頭にして、ものすごい数の有名アルバムにゲスト参加しています。


Seawind 4枚のアルバム

4枚のアルバムの中で一番人気があったのはジョージ・デュークがプロデュースしてパワフルなダンスナンバー "What Cha Doin' " を冒頭に収録する4枚目ですが、フュージョン・バンドとしての切れ味が一番良いのは Tomy Lipuma がプロデュースした3枚目の "Light the Light" だと思います。繊細で洗練されたサウンドづくりは何度聞いても新鮮です。その中にあって Larry Williams によるキーボード・ワークは全く無駄がなく、それでいてセンスの良さは抜群でした。当時の私にとって「目指すべき理想型を見た」と感じたミュージシャンの一人です。

その後の Seawind はというと、1982年に5枚目のアルバムの録音を完了したものの、リリースされることがないまま突如解散してしまいます。1995年に "Remember"というCTI時代の二枚から抜粋した9曲に幻の5枚目からの未発表5曲を加えたベスト盤が Noteworthy Record から出たのを最後に、ぱったりと Seawind の噂は途絶えてしまいした。その Seawind がオリジナルメンバーによる再結成ライブを2005年3月19-20日にLos Angels の Cerritos Center for the Performing Artsで行ったのを皮切りに活動を再開し、なんと23年ぶりの新作に着手したというではないですか!皆さん知ってました?いやー私は今日まで全く知りませんでした。公式サイトがオープンしていて色々と昔話やら2005年の復活ライブの様子等が紹介されています。Seawind が好きだった人は必見ですよ。新作、本当に出るのかな...楽しみなような怖いような。私にとってひさびさに胸のときめくニュースです。

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Joe Sampleのピアノトリオ演奏: "The Three"

今やFusion界の大御所になりつつある Joe Sample によるピアノトリオ演奏をおさめた"The Three"を紹介します。The Three のセッション・メンバーはJoe Sample (Piano)に加えて Jazz界の大ベテランのRay Brown (Bass)、Shelly Manne (Drums) の二人という異色の組み合わせです。録音は1975年11月28日の午後10時から翌29日未明にかけてロスアンジェルスAmigo Studio で行われました。録音方法も異色で、ダイレクトカッティングといってテープを使わずに直接アナログマスター盤に溝を刻むという手法をとり、スタジオセッションを一発録音しています。収録曲は全6曲、一曲を除いてすべてよく知られたスタンダードナンバーばかりで、Joe Sample の弾くジャズが堪能できます。Second Take版のLPを1979年に買いましたが、小振りなライブハウスにいるような生に近い感触が好きでずいぶん聴きました。CDについては、当初LP盤のFirst Take版と同じ全6曲のものが出ましたが、現在出ている再発版CDは6曲についてそれぞれ二種類のテイクを含めた12トラック構成となっています。全体的にSecond Takeのほうがリラックスした演奏になっていますが、どちらのテイクも3人の息づかいが伝わってくるような好演奏です。
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"Blue Montreux 1&2"〜1970年代最高のライブ演奏

1970年代最高のライブ演奏のひとつとして名高い1978年モントルー・ジャズ・フェスティバルでのArista Allstarsの名演をおさめた"Blue Montreux I""Blue Montreux II"を紹介します。言わずと知れたマイケル(t.sax)とランディ(tp)兄弟のブレッカー・ブラザーズ、マイク・マイニエリ(vib)、ラリー・コリエル(g)、スティーブ・ジョーダン(ds)、ウォーレン・バンハート(key)、トニー・レビン(b)等、当時のアリスタレーベルにはフュージョンを代表する凄腕ミュージシャンたちが沢山いました。彼らが一堂に会したこのライブはバンドとしての一体感と個々のテクニックの見せ場を兼ね備えた名演奏として多くのフュージョンファンが絶賛しています。もっとも有名なのが "Blue Montreux I" の一曲目、その名も "Blue Montreux" です。ブレッカー兄弟の二管によるメロディとタメの効いたリズムセクションのコンビネーションが絶妙。アドリブソロが一巡した後半は、ライブならではの盛り上がりと圧倒的なドライブ感が見事です。

この名盤"Blue Montreux"は、だいぶ前に一度CD化されたものの、すぐに廃盤になってしまい、長らく幻の名盤になっていました。また前回のCD化ではLP2枚分を1枚に編集したため何曲かカットしてありました(実は、私の持っているのはこれ)。今回ご紹介するのは新バージョンで2004年に再発売になったもの。嬉しいのはレコード時代と同様、完全版で2枚に分かれて登場したこと。素晴らしい〜。
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PCエミュレーションソフトWinTel2.0は要注意のようです

OpenOSXによるOSX用PCエミュレーションソフト"WinTel 2.0 for Mactels"の評判があまりよくないようです。以下のMacNN関係の英文コメントをフォローしてみました。

MacNNの"WinTel 2.0"紹介記事へのコメント
MacNNの読者フォーラム

以上二つのコメントスレッドへの投稿内容をまとめると以下の3種類の話があります。(1)「OpenSourceを使っているのにそれをきちんとAcknowledgeしていない」という倫理的問題、(2)「注文したけどダウンロードできない」というサポートに対する不安、(3)「動作が非常に遅く全然Native並ではない」という性能の問題。今のところ(2006.1.23現在)快適に動いたという報告はみあたりません。"WinTel 2.0 for Mactels" は、いちはやく "Intel Native" 対応を発表して注目を集めましたが、実績のある "Virtual PC" 等といった他のエミュレーションソフトの選択肢が出てくるまで待つ方が賢明かもしれません。

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Patti Austin: Havana Candy

とても懐かしいアルバムを紹介します。Patti Austinのソロ二枚目にあたる1977年リリースの "Havana Candy"です。私はPattiの歌(抜群にうまい!)が好きでほとんど全部のアルバムを持っていますが、これが初めて買ったPattiのアルバムです(もちろん当時はLP盤でした)。色々なスタイルの曲が入っていますが、最後の一曲をのぞいて全部Pattiの自作です。D.グルーシンとL.ローゼンのコンビがプロデュースした音作りは無駄な部分が少なく都会的かつ爽やかで、他のPattiのアルバムとはちょっと違った透明感があります。音作りは軽くて聴きやすいですが、バックは凄腕ぞろいです。グルーシン自身(key)も含めて、R.ティー(key)、E.ゲイル(g)、S.カーン(g)、W.リー(b)、A.ジャクソン(b)、S.ジョーダン(ds)、M.ブレッカー(t.sax)とくれば、音数が少ないのにサウンドの密度が濃くてまさにあの頃のFusionかくあるべしといった響きがするのが分かります。ときどき無性に聴きたくなるのでいつもiPodに入れてあります。
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Jaco Pastoriusのコンピレーションアルバム

JACO PASTORIUS: Portrait of Jaco - The Early Years
Weather Reportのオリジナルメンバーで伝説的な天才ベース奏者Jaco Pastoriusのコンピレーションアルバム "Portrait of Jaco: The Early Years"を紹介します。CD Babyからオンライン販売されています。このアルバムにしか収録されていないJaco Pastoriusの初期・未発表テイクが満載です。Fusionファン、ベースプレーヤーにはたまらない内容と思います。
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Boz ScaggsのJazzyなアルバム "Fade Into Light"

新譜ではないですが、お薦めのCDです。Boz Scaggsの"Fade Into Light"、好きですね〜。Boz自身のヒット曲をアコスティックにアレンジし直していて、なんともJazzyな空気が心地よい。一曲めの"Low Down"の出だしでは、泣きのSax(Tom Scottです)とソウルフルな女性スキャットがからみ、そこにウッドベースが「ブゥ〜ン」と重なってくるのを聴いただけでぞくっときますね。レコーディングの音質もしっとりと落ち着いていて、なかなかのものと思います。ちょっと古めのJBLのスピーカーあたりで聴くと格別です。
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Jason Milesの新作"What's Goin' On: The Music of Marvin Gaye"2月に発売予定

Jean-Philippe REJOU "Recording now"に掲載された記事によると、Jason Miles のプロデュースによるCompilationアルバム"What's Goin' On: The Music of Marvin Gaye"が2006年2月にNaradaレーベルから発売になるとのこと。これはSmooth Jazzファンにとって要チェックですね。
Jason Milesが最近プロデュースした代表作と言えば"A Love Affair: The Music of Ivan Lins"があります。今回の新作もコンセプトは"The Music of Ivan Lins"と相通ずるものがります。Milesが、Marvin Gayeの大ヒット作を再アレンジし、有名ミュージシャンに競演してもらおうというわけです。ボーカルでBobby Caldwell、ギターにNick Colionne、Spyro Gyraのサックス奏者Jay Beckenstein、大御所トランペットのHerb Alpert、リズムセクションにはMarcus Miller等、といった豪華メンバーが参加しているそうです。う〜ん聴いてみたい。要チェックです。

"A Love Affair: The Music of Ivan Lins"
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iPod Boomboxの正体...

iPod Weblogで取り上げられている「Apple Computerが香港のIntellectual Property Department に iPodに関係する2つの新しい商標登録「iPod Hi-Fi」「iPod Boombox」を申請した」というAppleInsiderが伝えたニュース、iPodユーザーとしてはちょっと気になりますね。言葉の意味として"Boombox"とはなにかというと大きめの音量が出るラジカセ(ないしコンパクトステレオ)というイメージですね。そう、肩に担いだ大きなラジカセ(これがBoombox)から大音量のHip-hopを響かせながら街角を歩くといった光景が思い浮かびます。アメリカの通販価格比較サイトで"Boombox"といえば、こんな感じのものが出て来ます。その中に、ありますあります、iPod関係のものが。そう、"Boombox"というカテゴリーにiPodを接続するドッキング型アンプ内蔵スピーカーがあります。ただ、これが「iPod Boombox」とするとちょっと平凡すぎますね。う〜ん、何か新しいアイデアがあるはずです。

AppleInsider
iPod Weblog
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旧iPodでも動画が見られる合体メカ!!

Advanced Technology Office(ATO)からiPodをビデオレコーダー/プレーヤーにするiPod用周辺機器「iSee 360i」が発表(1月5日)されました。私の持っている第4世代iPod、iPod miniなどを合体して、その背面にある3.6インチカラー液晶画面でiPodに保存されているムービーを観賞するというものだそうです。再生可能メディアフォーマットはMPEG-2、MPEG-4、Windows Media 9および10と幅広いです。MPEG-2に対応ということは、Macに外付けするTVキャプチャー機器やHDDビデオで録画したデータを変換しないでそのまま見られそうですね。実物が見てみたいものです。

ITmedia +D LifeStyle
ATO
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お薦めCD"Sumiko Fukatsu: Feather in the Air"

フルーティスト&コンポーザーの深津純子(ふかつ すみこ)さんのCD、"Sumiko Fukatsu: Feather in the Air"を買いました。タイトルの通り羽が舞うような瑞々(みずみず)しい空気に満ちた素晴らしい演奏です。仕事に疲れたときにぱっと窓を開けると、新鮮な空気がさーっと流れこむ、そんな感じですね。ストリーミング試聴をしてすぐ気に入ってしまいました。オンライン注文したばかりなのでまだ手元にはありませんが、今から楽しみです。このCDは2001年にリリースされたファースト・アルバムで、その後4枚のCDを発表されているとのこと。う〜ん要チェックですね。私は、昔から大のJazz Flute好きです。フルート独特の繊細な息づかいに惹かれます。管楽器のなかでもFluteほどプレーヤーの息づかいがストレートに伝わってくる楽器はないように思います。古くLP時代にさかのぼればHubert Laws、ちょっと最近になると中川昌三さんのCDをよく聴いています。深津純子さんのフルート、お薦めです。
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iTunes Music Storeは思ったより遠かった...

オリジナルCD"SHIGEKI KAWAHARA:Another World"の楽曲がiTunes Music Storeから買えるようになるのは、もうすこし先になりそうです。CD Babyのサイトで発売されてからiTMSにデータが転送されるのに2〜5週間、iTMSが受け取ってから実際に買えるようになるまでに3週間から最大4ヶ月かかるそうです。平均では大体2〜3ヶ月とのこと。ということは、3〜4月ぐらいまでかかりそうです。うーん、iTMSへの道は思ったより遠かった...私の曲を気に入ってくれた皆さん、iTMSを待つよりも現物CDでご注文いただいた方が良いかもしれません。
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Mac対応USBデバイスサーバ

Mac OSXでも使えるUSB 2.0 Hi-Speed 対応USBデバイスサーバ、Silex社製SX-2000U2を購入しました。メーカーのホームページでOSX用のソフトが公開されています。USB機器を100BASE-TXのEthernet経由で切り替えて使えるというもの。外付けHDD等のUSB 2.0対応機器をUSB1.1しか搭載していないPowerMac G4 Cubeにつなぐとデータの転送がとても遅いのですが、これを使ってEthernet経由で接続するとUSB1.1に直結するよりは2〜3倍ぐらい速くなります。USB 2.0搭載のHDD内蔵MPEG2ビデオカメラからのデータ転送がぐっと速くなりました。試しにiPod Photoを接続したところ問題なくiTunesとシンクロしました。またUSBスキャナーをつないだところ、複数のMacの間での使い回しがぐっと楽になります。USB HUB経由はまだ正式にサポートしていないようですが、私が試した範囲では大丈夫のようです。アイデア次第でいろいろと重宝しそうです。なお、USBサウンドIF、WEBカメラ、USB接続TVキャプチャといったストリーミング系機器はうまく動きませんでした。

追記(2006.2.19): OSX用のソフトSX Virtual Link for Mac OS X 正式バージョンが公開されました。
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Google Earth for Macが正式に配布開始

Google社のWEBサイトからGoogle Earth for Macが正式に配布開始されていました。動作環境はTiger(10.4)以上で、Panther(10.3.x)で動作しません。 世界中の風景を空から眺めることができます。宇宙空間から空をビューンと飛んでズームインしていく感覚はなんともいえません。一見の価値ありです。

追記(2006.2.19): 新しいバージョンが公開されPanther(10.3.9)でも動作するようになりました。
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CD再入荷しました

お待たせしました。"SHIGEKI KAWAHARA: Another World"のCD再入荷しました。CD Babyからオンライン販売中です。
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iTunes Music Storeでの楽曲販売に新ルート

iTunes Music Storeで楽曲を販売するための新ルートについてMac Fan1月号(p30)で紹介されていました。これまで知られていた方法は、日本国内に2社あるiTMSの代理店と契約を結ぶというものですが、ここで紹介されているのはCD Babyというアメリカのインディーズ系CDオンライン通販最大手と契約を結ぶ方法です。段取りとしては、まずは、CD BabyとCD販売の契約を結び、そのうえでiTMSからのダウンロード販売についてCD販売のオプションとして申し込むという順番になります。現物のCDを米国に発送すること以外のすべての手続きがオンラインで進められ、その段取りや説明も非常に明快です。私の見たところでは、CDにつけるUPCバーコードと曲ごとのISRC取得の手数料も必要最低限ですし、販売契約内容についても100%音楽を作る側の立場にたっていると思います。素晴らしい。

実際に私もCD BabyからCD
"SHIGEKI KAWAHARA: Another World"を発売しました。かかった期間はCD Babyに初めてコンタクトしてから発売までわずか10日間ほどです。いろいろな手続きや段取りもWEB上ですべてできるのが驚きでした。最初に売り出したロットはすぐに完売し、まもなく追加の販売が始まる予定です。CDを買っていただいた方々の国籍はまちまちで、スイス人、ブラジル人、ドイツ人、日本人と今までお会いしたことのない方々に自分の音楽を聴いてもらっています。CD Babyのサイト上からアクセスできるようになっている試聴ストリーミングだけを聴いて皆さんに気にいっていただいたわけですから、こつこつと音作りをしてきたものとして、これほど嬉しいことはありません。iTMSからのダウンロード販売、Tower Recordオンラインショップとの検索リンクも間もなく(3月頃までには)始まるとのことです。

CD Babyのように100%音楽を作る側にチャンスを広げようという立場にたったサービスは本当に貴重なものだと思います。日本にはこれまで無かったもののように思えます。ただ、直接米国とやりとりすることになるので、英語の苦手な方にはちょっと敷居が高いかもしれません。近々、CD Baby Japanが開始されるそうなので期待したいと思います。CD Babyのすばらしさが日本でも広く知られるようになると良いと思います。
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CD好評発売中!!

20061月に、Smooth Jazz/ FusionオリジナルCD "Another World" が発売になりました。CD Baby というアメリカのCD通販サイトにあります。おかげさまで最初のロットは完売し、日本時間18日現在入荷待ちです。110日ぐらいには再入荷しますのでもうしばらくお待ちください。CD Babyではサンプルをストリーミング配信しています。ぜひ聴いてみてください。iTunes, Windows Media Player等で再生できます。このCD Babyは知る人ぞ知るインディーズ系音楽のメッカです。インディーズ系CDはもちろんのこと、メジャーなスタジオミュージシャンが大手レコード会社を通さずに発表するつもりで作った珍しいアルバムもちらほら見かけます。意外な掘り出しものがあるかもしれませんよ。
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