赤滝

日時 2008-10-12 場所 兵庫県新温泉町 天候 薄曇り(時々晴れ) 20℃
工程 岸田川沿いの車道霧ヶ滝渓谷入り口 → 遊歩道(山道) → 霧ヶ滝 → 赤滝渓谷 → 噴出しの滝 → 旧登山道 → 赤滝 → 同じ道程で戻る
時間 片道 3 時間 平面距離 km
私的
分類
道程:ウキウキ系 明るい 体力系  滝:ウキウキ系 明るい 秘境

本サイトでは、方向を指す場合の右・左の記述は、自分の進行方向に対する方向を意味します。

概要

赤滝は、霧ヶ滝渓谷に合流する赤滝渓谷の滝。ただ現在、山道が崩落していて、明確なルートはない。

霧ヶ滝直下で、霧ヶ滝渓谷に合流する赤滝渓谷に踏み入れると、それまで続いた緩やかな渓谷は一変して、急勾配で巨石が連なる険しい渓谷になる。
その渓谷を遡上し、鬱蒼と茂った藪に覆われた枝沢を抜け、草を掴んで山の斜面をよじ登り、道なき道を辿っていくと、100mに達するかと思われる断崖絶壁にかかる直瀑が目に飛び込んでくる。

赤滝も霧ヶ滝も、決して写真ではその迫力は伝わりません(撮影者の腕が悪いから!?)。目の前にすると言葉を失う素晴らしさがあります。

ルート

岸田川沿いの車道に掲げてある、霧ヶ滝渓谷の案内板には、「赤滝への道は崩落していて通行できません」とはっきりと書いてあります。
書かれたのが平成6年6月なので、2008年10月現在、ルートが崩落してすでに14年も経っているということ。崩落前のルートの痕跡を辿るのは殆ど期待できないと考えた方が良さそう。

今回、すでに、赤滝に行ったことのある方から情報をいただいて、それを頼りに赤滝を目指すことにした。


ちなみに、国土地理院Google Mapにもその場所は載っていない。唯一、MapFanだけ、「赤滝」の位置が明記してある。その他、上の掲示板や、霧ヶ滝渓谷の入り口にある掲示板には赤滝の場所が書いてある。

あと、この霧ヶ滝渓谷にいくための曲がり道(国道9号と県道262号の交差点)の目印である「おもしろ昆虫化石館」で貰える、新温泉町の地図にも明記してある。この地図は新温泉町界隈の滝が沢山載っていて、とても参考になる。

ただ、場所が分かったからと言って、道がないのだからすんなり行けるってわけじゃないんだけど。一応、霧ヶ滝との位置関係と地形だけは頭に入れておいた。

霧ヶ滝までは、ハイキングコースとは名ばかりの山道を行く。今回は赤滝まで行く事を前提としているので、途中の景色を楽しむこともなく先を急ぐ。

4号鉄橋を渡りススキが群生する傾斜を登る道で、ヘビが5,6匹、互いに絡まった状態で道の真ん中を陣取って日向ぼっこしている。絡まったヘビの塊は相当エグイ。思わず足を停めるが、すこし近づくと、あっという間にほぐれて草原の中に消えていった。
道といっても両脇の草を掻き分けながらの獣道みたいなもの。ヘビの姿が見えなくなったからといって、すぐ脇にいてもおかしくない。

が、ここでひるんでいる暇はない。先を急ごう。

絹糸の滝の看板のところで、いつも絹糸の滝がどこにかかっているのか分からなかったのに、今日はその滝がふと眼にとまる。滝幅は細いが、岩肌を乱れることなく滑らかに流れ落ちる姿は、確かに絹糸の様と言えば、そう言えなくも無い。

まぁ、そういう滝である。先を急ごう。

絹糸の滝を越えれば、再び沢に合流して沢沿いをあるく。この沢に合流する地点は、来るたびに橋の架かり方が違う。毎年橋は落ちてしまうのだろうか?誰が毎年掛けなおしてくれているのだろう。
それはともかく、先を急ぐ。ここまで来たら、霧ヶ滝はすぐである。

前回は2時間以上かかった霧ヶ滝までの道のりが、今日は1時間半で到着。
10月のこの時期、陽が当たっていないと、霧ヶ滝周辺はめちゃくちゃ寒い。夏でも寒いと感じたくらいだから当然だけど。

霧ヶ滝をバックに記念撮影。人が2人ちゃんと写ってます

震えながらお昼にして、さっさと霧ヶ滝を後にする。時間は12:00

ここからは、赤滝渓谷の遡上である。渓流シューズに履き替え、入渓。
赤滝渓谷は、急傾斜で、巨石が連なり、しかもその巨石がとても滑りやすい。沢シューでも殆どグリップしない。こんな所で転んだら落下距離が相当あってしばらくは動けない事になるかも。いや2度と動けなくなるかも・・・。慎重に登る。

30分ほどで噴出しの滝に到達。

この滝を登る事ができたら、沢沿いに赤滝に達する事が出来るはず。しかしどう観察しても、我々のようなシロウトには登れそうも無い。

という事で、ここから、すでに行った事がある人からいただいた情報に基づくルートで赤滝に向かう。

鬱蒼と草木が生い茂った斜面を上がり、崖を無理矢理よじ登り、かすかに残る旧ルートを辿っていくと、過去、まだ山道が整備されていた頃に作られたと思われる、赤滝の滝見台に到達する。

この滝見台は今でも健在で、赤滝全景を正面に見る事ができる場所に位置している。
ただ、ちょうど赤滝がかかる崖に向かい合う反対側の崖の上にあって、滝壷は遥か下方。

滝壷から赤滝を望みたければ、やはり沢伝いに赤滝渓谷を行くしかない。誰かそのルートを開拓した人いないですか?