Joe Dinkelbach: "Red Pepper"

ドイツ人ジャズピアニストのJoe Dinkelbachのアルバム "Red Pepper"(2004)を紹介します。Joe Dinkelbachは、1965年生まれ、6歳のときにピアノを習い始め、オランダのHilversums音楽院でJazzピアノを専攻、卒業後はヨーロッパでセッションピアニストとして活躍しながら映画音楽等を手がけ、現在はブレーメンにある音楽学校、 Hochschule für Künste Jazzピアノを教えているそうです。本人によるとこのアルバム "Red Pepper"、「ここ1年間映画音楽にかかりきりだったので、自分のアルバムが完成して本当に嬉しい!」とのこと。

このアルバム、とにかく1980年前後のフュージョン・バンド・サウンドが満載です。聴いていただくとわかると思いますが、細工なしのアナログ機材の音が中心で、そのまま1980年当時のフュージョンバンドの編成でライブ演奏ができるアレンジなんです。ぱっと聴いたところ今風の派手さはないですが、リラックスした無理のない自然なバンド・サウンドと彼の弾くローズ・ピアノの暖かい響きが心地よく、フュージョン・バンド少年だった私には何とも嬉しい音です。もちろん録音の音質は最新水準なのでクリアそのもの、一つ一つの楽器の輪郭がよくわかります。聴いていて1980年頃の色々なプレーヤやバンドが頭に浮かんできましたが、有名どころでは初期のクルセーダーズやスパイロジャイラ、知る人ぞ知る日本のフュージョン・バンド「パラシュート」(キーボードは井上鑑だった)や「ティンパンアレイ」まで思い出してしまいました。

ところで、私がなぜ日本ではほとんど知られていない
Joe Dinkelbachのアルバムを見つけたかというと、どうも彼(もしくは彼のファン)がこのサイトを訪問してくれたみたいなんです。サイトのアクセス履歴の中にアクセス元の言語が「ドイツ語」というのがあって、そのリンク元を訪ねて行ったら彼のサイトがあったというわけです。しかも、"Red Pepper" CD発売元は私のアルバムと同じく CD BabyiTMS にも彼のアルバムページがアップされていました。ネットで巡り会った私の先輩という訳ですね! さらに嬉しいことに、彼も Mac ユーザーでした! Joe Dinkelbach "Red Pepper"、1980年代フュージョン・バンド・サウンドの好きな方におすすめです。

試聴リンク(各曲最初の2分間聴くことができます。CD購入はCD Babyから)
1. Breeze
2. Clouds
3. Red Pepper
4. Little Boy
5. Ocean Blue
6. Sunday
7. When You're Near
8. Atomic Duck
9. Good Old Ben
10. Rocking Chair
11. Fatu Hiva


(出張先のパキスタン、イスラマバードより...)
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