Jeremy Wall: Cool Running - "Spyro Gyraを創ったKeyboard Player"
2006/04/02 17:07Filed in: Smooth Jazz


Wall が抜けた3枚目からは、よくも悪くも今よく知られている Spyro Gyra のサウンドに落ち着いたという感じがします。もちろん、今の定番化した Spyro Gyra(ほとんどSmooth Jazz 界の「水戸黄門」)も好きですし、また、現キーボードの Schuman の力量も昔から定評の有るところです。とはいいながら、私の中では Jeremy Wall のいた初期のSpyro Gyraの印象が鮮烈すぎて、いまだに今の Spyro Gyra は自分の印象の中の Spyro Gyra とは別のものという感じがしています。
このような印象を持ち続けているもう一つの理由は、鍵盤奏者としての Jeremy Wall のサウンドが好きであったというのも大きな理由だと思います。そう、Jeremy Wall のピアノ・キーボードのサウンドは「すっきり・くっきり」して一つ一つの音の輪郭が鮮明なのが特徴です。1991年に発表されたWall の初のリーダーアルバムの "Cool Running" というタイトルはまさに Wall のサウンドにぴったりマッチしています。初期 Spyro Gyra の持つ独特の透明感のあるサウンドは彼のキーボードによるところが少なくなかったことが良くわかります。
Jeremy Wall: Cool Running の収録曲(30秒ずつ試聴可)
1. Out Of The Blue
2. River run
3. Key West Strut
4. Global Village
5. The Way Home
6. Cool Running
7. Ancient Words
8. Water Ryhthm
9. Their Hands Are Blue
10. Into The Sunset
Wall は、その後もう一枚 "New World" というアルバムを発表しますがセールスはのびなかったとのことです。何だか、「ビートルズになれなかった男」のような感も有りますが、私の中では間違いなくJeremy Wall こそが Spyro Gyra でした。
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