Diana Krall: "Chirstmas Songs"〜Jazzyなクリスマスソングはいかがでしょうか
一つだけ挙げるとすれば、私は彼女の弾くちょっと骨太なタッチのピアノがとても好きだということです。Diana を有名にしたのはその歌の魅力であることは間違いないですが、なんといってもピアノを弾いている彼女も素晴らしい。出身地のカナダのライブハウスでのDianaの演奏をかのベーシストの巨匠 Ray Brownとドラムの Jeff Hamilton が聴いて、ぜひロスンジェルスに来るようにと説得したのがサクセスストーリーの始まりですが、当時はピアノ・オンリーでまだ歌っていませんでした。
このアルバムのドラムはそのDianaを見いだしたJeff Hamilton、ベースは Jeff と長年バンド活動を続けているJohn Clayton です。 1993年のデビューCD以来、数々のアルバムや世界ツアーでDianaをサポートしてきた熟練の名コンビです。これにプロデューサーが Tommy Lipuma とくればもう鬼に金棒ですよね。iTSにもアップされていますから、いまからでもクリスマスイブに間に合いますね。では、皆さんJazzyなクリスマスの夜をお過ごしください。
Diana Krall: "Chirstmas Songs":試聴はリンクはここ(すぐに再生が始まります)。
1 Jingle Bells (ビデオクリップ、Macユーザーの方はQuickTimeを選択して下さい)
2 Let It Snow
3 The Christmas Song
4 Winter Wonderland
5 I'll Be Home For Christmas
6 Christmas Time Is Here
7 Santa Claus Is Coming To Town
8 Have Yourself A Merry Little Christmas
9 White Christmas
10 What Are You Doing New Year's Eve?
11 Sleigh Ride
12 Count Your Blessings Instead Of Sheep
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Quincy Jones: "Smackwater Jack"〜私の原点です
小学校5年生のときです。当時「鬼警部アイアサイド(原題"Ironside")」というアメリカの刑事ドラマがテレビで放映されていました。父親も私も好きで、毎週見ていました。この番組のテーマ曲を含むすべての音楽が実はQuincyの手によるものだったのです。まずは、テーマ曲のシングル盤(今はなきドーナツ盤ですね)を買ってもらいました。気分としては、人気番組のシングルを買うというぐらいだったのですが、フルバージョンのアイアンサイドのテーマはもう衝撃的にかっこよかったのです。シングル盤のジャケットの解説に書かれているクインシーとはいったい何者なのか?(シングルのジャケット写真はアイアンサイド警部だった)。もう絶対に色々と聴きたくなってお小遣いを何ヶ月分も前借りしてアルバムを買ったのでした。これが、初めて買った Jazzのレコードで、その後も Quincy のアルバムは全部買い続けることになるのでした。
買ったアルバムを聴いてまたびっくり。今まで聴いたこともないようなかっこいいアレンジ、そして未知の楽器の音が満ちあふれているではないですか!まず、ホーンセクションの素晴らしさにノックアウトされました。実際、金管でCEGBD#F#と重ねた和音を平行移動させる鮮烈なハーモニーは米国のJazzアレンジャー達の間で「アイアンサイド和音」と呼ばれるほど斬新だったそうです。私は中学校に進んでブラスバンドに入りましたが、その大きな理由はこのめちゃめちゃかっこいいホーンセクションへの憧れです。
ソリストを見ると、フルートはヒューバート・ローズ、トランペットはフレディ・ハバード、サックスはフィル・ウッズ等々、といった名前が。鍵盤奏者にはジョー・サンプル、ボブ・ジェームス、デーブ・グルーシン、それにジミー・スミスといった顔ぶれです。ウッドベースはレイ・ブラウン、Eベースはチャック・レイニー。ドラムはグラディ・テイト。ハーモニカはトゥーツ・シールマン。後にこれが凄い顔ぶれであったことを知る訳ですが、もう悪いはずがありません。「このピアノがもっと聴きたい」、「ベースがしびれるなー」といった調子でこのアルバムに参加しているミュージシャンをたどって聴き始めたのが、様々なJazz/Fusion系ミュージシャンを知るきっかけになったのでした。
新しい楽器も沢山知りました。「ピアノの後ろで鳴っている左右に揺れる音はローズ・ピアノ、ゆったりとうねるのはハモンド・オルガン、そして不思議な音を出すのはどうやらムーグって言うらしい...」大きな楽器店に行くと現物が飾ってあり店員さんにお願いしてちょっとだけ弾かせてもらいました。「おおーあのレコードの音だ!でもめちゃめちゃ高いなー!」。やがて大学生になると土方やピアノ弾きで稼いだお金を全部つぎ込んでこういった楽器を買い、フュージョンバンドの一員として毎日弾くようなるわけです。
このアルバムの中で、もっとも鮮烈だったのはマービン・ゲイの名曲である "What's Going On" (試聴リンクWMA, RealPlayer)をカバーしたものです。そのアレンジの素晴らしいセンスは何度聴いても新鮮です。Quincy Jones の "Smackwater Jack" は、私のサウンド作りのDNA(原体験)です。
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SHIGEKI KAWAHARA: "The Three in the Groove'" 〜新作ストリーミング公開中
今回の曲は、三人組コラボによるラテン・フュージョンです。YAMAHAの音楽サイトがご縁で知り合った二人の素晴らしい音楽友達(ギターとドラム/パーカッション)に参加してもらいました。クールなギターを聴かせてくれる『larry』さん、ご機嫌なグルーヴのドラムとパーカッション+仕上げの MIXは『ムシャンガ』さん、キーボード+作編曲は私(スムースジャズマンことSHIGEKI KAWAHARA)です。曲名の "The Three in the Groove" は三人で演奏したことをもじってつけました。日本語にすると「ノリノリ三人組」というところですね。
この曲、最初からコラボ、それもバンド感覚でやろうと考えて作りました。ギターとドラムの各パートはエキスパートのお二人に「自由に楽しくやってくださーい」とおまかせで、しかも一発でOKでしたからアレンジャーとしてはあまり悩むことがなかったです。というか、テンポと構成以外あまり細かいアレンジしてません(笑)。
この曲最大の見せ場はムシャンガさんのドラム・ソロ。実はこの曲、最初からドラムはムシャンガさんにお願いしてガーンと32小節分爆発してもらおうと決めて作っちゃいました。いやー120%炸裂してます。larryさんのギター、緻密でクールなタッチが素晴らしいです。鍵盤からうまれた自分の曲が、ギターサウンドによってまったく違う表情をもつようになりました。さらに、最後の仕上げのMIXもムシャンガさんにやっていただいちゃったので、トータルなサウンドとしても、いつもの私の曲とはひと味違います。ムシャンガさんに大感謝です。
お二人のおかげで、この録音、久しぶりにバンドで曲作りしたような感じがしました。こりゃー楽しいですね! では、「ノリノリ三人組」オジサンの演奏、聴いて下さい。
『The Three in the Groove' 』は
ここで公開中
ダウンロードは終了いたしました。
Macユーザーの皆様へ試聴方法のご案内:
(1) まずは、YAMAHA 提供の無料プレーヤ MidRadio Player Mac OSX をダウンロードしてインストールして下さい
(2) Safari は対応していませんので、公開ページへのアクセスはFirefoxもしくはMidRadioPlayerに内蔵のブラウザ機能ご利用ください。
(3) Firefoxをご利用の場合は、曲公開ページにある再生ボタンを押すとMidRadioPlayerが自動起動して再生します。
(4) MidRadioPlayerに内蔵のブラウザ機能も利用できます。MidRadioPlayerを起動してファイルメニューからブラウザを選ぶと、ブラウザ機能が立ち上がります。この内蔵ブラウザのアドレス欄に以下のアドレス(曲公開ページのアドレス)をコピー/ペーストしてYAMAHAのサイトにアクセスし、公開ページの再生ボタンを押せば自動再生されます。
http://players.music-eclub.com/?action=user_song_detail&song_id=127174
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Victor Fields: "Thinking of You"-とびきり上等のブラコン・サウンドはいかがでしょうか
それが、プロへ転向することを決めたきっかけは、自分に音楽を教えたお母さんが亡くなったことだそうです。それに、弁護士をしている奥さんにも「ぜひやりたいことをやった方が良い」と強く進められ、また、 Chris Camozzi, Jeff Lorber, Gerald Albright といった Contemporary Jazz 系の一流ミュージシャンのサポートを得てデビューすることになったのです。
この "Thinking of You" は彼の4枚目のアルバムですが、今まででもっともストレートな音作りで、彼の持ち味のスムースな歌がたっぷりが楽しめるという評判です。確かに、ソウル系、R&B系の名曲のカバーが目白押しです。一曲目の"Lovely day"は Bill Withers、Michael Jackson の "Butterflies"、Babyface の "For the Cool In You" そして "What's Going On" は言わずと知れたMarvin Gaye の超有名曲です。オリジナル曲ももちろん入っていて、タイトル曲の "Thinking of You" と "It's in Your Vibe" は Jeff Lorberとの共作の書き下ろしです。
このアルバムの特徴は、全篇にわたって1970-80年代のブラック・コンテンポラリー・ミュージックの空気が充満しているところです。さらに、私が気に入ったのは、バックの演奏がまさに当時のバンド・サウンドそのものというところ。なんとも無理のない自然な音作りと上質のアレンジと演奏が重なり合って気持ちいいんですよ〜これが。ほとんどの曲のリズム・セクションにスタジオ・ライブのようなノリがあるのが素晴らしいところです。
Victor Fieldsのアルバム"Thinking of You"、 ブラコンが好きな方にお薦めです。CDはCD Babyで発売されています。また、iTS には前3作のアルバムページがアップされています。
Victor Fields: "Thinking of You":試聴リンク
1. LOVELY DAY featuring Jeff Lorber
2. YEARNING FOR YOUR LOVE
3. THINKING OF YOU
4. WALKING IN RHYTHM featuring Richard Elliot
5. CREEPIN' featuring Rick Braun
6. IT'S IN YOUR VIBE
7. WHEN SOMEBODY LOVES YOU BACK
8. BUTTERFLIES
9. FOR THE COOL IN YOU
10. WHAT'S GOING ON featuring Chris Camozzi
以上にご紹介した音楽は Smooth Vibes Radio でオンエアされたものからのピックアップです。
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iPodのお供に第二弾〜『君の横顔』ダウンロード開始:ボーカリスト「すみれ」さんを紹介します
さて本題です。このたび、アレンジャー・デビューしました。前にもちょっとご紹介しましたが、私はヤマハの音楽サイト「プレーヤーズ王国」にスムースジャズマンというハンドル・ネームで参加しています。この「プレーヤーズ王国」で音楽友達になっていただいている「すみれ」さん(ハンドルネームは「すみれWonderful」、なんとMacのヘビーユーザーです)のオリジナル曲『君の横顔』のバックの編曲と演奏をさせていただきました。
この曲、「すみれ」さんご自身によるエレピの弾き語りで公開されたバージョンを聴き、その歌の素晴らしさにすっかり魅了されてしまいました。そして聴いた翌日には編曲をさせていただきたいとお願いし、それが実現したというわけです。
自分が作った曲ではないボーカルのオリジナル曲をまったくの白紙からアレンジしたのはこれが初めての経験でした。しかも、曲のジャンルとしてはJ-ポップで普段やっているジャズ/フュージョン系とは全く違った曲調とコード展開です。そんな初めてずくしの中で、ボーカリストの「すみれ」さんの想い描いているイメージを何度も確かめながら編曲と伴奏のMIXの手直しを重ねました。今まで知らなかったボーカリストの感性、そしてアレンジャーに徹する難しさと面白さにふれることが出来たように思います。
私がお手伝いさせていただいたフルオケ・バージョンの『君の横顔』、出張に出発した二日後の10月25日に公開されました。歌と曲の良さのおかげだと思います、本当に沢山の方に聴いていただき、なんと二週連続で「プレーヤーズ王国」オリジナル部門で総合ランク1位となっています。
公開ページはこちらです。曲データは公開ページからすぐダウンロード(無料)出来ます。是非、皆さんもiTunesとiPodで「すみれ」さんの素晴らしい歌を聴いてみて下さい。さて私は「すみれ」さんの「松任谷正隆」になれたでしょうか...? 皆さんの感想、お聞かせください。
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Joe Sampleのライブ映像2: "Carmel"
演奏の前に、クルセーダーズで一緒に活動を続けてきたサックス奏者 Wilton Felder と二人でインタビューに応えているクリップが入っています。
(Wilton)「クルセーダーズは自分たちの感性に正直な演奏をするミュージシャンが集まったグループでありたい。そうやって創られた音楽こそが自分たちの誇りだし、時の流れにも色あせることはないと思います」、
(Sample)「大事なことは音楽は人々の記憶に残るものということです。だからこそ、僕がこの世からいなくなって100年たっても、きっと僕らの創った音楽は愛され続けると思います。」と語っています。
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Greg Adams: "Cool To The Touch"
管楽器奏者の中では、トランペットでアレンジャーという人、結構多いような気がします。Seawindの Jerry Hey もそうですし、かの御大 Quincy Jones もトランペットです。私はピアノ/鍵盤がメインですが、実は大昔にブラスバンドでトランペットを吹いていたことがあります。今でも大昔に吹き鳴らしていたラッパが物置の奥深くにあります。というわけで、ピアノ弾きのくせにブラス・セクションが大好きです。
そんな私にとって、この Greg Adams のサウンドは「ど真ん中のストライク」です。ファンキーでありながら抑え気味なリズムに乗せて流れるミュート・トランペットの音色はクールでシャープ、またバラードでは何とも哀愁があります。ブラス・セクションは小細工なしのこれぞブラス・アレンジの王道という出来映えが素晴らしい。4曲めの "Life In the Key of Blue" では、Tom Scott のテナーサックスと切れ味鋭い掛け合いを聴かせ、そのバックでは、これぞファンキーブラスというTower Of Power 時代の流れを汲むホーンセクションがバリバリ入っています。最後の "When The Party's Over" は、素晴らしいバラード。丹念にアレンジされたストリングスをバックに何とも美しい旋律を聴かせてくれます。かつての「トランペット少年」としては何とも心躍るアルバムです。
Greg Adams の "Cool To The Touch"、 これぞ大人のリスナーのためのアルバムです。管楽器が好きな方に特にお薦めです。CDはCD Babyで発売されています。また、iTMS にもアルバムページがあります。
試聴リンクはここ。アクセスするとすぐ再生が始まります。
最新アルバムが全曲最初の1分30秒聴くことができます。
Greg Adams: "Cool To The Touch"
1. Felix The Cat
2. It's Only Love, Love
3. One Night In Rio
4. Life In The Key Of Blue
5. Cool To The Touch
6. Hi-Fi
7. Hermosa
8. If I Ever Lose My Faith In You
9. Bongo Baby
10. When The Party's Over
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Brian Simpson: "It's All Good"
"It's All Good" は、2005年7月に発表されましたが、1995年のデビューアルバム "Closer Still" から実に10年ぶり2枚目のアルバムです。さて、内容は実に盛りだくさん。10年ぶりのソロアルバムということでやりたいことが沢山あったに違いありません。1曲目は タイトル曲の "It's All Good", 2006年2月にSmooth Jazz 部門で5週連続一位になったヒット曲です。軽いタッチのファンキーな8ビートがなんとも洒落てます。Dave Koz のアルトサックスも気持ちよくブロウし、ちょっとレトロな風合いを持つこの曲にしっくり馴染んでいます。現代版 "Watermelon Man" というところでしょうか。2-5曲目はいかにも手慣れた熟練アレンジャーらしいリラックスした Smooth Jazz スタイルの佳作が続きます。
さて、私が惹かれたのは6曲目以降のバラエティに富んだピアノ演奏と編曲です。 "6. Waiting" 、地を這うようなベースラインとステレオ・トレモロのかかったエレピ。今にも Barry White が超低音で歌いだすのではないかと思わせる1970年代のブラコン・バラード・タッチのアレンジが心地よいです。"7. I Remember When" は Michael Franks の "Antonio's Song" を思わせるけだるいボサノバ。Everette Harp のアルトサックスもまさにその雰囲気です。 "8. It Could Happen"、シンプルで軽やかなシャッフル・ナンバー。往年のウィル・リーのようなベースラインと低音域クラビネットの刻みのノリが懐かしの80年代フュージョンバンドのようで嬉しくなります。 "9. Blues For Scott" からはがらっと雰囲気がかわり、ピアノ・トリオで演奏が始まる小粋な Jazz Waltz です。ここまでのフュージョン系ライブハウスの流れが、NYマンハッタンのバーラウンジに移動したという感じですね。最後は "10. Au Contraire"、何と意表をつくモダンジャズスタイルのナンバー。うーん、ジャズ・コンボの超定番ブルース・コード循環ですね。
いや〜聴いていて楽しいアルバムです。Simpson が優れたピアニストであると同時に様々なスタイルを知る名アレンジャーであることがわかります。こういうミュージシャン、好きなんです。Brian Simpsonの "It's All Good"、ピアノが好きな方にお薦めです。CDはAmazonで輸入版が発売されています。また、嬉しいことに iTMS にもアルバムページがアップされています。
試聴リンクはここ。アクセスするとすぐ再生が始まります。
最新アルバム+デビューアルバムが全曲聴けます。Amazonより一曲ずつが長く聴けてお薦め。
1. It's All Good
2. Here With You
3. Saturday Cool
4. Twilight
5. And The Story Goes
6. Waiting
7. I Remember When
8. It Could Happen
9. Blues For Scott
10. Au Contraire
以上にご紹介した音楽は Smooth Vibes Radio でオンエアされたものからのピックアップです。
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Shigeki Kawahara: "Funky Struttin'" 〜新作公開しました
Al Jarreau と Joe Sampleが共演した白熱のライブ映像を見つけました!
George Benson & Al Jarreau: "Givin' It Up"
選曲は、スタンダードからポップスまで幅広く名曲を集めています。注目のセッションが目白押しななかで、トランペット奏者の Chris Botti と ボーカルのPatti Austin をフィーチャーした Jarreau のオリジナル曲 “Let it Rain”、それからなんとあの Paul McCartney をゲストに迎えた Sam Cookeのカバー曲 “Bring It On Home to Me” あたりがどんな仕上がりになっているのか興味津々です。
二人のヒット曲をお互いにカバーし合うという趣向もあって、Bensonの有名なギターナンバー "Breezin'"に Jarreau が新たに歌詞をつけて歌い、Jarreauのヒット曲 "Morning" をBensonがギターナンバーとしての新アレンジで演奏しているとのこと。これは、ただのオールスターアルバムではなさそうですね。
2006年の8月は、George Benson と Al Jarreauはジョイント全米ツアーを行ったそうです。今から秋が楽しみになってきました。
"Givin’ It Up" の収録曲(iTSでも発売されました 10/25追記)
試聴リンク(Macユーザーの方はFlip4Macをインストールして下さい)
1. Breezin’ (Bobby Womack/Al Jarreau) - (5:40)
2. Morning (Al Jarreau/David Foster/Jay Graydon) - (5:02)
3. Tutu (Marcus Miller/Al Jarreau) - (6:37)
4. God Bless the Child (Billie Holiday/Arthur Herzog Jr.) - (3:40)
5. Summer Breeze (Darrell Crofts/Jimmy Seals) - (5:01)
6. All I Am (Rex Rideout/Phillip Taj Jackson) - (3:23)
7. Ordinary People (John Legend/will.i.am) - (5:18)
8. Let It Rain (Al Jarreau/Barry Eastmond) - (4:54)
9. Givin’ It Up for Love (Al Jarreau/Freddie Ravel) - (3:57)
10. Every Time You Go Away (Darryl Hall) - (4:30)
11. Four (Miles Davis/Jon Hendricks) - (5:15)
12. Don’t Start No Schtuff (Al Jarreau/Joe Turano) - (4:44)
13. Bring It on Home to Me (Sam Cooke) - (4:25)
Legends of Jazz with Ramsey Lewis: 超豪華セッションがギッシリのJazz番組発見!
この"Legends of Jazz with Ramsey Lewis"、 日本では放映されていないので実際にTVでは見ていないんですが、毎回の超豪華ゲストによるインタビューとセッションのサワリをWEBページで見ることが出来ます。その内容がなんとも素晴らしい!例えば、 Ramsey Lewis のピアノと Chick Coreaのキーボード連弾による伴奏で Tony Bennett が歌ったり、Geroge Duke(Kb)、Marcus Miller (Bass)、Lee Ritenour (Guit) がセッションしたり、はたまた Oscar Castro-Neves と Ivan Lins がボサノヴァを共演したりと、もう想像を絶する豪華セッションが次々と出てきます。
Lewis, Bennett, Coreaの共演
Ritenour, Miller, Dukeの驚きのフュージョン・セッション
ここまでサワリを見てしまうと、これはもうなんとか細切れじゃなくて本編をじっくりと見たいものだとサイトの中を一回りしてみたところ、ありました、番組を収録したDVD/CDのセットを発売してます。今のところ、Showcase (ベスト盤)と、番組全体を収録したシリーズが二巻(放映8回分)発売されていて、順次全部出す予定のようです。Amazonにも輸入版が出てました。うーん、これはすごいなー。ただDVDはリージョン・コードが1(米国・カナダ)に設定されていて普通の日本国内用のDVDプレーヤ(リージョン・コードが2に固定)では見られないのが残念。演奏についてはセットのCDに全部収録されているので聴くだけならOKです。出来ることなら日本対応盤のDVDも発売してほしいです!
(7月末に無事に日本に帰ってきました。久しぶりの更新です。)
Randy Crawford and Joe Sample: "Feeling Good" - これぞ円熟の共演
昨年末にはレコーディングを始めたということだそうですが、この新作のすごいところは、 Joe と Randy の共演ということだけではないのでした。聞いてびっくり、Drums は Steve Gadd、Bassは Christian McBride、そして Joe と共同プロデューサーをつとめたのはなんと Tommy Lipuma という、もうこれ以上はないというような顔ぶれです。まだ、全篇を聴いていないのですが、わずかな試聴部分を聴いただけでこれぞ円熟の共演、 Joe をはじめとする名手たちの呼吸が伝わって来る感じがして心躍ります。
なんだか楽しい夏になってきました!
試聴リンクが3曲あります。
1. Feeling Good
2. End Of The Line
3. But Beautiful
4. Rio De Janeiro Blue
5. Lovetown
6. See Line Woman
7. I Want Some More
8. Everybody's Talkin'
9. When I Need You
10. Save Your Love For Me
11. Danceland
12. All Night Long
13. Late Late Show
14. Mr Ugly
(出張先のパキスタン、イスラマバードより...)
Fourplay: "Fourplay X" - 8.8に米国で発売
今回のアルバムでは、随分と早い時期から4人がそれぞれデモを作ってはMP3ファイルにしてお互いに送ってアイデアを交換するということを繰り返したそうです。というのも、"Fourplay X" では、これまでのアルバム以上にグループとしての音作りがしたかったからだそうです。実際、超多忙な4人ではレコーディングが始まるまで顔を揃えることがなかなか出来ません。そこで、「バンド」としての音づくりを目指すには「デモ」を作って交換しようということにしたんだそうです。
さらに、7月からFourplayはワールドツアーの真っ最中でヨーロッパからアジアを回っていますが、日本にもやって来きます。7月22日、23日に富士スピードウェイと泉大津フェニックスで行なわれる野外ライヴ・イベントの「UDO Music Festival」に出演するとのこと。(私は出張中で日本に居ませんが...)
"Fourplay X" 今から楽しみです!
Fourplay公式ホームページ(いきなり曲が流れるのでご注意ください)
試聴リンク(5曲試聴できます)
1. Turnabout
2. Cinnamon Sugar
3. Eastern Sky
4. Kid Zero
5. My Love's Leavin'
6. Screenplay
7. Twilight Touch
8. Be My Lover
9. Sunday Morning
(出張先のパキスタン、イスラマバードより...)
Seawindが復活する2: Macを使って新作レコーディング進行中!
昨日、久しぶりにSeawind公式ページをチェックしてみたところ、Newsページが更新されていて新作の進行状況が紹介されていました。確かに、Seawind メンバーがスタジオでレコーディングしている様子が紹介されています。どうやら新作が出るのは間違いないようです。それに、ボブ・ウィルソンの前に鎮座しラリー・ウイリアムスが後ろから覗き込んでいるのはMac(17"モデル?)ではないですか!うーん、さすが Seawind、Macユーザーだったんですね。
アルバムは昔の曲のリメイクと新曲が両方はいった構成になるそうです。新曲の中の1曲だけは、まだレコーディングが始まっていないようですが、その他の曲はすべてベーシック・トラックは録音済みで、オーバーダブ、ホーンセクション、それにボーカルをいれる段階だそうです。リメイク曲には、"Follow Your Road", "Free", "He Loves You" といった往年のヒット曲を2006年版アレンジにしたものが含まれているとのこと。いずれも名曲ですが、どんなアレンジになっているのか楽しみです。
さらに、復活アルバムにはアル・ジャロウとジョージ・ベンソンもゲスト参加するらしいですよ。おーこれはすごい!どうやら、最近アル・ジャロウとジョージ・ベンソンが初共演するCDプロジェクト(今年の後半に発売予定らしいです)に Larry も加わっていて、そのときに話が出たようなんです。この4枚目の写真がそのときのものらしいですが、左からジョージ・ベンソン、アル・ジャロウ(後列)、エイブラハム・ラボリエル(前列、今や「人間国宝級」のベース)、ポール・マッカートニー(!)、ラリー・ウイリアムス(後列)、パトリス・ラッシェン(前列、彼女のキーボードも凄いです)、なんともすごい顔ぶれで並んでます。
いよいよ現実のものとなりそうな Seawind の新作アルバム、ほんとうに楽しみです!
(出張先のパキスタン、イスラマバードより...)
Jay Rowe: "Red, Hot and Smooth"
彼の最新アルバム、 "Red, Hot and Smooth" のジャケットは一見すると昔の "Verve" レーベルあたりの古い Modern Jazz のLPレコードのようなデザインですが、その中身はとても爽やかで聴いていて思わず笑顔がこぼれてしまうようなピアノ・サウンドで一杯です。気持ちよくグルーブするリズムにのるピアノの「間合い」というか「呼吸」が私の好みにぴったりマッチしている感じがします。ピアノのコード展開も洗練されていて、 "4. Kristen's Rainbow" のようなピアノ・ソロ・ナンバーではコンテンポラリー・ジャズらしい都会的なサウンドがたっぷりと楽しめます。最後の曲 "10. You Make My Life Complete" は知る人ぞ知る Timmy Maia をフィーチャーしたR&Bボーカルナンバー。これまたブラコン系バラードが好きな人にはたまらないメローなナンバーです。
"Red, Hot and Smooth" のCD発売元はこのサイトでおなじみの CD Baby、 iTMS にも彼のアルバムページがアップされています。都会的で爽やかなコンテンポラリー・ジャズ・ピアノが好きな方に一押しでおすすめです。
試聴リンク(全曲最初の2分間聴くことができます。)
1. Bumpin' On Hollywood
2. Red, Hot and Smooth
3. East Coast West Coast
4. Kristen's Rainbow
5. Bryan's Song
6. Stars In Her Eyes
7. The End of Summer(Featuring Ken Navarro)
8. Everyone Loves Mia
9. Time To Go Home
10. You Make My Life Complete(featuring Timmy Maia)
(出張先のパキスタン、イスラマバードより...)
Joseph Diamond: "Island Garden"
Diamondのピアニストとしての経歴から想像される通り、演奏のスタイルはラテン・フュージョン・ピアノです。一曲目からラテン・フレーバーが溢れるナンバーが続きます。ピアノは Joe Sample系で切れ味のよい軽やかなタッチ、バックのリズムは初期のSpyro Gyraを思わせるラテン・フュージョンという組み合わせで、いかにもニューヨークで活躍するミュージシャンらしい洗練された都会的なサウンドです。また、アルバム全体のサウンドが、前回紹介した "Joe Dinkelbach: Red Pepper" と同様に、あまり加工されていない自然な音作りなのが嬉しいところです。
"Island Garden" のCD発売元は私のアルバムと同じく CD Baby、 iTMS にも彼のアルバムページがアップされています。ラテン系のリズムが好きな方、1980年代フュージョン・バンド・サウンドの好きな方にもおすすめです。
試聴リンク(下線のある各曲最初の2分間聴くことができます。CD購入はCD Babyから)
1. Montoya Mambo
2. Anytime
3. Black Cowboy
4. L.A.
5. That's Not A Good Idea
6. Someday It Will Be OK
7. Island Garden
8. Suena Como Alegria
9. El Stupido
10. There Goes Another One
11. The Yaqui
12. What You Gonna Say
13. Early Autumn
(出張先のパキスタン、イスラマバードより...)
Joe Dinkelbach: "Red Pepper"
このアルバム、とにかく1980年前後のフュージョン・バンド・サウンドが満載です。聴いていただくとわかると思いますが、細工なしのアナログ機材の音が中心で、そのまま1980年当時のフュージョンバンドの編成でライブ演奏ができるアレンジなんです。ぱっと聴いたところ今風の派手さはないですが、リラックスした無理のない自然なバンド・サウンドと彼の弾くローズ・ピアノの暖かい響きが心地よく、フュージョン・バンド少年だった私には何とも嬉しい音です。もちろん録音の音質は最新水準なのでクリアそのもの、一つ一つの楽器の輪郭がよくわかります。聴いていて1980年頃の色々なプレーヤやバンドが頭に浮かんできましたが、有名どころでは初期のクルセーダーズやスパイロジャイラ、知る人ぞ知る日本のフュージョン・バンド「パラシュート」(キーボードは井上鑑だった)や「ティンパンアレイ」まで思い出してしまいました。
ところで、私がなぜ日本ではほとんど知られていないJoe Dinkelbachのアルバムを見つけたかというと、どうも彼(もしくは彼のファン)がこのサイトを訪問してくれたみたいなんです。サイトのアクセス履歴の中にアクセス元の言語が「ドイツ語」というのがあって、そのリンク元を訪ねて行ったら彼のサイトがあったというわけです。しかも、"Red Pepper" のCD発売元は私のアルバムと同じく CD Baby、 iTMS にも彼のアルバムページがアップされていました。ネットで巡り会った私の先輩という訳ですね! さらに嬉しいことに、彼も Mac ユーザーでした! Joe Dinkelbach の "Red Pepper"、1980年代フュージョン・バンド・サウンドの好きな方におすすめです。
試聴リンク(各曲最初の2分間聴くことができます。CD購入はCD Babyから)
1. Breeze
2. Clouds
3. Red Pepper
4. Little Boy
5. Ocean Blue
6. Sunday
7. When You're Near
8. Atomic Duck
9. Good Old Ben
10. Rocking Chair
11. Fatu Hiva
(出張先のパキスタン、イスラマバードより...)
オリジナルアルバム iTunes Music Store 販売ページが正式に完成です!
全曲30秒ずつの試聴もちゃんとできます。この30秒、機械的に曲の頭からというわけではなく、iTMSのアルバムレビュー担当の人が曲を聴いて「ここら辺がキャッチーで良さそう」という部分をピックアップしてくれているようです。準備に時間がかかるわけですね。CD販売元のCD BabyからApple iTMS社にデータ送付されたのは、2006年2月22日ですから、Appleがデータを受け取ってからフル公開までちょうど3ヶ月かかりました。ここまで来れたのも多くの 皆さんに応援していただいたおかげです。本当にありがとうございました。
CD Babyによると、iTMSはうっかり未完成状態のまま直リンクを代理店に送っちゃうことがあるみたいなんです。このアルバムもそうだったようです。ということで、私が公開した直リンクをたどって「準備中」のページをご覧になった皆さん、さらには「準備中」ページからアルバム購入していただいた皆さん、あの状態のページを見ることは普通はあまりないことのようです。
ところで、一曲毎の販売はまだ始まってから1〜2日のはずですが、もうすでに「アルバム内ヒットチャート」が表示されています。5/22現在の1位はアルバムタイトル曲にして唯一のボーカルナンバーの "Another World" です。これはなんとなく順当な感じがしますよね。
ちょっと意外なのは、SmoothVibes RadioのDJ Peterの一番のお気に入りでSVRでも On Airされていた "Night Flight" が6位、楽器をやる皆さんの間では「アレンジやピアノが良いね〜」となかなか評判のよい "Snap Out of It" と "The Streamliner" が7位と8位と出遅れているところでしょうか。順位が下の曲については、ぼんやりした子がいるのを見てはらはらする親のような感じもします。不思議なものです。まだ、一曲販売はスタートしたばかりですからアルバム内順位にも動きがあるんでしょうね。いやー楽しみが増えました!(もちろん、「大人買いでアルバム一括」も大変嬉しいです)。
追記:
最近iTMSで購入した楽曲にノイズが入っていたという問題があったそうです。これは買う方にとってももちろんですが、音楽を作る側にとっても由々しき問題です。私のアルバム "Another World"、自分で全曲買ってチェックしました。ちゃんといい音でしたよ(ほっ)。
Patti Austin: Live 『あっと驚くものまね名人芸』
このアルバム、演奏ももちろんすばらしいんですが、実は "Dialogue" (しゃべりですね) がすごいんです。曲順でいうと3番目の"Dialogue"は9分近くもあるんですが、なんと、Pattiは有名歌手たちの歌真似を次々とやり、これがまた名人芸なんです。導入部からして完全にネタになっていて、「次は、James Ingram とのデュエット曲 "Baby, Come to Me" を歌います。今夜は James も駆けつけてくれています!」といって会場が大喜びしているところで、いきなり Patti が James Ingram の歌真似を始めます。これがもう、絶妙に似ていて会場は爆笑の渦。さらに続いて Michael Jakson, Cher, Jeinfar Holiday, Michael Macdonald !! 等、性別も人種おかまいなしに誰でもできちゃうんです。歌まねの合間の喋りも本当におもしろいこと。「James はロバがヒーハー言うのにそっくり」、「Cherはフレーズの終わりがホエホエホエ〜となって文章がおわらない」、「Michael Macdonaldはパワフルでかっこいいけどハウハウ歌うからなに言ってるかほとんど分からないでしょ!本当は『お前のカーチャんでべそ』って言っててもわからないわね(と言って実際にその歌詞で歌ってみせる!)」とか、次から次へとネタを披露してもう爆笑に次ぐ爆笑。最後の方は観客が「ひーひー」笑っちゃってる声がはいってます。iPodのランダムでこれがひょっこり出てくると通勤電車の中で笑いをこらえるのが大変です。
Patti Austin は Jazz界のタモリだったんです。知ってました?
Patti Ausitn: Live の収録曲
1. I Can Cook, Too
2. Love Is Gonna Getcha
3. It Might Be You
4. Dialogue
5. Baby, Come to Me
6. How Do You Keep the Music Playing?
7. Do You Love Me?
8. Dialogue
9. We're All in This Together
10. Dialogue
11. Through the Test of Time
12. (Don't Know) Whether to Laugh or Cry
オリジナルアルバムiTunes Music Storeから販売開始!
試聴は、こちらでサンプルトラックを再生して下さい。やっぱりCDでなくっちゃという方もこちらへどうぞ。試聴曲を曲の最後までお聴きになりたいという方は、お手数ですが、まずYAMAHA提供の無料プレーヤMidRadio Player をダウンロードしてからこちらを再生してください。
これまでの経緯を振り返ってみると...
2005年12月29日 米国通販サイトCD BabyからCD発売
2006年02月22日 CD BabyからApple iTMS社にデータ送付
2006年04月19日 iTMSに販売ページリンクがアップされる(検索データベース上は未公開)
CD 発売からiTMSにページができるまで3ヶ月と3週間かかりました。
実は、iTMS以外に MusicNet、Verizon Wireless、Napster、MSN Musicといったところからもダウンロード販売されるようなんですが、WindowsじゃないとアクセスできないようなのでMacユーザーとしては売っているのかいないのかを確かめる術もなく、ノーチェックです。iTMSならMacでもWinでもOKで世界21カ国で同時に発売ですからiTMSにアップされれば大丈夫というわけです。あーよかった。昨夜はカミさんと乾杯しました。
Julie Hardy: A Moments Glance - New York で注目の新人Jazzシンガー
デビューアルバムは、Randy Ingram を中心としたピアノトリオにテナーサックスとトランペットの二管を加えたバンドをバックにJulieが歌うという編成です。全六曲のうち四曲はスタンダード、二曲は Julie のオリジナルナンバーです。またオリジナルも含めて五曲は Julie が編曲をしています。ボーカルは、ややハイトーンで繊細な声質が特徴です。歌い方も、黒人系のようなソウルフルにコブシをまわすわけではなく、とても淡白かつ知的な響きがします。
編曲の方は、モード奏法が随所に出てくるようなクールジャズ系です。アルバムジャケットを見て「甘口」な音を予想すると見事に裏切られます。アルバムの一曲目は、ビートルズの名曲 "And I Love Her" をカバーした "And I love Him" ですが、原曲の面影があるのはメロディラインだけで、ハービー・ハンコックの「処女航海」にボーカルが加わったようなアレンジに仕上がっています。他の曲も一貫して都会的で端正なサウンドで統一されていて、ソウルフルなJazzとはまた違った新鮮さがあります。New York の Jazz Club で演奏されるちょっと緊張感のあるクールジャズの雰囲気を感じてみたい方におすすめの一枚です。
Julie Hardy: A Moments Glanceの収録曲
1. And I Love Him Lennon/McCartney (arranged by Hardy)
2. No Turning Back Julie Hardy
3. My Romance Rodgers/Hart (arranged by Hardy)
4. It's Alright With Me Porter (arranged by Hardy)
5. Haunted Heart Dietz/Schwarz
6. Growing Julie Hardy
Jeremy Wall: Cool Running - "Spyro Gyraを創ったKeyboard Player"
Wallは、二枚目を最後にSpyro Gyraのレギュラーキーボードの座を Tom Schuman に譲り、三枚目の "Catching the Sun" 以降は曲の提供やアシスタントプロデューサとしてスタジオ録音に参加するだけになってしまいます。Wall が Spyro Gyra を離れた理由は良く知りませんが、 Wall が抜ける前と後で Spyro Gyra のサウンドは大きく変わりました。まず第一に最初の二枚のアルバムには彼らの原点であるセッションバンドの持つ野性味がたっぷり残されていました。第二に、ひとひねりしたアレンジによる見せ場が多かったように思います。特に"Morning Dance"に収録されたナンバーにはリズム転換やダイナミックなパーカッションブレイク等がふんだんに盛り込まれていました。
Wall が抜けた3枚目からは、よくも悪くも今よく知られている Spyro Gyra のサウンドに落ち着いたという感じがします。もちろん、今の定番化した Spyro Gyra(ほとんどSmooth Jazz 界の「水戸黄門」)も好きですし、また、現キーボードの Schuman の力量も昔から定評の有るところです。とはいいながら、私の中では Jeremy Wall のいた初期のSpyro Gyraの印象が鮮烈すぎて、いまだに今の Spyro Gyra は自分の印象の中の Spyro Gyra とは別のものという感じがしています。
このような印象を持ち続けているもう一つの理由は、鍵盤奏者としての Jeremy Wall のサウンドが好きであったというのも大きな理由だと思います。そう、Jeremy Wall のピアノ・キーボードのサウンドは「すっきり・くっきり」して一つ一つの音の輪郭が鮮明なのが特徴です。1991年に発表されたWall の初のリーダーアルバムの "Cool Running" というタイトルはまさに Wall のサウンドにぴったりマッチしています。初期 Spyro Gyra の持つ独特の透明感のあるサウンドは彼のキーボードによるところが少なくなかったことが良くわかります。
Jeremy Wall: Cool Running の収録曲(30秒ずつ試聴可)
1. Out Of The Blue
2. River run
3. Key West Strut
4. Global Village
5. The Way Home
6. Cool Running
7. Ancient Words
8. Water Ryhthm
9. Their Hands Are Blue
10. Into The Sunset
Wall は、その後もう一枚 "New World" というアルバムを発表しますがセールスはのびなかったとのことです。何だか、「ビートルズになれなかった男」のような感も有りますが、私の中では間違いなくJeremy Wall こそが Spyro Gyra でした。
Allon Sams: Music and Laughter
Sams は、売れっ子エンジニアとして忙しい毎日をおくりながらもキーボード奏者になりたいという思いは断ちがたく、バンドを結成してLA近辺でライブ出演するようになり、時々レコーディングメンバーとして声がかかるようになったのです。大きな転機は、プロデューサー・エンジニアの Paul Brown と出会ったことです。 Brown は、 Sams を Peter White, Boney James, David Sanborn といった有名プレーヤーのレコーディングに起用しています。なかでも Peter White との親交は深く、Sams は Whiteと “Together Again” という曲を共作し、それは White のアルバム “Caravan of Dreams” (1996) に収録されると同時にシングルカットもされています。 このようなキーボード奏者としてのキャリアを重ねるにつれて Sams の音楽への思いはさらに強まり、LAを離れて故郷 Florida に移り、演奏活動に専念するようになりました。
さて、肝心の音楽の話です。Samsの曲は、間違いなく Smooth Jazz なのですがとても陽気で明るいサウンドが特徴です。バラードであっても何だか明るいんです。そのカラッとした「元気が出てくる音」は、例えて言うならば "Earth Wind & Fire" に通ずるものがあります。 Samsは、EW&F の September をカバーしていますからこの手の「晴天サウンド」が好きなんでしょうね。最後に、SamsのCDの入手方法ですが、いまのところ彼のサイトを通じた通販以外方法は無いようです。ただ、専業の通販サイトと違って暗号化接続にはなっていないのでクレジット・カードを使うのはちょっとためらってしまいます。とりあえず、 Smooth Vibes Radio でも On Air された 彼の最新アルバム"Music and Laughter" (2004) から3曲、試聴リンクがアップされています。お薦めは、SVR でも On Air された "Retreat"。 陽気なSamsのサウンド聴いてみてください。パッと気分が明るくなりますよ。
試聴リンク:(Macユーザーはまず無料ソフトFlip4Macをインストールしてください)
September
Retreat
Ben Jammin
Allon Sams のホームページへのリンク:Allon Samsのサイト(いきなり彼の曲が流れるのご注意を)
以上にご紹介した音楽は Smooth Vibes Radio でオンエアされたものからのピックアップです。
David Yamasaki: From Me to You
ご紹介するこのアルバム、タイトル曲の From Me to You をはじめとしてベテランらしく落ち着いた何とも深みのあるサウンドが特徴です。「BGMのつもりで流していたのにいつの間にか手を止めて聴き入っている」、そんな魅力が有ります。また、随所に得意のラテン・リズムが織り込まれていたり(Three Views of A Secret)、アコスティク・ギターのソロ (Just For You) があったりとなかなか聴かせどころも多彩です。残念ながらこのCD、日本では手に入らないのですが当BLOGでおなじみのCD Babyから通販購入できます。そしてもう一つの方法、そうです iTunes Music Store Japan に彼のアルバムページが有りました!
現在の David は、ハワイ在住でホノルル・エリアでライブ・ステージをこなしつつ、昼間は幼稚園から高校までの一貫教育校で音楽を教えているそうです。科目は「バンド」。さすが、アメリカ。こんな第一線のミュージシャンが子供にバンドの楽しさを直接教えるとは!素晴らしい。私もこんな学校に行きたかったです。そして、最後にもうひとつ、DavidはMacユーザーなんですよ。米国アップルのProユーザー紹介のページに載ってます。まさに "The Days of Smooth Jazz and Mac" でご紹介するのにぴったりの優しい笑顔を持ったベテランギタリスト David Yamasaki の From Me to You 、お薦めです。
試聴リンク(各曲最初の2分間聴くことができます。CD購入はCD Babyから)
1. Samurai Hee Haw
2. From Me To You
3. Joan
4. Just Once
5. After Touch
6. J-Town Blues
7. Rachael's Song
8. Three Views of a Secret
9. The Innocence of a Child
10. Just For You
以上にご紹介した音楽は Smooth Vibes Radio でオンエアされたものからのピックアップです。
スイス発のスムースジャズの専門局 "Smooth Vibes Radio" 開局!
iTunes Music Storeは思ったより遠かった...その2
Gail Jhonson: Keep The Music Playing
プロフィールの紹介が長くなりましたが、CDのサウンドは、ずばり Smooth Jazz です。やさしさに満ちた音色と都会的なアレンジが心地よく広がっています。特徴的なのは、リズムやコードの展開に微妙な「コブシ」があって Black Contemporary 色がにじみでているところ。ここがよくあるBGMオンリーのSmooth Jazz物とはひと味違っておすすめです。二曲目の"Just For Kicks" の軽やかなノリの良さ、四曲目"How Do You Keep The Music Playing"の透明感のあるソロピアノ、その他ブラコン・ボーカル物等もあってなかなか盛りだくさんな11曲(+イントロダクション)はちょっと得した気分がします。
このCD、残念ながら日本では未発売のようですね。米国では、米国Amazon等の大手サイトで販売されていますが、CD Babyが値段的にもお得かつ試聴リンクが充実しているのでおすすめです。また、CDそのものにこだわらないのであれば、iTunes Music Store(日本サイトにちゃんとあります!)からのダウンロード購入が一番手軽で早道です。ほんと、便利な時代になりました。
試聴リンク(各曲最初の2分間聴くことができます。CD購入はCD Babyから)
1. Intro/Gail & Genie
2. Just For Kicks
3. Heaven
4. How Do You Keep The Music Playing
5. Soleh
6. I Wanna Luv U
7. I'll Be Around
8. Gimme Your Groove
9. Goodnight
10. Sunrise
11. Take What You Need
12. Tropical Island
ダウンロード購入するなら、iTunesをインストール。
以上にご紹介した音楽は Smooth Vibes Radio でオンエアされたものからのピックアップです。
オリジナルCD、Tower Record(米国サイト)からも販売開始
Larry Williams & Friends: The Beautiful Struggle
Wilbert Longmire: Sunny Side Up
その一方で、アルバム全般のサウンドは抑え気味の渋い曲が中心です。私の一押しは、バラードナンバーの"Love Why Don't You Find Us"です。渋いLongmireの歌とギターソロ、そのバックでRichard Teeの弾くエレピには絶妙なコーラス・イフェクトがかかっていて実に心地良いです。当時この音を出したくてエレピへのコーラスのかけかたを随分と研究しました。
Longmireはその後、同じTappan Zeeレーベルから CHAMPAGNE、WITH ALL MY LOVEという2枚のアルバムを出した後、メジャーレーベルでの活動からは遠ざかってしまいます。
Seawindが復活する!
Seawind の4枚のアルバム
4枚のアルバムの中で一番人気があったのはジョージ・デュークがプロデュースしてパワフルなダンスナンバー "What Cha Doin' " を冒頭に収録する4枚目ですが、フュージョン・バンドとしての切れ味が一番良いのは Tomy Lipuma がプロデュースした3枚目の "Light the Light" だと思います。繊細で洗練されたサウンドづくりは何度聞いても新鮮です。その中にあって Larry Williams によるキーボード・ワークは全く無駄がなく、それでいてセンスの良さは抜群でした。当時の私にとって「目指すべき理想型を見た」と感じたミュージシャンの一人です。
Joe Sampleのピアノトリオ演奏: "The Three"
"Blue Montreux 1&2"〜1970年代最高のライブ演奏
この名盤"Blue Montreux"は、だいぶ前に一度CD化されたものの、すぐに廃盤になってしまい、長らく幻の名盤になっていました。また前回のCD化ではLP2枚分を1枚に編集したため何曲かカットしてありました(実は、私の持っているのはこれ)。今回ご紹介するのは新バージョンで2004年に再発売になったもの。嬉しいのはレコード時代と同様、完全版で2枚に分かれて登場したこと。素晴らしい〜。
PCエミュレーションソフトWinTel2.0は要注意のようです
MacNNの"WinTel 2.0"紹介記事へのコメント
MacNNの読者フォーラム
以上二つのコメントスレッドへの投稿内容をまとめると以下の3種類の話があります。(1)「OpenSourceを使っているのにそれをきちんとAcknowledgeしていない」という倫理的問題、(2)「注文したけどダウンロードできない」というサポートに対する不安、(3)「動作が非常に遅く全然Native並ではない」という性能の問題。今のところ(2006.1.23現在)快適に動いたという報告はみあたりません。"WinTel 2.0 for Mactels" は、いちはやく "Intel Native" 対応を発表して注目を集めましたが、実績のある "Virtual PC" 等といった他のエミュレーションソフトの選択肢が出てくるまで待つ方が賢明かもしれません。
Patti Austin: Havana Candy
Jaco Pastoriusのコンピレーションアルバム
Boz ScaggsのJazzyなアルバム "Fade Into Light"
Jason Milesの新作"What's Goin' On: The Music of Marvin Gaye"2月に発売予定
Jason Milesが最近プロデュースした代表作と言えば"A Love Affair: The Music of Ivan Lins"があります。今回の新作もコンセプトは"The Music of Ivan Lins"と相通ずるものがります。Milesが、Marvin Gayeの大ヒット作を再アレンジし、有名ミュージシャンに競演してもらおうというわけです。ボーカルでBobby Caldwell、ギターにNick Colionne、Spyro Gyraのサックス奏者Jay Beckenstein、大御所トランペットのHerb Alpert、リズムセクションにはMarcus Miller等、といった豪華メンバーが参加しているそうです。う〜ん聴いてみたい。要チェックです。
"A Love Affair: The Music of Ivan Lins"
iPod Boomboxの正体...
AppleInsider
iPod Weblog
旧iPodでも動画が見られる合体メカ!!
ITmedia +D LifeStyle
ATO
お薦めCD"Sumiko Fukatsu: Feather in the Air"
iTunes Music Storeは思ったより遠かった...
Mac対応USBデバイスサーバ
追記(2006.2.19): OSX用のソフトSX Virtual Link for Mac OS X 正式バージョンが公開されました。
Google Earth for Macが正式に配布開始
追記(2006.2.19): 新しいバージョンが公開されPanther(10.3.9)でも動作するようになりました。
CD再入荷しました
iTunes Music Storeでの楽曲販売に新ルート
実際に私もCD BabyからCD"SHIGEKI KAWAHARA: Another World"を発売しました。かかった期間はCD Babyに初めてコンタクトしてから発売までわずか10日間ほどです。いろいろな手続きや段取りもWEB上ですべてできるのが驚きでした。最初に売り出したロットはすぐに完売し、まもなく追加の販売が始まる予定です。CDを買っていただいた方々の国籍はまちまちで、スイス人、ブラジル人、ドイツ人、日本人と今までお会いしたことのない方々に自分の音楽を聴いてもらっています。CD Babyのサイト上からアクセスできるようになっている試聴ストリーミングだけを聴いて皆さんに気にいっていただいたわけですから、こつこつと音作りをしてきたものとして、これほど嬉しいことはありません。iTMSからのダウンロード販売、Tower Recordオンラインショップとの検索リンクも間もなく(3月頃までには)始まるとのことです。
CD Babyのように100%音楽を作る側にチャンスを広げようという立場にたったサービスは本当に貴重なものだと思います。日本にはこれまで無かったもののように思えます。ただ、直接米国とやりとりすることになるので、英語の苦手な方にはちょっと敷居が高いかもしれません。近々、CD Baby Japanが開始されるそうなので期待したいと思います。CD Babyのすばらしさが日本でも広く知られるようになると良いと思います。