掛ヶ滝渓谷

日時 2014-9-6 場所 兵庫県神崎郡神河町宮野 掛ヶ谷 天候 曇り時々晴れ 32℃(兵庫県生野)
工程 宮野(墓地前駐車場) → 渓谷遡上 → 三の滝 →復路登山道
時間 駐車場所から三の滝まで3時間 平面距離 km
私的
分類
秘境

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概要

掛ヶ谷の三滝が架かる小田原川の渓谷。

以前は山道で三の滝まで行ったが今回は渓谷を遡上。

下流域ではこじんまりとした深山幽谷とした静かな沢の景色が続くが、徐々にダイナミックな渓谷の様相になってきて、ゴルジュの奥にかかる右の写真の滝を皮切りに険しい峡谷とそこから噴出す滝の連続になる。
その峡谷も二の滝を過ぎると、穏やかな滑床が現れ、最後に30mクラスの迫力のある三の滝に到達。

色々な顔があり、その一つ一つが想像以上に素晴らしい良い沢でした。

ルート

掛ヶ谷は、播磨の神河町を流れる小田原川の支流。
播但道の神埼南ICから県道8号線を西に進むとすぐ。墓地の前の駐車場に車を止め少し登るとすぐに沢に降りる道があるので、そこから入渓。
今回は、帰りに山道で降りてくるつもりなので、トラックシューズを持っていく。

今年の夏は本当に雨が多くて、沢はいつも増水している印象しかない。先日行った滑床渓谷なんて増水どころか氾濫状態ではるばる宇和島まで行ってちょっと足を浸けた程度(楽しかったけど)。
それはともかく、今回も雨や曇天が続いた後で明らかに水量が多い。
それでも水がとても綺麗で、気持ちよく遡行開始。

岩にはさまれ奥まったところに落ちる小さな滝。これを越えると右手に宮野第一発電所跡がある。



発電所跡

発電所を越えた後辺りで沢は二股になるので、左手側が本流。
右手の支流に間違えて行ってしまってもすぐに山道と交差するので、それで間違いに気付くことができる。
山道に乗ってまた本流に戻ればいいと思う。

写真では分かりづらいが、下の写真のようなそこそこのスケールの斜瀑が現れ、これを左手から巻いて上がるとゴルジュの奥にかかるチョックストーン滝に突き当たる。

沢にかぶさるように切り立った右岸の崖と、その奥から噴出す滝が、素晴らしい自然の造詣で非常にいい雰囲気。

これが一の滝?かな。
この滝を皮切りにこの渓谷はしばらくゴルジュ状の険しくスケール感たっぷりの峡谷に一変。

いわゆるこの谷の核心部ってやつだが、我々はこういう岩肌を登るだけの装備も技術も無いので、迷うことなく左岸の山肌を小さく巻きながら進む。
二の滝は手前の滝を大きく巻いていると山道に出るので、そのまま山道でやり過ごす。二の滝は山道からだと枝葉にさえぎられてほとんど見えない。
滝壺に下って見てきても良かったんだけど、また上がってくる元気が無かったので、二の滝はそのまま山道でスルー。

二の滝を巻いたらできるだけ早めに沢に降下。
下の写真の三股の滝は右手奥の斜瀑部から越えていく。

三股の滝を越えると、先ほどまでの険しい渓谷は長い滑床が続く穏やかで静かな景色に。

滑床の終点辺りから急に倒木が多くなるが、それを越えて沢筋が細くなってきたところで、三の滝に到達。
二の滝から40分くらい。

今日はやっぱり凄い水量。
滝壺がそれほど大きくないので、目の前に滝が落ちてきていて、すごい迫力。
久しぶりに訪れたけど、以前と変わらずとてもいい雰囲気を醸し出していて嬉しくなってしまう。

掛ヶ谷の滝は、滝と沢の面白さを知った当初、山のこととかよく分かっていない状態で訪れた場所。当時の記録通り、山肌を登ったり降りたりしたのと三の滝が良かった、という印象しかなかったんだけど、今回沢を遡上して、この渓谷の素晴らしさを知ることができて本当に良かった。

特に、一の滝から続く峡谷の景観は播磨地方の沢としては意外なほど険しくスケール感があり大満足。

ここのところいつもそうだが、すっきりとした晴天の下遡上することがなかなか出来ていないので、今度こそは真夏の晴天下、是非訪れてみたい。