カールトンのお宝映像です!

これぞカールトン!
サイドバーのプレーヤを止めて存分に聴いて下さい。
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ロンドン発 "Best Smooth Jazz with Rod Lucas" で 二回目のOn Air

ロンドン発のFM番組 "Best Smooth Jazz with Rod Lucas"3/55PMロンドン時間)放送分でTIG二回目のオンエアがありました。今回も二時間の番組の中で "Tidak Apa-apa", "Flying Over the Horizon" (2/12放送に続いて二回目)の二曲がオンエアされました。「ご好評にお応えしてこれからも順次オンエアしますよ」とのことです。下のプレーヤーでこれまでにオンエアされた部分の抜粋録画がご覧いただけます。二時間フルの録画はこちらです。

Best Smooth Jazz with Rod Lucas from London (Recorded live on March 5th and Feb12th, 2011)

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ロンドン発 "Best Smooth Jazz with Rod Lucas" で On Air

Bestsmoothjazz_New
ロンドン発のFM番組 "Best Smooth Jazz with Rod Lucas"2/125PMロンドン時間)放送分でオリジナル2曲がオンエアされました!二時間の番組の中で00:47:58 ("Night Flight"), 01:24:30 ("Flying Over the Horizon" ) にそれぞれ流していただきました。今回の二曲を皮切りに、「他の曲についても順次オンエアしますよ」とのことです。おかげさまで、ヨーロッパの方にも幅広く聴いていただけるようになりました!下のプレーヤーで今回と前回のオンエアされた部分の抜粋録画がご覧いただけます。これぞFMラジオという感じですね。

Best Smooth Jazz with Rod Lucas from London (Recorded live on Feb12th, 2011)
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Fourplay at Blue Note Tokyo!



12/6(月)の夜、カミさんとFourplayのライブに行ってきました。場所はBlue Note Tokyo。ライブハウスで聴くジャズは久しぶりです。今回のライブは二つの話題がありました。一つは、Fourplayの最新のアルバム”Let’s Touch The Sky”発売(2010.10.25)後の初めての来日ライブであること、そしてこのアルバムからギタリストがラリー・カールトンからチャック・ローブにかわったことです。

Fourplayの新しいアルバムの評判は上々です。その評判の良さの理由として、「チャック・ローブが加わったことが他のメンバーにも良い刺激となりFourplayに新しい風を吹き込んだのではないか」というコメントが随所でみられます。同感です。私も、新アルバムを聴いて「お〜何だか新鮮で躍動感があっていいぞ!」とスゴク気に入っています。


さて、ライブはどうだったかというと、これはもう「素晴らしい!」の一言でした。新メンバーのチャック・ローブが張り切っているのがガンガン伝わって来ました。特に、アルバムの二曲目に当たるチャック自身の作曲した”3rd Degree”の前に「リーとラリーという素晴らしいギタリスト達に負けないような曲を作りました、ノリノリで聴いて下さいネ!」と宣言するや、ファンキーなギターが炸裂。もちろん、他のメンバーもこれぞ一流という見事な演奏の連続でした。チャックとボブ・ジェームスとの掛け合い、ハービー・メイソンのシャープでパワフルなドラムソロ、ネーザン・イーストのコシのあるグルーブを作り出すベース....、いや〜スゴかった。最高のライブでした。

私とカミさんが座っていた席の前がちょうどバンドメンバーの出入りする通路になっていて、退場するときにアンコールも含めてしっかり二回も握手してもらいました。でも、私と二回とも握手してくれたのはボブ・ジェームスだけ...すぐ隣に居たカミさんはなんと二回とも4人全員と握手してました。「なんか不公平だな〜」というと、カミさん曰く「きっとアナタが同じピアノ弾きだって感じたのよ〜」。そんなわけないでしょ、イイカゲンにしなさい(チャンチャン)。
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Jin Radio で紹介されます

皆様、ご無沙汰しております。私は例によって長期出張先の南スラウェシにいます。こちらは、暑い〜! 乾季の水不足のため水力発電がピンチで、ときどき停電します。そうなると、エアコンも止まって猛烈に暑いです。でも汗だくになりつつ仕事を終えた後の生ビールがうま〜い!

さて、本題です。私のオリジナル曲や TIGで作った曲が、DJ アッキさんによる JinRadio というインターネットラジオ局の番組の中で紹介されることになったとの連絡がありました。公開は"JinRadio11 The Jazz" (11回目の放送)の中で11/6 金曜日の夜8時から公開です。急なことでちょっとびっくりしていますが、11/6の8時以降であればいつでも好きなときに聴いたりダウンロードできるようになるります。iTunes Store には、 Podcast版もあります。紹介されているのは、番組の24分から38分頃です。

JinRadioのトップページは
こちら
JinRadioのページ内に私とTIGの
紹介ページも作っていただきました。
JinRadioのPodcastは
こちら

お時間のあるときに聴いてみて下さいね。
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南国でビタミン補給!

随分とご無沙汰していますが、皆さんお元気でしょうか?
相変わらず『更新は忘れたことにやって来る...』ですが、このブログもほそ〜く長く続けていきたいと思っていますので今後ともよろしくお願いします。

さて、私はというと、またもや長期出張先のインドネシアに居ます。南国で嬉しいことは果物が豊富なこと。特に今、当地はマンゴーの季節です。マーケットに行くと何種類ものマンゴーが山積みになっていて、しかもみんな熟しているからあま〜い香りがします。ここのところ忙しい日が続いていてどうも疲れがとれません。「よし、ビタミン補給だ〜」とばかりに、マンゴーを買ってきました。小振りなものを選んだんですが、それでも
400グラム以上あります。これで40円ですから安い!タップリ食べて大満足でした。



夜には、現地の音楽友達から「ライブをやるから来て下さいね」というメールが入りました。どうも二週間に一回のペースで日曜の夜に "Jazz Parade 2009"というタイトルで定期的にやっているようです。さてさて、今晩もいろいろな若手バンドがイキのいい演奏を聴かせてくれました。

最後には、ジャム・セッションということでお声がかかり、若者の間に混ざってファンクリズムで一汗かきました。運動不足でなまっていた体がす〜っと軽くなりました。セッションが終わったところでベースの若者に歳を聞いたら21!なんと自分の娘と同年代です。いや〜若者ミュージシャンの活きの良さのおかげで、おじさんも「ビタミン補給」ができたみたいですね。南国の若者達に感謝...

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Seawindが復活する4: "Reunion"が発売されました!

ず〜っと待っていた Seawind の実に29年ぶりの新盤がついに4/22に発売になりました。発表があった3月末には速攻で予約して、もう昨日(4/25)にはうちに届きました。しか〜し、私自身は 4/20 からまたまた長期出張のため、次に帰国する6月下旬まで聴くことが出来ません。あ〜残念。きくところによると、この復活アルバム、昔の雰囲気を残しつつ、ぐっと大人っぽく仕上がっていると評判は上々のようです。確かに3年程前に Larry Williams のアルバムで聴いた Pauline の声はぐっと大人っぽくなってましたから、いい感じになっていそうです。曲目は、新曲とリメイクのミックスです。以前の記事でもお知らせした通り、Al Jarreau がゲスト参加しています。オリジナルメンバーのうち、 Jerry Hey だけ参加していません。
今から聴くのが楽しみです!
    • Label: Village Records, Japan (Limited Edition: VRCL20001 Standard Edition: VRCL12003)
    • Release Date: April 22, 2009
    • Seawind is:
    ◦ Pauline Wilson : Lead & Background Vocals
    ◦ Larry Williams
    Piano , Key , Sax & Flute
    ◦ Kim Hutchcroft
    Sax & Flutes
    ◦ Bob Wilson
    Drums(& Primary Composer)
    ◦ Bud Nuanez
    Electric & Acoustic Guitars
    ◦ Ken Wild
    Acoustic , Electric & Fretless Electric Basses
    ◦ Larry Hall : Trumpet & Flugelhorn

    • Guest Musicians :
    ◦ Al Jarreau : Vocals & “Scat” Vocals
     
    ◦ Gary Grant : Trumpet & Flugelhorn
    ◦ Bill Reichenbach : Trombones
    ◦ Michito Sanchez : Percussion

    • Tracks:
    1. He Loves You
    2. Kept By Your Power
    3. Sunshadow
    4. Hold On To Love
    5. Follow Your Road
    6. Wayne
    7. Free
    8. Everything Needs Love
    9. Pearl
    10. You’re My Everything
    11. Devil Is A Liar
    12. Liquid Spies

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    米国ネットラジオ番組 "Jazz Devine" で Shigeki Kawahara の特集番組 On Air 予告放送!

    前回の記事でお知らせした通り、Shigeki Kawahara の特集番組の予告としてまずはアルバム "Another World" から4曲(The Streamliner, Snap Out of It, Night Flight, Jam of Q)を、2009118日(日)午後8時〜10時(日本時間では19日月曜の朝10時)の "Jazz Devine" オンエアしていただきました。皆さんの多くもそうでしょうが、月曜日のあさ10時は私も仕事の真っ最中でちゃんと聴くことが出来ませんでしたが、音楽仲間が録音してデータを送ってくれました。ネット上にアップしましたので聴いてみて下さい。データが大きくなってしまうので、曲が流れている部分はカットしてありますが、放送ではちゃんと4曲がフルに流れてます。本番の特集番組の時間はまだ未定ですが、2月以降ですね。

    Jazz Devine 2009118日(日)放送分の抜粋録音(02:16)


    以下が、DJ Zse Zse (ヅィーヅィー)さんのトーク部分の翻訳です。
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    Jazz Devine では)皆さんにお知らせしておきたいインタビューの予定が二つあります。
    まずは、Bunny Sigler (バニー・シグラー)さんで、放送予定日は126日から始まる今月最後の週です。
    もうひとつ、私がとても楽しみでワクワクしているインタビューが、日本人ジャズアーティストのShigeki Kawahara (シィゲキ・カゥワァハァラ)さんです。皆さんも彼の音楽を絶対気に入ると思いますよ。実は、今日の放送で何曲かかけようと思っています。私がShigekiさんを発見したのは、(インターネットの)MySpaceで皆さんにお届けするための新曲を探していたときです。Shigekiさんの作品を聴いてその素晴らしさに感動し、早速、放送したい旨メールで連絡をとり、曲を送ってもらいました。さらに、インタビューで番組出演を依頼したところ、快諾してもらいました。(Shigekiさんのインタビューは)二週間後ぐらいにオンエアの予定です。今日は、インタビューに先立って皆さんにご紹介しようと思い彼の曲を数曲お届けします。ということで、Bunny Sigler (バニー・シグラー)さんと、それにつづくShigeki Kawaharaさんのインタビュー楽しみにしていて下さい。

    ところで、これまで Shigeki さんとは、メールで連絡をとっていますが、そのなかで、名前をどうやって発音するのか発音記号で送って下さいとお願いしたんです。というのも、実際に直接インタビューするまでに、正しく彼の名前を発音する練習をして、本番では失礼の無いようにしたいと思ったんです。でも、まだまだ練習しなくちゃという感じがしますよね。皆さんも私がちゃんと発音できるように応援して下さいね。もちろん、Shigekiさんは優しくて(どんな発音でも)気にしないと思いますけれど、やっぱりちゃんと発音したいと思っています。
    これから順次(インタビュー関係の)情報をお知らせしますので、引き続き Jazz Devine を聴いて下さいね。では、ここでShigekiさんの曲を何曲か聴いてみて下さいね。
    (この後 The Streamliner, Snap Out of It, Night Flight, Jam of Q 4曲がオンエア)

    サンプルとして皆さんにお届けした曲は、アルバム "Another World" からです。アルバムは、 Amazon.com (米国アマゾン)で発売中です。特集番組ではもちろん、もっと沢山の曲をお届けします。特集インタビューの放送日が決まりしだい皆さんにお知らせしますね。技術の進歩は本当にスゴイです。地球の反対側と話していながら、まるでこのスタジオに来てもらったかのようにインタビューができるんですものね!

    by Zse Zse, DJ of "Jazz Devine"

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    米国ネットラジオ番組 "Jazz Devine" で Shigeki Kawahara の特集番組 On Air 決定.

    だいぶ遅くなってしまいましたが、新年おめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。年末から年明けと色々なことに追われる毎日を過ごすうちにあっというまに次回の出張時期となり、1/13から再度インドネシアの南スラウェシに来ています。こちらは雨期の真っ最中で、毎日土砂降りです。

    さて本題です。今日は皆さんにお知らせです。近々、米国ネットラジオのジャズ番組 "Jazz Devine" で私 "Shigeki Kawahara" の特集番組を流していただけることとなりました。

    昨年12月のことです。アメリカのペンシルバニア州フィラデルフィアにあるネットラジオ局 "FM HDMS" から私の曲についてオンエアしたい旨依頼が来ました。これまでも "SwissGroove (SmoothVibes)"、"Baysmooth Jazz" といったジャズ専門局でちょくちょくオンエアしていただいているので、「どうぞ〜私のアルバムのデータ送りますから適宜選んでプレイリストに入れて自由にかけていただいて結構です」と返事しようと思っていたところ、依頼のメールを良く読むと、どうもそれだけじゃない足りないということです。

    メールをくれたのは、"FM HDMS" で毎週日曜日の夜8時〜10時に2時間のJazz番組 "Jazz Divine" のパーソナリティをしている黒人女性DJ Zse Zse (ジィージィー)さんです。FM HDMS は、社長以下スタッフ全員が黒人で、一日中ジャズ、ゴスペル、R&Bといったソウルフルな曲を流しています。彼女からのメールの内容は「クリスマス〜新年休暇あけに Shigeki Kawahara の特集番組をしたいと思っています。ついては最低1時間分の音楽が必要なんだけど楽曲が揃いますでしょうか? できれば電話インタビューも交えて放送したいですがよろしいでしょうか。」という確認の問い合わせでした。

    特集番組とは思っても見ないような素晴らしい話です。でも実は私の発表済みアルバムだけでは1時間は持ちません。そこで、私が最近になって作った未発売の2曲と、音楽友達の皆さんとコラボで作った、やはり未発売の4曲(TIG3曲とAnother World II)をあわせて一時間の放送分にあてていただくことになりました。Zse Zse さんは、アルバムからは "Night Flight", TIG の "Hudson Riverside Drive" が特にお気に入りとのことです。

    今日、DJの Zse Zse さんよりメールが届き「インタビューも交えた一時間の特集番組は1月末以降ともう少し先になりますが、Shigeki Kawahara の特集番組の予告としてまずはアルバム "Another World" から4曲(
    The Streamliner, Snap Out of It, Night Flight, Jam of Q)を、2009年1月18日(日)午後8時〜10時の "Jazz Devine" で オンエアしますよ」という知らせが有りました。時差の関係で日本時間では月曜の朝10時の放送とちょっと聴きにくい時間帯ですし、二時間番組のどのあたりで流れるのかもわかりませんが、もしお時間のある方は、聴いてみて下さいね。本番の特集番組は一週間に5回ぐらいオンエアされるそうですから、日本でも聴きやすい時間帯があると思います。日時決まりましたら、またお知らせします。

    "Jazz Devine" 放送時間

     米国東部時間:2009年1月18日(日)午後8時〜10時
       日本時間:2009年1月19日(月)午前10時〜12時

    ネットラジオ局 FM HDMS の
    サイトはここです。

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    ハービー・ハンコックが語る "Watermelon Man" はどうやって作られたのか...

    2008年もあとわずかになりました。音楽作りは開店休業の一年でした。
    それにしても、何だか小刻みにいろいろな事に追われ続けて、ちょっとバテ気味です。トシかな〜。やっぱり。

    今年は、出張先の南国で飛び入りライブをしたせいか、久しぶりにバンドでやるライブの楽しさを実感した年でもあります。これまであまり持っていなかった音楽ライブのDVDをずいぶん買い込みました。Stuff、クルセーダーズ、Fourplay...名プレーヤーが演奏している姿を見ているとやっぱりワクワクしますね!

    その他にはインターネットのおかげで、世界中の色々な方にこれまで作った曲を聴いていただいているんだな〜ということも印象に残っています。なんと来年の1月には、米国フィラデルフィアのインターネットラジオ局の Jazz番組で、私の曲を特集した番組を1時間にわたって放送するというお話が来ています。なんとも驚きですが、また放送日や時間等が本決まりになりましたら皆さんにお知らせしたいと思います。

    さて、今日ご紹介するのはネットで見つけたハービー・ハンコックです。まずはソロで弾くWatermelon Man。リズムのタメがスゴイ。そしてビデオの最後の方で Watermelon Man の旋律をどうやって思いついたかを語っています。

    「黒人としての自分の経験を曲にしたかったんだけど、ドラマチックなことはあまりなくて、なにかヤバイことをしてムショ暮らしをしたということもないし、南部の綿花畑で働いたことがある訳でもない。シカゴの下町育ちの僕にはスイカ売りのおじさんぐらいしか思い浮かばなかった。スイカ売りのおじさんは"ウォ〜テメロン、ウォ〜テメロン"と言ながら町を回るんだけど、この節回しはなんだかメロディにならない。そこで家のバックポーチからスイカ売りを呼び止めるおばさんの声を思い出したんだ。"ヘ〜イ ウォ〜タメロン マン"。ほらね〜これがメロディーの出だしになったという訳さ」

    そうだったのか〜
    スイカ売りそのものじゃなくて、呼び止めるおばさんのほうの声がもとだったんですね。知らなかった。



    では皆さん、今年もお世話になりました。良いお年をお迎えください。

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    Randy Crawford and Joe Sample: "No Regrets" - メイキングビデオ公開

    今年(2008)の10月に、Joe Sample と Randy Crawford の共演アルバム第二弾として "No Regrets" が発表されました。私も早速手に入れました。第一弾の "Feeling Good" も素晴らしかったですが、本作も名作だと思います。このアルバム、ピアノトリオと歌については全部、スタジオライブ式に一発録音をしたのだそうです。なるほど、まるでライブハウスで聴いているような感じがするというのも納得しました。選曲はブルースナンバー中心でかなり地味なんですが、これが何ともいい味を出しています。さて、このアルバムの内容紹介は、既に沢山の方がしていらっしゃるのでこれぐらいにしましょう。

    今回の本題は、今日(12/17) に MySpace で公開されたばかりのメイキングビデオの紹介です。二人でレコーディングをしている様子とインタビューというか二人が楽しそうに音楽のことを語る部分が交互に入っています。まずは、演奏している様子を見ると、お互いに信頼しているベテランピアニストとボーカルの呼吸というのはこういうものなのか〜と感動しました。

    インタビューの部分では Joe と Randy の語りが本当にリラックスしていて楽しそうなのが印象的です。二人は Randy のデビューアルバムの頃からの知り合いだったが、最近になってお互いを再発見をしてアルバム作りを始めた...とか、「Joe の弾くイントロはいつもすごく素敵だ」と言う Randy に答えて「イントロはつかみだからね〜」と語ったり、はたまた、「この歳になったからこその特権のようなものがある...ヒットさせなくちゃなんて悩むこと無く好きなようにピアノが弾きたいんだ...それができて幸せだな〜 Tommy (Tommy LiPuma = 前作に続くプロデューサのこと)のおかげだ」と満面の笑顔を見せたり。

    このメイキングの映像を見たうえでアルバムを聴くと、一つ一つの音がますます活き活きと伝わってくるようになりました。このアルバムを持っている人こそ必見のビデオです。

    Randy Crawford & Joe Sample


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    AirTunes で Last.fmを聴く:Airmac Express + Airfoil で究極の Smooth Jazz インターネットラジオを楽しむ!

    今回は久々にコンピュータ関係の記事です。ここのところ Last.fm で音楽を聴くのにハマってます。前の記事でも書きましたが、一番の魅力は自分の好みのラジオ局を作ることができるというところ。もう一つの魅力が、他のインターネットラジオに比べて全般的に音質がクリアーで自然ということです。というのも、多くのインターネットラジオ局では、オンエアー用にアルバムに入っている音源を少し加工して、若干派手な音質に変えて流しています。これは、BGMとしてPCの小さなスピーカーで流しても曲がはっきりと聴こえるようにという配慮があるからだそうですが、逆にきちんとしたオーディオ装置で再生すると、ちょっと不自然にギラギラしたり、ざらっとした感じがするのが難点です。その点、 Last.fm では CD から iTunes に読み込んだだけの状態に近い自然な音質で楽しむことが出来ます。

    さて、こうなると Last.fm こそオーディオ装置につないで聴きたいと思うのが人情です。私の自宅のメインのオーディオ装置はリビングにあります。手持ちのCD音源はすべて iTunes に読み込み、自宅の無線LANを使い Airmac Express のもつ AirTunes 機能を使ってメインのオーディオ装置で再生できるようになっています。このセッティング iTunes で再生する分には快適そのものなんですが、iTunes 以外で再生する音については AirTune機能を使うことが出来ないんですね〜。つまり Last.fm もそのままではダメです。

    そこで登場するのが Airfoil というシェアウェアです。これを使うと、Mac 上で再生される音ならなんでも AirTunes に送り込むことができるようになります。使い方は、MikyE さんのサイトmuta さんのサイトで紹介されています。これで私も、 Last.fm の自然な音質が満喫できるようになりました。Airfoilは、Windows用もあるそうなので、Windows で iTune + Airmac を使っている方は試してみる価値がありそうです。

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    Joe SampleのPV発見!: "U-Turn" from "Spellbound"

    1か月程前のニュースになりますが、MTVがその膨大なライブラリーからWARNER系アーティストを中心に約20,000曲のPVインターネット上で無料公開したうえに、それを自身のサイトに組み込むための Embedded Tag まで提供しています。


    MTVというと Jazz系のアーティストにはなじみが薄いですし、そもそも Jazz系の PV自体があまり沢山はないのですが、ものは試しとばかりちょっと検索してみました。すると、ちょっと少ないようですが、Jazz系の PV もちゃんとありました。しかもその中に、1989年の Joe Sample のアルバム "Spellbound" に入っていた "U-Turn" があるではないですか! お〜カッコいい! この曲、Jazz コーラスグループの Take 6 をゲストに迎え、その素晴らしいコーラスによる美しいメロディーと Joe のグルーヴ感溢れるピアノが気持ちよいです。これが自分のBLOGで堂々と公開できるとは。良い時代になったもんです。(このPV残念ながら最近MTVでは公開されなくなったようです。ちょっと音質が良くないですがMySpace Videoからご覧下さい。)

    Joe Sample-U Turn (ft. Take 6)

    Brandon | MySpace Video


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    今更ですがLast.fmが面白い!

    ここのところ曲作りに手がつけられないこともあって、色々な音楽を聴く側ことにまわっています。そこで今楽しんでいるのがLast.fmというイギリス発の音楽ポータルサイトです。今年の7月に本格的に日本語でのサイトもオープンしました。音楽好きの皆さんはご存知の方も多いかもしれませんが、Last.fmは、自分の好みのアーティストをそろえた自分だけのライブラリーを作って、それを使ったインターネット・ラジオが作れるというものなんです。SafariやIE7といった汎用ブラウザでも聴くことが出来ますが、再生プレーヤーとしては Last.fmソフトウエアを使うのが良いようです。嬉しいことに、専用のソフトはMac対応のものもちゃんと用意されています。有志の皆さんがまとめられた「使い方」はこちら。 mamopageさんがまとめられたWindowsでの設定の仕方はこちら

    私の好きなフュージョン/ジャズ/R&B系はけっこう得意のようで、1970-80年代のかなりマイナーなものまでそろっています。検索するのがまた面白くて、LPでしか持っていない、あるいは、昔カセットで友達からもらったような懐かしいナンバーをずいぶん色々と聴きながら、どんどんライブラリに加えてみました。曲単位でも、アーティスト単位でもライブラリに加えることができます。

    ちなみに私のライブラリはこんな感じになってます。いや〜フュージョン/R&B/ジャズ系がてんこ盛りです(笑)。



    このライブラリーをラジオで聴くのは Last.fmソフトウエアを使うか、ブラウザーを使うならこのリンクです。ライブラリーの再生はランダムのみ。次の曲に飛ばすことはできるので、今ひとつ好みじゃないという時は「パス」できます。さらに、かかっている曲はもう聴きたくないという場合は、「禁止」をすることもできます。

    Last.FMの面白いところは、自分のライブラリーや再生記録を分析して、おすすめの曲や趣味の近い人を世界中から捜して紹介してくれるところ。う〜ん、世の中進んできましたね〜。なんだか色々と聴いているうちに、ついつい夜更かししてカミさんにどやされてます。

    追伸:こんな
    超マイナーなページも発見して驚きです。自分がユーザー登録するまで知りませんでした(笑)。

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    The Crusaders: "Live At Montreux 2003"

    大変ご無沙汰しております。皆さんお元気でしょうか?
    先週末に長期出張から日本に帰ってきました。年明けはまた海外ですが、とりあえず年内は日本にいる予定です。

    ここのところ本業で忙しく、音楽作りはずっと開店休業中ですが、ひさびさに心躍る新作音楽DVDを買いました。 長年大ファンであるピアニストの Joe Sample の参加する The Crusaders のモントルージャズ祭でのライブを収録した "The Crusaders: Live At Montreux 2003" です (2008/ 10/22 発売)。これなんと彼らのライブとしては初めて公式のDVDとして発売されたものだそうです!これまで、テレビ放送の録画等をときおり見かけることもありましたが、このDVDのように質・量ともに本格的なものは初めて見ました。ありそうでなかった The Crusaders のライブDVD というわけです。

    1961年デビューというキャリアの長~い Crusaders ですが、とりわけ1970-80年代にはファンキーなフュージョンバンドとして一世を風靡しました。特に、Randy Crawfordの歌をフィーチャーした "Street Life" は大ヒットしました、その後、1990年ごろから一時期解散状態にありましたが、2002年にアルバム "Rural Renewal" Joe Sample (key), Wilton Felder (sax), Stix Hooper (drums) のオリジナル三人組メンバーによる活動が復活しました。このライブDVDはその復活直後のステージというわけです。

    ライブのメンバーは、ドラムのStix Hooperが参加していないものの, それ以外は復活アルバムと同じ顔ぶれで、Joe Sample (key), Wilton Felder (sax), Stephan Baxter (tb), Ray Parker Jr (guit), Kendrick Scott (drums), Freddie Washington (Bass)です。 さらに Randy Crawford (vo) も参加してStreet Life等を歌うという豪華さ。 "Spiral" ではじまるライブは、重めのグルーヴにのって低音二管が旋律をとり、そこに歯切れの良いエレピがバシバシくるというまさにCrusadersの神髄とも言える骨太サウンド。私のように1980年前後にバンド時代を過ごしたものにとっては、いつ聴いても心躍る演奏がたっぷり堪能できます。

    収録曲は次の12曲です。
    1) Spiral, 2) Viva De Funk, 3) Creepin', 4) Way Back Home, 5) Carnival Of The Night, 6) Put It Where You Want It, 7) Thrill Is Gone, 8) Soul Shadows (with Randy Crawford), 9) Street Life (with Randy Crawford), 10) Imagine (with Randy Crawford), 11) Rural Renewal, 12) Ghostbusters

    Street Life (with Randy Crawford)
    試聴リンクがありますので是非見てみて下さい。

    さて、このDVDの日本版には驚きのボーナストラックが4曲ついています。なんと!、同じモントルーでの1976年のライブでの演奏です。やはり最近発売になって大評判になった Stuff のモントルーでのライブDVDと同じ年の演奏です。メンバーは、Joe Sample (key), Wilton Felder (sax), Stix Hooper (drums), Larry Carlton (guit), Robert Popwell (bass)と、そのまま当時のオリジナルメンバーがほぼ全員集合です(Wayn Henderson (tb) はなぜか居なくてトロンボーン不在なのが残念) Sample はアフロヘア、 Carlton は長髪です。すごいでしょ。値段は高いのですがこの4曲がついているので日本版が絶対お薦めです。ボーナストラックは以下の4曲です。1976年の"Spiral"はテンポが速いこと〜!

    1) Soul Caravan, 2) A Ballad For Joe, 3) Spiral, 4) Hard Time

    Crusaders
    ファンの皆さんはもちろん、この時代のフュージョンが好きな方にはたまらない一枚です!

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    Take the "A" Train: Shigeki with "PHINISI" at Golden Sunset Jazz

    前回の記事でご紹介した Makassar のバンド PHINISI と演奏したスタンダードの名曲 Take the A Train のビデオクリップです。聴衆を前にした本格的なバンド演奏に加わるのは本当に久しぶりのことです。好き勝手に弾く私とリハーサル無しのぶっつけ本番にもかかわらず息を合わせていただきました。肝心のピアノの方は、修練不足がたたり、だいぶヨレヨレと怪しい感じもありましたが、とても嬉しく、また楽しいひと時となりました。 PHINISI の皆さん、本当にありがとうございました。



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    Golden Sunset Jazz in Makassar

    あいかわらず仕事で南スラウェシに長期出張中ですが、皆さんお元気でしょうか。

    さて、私の方はというと、この週末に思いがけず地元の人気フュージョン・バンド "
    PHINISI" (ピニシー)のライブに行く機会がありました。しかも、私もゲスト出演ということで「A列車でいこう」、「イパネマの娘」、「サテンドール」のスタンダード三曲を、ちょっとフュージョンタッチのリズムを刻むバンドと一緒に演奏させていただきました。地元の携帯電話会社の冠イベントだったそうで、満員の大盛況、ローカルTV局も取材に来ていました。TVカメラを向けられて、アナウンサーのお嬢さんから、「Shigekiさんと"PHINISI"とがジョイントするきっかけは?」なんていうインタビューをうけるというおまけ付きでした。


    この"PHISINI"というバンドと知り合ったのは、今から1ヶ月前の4月27日の日曜日のことでした。

    その日は休日のお昼ということで、常宿のホテルに隣接するショッピングセンターをぶらぶらしていました。フードコートの近くに来ると、奥の方から何やらバンドのような音が聴こえてきます。しかも聴こえてくる曲はスパイロ・ジャイラのモーニング・ダンスです(1979年に発表された二枚目のアルバムのタイトル曲)。音にひかれて覗きにいってみると、「お〜バンドだ〜!」。特設ステージの上でバンドがリハーサル中です。なかなかカッコいいフュージョン系のバンドではないですか。ベース、ギター、ドラム、キーボード、パーカッション、サックスという編成で、パーカッションのおじさんが歌も歌います(アル・ジャロウが好きみたいでした)。

    リハが一段落したところで、使っているキーボードを見たいな〜と近づいていくと、お〜立派なローランドのステージピアノです。興味津々に見ていたらアルトサックスのおじさんに手招きされ、ちょっとだけ弾かせてもらいました。「弾かせてもらってありがとうございました〜」と挨拶して帰ろうとすると、バンドの皆さんから「今晩ここでライブだから聴きに来てよ」ということになったのでした。

    その夜8時頃からショッピングセンターの特設ステージでライブが始まりました。5〜6曲終わったところで、しゃべりが始まりましたが、インドネシア語なのでよく分かりません。ただ、ニコニコ笑って話しながらじ〜っと僕を見ています。周りの人も私を見ながら拍手を始めました。「こりゃ〜弾けってことかな〜」。観念してステージに上がり、「A列車でいこう」と「イパネマの娘」の二曲を一緒に演奏させていただきました。いや〜プロのバンドはさすがですね〜私のようなスーダラピアノ弾きともすぐ呼吸を合わせて下さいました。両方ともスタンダードなのになぜかちょっとスティーブ・ガッドっぽくフュージョン風のタイトなノリで、パーカッションもラルフ・マクドナルド系、ベースとギターもフュージョン系でとっても気持ちよい演奏でした。「またやろう〜」といって帰ってきました。

    それから一ヶ月が過ぎようという先週木曜日の夕方に心当たりのない女性からの電話が私宛にかかってきました。
    「私リンダよ、覚えている?」
    「リンダ?誰だったかな〜??」と首を傾げていると、
    「ほら、この間ショッピングセンターで一緒に演奏したバンドのマネージャーよ!明日の金曜の夜に、海岸通の Golden Makassar Hotel で"Golden Sunset Jazz" っていうライブをやるから是非来てほしいんだけど。どう、来てくれる?それと、来たらまたジャムセッションもやってね!」。

    「お〜!そりゃ〜いくいく!」ということで、夕暮れから夜10時過ぎまで海岸通の野外ステージでたっぷりJazz/ Fusionを楽しんだのでした。「やっぱりバンドのライブっていいな〜、いつになるかはわからないけれど、いつかまたオリジナルバンドでライブをやりたいぞ!」と静かに決意したのでした。



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    Sumiko Fukatsu: "Caminho do Sol"〜「太陽の道」

    フルーティスト&コンポーザーの深津純子(ふかつ すみこ)さんの2年ぶりの新作アルバム、 "Caminho do Sol" 〜「太陽の道」を紹介します。深津さんのアルバムは以前にもご紹介しました。

    何とも爽やかな、春の朝のようなサウンドです。深津さんからは次のようなリリースのお知らせをいただきました。




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    『春たけなわの今日このごろです。皆様いかがおすごしでしょうか。さて、今日は約2年ぶりになります私のニューアルバム、リリースのお知らせです。

    4月25日発売になります「太陽の道」(ポルトガル語で
    Caminho do Sol)は、ここ最近私がよく演奏しているブラジル音楽の作品です。今年は日本のブラジル移民100周年、またボサノバ50周年のアニバーサリー・イヤーでもあり、ブラジル音楽の豊かさや素晴らしさを知っていただきたいという思いを込めてつくりました。ショーロ、ボサノバ、サンバ、バイアオンetc.. 多彩なジャンル、そして、作品は有名なジョビンや、ヴィラ=ロボスの曲から、ギンガや新進気鋭のハミルトンの作品など、そして私のオリジナル、と幅広く取り上げています。

    レコーディングは、今年の1月にロサンジェルスで行い、爽やかでとても気持ちのよい音楽作品に仕上がりました。皆様に楽しんで、寛いで、いろいろなときに、お聴きいただけたら幸いです』
    (深津純子)
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    う〜ん、これは本当に気持ちいいです。

    Jazz Flute 大好きなんですよね〜。
    実はうちのカミさん、大昔にフルート吹いてました(笑)。
    関係ない話でスミマセン...
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    Larry Carlton: "Greatest Hits Rerecorded, Volume One"

    久々の更新です。何だかブログというには間隔があきすぎですが、細く長くおつきあいください。さて今回は、Larry Carlton: "Greatest Hits Rerecorded, Volume One" をご紹介します。Larry Carltonといえば、ほとんどの方にはもう何の説明もいらないスーパーギタリストです。クルセーダーズ時代、ソロ活動、そして最近では Fourplay の一員として常に第一線で活躍。


    このアルバムは、Carlton ファンなら誰でも知っているヒットナンバー9曲を再録音したものです。本人曰く、「昔からその曲が持っているアイデンティティを保ちつつ、新しいアレンジとソロ、それに新世代のリズムセクションで作りました。だから、ぱっと聴いただけであの曲だとお分かりなるでしょうが、聴いているうちにでも違うぞ〜、と感じていただけるんじゃないでしょうか」。リズムセクションのメンバーは、Jeff Babko (keyboards), Vinnie Colaiuta (drums), Paul Cerra (sax), Travis Carlton (bass, Larryの息子さん、写真の右側の人です)という顔ぶれです。リラックスした中に適度にタイトなリズム、そしてもちろんLarry の弾くES335の音色、全編にわたり素晴らしく気持ちいい音です。Volume One というからには、Two も出るはずですね。

    さてこの
    CD、普通のお店では売っていないようです。Larry Carton 自身の独立レーベルである "335 Records" から発売され、Larry Carton 公式サイトからインターネット通販に申し込むことができます。この公式サイトで試聴もできますし、本人の紹介インタビューもアップされています。またインディーズCD販売でおなじみの米国 CD Baby でも扱っています。試聴は CD Baby のほうが長く聴くことができておすすめです。彼のファンはもちろん、フュージョン世代の人には一押しのおすすめアルバムです。

    Larry Carlton: "Greatest Hits Rerecorded, Volume One"
    1. All In Good Time
    2. Room 335
    3. Smiles and Smiles to Go
    4. Hello Tomorrow
    5. High Steppin'
    6. Kid Gloves
    7. RCM
    8. Red Hot Poker
    9. Terry T

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    Brian Simpson: "Above The Clouds"

    久しぶりの更新です。猛暑の中、皆さんお元気でお過ごしでしょうか。私は出張先のインドネシアですが、赤道直下なのに日本より涼しいみたいです!

    さて、今日は
    Brian Simpsonのリーダーアルバムとしては三作目となる最新アルバム "Above The Clouds" を紹介します。2007828日に発売予定だそうです。昨年の9/8の記事で、1995年の初リーダーアルバム "Closer Still" から10年ぶりに発表した二枚目のアルバム "It's All Good" を紹介したときにも書きましたが、とにかく素晴らしいセンスと腕前のコンポーザー・アレンジャー・ピアニストです。長い間、レコーディングやツアーで多くの有名アーティストをサポートする裏方の職人仕事が多かった彼ですが、 "It's All Good" のタイトル曲が米国のJazz専門局でナンバーワンとなり、ようやく広く知られるようになりました。

    Brian Simpson
    の曲にはあっと驚くような派手さはないですが、ここにはこういう音がなくっちゃという所に常にピタリとはまる的確なアレンジと丁寧なサウンド作りに「う〜ん、こうでなくっちゃね」と思わず笑みがこぼれてしまいます。David Kozをはじめとする多くの有名アーティストが彼にサポートを依頼するのがよくわかります。彼の演奏がきらりと光るのは、やはりライブでのアレンジや演奏をずっと続けていることにもあるように思います。そう、音作りの原点に、私の好きな本物のフュージョン・バンド・サウンドがあるんですね。

    最新作の
    "Above The Clouds" から既に米国のラジオ局でオンエアがはじまっているのが "What Cha Gonna Do?" です。下のリンクの彼の公式ホームページで試聴することが出来ます。切れ味の良い軽いシャッフルのリズムとグルーブ感溢れるベースラインにのせてJazzyなピアノが流れる洒落たアレンジ、そしてクールなタッチのピアノはやっぱりいいです。またこのアルバムには今年の1月に亡くなってしまったテナーサックス奏者の Michael Brecker が参加した "That's Right" も収録されているとのことで、ますます見逃せません。

    暑気払いには、クールな大人の音楽を聴くのが一番です。
    Brian Simpsonの最新アルバム "Above The Clouds"、この夏一番の楽しみができました。

    Brian Simpson 公式サイトはこちらから。すぐに曲が始まるのでご注意ください。

    厳しい暑さの中、皆さんお体を大切にお過ごしくださいね。
    独立記念日で休日のインドネシアより。
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    We All Love Ella : Celebrating The First lady of Song

    偉大なジャズ・シンガー、エラ・フィッツジェラルドの生誕90周年記念トリビュート・アルバム "We All Love Ella: Celebrating The First lady of Song" 65日に発売になるそうです。このアルバム、とにかく集まったシンガーの顔ぶれがすごいです。ダイアナ・クラール、チャカ・カーン、ナタリー・コール、リンダ・ロンシュタット、ダイアン・リーヴス、グラディス・ナイトといったベテランと、若手ではレディシ,リズ・ライトなどが参加しています。参加メンバー中ただ一人の男性ボーカル、マイケル・ブーブレも1曲歌ってます。

    プロデューサーは巨匠フィル・ラモーン。いつもながら素晴らしい大人のサウンドに仕上がっています。メイキング・ビデオを見ると、フィル・ラモーンはもとより、参加ミュージシャンのエラ・フィッツジェラルドに対する尊敬と愛情が溢れるアルバムであることがよくわかります。ピアノ弾きの私からのお薦めは、ダイアナ・クラールの歌う "Dream a Little Dream of Me"。その歌に絡む超ベテランのハンク・ジョーンズのピアノが、なんとも優しく洒落ていて、無駄のないフレーズで歌を包み込む素晴らしい演奏です。


    収録曲(メイキング・ビデオはこちら
    1. Tisket a Tasket - Natalie Cole
    2. Lullaby of Birdland - Chaka Khan
    3. Lady Is a Tramp - Queen Latifah
    4. Dream a Little Dream of Me - Hank Jones, Diana Krall
    5. You'll Have to Swing It (Mr. Paganin) - Natalie Cole, Chaka Khan
    6. Oh Lady Be Good! - Dianne Reeves
    7. Reaching for the Moon - Lizz Wright
    8. Blues in the Night - Ledisi
    9. Miss Otis Regrets - Linda Ronstadt
    10. Someone to Watch Over Me - Gladys Knight
    11. Do Nothin' Till You Hear from Me - Etta James
    12. Angel Eyes - K.D. Lang
    13. Too Close for Comfort - Michael Bublé

    (Bonus tracks:
    発売国によって異なるようです)
    14. You Are the Sunshine of My Life [Live 1977, New Orleans] - Ella Fitzgerald, Stevie Wonder
    15. Airmail Special - Nikki Nova
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    Grover Washington Jr: モンタレージャズ祭の幻のライブ演奏がCDになる!

    1999年に56才の若さでこの世を去ったサックス奏者 Grover Washington Jr 1994年のモンタレージャズ祭のライブ演奏が CD になって731日に発売されるそうです。Grover Washington Jr といえば、1980年の大ヒットアルバム "Wine Light"が良く知られています。その中に収められた Bill Withers が歌う "Just The Two of Us" もそれまでのJazzでは考えられなかったようなヒット曲となり、その後の Smooth Jazz というジャンルを作った一曲とまでいわれています。その、Grover Washington Jr のモンタレージャズ祭の出演は1994年一回限りで、これまでCDになったことがない幻のライブです。

    今年はモンタレージャズ祭の50周年にあたり、それを記念して Monterey Jazz Festival Records という新しいレーベルが創設されたんだそうです。その最初のCDの一つがこの Washington の幻のライブ盤というわけです。Monterey Jazz Festival Records は、1600本の録音テープに2000時間を超えるモンタレージャズ祭のライブ演奏が保存されているそうです。そして、この秘蔵のライブ演奏が続々とCD化されるという計画なんだそうです。これは、すごい。

    Washington のライブCD、正式タイトルも未定で、まだどこにも試聴リンクはありませんが、以下の15曲が収録されるとのことです。

    収録予定曲:
    Black Frost - 8:19
    Gramercy Park - 5:58
    Brand New Age - 5:58
    When I Fall in Love 6:54
    Please Send Me Someone to Love 5:00
    Take Five (Take Another Five) - 10:50

    MEDLEY:
    Winelight - 1:23
    Inner City Blues - :46
    Jammin’ - :59
    Ain’t No Sunshine - 1:07
    East River Drive - 2:03
    Inside Moves - 1:11
    Lock It in the Pocket - 1:00
    Just the Two of Us - 1:53
    Sausalito - 4:58

    もとの英文記事はこちらです。
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    懐かしいオムレツの味2:ファッツのアルバム見つけました

    3/29の記事「懐かしいオムレツの味」の中でご紹介した思い出の Gemini Jazz Cafeでピアノの弾き語りをしていたファッツ・ジェファーソン、マイナーレーベルからLPが出ていました。ネット上で検索したらひょっこり見つかりました。他の黒人ブルースピアニスト二人とのコンピレーションで"North Florida Fives" というアルバムです。

    アルバム・ジャケットの向かって左半分にデーンと座っている大きなお腹の眼鏡のオジサンがまぎれも無くファッツです。あの、しぶ〜い声が今にも聴こえてきそうです。全11曲のうち5曲をファッツが演奏していますから、ジャケットでの扱いも大きいということなんでしょうね。

    1974年の録音ということなので、私が出会った1983年の11年前の録音です。彼が60代前半の頃ですね。もう、どこにも売っていない本当にレアなものだそうですが、世界には黒人音楽のすごいマニアの方がいて、そういった方々のコレクションの中にあるんだそうです。ファッツの音は今でも世界のどこかで生きているんですね。なんだか嬉しくなってしまいました。
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    Randy Crawford and Joe Sample: "Street Life"


    Randy Joe のスタジオライブ映像を見つけました。曲は "Street Life" "End of the Line"。場所は、ロンドンのアビーロード・スタジオだそうです。う〜ん、これは良いです。Live At Abbey Road Series というものためだそうですが、どこで売っているのか?探さなくっちゃ。

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    懐かしいオムレツの味

    インドネシアへの出張を終え、無事に日本に帰ってきました。4月一杯は日本に居る予定です。

    さて、今日ちょっとした探し物があってデスクのファイルボックスを整理していたら、懐かしい写真がひょっこり出てきました。

    もう20年以上も前のことです。私が
    1983-85年に米国で貧乏学生をしていた街に "Gemini Jazz Cafe" という古い Jazz Bar がありました。小さなステージに古い古いグランドピアノがあり、これまたファッツ・ジェファーソンという70才を超えたベテラン黒人ピアニストがサッチモのような渋い声で歌いながらスタンダードを弾き語りしていました。

    講義のない週末になるとこの店に出かけてはファッツの歌とピアノを聴き、ステージの合間には
    Jazzの話をするというのが習慣になっていました。ファッツと話していると、「Shigeki, 今風のを聴かせてくれよ...」と言われてはピアノを弾かせてもらい、マスターに「ギャラだよ..」と特大のオムレツを食べさせてもらいました。いつもお腹が減っていたせいか、これが劇的に美味しかったという印象が残っています。

    この思い出の店の名物だったグランドピアノの形をした看板が写っている写真が出てきたのです。
    83年の冬の寒い晩にふと思い立ってカメラを持ち出し、記念にと思って一枚だけ撮ったものです。この日も熱々のオムレツをごちそうになりました。とても悲しいことに、このお店、84年の冬に火事のため焼けてしまい、再建されることなく閉店してしまいました。

    思い出の
    "Gemini Jazz Cafe" の看板、しばらくじーっと見つめてしまいました。ファッツの18番はサッチモの名曲、"What A Wonderful World" (WMP, RealPlayer) でした。
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    Seawindが復活する3: 新作は最終ミックス中!

    インドネシア出張も終わりに近づき、最後の訪問地である首都ジャカルタに滞在中です。いやー今日は久しぶりの休日でのんびりしてます。
    さて本題。これまでに二回(
    2006/2/4, 2006/7/9)とりあげた Seawind の再結成アルバムの続報です。最初にお知らせしてから一年以上たってしまいましたが、最新ニュースによると完成間近のようです。現在、最終ミックスダウンをしているとのこと。前にもお知らせした通り、新曲以外にも"Follow Your Road", "Free", "He Loves You" (1976オリジナルの試聴リンク:WMP, RealPlayer) という往年の名曲がリメイクされて収録予定です。さらに、"He Loves You" と新曲 "Hold On"には、Al Jarreau がゲスト参加し Pauline Wilson とデュエットしているという豪華さ!完成が楽しみです。
    (写真左から)Blue Johnson (Seawind結成以来のマネージャ), Larry Williams (Kbd, A.Sax), Pauline Wilson (Vo), Al Jarreau (Vo), Bob Wilson (Drums)

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    Michael Brecker: "Michael Brecker"

    2005年に白血病との診断を受けて闘病中だったテナーサックス奏者Michael Brecker 113日に入院先のニューヨーク市内の病院で亡くなられました。享年57才、なんとも残念です。私がフュージョンバンドに夢中になっていた頃、彼はまさにスーパースターでした。当時のバンド仲間のサックス野郎はBrecker大好き男で、変拍子のめちゃくちゃ難しい Brecker Brothers のナンバーを半ばヤケクソで演奏したこともありました。超絶技巧のインストものも凄かったですが、歌物のバックでなんとも滑らかなフレーズが泣けるという曲も本当に沢山あります。

    Michaelの名演奏と言えば、以前の記事でご紹介した"Blue Montreux"も傑作ですが、それ以外に私の知っている中で一曲だけ挙げるとすれば、1986年のソロアルバム "Michael Brecker" に入っている "My One and Only Love (Windows Media, RealPlayer)" です。2003年のライブで演奏している様子がYouTubeにアップされています。何度聴いても新鮮で本当に素晴らしい演奏です。ご冥福をお祈りいたします。


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    George Benson: "Absolutely Live"- Joe Sampleも出てます!

    昨年はお世話になりました。遅ればせながら、今年もよろしくお願いいたします。さて、2007年最初にご紹介するのは、George Benson のライブDVDです。この90分間のコンサートは、2000年5月27日、北アイルランドのベルファストにて収録されたものです。曲目は、まるでシナトラのようなスタンダードナンバーから、ブリージンやマスカレードといった70年代のヒット曲、それにクインシーによってプロデュースされた "Give Me The Night" のような80年代のボーカルナンバーまで幅広いです。



    このライブ、4-7曲目の四曲に Joe Sample がピアノでゲスト出演してるんですねー。私がこのDVDを買った最大の理由は、実は Joe Sample がピアノを弾いている姿を見たかったということなんです。なかなかお目にかかれないですから、私にとってはまさに「お宝」です。特典映像のリハーサルやインタビューにもしっかり登場しますよ。ちょっとキーボード・マニアの視点で見ると、ダニーハザウェイのカバー "The Ghetto" でJoeが弾くエレピはローズではなく、なんと当時ダニーが愛用していたウーリッツアではないですか。うーん芸が細かいですね。ウーリッツアを弾く Joe を見たのは初めてです。

    George Bensonファンはもちろん、Sample ファンにもお薦めの一枚です。

    George Benson: "Absolutely Live" DVD 収録曲
    1. All of Me
    2. I Only Have Eyes for You
    3. Beyond the Sea
    4. Deeper Than You Think (
    WMPlayer, RealPlayer)
    5. Hipping the Hop (
    WMPlayer, RealPlayer)
    6. Lately
    7. The Ghetto (
    WMPlayer, RealPlayer)
    8. In Your Eyes
    9. Moody's Mood
    10. Danny Boy
    11. This Masquerade (
    WMPlayer, RealPlayer)
    12. Breezin' (
    WMPlayer, RealPlayer)
    13. Love x Love (
    WMPlayer, RealPlayer)
    14. Turn Your Love Around (
    WMPlayer, RealPlayer)
    15. Never Give Up on a Good Thing (
    WMPlayer, RealPlayer)
    16. Give Me the Night (
    WMPlayer, RealPlayer)
    17. On Broadway (
    WMPlayer, RealPlayer)
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    Diana Krall: "Chirstmas Songs"〜Jazzyなクリスマスソングはいかがでしょうか

    今年もあとわずかになってきました。今回は、お薦めのクリスマスソングCDとして Diana Krall が昨年2005年のクリスマスシーズンに発表して大ヒットとなった"Christmas Songs" をご紹介します。今や世界一有名なジャズピアニスト・シンガーとなった Diana の昨年のベストセラーCD、既に紹介され尽くしているでしょうからここで付け加えることはあまりないだろうと思います。


    一つだけ挙げるとすれば、私は彼女の弾くちょっと骨太なタッチのピアノがとても好きだということです。Diana を有名にしたのはその歌の魅力であることは間違いないですが、なんといってもピアノを弾いている彼女も素晴らしい。出身地のカナダのライブハウスでのDianaの演奏をかのベーシストの巨匠 Ray Brownとドラムの Jeff Hamilton が聴いて、ぜひロスンジェルスに来るようにと説得したのがサクセスストーリーの始まりですが、当時はピアノ・オンリーでまだ歌っていませんでした。

    このアルバムのドラムはそのDianaを見いだしたJeff Hamilton、ベースは Jeff と長年バンド活動を続けているJohn Clayton です。 1993年のデビューCD以来、数々のアルバムや世界ツアーでDianaをサポートしてきた熟練の名コンビです。これにプロデューサーが Tommy Lipuma とくればもう鬼に金棒ですよね。iTSにもアップされていますから、いまからでもクリスマスイブに間に合いますね。では、皆さんJazzyなクリスマスの夜をお過ごしください。

    Diana Krall: "Chirstmas Songs":試聴はリンクはここ(すぐに再生が始まります)。
    1 Jingle Bells (ビデオクリップ、Macユーザーの方はQuickTimeを選択して下さい)
    2 Let It Snow
    3 The Christmas Song
    4 Winter Wonderland
    5 I'll Be Home For Christmas
    6 Christmas Time Is Here
    7 Santa Claus Is Coming To Town
    8 Have Yourself A Merry Little Christmas
    9 White Christmas
    10 What Are You Doing New Year's Eve?
    11 Sleigh Ride
    12 Count Your Blessings Instead Of Sheep

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    Quincy Jones: "Smackwater Jack"〜私の原点です

    ここのところすっかり更新が滞っていて、いつも訪問いただく皆様に申し訳なく思っております。お見限りのないようによろしくお願いします。さて、今日は巨匠中の巨匠、Quincy Jones の1971年のアルバム "Smackwater Jack" のお話をしたいと思います。ちょっと大げさかもしれませんが、このアルバムは私の音楽人生の原点です。私がJazzピアノを弾き始め、やがて作曲やアレンジに向かっていった、そのすべての始まりがこのアルバムにあります。

    小学校5年生のときです。当時「鬼警部アイアサイド(原題"Ironside")」というアメリカの刑事ドラマがテレビで放映されていました。父親も私も好きで、毎週見ていました。この番組のテーマ曲を含むすべての音楽が実はQuincyの手によるものだったのです。まずは、テーマ曲のシングル盤(今はなきドーナツ盤ですね)を買ってもらいました。気分としては、人気番組のシングルを買うというぐらいだったのですが、フルバージョンのアイアンサイドのテーマはもう衝撃的にかっこよかったのです。シングル盤のジャケットの解説に書かれているクインシーとはいったい何者なのか?(シングルのジャケット写真はアイアンサイド警部だった)。もう絶対に色々と聴きたくなってお小遣いを何ヶ月分も前借りしてアルバムを買ったのでした。これが、初めて買った Jazzのレコードで、その後も Quincy のアルバムは全部買い続けることになるのでした。

    買ったアルバムを聴いてまたびっくり。今まで聴いたこともないようなかっこいいアレンジ、そして未知の楽器の音が満ちあふれているではないですか!まず、ホーンセクションの素晴らしさにノックアウトされました。実際、金管でCEGBD#F#と重ねた和音を平行移動させる鮮烈なハーモニーは米国のJazzアレンジャー達の間で「アイアンサイド和音」と呼ばれるほど斬新だったそうです。私は中学校に進んでブラスバンドに入りましたが、その大きな理由はこのめちゃめちゃかっこいいホーンセクションへの憧れです。

    ソリストを見ると、フルートはヒューバート・ローズ、トランペットはフレディ・ハバード、サックスはフィル・ウッズ等々、といった名前が。鍵盤奏者にはジョー・サンプル、ボブ・ジェームス、デーブ・グルーシン、それにジミー・スミスといった顔ぶれです。ウッドベースはレイ・ブラウン、Eベースはチャック・レイニー。ドラムはグラディ・テイト。ハーモニカはトゥーツ・シールマン。後にこれが凄い顔ぶれであったことを知る訳ですが、もう悪いはずがありません。「このピアノがもっと聴きたい」、「ベースがしびれるなー」といった調子でこのアルバムに参加しているミュージシャンをたどって聴き始めたのが、様々なJazz/Fusion系ミュージシャンを知るきっかけになったのでした。

    新しい楽器も沢山知りました。「ピアノの後ろで鳴っている左右に揺れる音はローズ・ピアノ、ゆったりとうねるのはハモンド・オルガン、そして不思議な音を出すのはどうやらムーグって言うらしい...」大きな楽器店に行くと現物が飾ってあり店員さんにお願いしてちょっとだけ弾かせてもらいました。「おおーあのレコードの音だ!でもめちゃめちゃ高いなー!」。やがて大学生になると土方やピアノ弾きで稼いだお金を全部つぎ込んでこういった楽器を買い、フュージョンバンドの一員として毎日弾くようなるわけです。

    このアルバムの中で、もっとも鮮烈だったのはマービン・ゲイの名曲である "What's Going On" (試聴リンク
    WMA, RealPlayer)をカバーしたものです。そのアレンジの素晴らしいセンスは何度聴いても新鮮です。Quincy Jones の "Smackwater Jack" は、私のサウンド作りのDNA(原体験)です。

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    Victor Fields: "Thinking of You"-とびきり上等のブラコン・サウンドはいかがでしょうか

    ボーカリストのVictor Fieldsのアルバム "Thinking of You" (2006.9) を紹介します。この人、日本ではほとんど知られていないですが、知る人ぞ知る素晴らしい R&B, ジャズ・ボーカリストです。ニューヨークのブルックリン生まれ。ちょっと変わった経歴の持ち主で、1999年にデビューアルバムを発表するまでは、ずっとビジネスマンだったそうです(しかもかなり成功していた)。お母さんがジュリアード音楽院出身のボーカル/ピアニストだったことから、音楽にはずっと昔から親しんできて、若い頃はアマチュアバンドでかなり歌っていたそうですが、大学卒業後はサンフランシスコで就職し、音楽は時々ライブハウスで歌うことはあっても、あくまで趣味になっていたそうです。

    それが、プロへ転向することを決めたきっかけは、自分に音楽を教えたお母さんが亡くなったことだそうです。それに、弁護士をしている奥さんにも「ぜひやりたいことをやった方が良い」と強く進められ、また、 Chris Camozzi, Jeff Lorber, Gerald Albright といった Contemporary Jazz 系の一流ミュージシャンのサポートを得てデビューすることになったのです。

    この
    "Thinking of You" は彼の4枚目のアルバムですが、今まででもっともストレートな音作りで、彼の持ち味のスムースな歌がたっぷりが楽しめるという評判です。確かに、ソウル系、R&B系の名曲のカバーが目白押しです。一曲目の"Lovely day" Bill WithersMichael Jackson "Butterflies"Babyface "For the Cool In You" そして "What's Going On" は言わずと知れたMarvin Gaye の超有名曲です。オリジナル曲ももちろん入っていて、タイトル曲の "Thinking of You" "It's in Your Vibe"  Jeff Lorberとの共作の書き下ろしです。

    このアルバムの特徴は、全篇にわたって
    1970-80年代のブラック・コンテンポラリー・ミュージックの空気が充満しているところです。さらに、私が気に入ったのは、バックの演奏がまさに当時のバンド・サウンドそのものというところ。なんとも無理のない自然な音作りと上質のアレンジと演奏が重なり合って気持ちいいんですよ〜これが。ほとんどの曲のリズム・セクションにスタジオ・ライブのようなノリがあるのが素晴らしいところです。

    Victor Fieldsのアルバム"Thinking of You" ブラコンが好きな方にお薦めです。CDCD Babyで発売されています。また、iTS には3作のアルバムページがアップされています。

    Victor Fields: "Thinking of You"
    :試聴リンク
    1. LOVELY DAY featuring Jeff Lorber
    2. YEARNING FOR YOUR LOVE
    3. THINKING OF YOU
    4. WALKING IN RHYTHM featuring Richard Elliot
    5. CREEPIN' featuring Rick Braun
    6. IT'S IN YOUR VIBE
    7. WHEN SOMEBODY LOVES YOU BACK
    8. BUTTERFLIES
    9. FOR THE COOL IN YOU
    10. WHAT'S GOING ON featuring Chris Camozzi

    以上にご紹介した音楽は Smooth Vibes Radio でオンエアされたものからのピックアップです。

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    Joe Sampleのライブ映像2: "Carmel"

    Joe Sample Carmel を演奏するライブ映像を見つけました。グイグイ弾くとはこういうことだという迫力の演奏です。いつのものかははっきりとは分かりませんが、この弾き方からすると1990年代より前の映像のように思います。ベースの先が Joe の頭かピアノに当たるんではないかというぐらいにベーシストが近くに寄ってきて呼吸を合わせている様子がよくわかります。音質は良くないです(途中でTAXI無線?のような声が混線してます)が、ライブの持つ独特の雰囲気は十分に伝わってきます。

    演奏の前に、クルセーダーズで一緒に活動を続けてきたサックス奏者 Wilton Felder と二人でインタビューに応えているクリップが入っています。

    (Wilton)「クルセーダーズは自分たちの感性に正直な演奏をするミュージシャンが集まったグループでありたい。そうやって創られた音楽こそが自分たちの誇りだし、時の流れにも色あせることはないと思います」、

    (Sample)「大事なことは音楽は人々の記憶に残るものということです。だからこそ、僕がこの世からいなくなって100年たっても、きっと僕らの創った音楽は愛され続けると思います。」と語っています。

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    Greg Adams: "Cool To The Touch"

    トランぺッター/アレンジャーのGreg Adamsの最新アルバム "Cool To The Touch" 20068月)をご紹介します。ぱっと見たところ大滝秀治さんが トランペットを持ってる!...という感じですが、これがまたすごい強者ミュージシャンなのです。Greg Adams といえば、パワフルなブラス・セクションとファンキーなリズムで知られる Tower Of Power の創設メンバーの一人としてリードトランペットを担当していました(1970-93年)。アレンジャーとしても大変有名で、Rod StewartElton JohnLinda Ronstadt といった面々から編曲の依頼を受けています。また、ドリームス・カム・トゥルーの吉田美和のソロ・アルバムに参加した事で日本でもその知名度があがりました。テレビ中継されたライブ映像で、村上ポンタや David T. Walker らとセッションしているのをご覧になったJ-POPファンも多いかと思います。

    管楽器奏者の中では、トランペットでアレンジャーという人、結構多いような気がします。Seawind Jerry Hey もそうですし、かの御大 Quincy Jones もトランペットです。私はピアノ/鍵盤がメインですが、実は大昔にブラスバンドでトランペットを吹いていたことがあります。今でも大昔に吹き鳴らしていたラッパが物置の奥深くにあります。というわけで、ピアノ弾きのくせにブラス・セクションが大好きです。


    そんな私にとって、この Greg Adams のサウンドは「ど真ん中のストライク」です。ファンキーでありながら抑え気味なリズムに乗せて流れるミュート・トランペットの音色はクールでシャープ、またバラードでは何とも哀愁があります。ブラス・セクションは小細工なしのこれぞブラス・アレンジの王道という出来映えが素晴らしい。4曲めの "Life In the Key of Blue" では、Tom Scott のテナーサックスと切れ味鋭い掛け合いを聴かせ、そのバックでは、これぞファンキーブラスというTower Of Power 時代の流れを汲むホーンセクションがバリバリ入っています。最後の "When The Party's Over" は、素晴らしいバラード。丹念にアレンジされたストリングスをバックに何とも美しい旋律を聴かせてくれます。かつての「トランペット少年」としては何とも心躍るアルバムです。

    Greg Adams "Cool To The Touch" これぞ大人のリスナーのためのアルバムです。管楽器が好きな方に特にお薦めです。CDCD Babyで発売されています。また、iTMS にもアルバムページがあります。

    試聴リンクはここ。アクセスするとすぐ再生が始まります。
    最新アルバムが全曲最初の
    130秒聴くことができます。

    Greg Adams: "Cool To The Touch"
    1. Felix The Cat
    2. It's Only Love, Love
    3. One Night In Rio
    4. Life In The Key Of Blue
    5. Cool To The Touch
    6. Hi-Fi
    7. Hermosa
    8. If I Ever Lose My Faith In You
    9. Bongo Baby
    10. When The Party's Over
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    Brian Simpson: "It's All Good"

    Brian Simpson "It's All Good" を紹介します。この人、ちょっと大学の物理の先生のような風貌をしていますが、素晴らしいセンスと腕前のコンポーザー・アレンジャー・ピアニストです。ノーザン・イリノイ大学ピアノ専攻を卒業後1985年にLAに出て行き Jazzクラブで名をあげはじめたのがプロの音楽家としてのキャリアの出発点だったそうです。しばらくすると、Sheena Easton, Janet Jackson といった有名ポップ・シンガーのバックバンドとして世界中のツアーに出かける多忙な日々をおくることになります。もちろん、Jazzピアニストとしての活動も続けていて、George Duke, Larry Carlton, Billy Cobham といった強者ミュージシャンのツアーメンバーとして活躍しました。Simpson は、Jazz系のミュージシャンの中ではとりわけアルトサックス奏者の Dave Koz との関係が深く、ここ8年間ずっとDave Koz Musical Director をつとめ、Koz の内外のツアーにはすべて参加しています。Dave Koz Tokyo Jazz 2006 (Blue Note Tokyo, 20069月3日) 公演にも参加して来日しています。

    "It's All Good" は、20057月に発表されましたが、1995年のデビューアルバム "Closer Still" から実に10年ぶり2枚目のアルバムです。さて、内容は実に盛りだくさん。10年ぶりのソロアルバムということでやりたいことが沢山あったに違いありません。1曲目は タイトル曲の "It's All Good", 20062月にSmooth Jazz 部門で5週連続一位になったヒット曲です。軽いタッチのファンキーな8ビートがなんとも洒落てます。Dave Koz のアルトサックスも気持ちよくブロウし、ちょっとレトロな風合いを持つこの曲にしっくり馴染んでいます。現代版 "Watermelon Man" というところでしょうか。2-5曲目はいかにも手慣れた熟練アレンジャーらしいリラックスした Smooth Jazz スタイルの佳作が続きます。

    さて、私が惹かれたのは
    6曲目以降のバラエティに富んだピアノ演奏と編曲です。 "6. Waiting" 、地を這うようなベースラインとステレオ・トレモロのかかったエレピ。今にも Barry White が超低音で歌いだすのではないかと思わせる1970年代のブラコン・バラード・タッチのアレンジが心地よいです。"7. I Remember When" Michael Franks "Antonio's Song" を思わせるけだるいボサノバ。Everette Harp のアルトサックスもまさにその雰囲気です。 "8. It Could Happen"、シンプルで軽やかなシャッフル・ナンバー。往年のウィル・リーのようなベースラインと低音域クラビネットの刻みのノリが懐かしの80年代フュージョンバンドのようで嬉しくなります。 "9. Blues For Scott" からはがらっと雰囲気がかわり、ピアノ・トリオで演奏が始まる小粋な Jazz Waltz です。ここまでのフュージョン系ライブハウスの流れが、NYマンハッタンのバーラウンジに移動したという感じですね。最後は "10. Au Contraire"、何と意表をつくモダンジャズスタイルのナンバー。うーん、ジャズ・コンボの超定番ブルース・コード循環ですね。

    いや〜聴いていて楽しいアルバムです。Simpson が優れたピアニストであると同時に様々なスタイルを知る名アレンジャーであることがわかります。こういうミュージシャン、好きなんです。Brian Simpson "It's All Good"、ピアノが好きな方にお薦めです。CDAmazonで輸入版が発売されています。また、嬉しいことに iTMS にもアルバムページがアップされています。

    試聴リンクはここ。アクセスするとすぐ再生が始まります。
    最新アルバム+デビューアルバムが全曲聴けます。
    Amazonより一曲ずつが長く聴けてお薦め。

    1. It's All Good
    2. Here With You
    3. Saturday Cool
    4. Twilight
    5. And The Story Goes
    6. Waiting
    7. I Remember When
    8. It Could Happen
    9. Blues For Scott
    10. Au Contraire

    以上にご紹介した音楽は Smooth Vibes Radio でオンエアされたものからのピックアップです。

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    Al Jarreau と Joe Sampleが共演した白熱のライブ映像を見つけました!

    Al Jarreau Joe Sampleが共演した "Spain" 白熱のライブ映像を見つけました。1990年の "Live Under the Sky" の演奏のようです。演奏メンバーは下の通りです。





    Vo:Al Jarreau. Gt:Buzzy Feiten. Kb:Philippe Saisse. Ba:Freddy Washington. Pf:Joe Sample. Dr:Steve Gadd. Per:Lenny Castro. これはすごい、二人のファンの方はもちろんのこと、フュージョンが好きな方は必見です!





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    George Benson & Al Jarreau: "Givin' It Up"

    Billboard誌の紹介記事によると、George Benson Al Jarreau が共演するコラボレーション・アルバム、 "Givin' It Up" が今年の1024日に発売されるそうです。Seawind 復活の記事(7/9)でもこの共演アルバムに Seawind Larry Williams が参加しているということでちょっとご紹介しましたが、なんとも凄いメンバーが集まったそうです。キーボードはHerbie Hancock, Patrice Rushen, Larry Wiliiams, ベースではMarcus Miller Stanley Clarke, ドラムス Vinnie Colaiuta, 女性ボーカルではPatti Austin等々、二人の人脈を全て集めたということのようです。

    選曲は、スタンダードからポップスまで幅広く名曲を集めています。注目のセッションが目白押しななかで、トランペット奏者の Chris Botti ボーカルのPatti Austin をフィーチャーした Jarreau のオリジナル曲 “Let it Rain”、それからなんとあの Paul McCartney をゲストに迎えた Sam Cookeのカバー曲 “Bring It On Home to Me” あたりがどんな仕上がりになっているのか興味津々です。

    二人のヒット曲をお互いにカバーし合うという趣向もあって、Bensonの有名なギターナンバー "Breezin'" Jarreau が新たに歌詞をつけて歌い、Jarreauのヒット曲 "Morning" Bensonがギターナンバーとしての新アレンジで演奏しているとのこと。これは、ただのオールスターアルバムではなさそうですね。

    2006年の8月は、George Benson Al Jarreauジョイント全米ツアーを行ったそうです。今から秋が楽しみになってきました。

    "Givin’ It Up" の収録曲(iTSでも発売されました 10/25追記)
    試聴リンク(Macユーザーの方はFlip4Macをインストールして下さい)
    1. Breezin’ (Bobby Womack/Al Jarreau) - (5:40)
    2.
    Morning (Al Jarreau/David Foster/Jay Graydon) - (5:02)
    3.
    Tutu (Marcus Miller/Al Jarreau) - (6:37)
    4.
    God Bless the Child (Billie Holiday/Arthur Herzog Jr.) - (3:40)
    5.
    Summer Breeze (Darrell Crofts/Jimmy Seals) - (5:01)
    6.
    All I Am (Rex Rideout/Phillip Taj Jackson) - (3:23)
    7.
    Ordinary People (John Legend/will.i.am) - (5:18)
    8.
    Let It Rain (Al Jarreau/Barry Eastmond) - (4:54)
    9.
    Givin’ It Up for Love (Al Jarreau/Freddie Ravel) - (3:57)
    10.
    Every Time You Go Away (Darryl Hall) - (4:30)
    11.
    Four (Miles Davis/Jon Hendricks) - (5:15)
    12.
    Don’t Start No Schtuff (Al Jarreau/Joe Turano) - (4:44)
    13.
    Bring It on Home to Me (Sam Cooke) - (4:25)
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    Legends of Jazz with Ramsey Lewis: 超豪華セッションがギッシリのJazz番組発見!

    "Legends of Jazz with Ramsey Lewis" という Jazz 専門のテレビ番組が米国の PBS で今年の4月から始まったそうです。司会は 1965年に自身のピアノ・トリオで Jazz部門の全米第一位になった "The In Crowd" のヒットや、EW&F との共演等で一世を風靡したベテランJazz ピアニストの Ramsey Louisです。PBSは、ちょっと硬派な番組専門局で、私が大昔に米国で見ていた頃は日本で言うところの「NHKスペシャル」、「その時歴史が動いた」、「世界遺産」にあたるようなプログラムを放映していました。今やJazzも「歴史もの」と並ぶ存在なんでしょうか。

    この"Legends of Jazz with Ramsey Lewis"、 日本では放映されていないので実際にTVでは見ていないんですが、毎回の超豪華ゲストによるインタビューとセッションのサワリをWEBページで見ることが出来ます。その内容がなんとも素晴らしい!例えば、 Ramsey Lewis のピアノと Chick Coreaのキーボード連弾による伴奏で Tony Bennett が歌ったり、Geroge Duke(Kb)、Marcus Miller (Bass)、Lee Ritenour (Guit) がセッションしたり、はたまた Oscar Castro-Neves と Ivan Lins がボサノヴァを共演したりと、もう想像を絶する豪華セッションが次々と出てきます。


    Lewis, Bennett, Coreaの共演


    Ritenour, Miller, Dukeの驚きのフュージョン・セッション

    Lewisの司会ぶりもなかなかのもので、ベテラン・プレーヤらしくとても聞き上手な感じです。そのせいか、インタビューに応える有名プレーヤー達の人柄がうまく引き出されていてなかなか面白いです。天才Jazzシンガー Al Jarreau は声で楽器を表現する元祖ですが、インタビューの中でちょっとそれを披露してみせる様子は「吉本系」サービス精神満点、スタジオ内で大ウケの様子です。いやいや、彼の陽気なしゃべりは新発見です(皆さん知ってました?)。

    ここまでサワリを見てしまうと、これはもうなんとか細切れじゃなくて本編をじっくりと見たいものだとサイトの中を一回りしてみたところ、ありました、番組を収録した
    DVD/CDのセットを発売してます。今のところ、Showcase (ベスト盤)と、番組全体を収録したシリーズが二巻(放映8回分)発売されていて、順次全部出す予定のようです。Amazonにも輸入版が出てました。うーん、これはすごいなー。ただDVDはリージョン・コードが1(米国・カナダ)に設定されていて普通の日本国内用のDVDプレーヤ(リージョン・コードが2に固定)では見られないのが残念。演奏についてはセットのCDに全部収録されているので聴くだけならOKです。出来ることなら日本対応盤のDVDも発売してほしいです!

    (7月末に無事に日本に帰ってきました。久しぶりの更新です。)

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    Randy Crawford and Joe Sample: "Feeling Good" - これぞ円熟の共演

    Joe Sample と Randy Crawford の共演による "Feeling Good" が昨日(7.19)日本で発売になりました。私は、その昔に Fusion Band 少年だった頃から Joe Sample の大ファンなんです。Joe Sampleのアルバムは多分全部持っていると思うのですが、Joe の新譜発表という大ニュース、音楽友達のtanchanさん教えてもらいました。知ってしまったからには「知らん顔」はやっぱりできません...というわけでマイペース更新の当Blogではかつてない同じ日に二件もアップするということになりました!

    昨年末にはレコーディングを始めたということだそうですが、この新作のすごいところは、 Joe と Randy の共演ということだけではないのでした。聞いてびっくり、Drums は Steve Gadd、Bassは Christian McBride、そして Joe と共同プロデューサーをつとめたのはなんと Tommy Lipuma という、もうこれ以上はないというような顔ぶれです。まだ、全篇を聴いていないのですが、わずかな試聴部分を聴いただけでこれぞ円熟の共演、 Joe をはじめとする名手たちの呼吸が伝わって来る感じがして心躍ります。

    なんだか楽しい夏になってきました!

    試聴リンクが3曲あります。
    1. Feeling Good
    2. End Of The Line
    3. But Beautiful
    4. Rio De Janeiro Blue
    5. Lovetown
    6. See Line Woman
    7. I Want Some More
    8. Everybody's Talkin'
    9. When I Need You
    10. Save Your Love For Me
    11. Danceland
    12. All Night Long
    13. Late Late Show
    14. Mr Ugly

    (出張先のパキスタン、イスラマバードより...)
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    Fourplay: "Fourplay X" - 8.8に米国で発売

    スーパーグループ Fourplay 10枚目のアルバム "Fourplay X" が8月8日に米国で発売されます。Fourplayは言わずと知れたBOB JAMES(ボブ・ジェームス)、LARRY CARLTON(ラリー・カールトン)、HARVEY MASON(ハーヴィー・メイソン)、NATHAN EAST(ネーザン・イースト)という Jazz/ Fusion のビッグネーム4人によるグループです。今回のアルバムには、4人がそれぞれ2曲ずつ提供した8曲と、STEVE WINWOOD(スティーヴ・ウィンウッド)のグラミー受賞アルバム『BACK IN THE HIGH LIFE(1986)に入っていた「My Love's Leavin'」のカヴァーの9曲が収録されます。このカバー曲には、なんとMICHAEL McDONALD(マイケル・マクドナルド)がヴォーカルで参加しています。

    今回のアルバムでは、随分と早い時期から4人がそれぞれデモを作ってはMP3ファイルにしてお互いに送ってアイデアを交換するということを繰り返したそうです。というのも、"Fourplay X" では、これまでのアルバム以上にグループとしての音作りがしたかったからだそうです。実際、超多忙な4人ではレコーディングが始まるまで顔を揃えることがなかなか出来ません。そこで、「バンド」としての音づくりを目指すには「デモ」を作って交換しようということにしたんだそうです。

    さらに、
    7月からFourplayはワールドツアーの真っ最中でヨーロッパからアジアを回っていますが、日本にもやって来きます。722日、23日に富士スピードウェイと泉大津フェニックスで行なわれる野外ライヴ・イベントの「UDO Music Festival」に出演するとのこと。(私は出張中で日本に居ませんが...

    "Fourplay X" 今から楽しみです!

    Fourplay公式ホームページ(いきなり曲が流れるのでご注意ください)

    試聴リンク(
    5曲試聴できます)
    1. Turnabout
    2. Cinnamon Sugar
    3.
    Eastern Sky
    4. Kid Zero
    5.
    My Love's Leavin'
    6. Screenplay
    7.
    Twilight Touch
    8. Be My Lover
    9. Sunday Morning 

    (出張先のパキスタン、イスラマバードより...
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    Seawindが復活する2: Macを使って新作レコーディング進行中!

    Seawind 復活についての続報です。Seawind が昨年再結成コンサート(冒頭の写真)をひらき、新作をつくろうという話が進んでいるというのは、2月4日の記事でお知らせした通りです。Seawind (とりわけ Keyboard/Sax の Larry Williams) の大ファンの私としては近年になくうれしい話ですが、はたして企画倒れにならずに出てくるのだろうかという心配もしていました。

    昨日、久しぶりにSeawind公式ページをチェックしてみたところ、Newsページが更新されていて新作の進行状況が紹介されていました。確かに、Seawind メンバーがスタジオでレコーディングしている様子が紹介されています。どうやら新作が出るのは間違いないようです。それに、ボブ・ウィルソンの前に鎮座しラリー・ウイリアムスが後ろから覗き込んでいるのはMac(17"モデル?)ではないですか!うーん、さすが Seawind、Macユーザーだったんですね。

    アルバムは昔の曲のリメイクと新曲が両方はいった構成になるそうです。新曲の中の1曲だけは、まだレコーディングが始まっていないようですが、その他の曲はすべてベーシック・トラックは録音済みで、オーバーダブ、ホーンセクション、それにボーカルをいれる段階だそうです。リメイク曲には、"Follow Your Road", "Free", "He Loves You" といった往年のヒット曲を2006年版アレンジにしたものが含まれているとのこと。いずれも名曲ですが、どんなアレンジになっているのか楽しみです。

    さらに、復活アルバムにはアル・ジャロウとジョージ・ベンソンもゲスト参加するらしいですよ。おーこれはすごい!どうやら、最近アル・ジャロウとジョージ・ベンソンが初共演するCDプロジェクト(今年の後半に発売予定らしいです)に Larry も加わっていて、そのときに話が出たようなんです。この4枚目の写真がそのときのものらしいですが、左からジョージ・ベンソン、アル・ジャロウ(後列)、エイブラハム・ラボリエル(前列、今や「人間国宝級」のベース)、ポール・マッカートニー(!)、ラリー・ウイリアムス(後列)、パトリス・ラッシェン(前列、彼女のキーボードも凄いです)、なんともすごい顔ぶれで並んでます。

    いよいよ現実のものとなりそうな
    Seawind の新作アルバム、ほんとうに楽しみです!
    (出張先のパキスタン、イスラマバードより...)
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    Jay Rowe: "Red, Hot and Smooth"

    Jazz Fusion ピアノ・プレーヤー Jay Rowe の最新アルバム "Red, Hot and Smooth" (2006) を紹介します。Jayはコネチカット州をベースとして主に東部13州からワシントン周辺までの東海岸で活躍するキャリア20年のキーボード奏者です。自身のライブの合間には、Angela Bofill Jeff Kashiwa のレコーディング, Paul Jackson Jr. のライブ等にも参加する実力の持ち主です。

    彼の最新アルバム、 "Red, Hot and Smooth" のジャケットは一見すると昔の "Verve" レーベルあたりの古い Modern Jazz のLPレコードのようなデザインですが、その中身はとても爽やかで聴いていて思わず笑顔がこぼれてしまうようなピアノ・サウンドで一杯です。気持ちよくグルーブするリズムにのるピアノの「間合い」というか「呼吸」が私の好みにぴったりマッチしている感じがします。ピアノのコード展開も洗練されていて、 "4. Kristen's Rainbow" のようなピアノ・ソロ・ナンバーではコンテンポラリー・ジャズらしい都会的なサウンドがたっぷりと楽しめます。最後の曲 "10. You Make My Life Complete" は知る人ぞ知る Timmy Maia をフィーチャーしたR&Bボーカルナンバー。これまたブラコン系バラードが好きな人にはたまらないメローなナンバーです。

    "Red, Hot and Smooth" CD発売元はこのサイトでおなじみの CD Baby iTMS にも彼のアルバムページがアップされています。都会的で爽やかなコンテンポラリー・ジャズ・ピアノが好きな方に一押しでおすすめです。

    試聴リンク(全曲最初の2分間聴くことができます。)
    1. Bumpin' On Hollywood
    2. Red, Hot and Smooth
    3. East Coast West Coast
    4. Kristen's Rainbow
    5. Bryan's Song
    6. Stars In Her Eyes
    7. The End of Summer(Featuring Ken Navarro)
    8. Everyone Loves Mia
    9. Time To Go Home
    10. You Make My Life Complete(featuring Timmy Maia)

    (出張先のパキスタン、イスラマバードより...)
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    Joseph Diamond: "Island Garden"

    ニューヨークで活躍するジャズピアニストの Joseph Diamond のアルバム "Island Garden" (2002) を紹介します。Diamondは、母親がピアニストだったこともあり幼少の頃からピアノに親しんでいたそうです。マイアミ大学で音楽を専攻し、卒業後はまずアルゼンチン人ばかりのラテンバンドでピアノを弾き、次にカリブ海へのクルーズ客船の専属バンドのピアニストを長くつとめ、そして1994年から活動の場をニューヨークに移し、ニューヨーク近辺でライブ演奏をするかたわらブロードウェイ・ミュージカル「Dream Girl」の音楽監督を務めました。2000年に初のリーダーアルバム "Not Your Typical New Yorker" を発表し、それに続く二枚目がこの "Island Garden" です。

    Diamondのピアニストとしての経歴から想像される通り、演奏のスタイルはラテン・フュージョン・ピアノです。一曲目からラテン・フレーバーが溢れるナンバーが続きます。ピアノは Joe Sample系で切れ味のよい軽やかなタッチ、バックのリズムは初期のSpyro Gyraを思わせるラテン・フュージョンという組み合わせで、いかにもニューヨークで活躍するミュージシャンらしい洗練された都会的なサウンドです。また、アルバム全体のサウンドが、前回紹介した "Joe Dinkelbach: Red Pepper" と同様に、あまり加工されていない自然な音作りなのが嬉しいところです。

    "Island Garden" CD発売元は私のアルバムと同じく CD Baby iTMS にも彼のアルバムページがアップされています。ラテン系のリズムが好きな方、1980年代フュージョン・バンド・サウンドの好きな方にもおすすめです。

    試聴リンク(下線のある各曲最初の2分間聴くことができます。CD購入はCD Babyから)
    1. Montoya Mambo
    2. Anytime
    3. Black Cowboy
    4.
    L.A.
    5. That's Not A Good Idea
    6.
    Someday It Will Be OK
    7. Island Garden
    8. Suena Como Alegria
    9.
    El Stupido
    10. There Goes Another One
    11. The Yaqui
    12.
    What You Gonna Say
    13. Early Autumn

    (出張先のパキスタン、イスラマバードより...)
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    Joe Dinkelbach: "Red Pepper"

    ドイツ人ジャズピアニストのJoe Dinkelbachのアルバム "Red Pepper"(2004)を紹介します。Joe Dinkelbachは、1965年生まれ、6歳のときにピアノを習い始め、オランダのHilversums音楽院でJazzピアノを専攻、卒業後はヨーロッパでセッションピアニストとして活躍しながら映画音楽等を手がけ、現在はブレーメンにある音楽学校、 Hochschule für Künste Jazzピアノを教えているそうです。本人によるとこのアルバム "Red Pepper"、「ここ1年間映画音楽にかかりきりだったので、自分のアルバムが完成して本当に嬉しい!」とのこと。

    このアルバム、とにかく1980年前後のフュージョン・バンド・サウンドが満載です。聴いていただくとわかると思いますが、細工なしのアナログ機材の音が中心で、そのまま1980年当時のフュージョンバンドの編成でライブ演奏ができるアレンジなんです。ぱっと聴いたところ今風の派手さはないですが、リラックスした無理のない自然なバンド・サウンドと彼の弾くローズ・ピアノの暖かい響きが心地よく、フュージョン・バンド少年だった私には何とも嬉しい音です。もちろん録音の音質は最新水準なのでクリアそのもの、一つ一つの楽器の輪郭がよくわかります。聴いていて1980年頃の色々なプレーヤやバンドが頭に浮かんできましたが、有名どころでは初期のクルセーダーズやスパイロジャイラ、知る人ぞ知る日本のフュージョン・バンド「パラシュート」(キーボードは井上鑑だった)や「ティンパンアレイ」まで思い出してしまいました。

    ところで、私がなぜ日本ではほとんど知られていない
    Joe Dinkelbachのアルバムを見つけたかというと、どうも彼(もしくは彼のファン)がこのサイトを訪問してくれたみたいなんです。サイトのアクセス履歴の中にアクセス元の言語が「ドイツ語」というのがあって、そのリンク元を訪ねて行ったら彼のサイトがあったというわけです。しかも、"Red Pepper" CD発売元は私のアルバムと同じく CD BabyiTMS にも彼のアルバムページがアップされていました。ネットで巡り会った私の先輩という訳ですね! さらに嬉しいことに、彼も Mac ユーザーでした! Joe Dinkelbach "Red Pepper"、1980年代フュージョン・バンド・サウンドの好きな方におすすめです。

    試聴リンク(各曲最初の2分間聴くことができます。CD購入はCD Babyから)
    1. Breeze
    2. Clouds
    3. Red Pepper
    4. Little Boy
    5. Ocean Blue
    6. Sunday
    7. When You're Near
    8. Atomic Duck
    9. Good Old Ben
    10. Rocking Chair
    11. Fatu Hiva


    (出張先のパキスタン、イスラマバードより...)
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    Patti Austin: Live 『あっと驚くものまね名人芸』

    Patti Ausitn "Live" をご紹介します。Patti のライブ盤というとブレッカーやウイル・リーを始めとするNYの腕利きプレーヤーが参加しているCTIレーベル時代の『ライブ・アット・ザ・ボトムライン』(1979年)が有名ですが、この "Live" はそれよりも10年以上後の19923月の録音です。会場は前作と同じNYのボトムラインで、Dave Grusin Larry Rosen の率いる GRPレーベルからリリースされています。選曲は、1980年代のPatti のヒット曲をまんべんなく揃え、さらにDave Grusinが映画「トッツィー」のために書いたバラード "It Might Be You" をしっとりと歌っています。日本では未発売ですが、Amazonで輸入盤が入手可能です。私は1998年に仕事で3ヶ月ほど滞在していたマニラの街でふらっと入ったCDショップで偶然見つけて買いました。

    このアルバム、演奏ももちろんすばらしいんですが、実は "Dialogue" (しゃべりですね) がすごいんです。曲順でいうと3番目の"Dialogue"9分近くもあるんですが、なんと、Pattiは有名歌手たちの歌真似を次々とやり、これがまた名人芸なんです。導入部からして完全にネタになっていて、「次は、James Ingram とのデュエット曲 "Baby, Come to Me" を歌います。今夜は James も駆けつけてくれています!」といって会場が大喜びしているところで、いきなり Patti James Ingram の歌真似を始めます。これがもう、絶妙に似ていて会場は爆笑の渦。さらに続いて Michael Jakson, Cher, Jeinfar Holiday, Michael Macdonald !! 等、性別も人種おかまいなしに誰でもできちゃうんです。歌まねの合間の喋りも本当におもしろいこと。「James はロバがヒーハー言うのにそっくり」、「Cherはフレーズの終わりがホエホエホエ〜となって文章がおわらない」、「Michael Macdonaldはパワフルでかっこいいけどハウハウ歌うからなに言ってるかほとんど分からないでしょ!本当は『お前のカーチャんでべそ』って言っててもわからないわね(と言って実際にその歌詞で歌ってみせる!)」とか、次から次へとネタを披露してもう爆笑に次ぐ爆笑。最後の方は観客が「ひーひー」笑っちゃってる声がはいってます。iPodのランダムでこれがひょっこり出てくると通勤電車の中で笑いをこらえるのが大変です。

    Patti Austin Jazz界のタモリだったんです。知ってました?

    Patti Ausitn: Live
    の収録曲
    1. I Can Cook, Too
    2. Love Is Gonna Getcha
    3. It Might Be You
    4. Dialogue
    5. Baby, Come to Me
    6. How Do You Keep the Music Playing?
    7. Do You Love Me?
    8. Dialogue
    9. We're All in This Together
    10. Dialogue
    11. Through the Test of Time
    12. (Don't Know) Whether to Laugh or Cry
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    Julie Hardy: A Moments Glance - New York で注目の新人Jazzシンガー

    New York のライブハウスで注目を集めている新人 Jazz VocalJulie Hardy のデビューCD "A Moments Glance" を紹介します。彼女は、New Hampshire で生まれ9歳からクラッシックピアノを習い始めました。高校生の時にピアノを一緒に習っていた同級生がスタンダードナンバーを弾いたのを聴いてジャズに傾倒し、やがて作曲もするようになったとのことです。University of New Hampshire でクラッシック作曲理論と声楽を学んで1999年に同大卒業、その後、ボストンにある The New England Conservatory of Music の大学院に進み、2001年にJazz Performanceの修士課程を卒業しています。最近は、もっぱら New York をベースに、CDでも共演しているピアニストの Randy Ingram と二人三脚でライブ活動を続け、その新鮮な演奏スタイルが注目をあつめています。

    デビューアルバムは、Randy Ingram を中心としたピアノトリオにテナーサックスとトランペットの二管を加えたバンドをバックにJulieが歌うという編成です。全六曲のうち四曲はスタンダード、二曲は Julie のオリジナルナンバーです。またオリジナルも含めて五曲は Julie が編曲をしています。ボーカルは、ややハイトーンで繊細な声質が特徴です。歌い方も、黒人系のようなソウルフルにコブシをまわすわけではなく、とても淡白かつ知的な響きがします。

    編曲の方は、モード奏法が随所に出てくるようなクールジャズ系です。アルバムジャケットを見て「甘口」な音を予想すると見事に裏切られます。アルバムの一曲目は、ビートルズの名曲
    "And I Love Her" をカバーした "And I love Him" ですが、原曲の面影があるのはメロディラインだけで、ハービー・ハンコックの「処女航海」にボーカルが加わったようなアレンジに仕上がっています。他の曲も一貫して都会的で端正なサウンドで統一されていて、ソウルフルなJazzとはまた違った新鮮さがあります。New York Jazz Club で演奏されるちょっと緊張感のあるクールジャズの雰囲気を感じてみたい方におすすめの一枚です。

    Julie Hardy: A Moments Glanceの収録曲
    1. And I Love Him Lennon/McCartney (arranged by Hardy)
    2. No Turning Back Julie Hardy
    3. My Romance Rodgers/Hart (arranged by Hardy)
    4. It's Alright With Me Porter (arranged by Hardy)
    5. Haunted Heart Dietz/Schwarz
    6. Growing Julie Hardy
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    Jeremy Wall: Cool Running - "Spyro Gyraを創ったKeyboard Player"

    キーボード奏者 Jeremy Wall "Cool Running" を紹介します。Jeremy Wall といえば、今や超有名バンドとなったSpyro Gyraの創設メンバーの一人です。Spyro Gyraの原型は、1970年代始めにそのリーダーであるAlto Sax 奏者 Jay Beckenstein Jeremy Wall の二人を中心として作られたセッションバンドです。1976年のデビューアルバム"Spyro Gyra", そしてメジャーヒットとなった1979年の"Morning Dance"では、Wallはフルにキーボードを担当しただけでなく曲も数多く提供し、リーダーのBeckensteinAlto Saxとともに初期のSpyro Gyraサウンドの二枚看板となっていました。

    Wallは、二枚目を最後にSpyro Gyraのレギュラーキーボードの座を Tom Schuman に譲り、三枚目の "Catching the Sun" 以降は曲の提供やアシスタントプロデューサとしてスタジオ録音に参加するだけになってしまいます。Wall Spyro Gyra を離れた理由は良く知りませんが、 Wall が抜ける前と後で Spyro Gyra のサウンドは大きく変わりました。まず第一に最初の二枚のアルバムには彼らの原点であるセッションバンドの持つ野性味がたっぷり残されていました。第二に、ひとひねりしたアレンジによる見せ場が多かったように思います。特に"Morning Dance"に収録されたナンバーにはリズム転換やダイナミックなパーカッションブレイク等がふんだんに盛り込まれていました。

    Wall が抜けた3枚目からは、よくも悪くも今よく知られている Spyro Gyra のサウンドに落ち着いたという感じがします。もちろん、今の定番化した Spyro Gyra(ほとんどSmooth Jazz 界の「水戸黄門」)も好きですし、また、現キーボードの Schuman の力量も昔から定評の有るところです。とはいいながら、私の中では Jeremy Wall のいた初期のSpyro Gyraの印象が鮮烈すぎて、いまだに今の Spyro Gyra は自分の印象の中の Spyro Gyra とは別のものという感じがしています。

    このような印象を持ち続けているもう一つの理由は、鍵盤奏者としての
    Jeremy Wall のサウンドが好きであったというのも大きな理由だと思います。そう、Jeremy Wall のピアノ・キーボードのサウンドは「すっきり・くっきり」して一つ一つの音の輪郭が鮮明なのが特徴です。1991年に発表されたWall の初のリーダーアルバムの "Cool Running" というタイトルはまさに Wall のサウンドにぴったりマッチしています。初期 Spyro Gyra の持つ独特の透明感のあるサウンドは彼のキーボードによるところが少なくなかったことが良くわかります。

    Jeremy Wall: Cool Running の収録曲(30秒ずつ試聴可)
    1. Out Of The Blue
    2.
    River run
    3.
    Key West Strut
    4.
    Global Village
    5.
    The Way Home
    6.
    Cool Running
    7.
    Ancient Words
    8.
    Water Ryhthm
    9.
    Their Hands Are Blue
    10.
    Into The Sunset

    Wall
    は、その後もう一枚 "New World" というアルバムを発表しますがセールスはのびなかったとのことです。何だか、「ビートルズになれなかった男」のような感も有りますが、私の中では間違いなくJeremy Wall こそが Spyro Gyra でした。
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    Allon Sams: Music and Laughter

    Florida出身のSmooth Jazz キーボード奏者のAllon Sams を紹介します。Smooth Vibes Radio DJ Peter も隠れた逸材として一押しで On Air しているプレーヤーです。 Sams は、あの Weather Report Joe Zawinul のもとでインターン・エンジニアとして働いたのを皮切りに、長年レコーディング・エンジニアとして有名スタジオで数々のアルバム制作にたずさわったという経歴を持ちます。その一方で、エンジニアになる前の彼はというと、学生時代にバンドでキーボードを弾き、全米を回ったそうです。また、同じ頃になんと3ヶ月日本でソロピアノを弾いていたことがあるんだそうです。

    Sams は、売れっ子エンジニアとして忙しい毎日をおくりながらもキーボード奏者になりたいという思いは断ちがたく、バンドを結成してLA近辺でライブ出演するようになり、時々レコーディングメンバーとして声がかかるようになったのです。大きな転機は、プロデューサー・エンジニアの Paul Brown と出会ったことです。 Brown は、 Sams Peter White, Boney James, David Sanborn といった有名プレーヤーのレコーディングに起用しています。なかでも Peter White との親交は深く、Sams White “Together Again” という曲を共作し、それは White のアルバム “Caravan of Dreams” (1996) に収録されると同時にシングルカットもされています。 このようなキーボード奏者としてのキャリアを重ねるにつれて Sams の音楽への思いはさらに強まり、LAを離れて故郷 Florida に移り、演奏活動に専念するようになりました。

    さて、肝心の音楽の話です。
    Samsの曲は、間違いなく Smooth Jazz なのですがとても陽気で明るいサウンドが特徴です。バラードであっても何だか明るいんです。そのカラッとした「元気が出てくる音」は、例えて言うならば "Earth Wind & Fire" に通ずるものがあります。 Samsは、EW&F の September をカバーしていますからこの手の「晴天サウンド」が好きなんでしょうね。最後に、SamsCDの入手方法ですが、いまのところ彼のサイトを通じた通販以外方法は無いようです。ただ、専業の通販サイトと違って暗号化接続にはなっていないのでクレジット・カードを使うのはちょっとためらってしまいます。とりあえず、 Smooth Vibes Radio でも On Air された 彼の最新アルバム"Music and Laughter" (2004) から3曲、試聴リンクがアップされています。お薦めは、SVR でも On Air された "Retreat"。 陽気なSamsのサウンド聴いてみてください。パッと気分が明るくなりますよ。

    試聴リンク:(
    Macユーザーはまず無料ソフトFlip4Macをインストールしてください)
    September
    Retreat
    Ben Jammin

    Allon Sams
    のホームページへのリンク:Allon Samsのサイト(いきなり彼の曲が流れるのご注意を)

    以上にご紹介した音楽は Smooth Vibes Radio でオンエアされたものからのピックアップです。
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    David Yamasaki: From Me to You

    ベテラン・ギタリストの David Yamasaki の初リーダーアルバムで20038月に発表された "From Me to You" を紹介します。このアルバム、日本では未発表です。私自身、Smooth Vibes Radio で聴くまでまったく知りませんでした。David Yamasaki はシアトル出身、ワシントン大学で民族音楽学、バークリー音楽院でギター奏法を習得、さらにカリフォルニア州立大学Hayward校大学院を修了後、1980年代半ばからLAにてスタジオ・ミュージシャンとしてキャリアを積んでいます。Latin Jazz/ Salsa の大物 Pete Escovedo Orchestra のギタリストを長く務め、また Sheila E. のセッション等にも参加しています。

    ご紹介するこのアルバム、タイトル曲の
    From Me to You をはじめとしてベテランらしく落ち着いた何とも深みのあるサウンドが特徴です。「BGMのつもりで流していたのにいつの間にか手を止めて聴き入っている」、そんな魅力が有ります。また、随所に得意のラテン・リズムが織り込まれていたり(Three Views of A Secret)、アコスティク・ギターのソロ (Just For You) があったりとなかなか聴かせどころも多彩です。残念ながらこのCD、日本では手に入らないのですが当BLOGでおなじみのCD Babyから通販購入できます。そしてもう一つの方法、そうです iTunes Music Store Japan 彼のアルバムページが有りました!

    現在の David は、ハワイ在住でホノルル・エリアでライブ・ステージをこなしつつ、昼間は幼稚園から高校までの一貫教育校で音楽を教えているそうです。科目は「バンド」。さすが、アメリカ。こんな第一線のミュージシャンが子供にバンドの楽しさを直接教えるとは!素晴らしい。私もこんな学校に行きたかったです。そして、最後にもうひとつ、DavidMacユーザーなんですよ。米国アップルのProユーザー紹介のページに載ってます。まさに "The Days of Smooth Jazz and Mac" でご紹介するのにぴったりの優しい笑顔を持ったベテランギタリスト David Yamasaki From Me to You 、お薦めです。

    試聴リンク(各曲最初の2分間聴くことができます。CD購入はCD Babyから)
    1. Samurai Hee Haw
    2. From Me To You
    3. Joan
    4. Just Once
    5. After Touch
    6. J-Town Blues
    7. Rachael's Song
    8. Three Views of a Secret
    9. The Innocence of a Child
    10. Just For You


    以上にご紹介した音楽は Smooth Vibes Radio でオンエアされたものからのピックアップです。
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    スイス発のスムースジャズの専門局 "Smooth Vibes Radio" 開局!

    日本のSmooth Jazz ファンのみなさんに、20063月に開設されたインターネット放送局 Smooth Vibes Radio をご紹介いたします。運営するのはスイス人のSmooth Jazz評論家・DJPeter Boehi氏です。同氏はスイス発のスムースジャズの専門サイト Smooth Jazz Vibes のEditorでもあります。Smooth Vibes Radio の運営方針は、大人の音楽愛好家のための本物志向です。既存のインターネットラジオは、マーケット・リサーチ会社の統計に頼るあまり、似たようなアーチストの似たような曲ばかりを流し続けるていると嘆いているBoehi氏、マンネリに陥りつつあるインターネット・ラジオとはひと味違った選曲をモットーにするとのことです。詳しくは、Boehi氏公認の日本語による紹介ページを新設しましたのでぜひサイドバーメニューの "Smooth Vibes Radio" からご覧ください。ラジオへのリンクもあります。
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    Gail Jhonson: Keep The Music Playing

    Gail Jhonson による2004年発表の "Keep The Music Playing" というアルバムを紹介します。彼女は日本ではほとんど知られていませんが、1985年頃からいろいろな有名アーティストのツアーやレコーディングに数多く参加しています。例を挙げると、Norman Brown, Vanessa Williams, Mindy Abair, Jermaine Jackson, Morris Day, Bobby Womack, Ray Parker jr., Paul Jackson jr.等といったところに顔を出していますから、Black Contemporary系ではなかなか経験豊富なプレーヤーです。オリジナルCDを聴いてもよく分かりますが、アレンジャー/コンポーザーとしてのセンス・技量もなかなかのものです。バークリー音楽院で作曲を学び、キーボード奏法についての著作"Funk Keyboard", "Dictionary of Keyboard Grooves"の二冊を出版しているそうです。

    プロフィールの紹介が長くなりましたが、CDのサウンドは、ずばり Smooth Jazz です。やさしさに満ちた音色と都会的なアレンジが心地よく広がっています。特徴的なのは、リズムやコードの展開に微妙な「コブシ」があって Black Contemporary 色がにじみでているところ。ここがよくあるBGMオンリーのSmooth Jazz物とはひと味違っておすすめです。二曲目の"Just For Kicks" の軽やかなノリの良さ、四曲目"How Do You Keep The Music Playing"の透明感のあるソロピアノ、その他ブラコン・ボーカル物等もあってなかなか盛りだくさんな11曲(+イントロダクション)はちょっと得した気分がします。

    このCD、残念ながら日本では未発売のようですね。米国では、
    米国Amazon等の大手サイトで販売されていますが、CD Babyが値段的にもお得かつ試聴リンクが充実しているのでおすすめです。また、CDそのものにこだわらないのであれば、iTunes Music Store(日本サイトにちゃんとあります!)からのダウンロード購入が一番手軽で早道です。ほんと、便利な時代になりました。

    試聴リンク(各曲最初の2分間聴くことができます。CD購入はCD Babyから)
    1. Intro/Gail & Genie
    2. Just For Kicks
    3. Heaven
    4. How Do You Keep The Music Playing
    5. Soleh
    6. I Wanna Luv U
    7. I'll Be Around
    8. Gimme Your Groove
    9. Goodnight
    10. Sunrise
    11. Take What You Need
    12. Tropical Island


    ダウンロード購入するなら、iTunesをインストール。
    Download iTunes

    以上にご紹介した音楽は Smooth Vibes Radio でオンエアされたものからのピックアップです。
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    Larry Williams & Friends: The Beautiful Struggle

    70年代後半にSEAWINDで一世を風靡し、その後25年以上も第一線で活躍し続けるキーボード/サックスプレーヤー/アレンジャーLarry Williams 初のソロアルバム "The Beautiful Struggle" を紹介します。このアルバムの発表は200112月なのですが、不覚にもこれまで聴いていませんでした。一曲目を聴いてびっくり、内容はもうバリバリの Jazzではないですか。 Seawind のポップな音作りとは全然違っていて、これはブレッカーではないかと一瞬耳を疑うばかりの気合いのはいった演奏の連続です。こりゃーすごい。CDケースに自分で書いた紹介文が入っていましたが、「長年他のミュージシャンのためのサポートや編曲ばかりするのを生業としてきたが、雌伏20年、今回はついに自分の趣味で好き放題やったぞー」という主旨のことが書かれています。そうかー、Larry Williamsは実はバリバリの Jazz が好きだったのか。サウンドは昔のSeawindとは違いますが、Larry Williams の"Friends"として、伝説の Seawind Horns (Jerry Hey, Larry Williams 自身, Gary Grant, Bill Reichenbach), そしてヴォーカル Pauline (Seawind) がゲスト参加しています。彼らが全面的に参加した2曲目の "Invitation" では、スリリングなPaulineのボーカルと切れ味の鋭いホーンアレンジのドライブ感が素晴らしく、聴いていてわくわくしました。
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    Wilbert Longmire: Sunny Side Up

    Jazzギタリスト Wilbert Longmire "Sunny Side Up" というアルバムを紹介します。通称「目玉焼き」です。CDになってからは目玉焼きは実物大になりましたが、LP時代は巨大だったわけで、かなりインパクトのあるジャケットでした。録音は19782月ニューヨーク、当時Bob Jamesが自分のレーベルとして立ち上げたばかりのTappan Zeeレーベルから発売されました。Wilbert Longmire Bob Jamesに紹介したのはGeorge Bensonだったそうです。Bob JamesWilbertTappan Zeeレーベルの看板ギタリストにすべく、大変な力を入れてこのアルバムを作ったと言います。メンバーを見るとその張り切りようが分かります。ざっとあげただけで、Randy Brecker (tp), David Sanborn (as), Richard Tee (p), Bob James (el-p, arr, cond), Gary King (b), Harvey Mason (d, el-d), Sue Evans (perc), Eric Gale (rhythm el-g), Gary King (b), Patti Austin (background vcl) New York Fusion 界の強者が勢揃いです。

    その一方で、アルバム全般のサウンドは抑え気味の渋い曲が中心です。私の一押しは、バラードナンバーの
    "Love Why Don't You Find Us"です。渋いLongmireの歌とギターソロ、そのバックでRichard Teeの弾くエレピには絶妙なコーラス・イフェクトがかかっていて実に心地良いです。当時この音を出したくてエレピへのコーラスのかけかたを随分と研究しました。

    Longmireはその後、同じTappan Zeeレーベルから CHAMPAGNEWITH ALL MY LOVEという2枚のアルバムを出した後、メジャーレーベルでの活動からは遠ざかってしまいます。
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    Seawindが復活する!

    皆さん1976-81に活躍したSeawindというハワイベースのフュージョンバンドを覚えていますか。1976年に彗星のごとく現れ、CTIレーベルからデビュー作 "Seawind (1976)" と "Window of a Child (1977)" の二枚、A&M(Horizon)レーベルから"Light the Light (1979)" と "Seawind (1980)" の二枚、以上の四枚のオリジナル・アルバムを発表しています。特にA&M(Horizon)レーベルの二枚は大ヒット作となりました。歌唱力抜群の Pauline Wilson による女性ボーカル、バンドリーダーの Bob Wilson (Drums、当時はPaulineと夫婦だった) 率いるタイトで洗練されたリズムセクション、Jerry Hey (Trumpet) を中心とした切れ味の良いブラスセクション ("The Seawind Horns" と呼ばれた) という三つの要素を組み合わせた当時最先端の演奏スタイルは一世を風靡し、その時代を先取りしたシャープなサウンドは今聴いても古さを全く感じさせません。また当時、数多くの有名ミュージシャンからSeawindの各メンバーに自分のアルバムに参加してもらおうとの依頼が殺到し、かの御大 Quincy Jones を筆頭にして、ものすごい数の有名アルバムにゲスト参加しています。


    Seawind 4枚のアルバム

    4枚のアルバムの中で一番人気があったのはジョージ・デュークがプロデュースしてパワフルなダンスナンバー "What Cha Doin' " を冒頭に収録する4枚目ですが、フュージョン・バンドとしての切れ味が一番良いのは Tomy Lipuma がプロデュースした3枚目の "Light the Light" だと思います。繊細で洗練されたサウンドづくりは何度聞いても新鮮です。その中にあって Larry Williams によるキーボード・ワークは全く無駄がなく、それでいてセンスの良さは抜群でした。当時の私にとって「目指すべき理想型を見た」と感じたミュージシャンの一人です。

    その後の Seawind はというと、1982年に5枚目のアルバムの録音を完了したものの、リリースされることがないまま突如解散してしまいます。1995年に "Remember"というCTI時代の二枚から抜粋した9曲に幻の5枚目からの未発表5曲を加えたベスト盤が Noteworthy Record から出たのを最後に、ぱったりと Seawind の噂は途絶えてしまいした。その Seawind がオリジナルメンバーによる再結成ライブを2005年3月19-20日にLos Angels の Cerritos Center for the Performing Artsで行ったのを皮切りに活動を再開し、なんと23年ぶりの新作に着手したというではないですか!皆さん知ってました?いやー私は今日まで全く知りませんでした。公式サイトがオープンしていて色々と昔話やら2005年の復活ライブの様子等が紹介されています。Seawind が好きだった人は必見ですよ。新作、本当に出るのかな...楽しみなような怖いような。私にとってひさびさに胸のときめくニュースです。

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    Joe Sampleのピアノトリオ演奏: "The Three"

    今やFusion界の大御所になりつつある Joe Sample によるピアノトリオ演奏をおさめた"The Three"を紹介します。The Three のセッション・メンバーはJoe Sample (Piano)に加えて Jazz界の大ベテランのRay Brown (Bass)、Shelly Manne (Drums) の二人という異色の組み合わせです。録音は1975年11月28日の午後10時から翌29日未明にかけてロスアンジェルスAmigo Studio で行われました。録音方法も異色で、ダイレクトカッティングといってテープを使わずに直接アナログマスター盤に溝を刻むという手法をとり、スタジオセッションを一発録音しています。収録曲は全6曲、一曲を除いてすべてよく知られたスタンダードナンバーばかりで、Joe Sample の弾くジャズが堪能できます。Second Take版のLPを1979年に買いましたが、小振りなライブハウスにいるような生に近い感触が好きでずいぶん聴きました。CDについては、当初LP盤のFirst Take版と同じ全6曲のものが出ましたが、現在出ている再発版CDは6曲についてそれぞれ二種類のテイクを含めた12トラック構成となっています。全体的にSecond Takeのほうがリラックスした演奏になっていますが、どちらのテイクも3人の息づかいが伝わってくるような好演奏です。
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    "Blue Montreux 1&2"〜1970年代最高のライブ演奏

    1970年代最高のライブ演奏のひとつとして名高い1978年モントルー・ジャズ・フェスティバルでのArista Allstarsの名演をおさめた"Blue Montreux I""Blue Montreux II"を紹介します。言わずと知れたマイケル(t.sax)とランディ(tp)兄弟のブレッカー・ブラザーズ、マイク・マイニエリ(vib)、ラリー・コリエル(g)、スティーブ・ジョーダン(ds)、ウォーレン・バンハート(key)、トニー・レビン(b)等、当時のアリスタレーベルにはフュージョンを代表する凄腕ミュージシャンたちが沢山いました。彼らが一堂に会したこのライブはバンドとしての一体感と個々のテクニックの見せ場を兼ね備えた名演奏として多くのフュージョンファンが絶賛しています。もっとも有名なのが "Blue Montreux I" の一曲目、その名も "Blue Montreux" です。ブレッカー兄弟の二管によるメロディとタメの効いたリズムセクションのコンビネーションが絶妙。アドリブソロが一巡した後半は、ライブならではの盛り上がりと圧倒的なドライブ感が見事です。

    この名盤"Blue Montreux"は、だいぶ前に一度CD化されたものの、すぐに廃盤になってしまい、長らく幻の名盤になっていました。また前回のCD化ではLP2枚分を1枚に編集したため何曲かカットしてありました(実は、私の持っているのはこれ)。今回ご紹介するのは新バージョンで2004年に再発売になったもの。嬉しいのはレコード時代と同様、完全版で2枚に分かれて登場したこと。素晴らしい〜。
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    Patti Austin: Havana Candy

    とても懐かしいアルバムを紹介します。Patti Austinのソロ二枚目にあたる1977年リリースの "Havana Candy"です。私はPattiの歌(抜群にうまい!)が好きでほとんど全部のアルバムを持っていますが、これが初めて買ったPattiのアルバムです(もちろん当時はLP盤でした)。色々なスタイルの曲が入っていますが、最後の一曲をのぞいて全部Pattiの自作です。D.グルーシンとL.ローゼンのコンビがプロデュースした音作りは無駄な部分が少なく都会的かつ爽やかで、他のPattiのアルバムとはちょっと違った透明感があります。音作りは軽くて聴きやすいですが、バックは凄腕ぞろいです。グルーシン自身(key)も含めて、R.ティー(key)、E.ゲイル(g)、S.カーン(g)、W.リー(b)、A.ジャクソン(b)、S.ジョーダン(ds)、M.ブレッカー(t.sax)とくれば、音数が少ないのにサウンドの密度が濃くてまさにあの頃のFusionかくあるべしといった響きがするのが分かります。ときどき無性に聴きたくなるのでいつもiPodに入れてあります。
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    Jaco Pastoriusのコンピレーションアルバム

    JACO PASTORIUS: Portrait of Jaco - The Early Years
    Weather Reportのオリジナルメンバーで伝説的な天才ベース奏者Jaco Pastoriusのコンピレーションアルバム "Portrait of Jaco: The Early Years"を紹介します。CD Babyからオンライン販売されています。このアルバムにしか収録されていないJaco Pastoriusの初期・未発表テイクが満載です。Fusionファン、ベースプレーヤーにはたまらない内容と思います。
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    Boz ScaggsのJazzyなアルバム "Fade Into Light"

    新譜ではないですが、お薦めのCDです。Boz Scaggsの"Fade Into Light"、好きですね〜。Boz自身のヒット曲をアコスティックにアレンジし直していて、なんともJazzyな空気が心地よい。一曲めの"Low Down"の出だしでは、泣きのSax(Tom Scottです)とソウルフルな女性スキャットがからみ、そこにウッドベースが「ブゥ〜ン」と重なってくるのを聴いただけでぞくっときますね。レコーディングの音質もしっとりと落ち着いていて、なかなかのものと思います。ちょっと古めのJBLのスピーカーあたりで聴くと格別です。
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    Jason Milesの新作"What's Goin' On: The Music of Marvin Gaye"2月に発売予定

    Jean-Philippe REJOU "Recording now"に掲載された記事によると、Jason Miles のプロデュースによるCompilationアルバム"What's Goin' On: The Music of Marvin Gaye"が2006年2月にNaradaレーベルから発売になるとのこと。これはSmooth Jazzファンにとって要チェックですね。
    Jason Milesが最近プロデュースした代表作と言えば"A Love Affair: The Music of Ivan Lins"があります。今回の新作もコンセプトは"The Music of Ivan Lins"と相通ずるものがります。Milesが、Marvin Gayeの大ヒット作を再アレンジし、有名ミュージシャンに競演してもらおうというわけです。ボーカルでBobby Caldwell、ギターにNick Colionne、Spyro Gyraのサックス奏者Jay Beckenstein、大御所トランペットのHerb Alpert、リズムセクションにはMarcus Miller等、といった豪華メンバーが参加しているそうです。う〜ん聴いてみたい。要チェックです。

    "A Love Affair: The Music of Ivan Lins"
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    お薦めCD"Sumiko Fukatsu: Feather in the Air"

    フルーティスト&コンポーザーの深津純子(ふかつ すみこ)さんのCD、"Sumiko Fukatsu: Feather in the Air"を買いました。タイトルの通り羽が舞うような瑞々(みずみず)しい空気に満ちた素晴らしい演奏です。仕事に疲れたときにぱっと窓を開けると、新鮮な空気がさーっと流れこむ、そんな感じですね。ストリーミング試聴をしてすぐ気に入ってしまいました。オンライン注文したばかりなのでまだ手元にはありませんが、今から楽しみです。このCDは2001年にリリースされたファースト・アルバムで、その後4枚のCDを発表されているとのこと。う〜ん要チェックですね。私は、昔から大のJazz Flute好きです。フルート独特の繊細な息づかいに惹かれます。管楽器のなかでもFluteほどプレーヤーの息づかいがストレートに伝わってくる楽器はないように思います。古くLP時代にさかのぼればHubert Laws、ちょっと最近になると中川昌三さんのCDをよく聴いています。深津純子さんのフルート、お薦めです。
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